ときわ会公式ホームページときわ会公式 ときわ会教育公式サイト ときわ会公式サイト ときわ会新潟教育 
ときわ会 新潟教育 本旨
Educo教育データベース  ときわ会教育公式サイト
ときわ会 新潟教育 未来図
新潟県の教育研修団体ときわ会の教育実践・サー クル活動などの情報を発信しています
 
 
ときわ会新潟 阿賀野上越ときわ会新潟 見附加茂ときわ会新潟 新潟秋葉魚沼小千谷
 

「地域教育プログラム」
地域の教育資源を活用し、生徒の自己有用感を高める
新潟市立西川中学校

 〇学校・地域の課題
 地域行事への参加者の減少が見られる。地域への愛着や誇りを育むとともに、生徒の自己有用感を高めることが課題である。
〇地域教育プログラムの概要
 地域の方を講師に招き、西川まつりと地域おこしについて話していただいた。後日、盆踊りや傘ぼこの指導をしていただき、西川まつりでは、民謡流しとみこし渡御の際、傘ぼこの持ち手となって参加した。
〇成果
 地域の方に大変喜ばれた。生徒の地域に対する思いや自己肯定感の向上が見られた。

TAGS ;  平成29年度    下越    中学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域と共によりよい中野小屋を創り上げようとする生徒の育成
〜創立70周年記念事業を通した地域活性化と未来への展望〜
新潟市立中野小屋中学校

 〇学校・地域の課題
 生徒数が少ない分、学校に対する地域の愛情が大きい。地域に感謝し、共に創り上げようとする気概をもたせたい。
〇地域教育プログラムの概要
 「70周年記念書道パフォーマンス」「中学校に10倍の人を招くプロジェクト」「記念エンブレム、中野小屋地区ゆるキャラグランプリ」など、3年間にわたって地域と共に周年事業を進めた。記念式典では、「中学生の未来への主張」として、10年後の中野小屋について演劇形式で提案した。
〇成果
 取組を通して、地域に支えられていることを実感し、地域とのつながりをさらに深めることができた。

TAGS ;  平成29年度    下越    中学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域を知り、地域に誇りをもち、自分の生き方を考える生徒の育成
新潟市立小合中学校

 〇学校・地域の課題
 地域の学校への思いに比べ、生徒の地域に対する愛着が弱い実態があった。また、生徒の自己肯定感が低く、表現力や積極性にも弱さが見られた。
〇地域教育プログラムの概要
 総合的な学習の時間で、地域の偉人である吉田千秋と郷土の産業である花卉栽培について学ぶプログラムの充実を図った。また、地域のイベントや地域のFM放送で学校や地域の魅力についてPRする機会をつくり、生徒による情報発信を行った。
〇成果
 取組により、生徒の地域への理解や思いを深めることができた。また、取組の達成感や地域住民からの評価により生徒の自己肯定感が高まった。

TAGS ;  平成29年度    下越    中学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域と学校の互恵関係を築く
〜取組の再評価と小中一貫した教育活動を目指す体制づくり〜
新潟市立亀田西中学校

 〇学校・地域の課題
 地域コミュニティと連携した活動は多彩であるが、活動のマンネリ化や活動そのものが目的化するなどの弊害も見られるようになってきた。
〇地域教育プログラムの概要
 地域の中で、冬期間のゴミ出しが困難な家庭に対し、中学生が登校時にゴミ出しを代行するゴミ出しボランティアを実施。希望家庭を上回るボランティア生徒が集まった。
〇成果
 生徒たちが地域から認められ期待されることで自己有用感を高め、地域への所属感を強めた。

TAGS ;  平成29年度    下越    中学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
「地域に学ぶ」ことを通して、持続可能な社会の担い手を育む教育
〜「キャリア教育」への取組を通して〜
新潟市立女池小学校

 〇学校・地域の課題
 地域人材と関わりながら学習する機会は多くあるが、その学習の成果を自ら積極的に発信できる子どもは少ない。
〇地域教育プログラムの概要
 地域にある商業施設(約30社)の協力を得て、11月に6年生が職場体験学習を行っている。また、「働くこと」をテーマにしてパネルディスカッションを行い、働くことの意義を意見交換している。
〇成果
 働くことの意義を自分なりに捉えるとともに、機会を与えてくれた地域への感謝の気持ちをもち、自分も地域の一員であることを自覚することができた。

TAGS ;  平成29年度    下越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
下町のすばらしさに誇りをもち、共に生きる子どもの育成を目指して
新潟市立日和山小学校

 〇学校・地域の課題
 子どもは「地域のために何かしたい」という思いはあるが、自分たちのことを中心に考え、地域のニーズに沿ったものでない活動もあった。
〇地域教育プログラムの概要
 5年生は「地域の茶の間」のスタッフの助言を基に、地域の高齢者を招いた「学校の茶の間」という活動に取り組んだ。6年生は地域貢献活動に取り組んでいる方を招き、子どもと大人とで地域を語る会を開催した。
〇成果
 どんな大人になりたいか、地域とどんな向き合い方をしていくかを考えるきっかけとなった。地域の一員であることの自覚を深めることができた。

TAGS ;  平成29年度    下越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域とともに生徒の自尊感情を育む取組
新潟市立東石山中学校

 〇学校・地域の課題
 学校と地域が目標を共有し、教育課程に位置付けた協働活動を具体化すること。
〇地域教育プログラムの概要
 平成27年度から自尊感情を自ら育んでいく生徒の育成を目標として次の活動を行ってきた。
・命の尊さを実感させ自己肯定感を育むことをねらいとした赤ちゃんふれあい体験
・防災意識を高め自己有用感を育むことをねらいとした地域との合同防災訓練
〇成果
 生徒会が中心となり、環境整備活動や自治会行事への積極的な参加など、地域とのつながりを深め、貢献する自発的な活動へと広がりを見せている。
平成28年度からは、年2回、地域住民代表と小中学生、学校職員が一緒に学校と地域の未来について語り合う「未来づくり委員会」という新たな活動を立ち上げ展開している。

TAGS ;  平成29年度    下越    中学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域への誇りを育む版画集
〜チーム芝桜6年全員で描く「ふるさと北区九十三景」〜
新潟市立早通南小学校

 〇学校・地域の課題
 コーディネーターを中心に地域連携を進めてきたが地域に魅力を感じる6年生は少なかった。
〇地域教育プログラムの概要
 総合的な学習の時間に北区の魅力を探し、図画工作で全員が一版多色版
画にして文化祭に出品した。その後、文化会館にも展示、卒業時に学年全員の作品を版画集「ふるさと北区九十三景」にし、公共施設等に寄贈した。
〇成果→
 自らが地域のよさを認識するとともに、学校も地域や保護者から認められ、保護者や地域とのつながりを深めることができた。

TAGS ;  平成29年度    下越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
「課題解決型職場体験」による「社会に開かれた教育課程」の実現
〜地域企業のリアル・ミッションに応えて、学校(生徒)も地域(企業)もWin-Winに〜
佐渡市立畑野中学校

 〇学校・地域の課題
 人口減少が進み、産業も厳しい状況にある。キャリア教育を通して、郷土愛を育み、佐渡に貢献しようとする人材の育成が求められている。 
〇地域教育プログラムの概要
 従来のお手伝い程度の職場体験ではなく、企業のミッションに応える提案型の職場体験を実施した。事前学習・体験・発表のサイクルを教育課程に位置付け、持続可能な活動にした。
〇成果
 企業のミッションに対する生徒の提案を企業が受け止めてくれ、生徒は成就感や自己有用感、地域貢献の意識と地域への愛着を高めた。

TAGS ;  平成29年度    下越    中学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
村上の伝統文化等の学習を通して郷土愛を育てる取組
村上市立村上小学校

 〇学校・地域の課題 
 「郷育のまち・村上」がスタートし、「地域の願いを大切にする」という視点を加え、見直しを図ってきた。
〇地域教育プログラムの概要 
 3年生での「ミニ村上大祭」、4年生での「三面川の鮭」など、地域と関わる中核的な活動を位置付け、村上の伝統文化や歴史、自然等を学んでいる。その過程で郷土への誇りや愛着を育み、6年生での未来を創造する内容へ発展させている。
〇成果 
 各学年で学んだ村上の伝統文化等をもとに、子どもたちが発信した企画が実現している。子どもたちの提案が地域を動かし、地域貢献へと歩みを進めている。

TAGS ;  平成29年度    下越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
「地域とつながる京ヶ瀬の子」の育成を目指して
阿賀野市立京ヶ瀬小学校

 〇学校・地域の課題
 4年前の統合により一小一中となり、より多くの保護者・地域・関係機関との連携が深められる教育課程の編成が必要である。
〇地域教育プログラムの概要
 地域の関係機関と連携した福祉施設訪問、園との連携による児童会行事、小中連携を生かした地域祭りへの参加など、児童が地域に主体的に働き掛ける連携を目指して取り組んでいる。
〇成果
 小中学校が連携して地域とのつながりを深め、児童生徒がふるさと京ヶ瀬の良さを実感し、愛着をもつ大きなきっかけとなっている。

TAGS ;  平成29年度    下越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域との連携・協働による「ふるさとを誇りに思う生徒」の育成  
〜キャリア教育の取組を通して〜
胎内市立築地中学校

 〇学校・地域の課題
 地域から多くの支援、協力をいただいている。地域づくりへの貢献活動を工夫し、Win-Winの関係としていく必要がある。
〇地域教育プログラムの概要
 小中合同海岸清掃での意識の高まりを受け、生徒の自発的な声から新たな地域貢献活動も始まった。「子どもハローワーク」のボランティア等でも活躍し、地域に貢献している。
〇成果
 新たな地域貢献活動で区長会との協働の在り方を学ぶなど、各種活動を通して生徒の地域貢献への意欲、郷土愛が高まった。

TAGS ;  平成29年度    下越    中学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
「食とみどりの新発田っ子プラン」を活かした地域教育プログラムの創造
新発田市立第一中学校

 〇学校・地域の課題
 かつての城下町新発田の賑わいも、現在は人口減少の波に抗しがたく、年々活気が失われている。
〇地域教育プログラムの概要
 新発田の風土と伝統を受け継いだ郷土料理を作ることを通して、食に対する興味・関心を高め、郷土愛を育んでいる。
〇成果
 郷土に対する愛着が深まり、ボランティア活動への参加者が増えるとともに、地域や社会をよくするために何をすべきかについて考える生徒の比率が高まっている。

TAGS ;  平成29年度    下越    中学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域と協働して育む「未来社会を切り拓く力」
〜地域への感謝と貢献「五泉中学校きなせや祭」の取組〜
五泉市立五泉中学校

 〇学校・地域の課題
 地域同士がつながる組織がなく、学校の活動と地域の活動が連携しにくい。
〇地域教育プログラムの概要
 地域・保護者の方々と協働して行う伝統行事「きなせや祭」に向けて行う教育活動が、プログラムの中心である。総合的な学習の時間において、全校生徒が各部門に分かれて活動した。
〇成果
 「きなせや祭」では、地域に感謝する姿、地域へ貢献する姿が随所に見られた。生徒が主体的に考え、行動する活気あふれるものとなった。

TAGS ;  平成29年度    下越    中学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
主体的に地域、仲間と関わり、自分に自信をもち、たくましく生きる生徒
三条市立栄中学校

 〇学校・地域の課題
 「主体性、人と関わる力」を育てるという思いを地域と学校で共有していくことが課題である。
〇地域教育プログラムの概要
 地域のよさを発信する栄地区探検、住民と小学生と共に植栽でつくるフラワーロード、地域にあいさつの輪を広げるあいさつ運動などで、地域に貢献する生徒を育てた。
〇成果
 生徒は地域のために役立っていると感じ、自分のよさの発見につながっている。地域住民は「自分たちで子どもたちを育てる」という意識が高まっている。

TAGS ;  平成29年度    中越    中学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域課題の解決を通して、自己有用感や郷土愛の育成を目指す
田上町立田上中学校

 〇学校・地域の課題
 地元を離れ就職していく生徒が多い。将来田上町に残り、田上町を盛り上げてくれる生徒の育成が不可欠である。
〇地域教育プログラムの概要
 各学年が総合的な学習の時間において「地域をテーマとした探究的な学習」に積極的に取り組んだ。1年生は「るるる 田上」による田上町の紹介、2年生は「田上町元気にし隊大作戦」による町への提言、3年生は「ひと肌脱ぎ隊大作戦」による田上町への恩返しである。
〇成果
 地域の人々から、各学年の取組を高く評価していただいた。生徒は、認め褒められる体験を通して自己有用感を高め、田上愛を育むことができた。

TAGS ;  平成29年度    下越    中学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域・保護者・NPO・行政と協働で取り組む防災教育
〜全学年で取り組む防災教育プログラム〜
見附市立名木野小学校

 〇学校・地域の課題
 過去の水害で145名の児童が校舎に取り残された経験をもつ当校において、児童に「自分の命は自分で守る」ことのできる知識と技能、態度を身に付けさせることが課題である。
〇地域教育プログラムの概要
 5年生が8月に1泊2日で行う防災スクールは、地域振興局、消防署、市役所、地域コミュニティなど、多くの行政機関及び団体との連携と協力で運営されている。
〇成果
 専門機関、地域の力の活用により、被災経験のない担任でも指導することができ、児童もふるさとに愛着と誇りを強く感じている。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
学校課題解決のための「地域教育プログラム」の推進
長岡市立青葉台中学校

 〇学校・地域の課題
 学区内3小学校と当該地域の結び付きが強いが、中学校区全体を地域と捉え、地域全体で子育てしようとする意識は強くない。
〇地域教育プログラムの概要
 小中連携教育の組織改革や活動の充実を図りつつ、連携教育についての周知(地域連携カレンダー・小中連携便り・HP等)を強化するとともに、小中合同の「学校運営協議会」的な組織(未来を語る会)をつくり、協働意識の醸成に努めた。
〇成果
 情報共有や総がかり教育の意義についての理解が深まっていることを地域の声から実感する。「語る会」の提案により、児童生徒と全地域住民が参画する活動をスタートできた。

TAGS ;  平成29年度    中越    中学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域を愛し、活性化のために創造し活動する生徒の育成
〜とちお夜のランプまつりの取組〜
長岡市立刈谷田中学校

 〇学校・地域の課題
 由緒ある地域であり住民の誇りも高く、様々な祭りや伝統行事に生徒も参加している。しかし、若手の人口流出が止まらず、生徒数は減少傾向にある。
〇地域教育プログラムの概要
 地域学習の一環として応募した平成27年度長岡市アイディアコンテストで「ランプまつり」が最優秀賞を受賞した。大学生や観光協会、地域団体と協力し実現。1万人規模の一大イベントとなり、継続して中学生が参加している。
〇成果
 年々規模や関わる人が拡大し、地域活性化の可能性を感じる。生徒の地域への関心が高まっており、より積極的に地域行事に参加する様子が見られる。

TAGS ;  平成29年度    中越    中学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
ふるさと片貝に誇りをもち、夢に向かって進む生徒の育成
〜地域とともにある「ふるさと学習」の取組〜
小千谷市立片貝中学校

 〇学校・地域の課題
 片貝まつり・四尺玉煙火で有名な片貝町は、人口減少により歴史と文化の継承に課題を抱えていた。生徒には様々な困難を乗り越え、持続可能な社会の形成者となるための資質が求められている。
〇地域教育プログラムの概要
 「ふるさと学習」を通して、片貝への愛着と誇りを醸成し、生徒のアイデンティティを育むことに取り組んだ。また、将来の夢に向かって進む意欲と視野を広める「夢づくり」の取組を行った。 
〇成果
 生徒は学びの集大成を「再現劇」として発表し、自己有用感を得るとともに、表現力を向上させた。「夢づくり」の取組は生徒の視野を広げている。また、地域講師等の関わり方が明確となり、学校との一体感が生まれている。

TAGS ;  平成29年度    中越    中学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
行政、関係機関と連携した地域教育プログラムの創成
十日町市立十日町中学校

 〇学校・地域の課題
 地域行事やボランティアに参加する生徒、将来の夢をもっている生徒を育成することが課題である。地域では、市街地の活性化が課題とされている。
〇地域教育プログラムの概要
 各学年の総合では、「知ろう十日町 つくろう十日町!」をテーマに地域と連携した取組を行った。3年生は、「十中発!未来の十日町プラン」をテーマに青年会議所と連携し、学習の成果を地域に発信した。
〇成果
 行政や関係機関からの「生の声」を聴くことができたことで課題に対しての意識を高くもつことができた。調査活動のまとめでは、地域の魅力を再認識し、郷土への愛着や誇りが高まった。発表する段階では、マスコミや関係機関の方々に参加していただいたことで、自分たちの提案をより深化することができた。

TAGS ;  平成29年度    中越    中学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
大和地区で「時代」と「世代」をつなぐ
南魚沼市立大和中学校

 〇学校・地域の課題 
 平成27年6月に魚沼基幹病院が開院し、周辺環境が大きく変化した。新たな時代に対応した人材育成が求められている。
〇地域教育プログラムの概要
 日本三大奇祭、「越後浦佐毘沙門堂裸押合大祭」に2年生男子が参加し、水行や押合を通して祭りを盛り上げている。この大祭は平成30年3月に「重要無形民俗文化財」の指定を受けた。 
〇成果
 生徒は、地域の貴重な伝統文化を知り、強烈な体験を通して、過去と現在そして未来の自身の生き方を考え、地域を支える人材であることを自覚することができた。

TAGS ;  平成29年度    中越    中学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域と創る学校行事
〜自然体験活動の実践〜
柏崎市立鯨波小学校

 〇学校・地域の課題
 若者の地域外への流出や、観光客の減少、高齢化が進んでおり、郷土愛を育むことが保護者・地域・学校共通の課題となっている。
〇地域教育プログラムの概要
 児童の郷土愛を育むため、学校・保護者・地域の三者で協議を半年間重ね、これまでの学校行事「自然体験活動(海)」を、海の豊かさを本気で楽しむダイナミックな体験活動に変更した。綿密な打合せのもと準備を進め、当日は40名近い地域ボランティアが参加した。
〇成果
 児童は、鯨波の海で漁船乗船や海釣り、シュノーケリングを楽しむことができた。この活動をきっかけに、児童が地域の自然に触れ、よさを実感するとともに地域と学校のつながりが一層深まった。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
豊かな自然環境への感謝と貢献意識を高める子ども
上越市立和田小学校

 〇学校・地域の課題
 当校では、恵まれた自然環境下で教育活動が営まれてきた。しかし、前年度踏襲で大人主体の活動が進み、子どもの探究意識が途切れ、主体性が育っていなかった。
〇地域教育プログラムの概要
 地域要請事業の教育的価値を見直し、川の環境保全との関連付けを図りながら単元を再構成した。
〇成果
 学校と地域の活動目的を合致させ、子どもの新しいことへの挑戦エネルギーを引き出しながら、教育活動の充実につなげることができた。

TAGS ;  平成29年度    上越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
学校課題の解決を目指した防災学習
〜知識構成型ジグソー法による主体的・対話的で深い学びを通して〜
新潟市立白南中学校

 〇学校・地域の課題
 生徒は素直で穏やかな気質をもつ。反面、自分の考えや行動に自信がもてず、指示待ちや自分から他者とかかわることを不得手とする生徒の姿がある。また、地域は地域防災の担い手としての中学生に大きな期待を寄せている。
〇地域教育プログラムの概要
 知識構成型ジクソー法を用いて、地域と協働した防災学習を行い、その成果を地域へ発信することを通して学校課題の解決を目指す。具体的には、学びのステップを「過去に学ぶ」→「現地に学ぶ」→「自分たちにできることを考える」で構成し、学びの最終段階として、『白南中学校防災ハンドブック』を作成し、地域への提言とともに、校区内全戸に配布した。
〇成果
 この活動を通して、「自分も地域防災を担う大切な一員である」という生徒の自己有用感の向上につながった。また、地域の防災訓練に自主的に参加する生徒が増加し、地域からの中学生に対する信頼が高まった。

TAGS ;  平成29年度    下越    中学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
「自ら発信し、地域の枠を越える」地域教育プログラムへの改善
〜「日出谷っ子プラン」を通した、地域とともに歩む学校づくり〜
阿賀町立日出谷小学校

 〇学校・地域の課題
 これまでの地域教育活動は、町等の主導であったり既存の計画をただこなすだけであったりして児童と職員にとっては受け身の活動になっていた。
〇地域教育プログラムの概要
 推進役である職員自身が活動の魅力を実感するためにゼロベースからプラン(日出谷っ子プラン)の再構築を図った。(校内組織の整備、保護者・地域等との課題とゴールの共有、地域の情報収集、地域・行政・大学・企業等とのつながりと協働)
〇成果
 日出谷っ子プランを通して、児童・職員は地域の課題を自分事として捉え、思いや考えをもって活動した。保護者・地域は、学校の取組に共感し、共に考え行動しようとする参画意欲を高めた。

TAGS ;  平成29年度    下越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
「ふるさと燕」への愛着と誇りをもつ子どもの育成
〜第6学年総合的な学習の時間「まちなカレッジ」の実践を通して〜
燕市立燕東小学校

 〇学校・地域の課題
 創立145周年を迎えた伝統校であり、地域の学校に対する期待は非常に高いが、児童の地域への愛着は年々薄れつつある。
〇地域教育プログラムの概要
 学校、地域、まちづくり協議会燕東コミュニティ、地域コーディネーターが連携し、「まちなカレッジ」を実践した。地域のよさを紹介するCM・パンフレットの作成、ポスターの掲示、商店街の清掃活動、スタンプラリーなどを、児童が主体となって行った。
〇成果
 この実践を通して、児童は主体的・対話的に学習に取り組み、地域への愛着と誇りを高めるとともに、地域行事等へ積極的に参加するようになった。

TAGS ;  平成29年度    下越    小学校    地域教育プログラム   



「サークル活動」
新潟授業実践研究会
新潟市立潟東小学校
伊藤 祐輝

  当サークルでは、一人一人が自分の授業テーマに基づき、アクションリサーチの手法を取り入れ、継続的な実践研究に取り組んでいます。例会では毎回、取組の成果や課題を発表し合い、会員がお互いに改善への手だてを検討します。このように、例会を重ねる毎に自分の授業改善の方向を探ることができます。
 研究の成果について学会等で発表している会員もいます。

TAGS ;  平成30年度    サークル活動    新潟    小学校   



「サークル活動」
木曜会
長岡市立新町小学校
櫻井 真理

  「国語っておもしろい!」「こんな授業をしてみたいな!」と思える活動を会員と創り出しています。
 会員の実践や指導案検討、先輩講師を招いての講演会等を行っています。指導案や実践の持ち込みも大歓迎です。 会員の指導案や実践を基に、単元の作り方、児童の実態を踏まえた指導方法、教材の選び方や作り方など、明日の授業実践にすぐに生きる研修を行っています。
 国語科の今日的課題についてみんなで語り合える会を目指しています。サークル外からの参加者も大歓迎です。みんなで国語教育について考えましょう!

TAGS ;  平成30年度    サークル活動    中越    小学校 中学校 特別支援学校   



「サークル活動」
くびきのNET SKY
上越市立南川小学校
姥貝 栄次

  上越地区(くびきの)に勤務する教員が集い、フェイス・トゥ・フェイスで研鑚を積んでいます。勤務校は離れていますが、「くびきの」の空がつながっているように、互いの心は一つにつながっていたいという願いを込め、サークルの名称を「くびきのNET SKY」としました。
 サークル活動の目的は、指導力の向上を図り、教師としての力量を高めることです。会員数が少ないため全体で研修する教科・領域等を限定せず、会員一人一人が自分で研究テーマを決め、学習指導・生徒指導・学級経営などの研究をしています。また、会員相互の親睦を図り、人的ネットワークを広めることもねらいとしています。
 今年度は、社会科、情報教育の実践について検討し、研修を重ねています。

TAGS ;  平成30年度    上越    サークル活動      



「ときわ教育奨励賞」
地域全体で支える生徒の通信機器への依存防止並びに自立への取組
三条市立栄中学校
幸田 真樹

  昨今、通信機器によるインターネットトラブルが社会問題化している。ただ、それは表面上のことで、根本には「生徒の自立」の問題がある。
 そこでトラブルの予防・対処的な指導と共に、子ども・保護者・地域が一体となって問題意識を共有し、望ましい生活習慣を基盤とした「生徒の自立」を支える体制づくりが必要である。
 そのために、「使用時のルールや危険性を段階的に考える工夫」「学校・保護者・地域社会での子どもを支える既存の組織との連携」という視点で取り組み、指導している。 
 今後も通信機器に振り回されない生活習慣の形成を進め、更に「生徒の自立」を支援していきたい。

TAGS ;  平成30年度    中越    中学校    情報教育   



「ときわ教育奨励賞」
自発的に活動できる生徒の育成
〜言語活動を活かした部活動指導〜
新発田市立本丸中学校
皆川 俊勝

  私はこれまで学習指導で学んできたことと部活動指導で学んできたことを往還させながら、自分なりの指導の形を探ってきた。特に現任校に着任してからは、「モチベーションの向上」「自主性の引き出し方」「言語活動の活用」に焦点を当て、コーチングスキルや学習指導で学んできたことを活用しながら実践を重ねてきた。生徒が何気なく行っていることを言語化し、対話することで「目的の自覚化・明確化」「スキル・技能の定着と再生力の強化」に大きな効果が見られた。生徒が他者との関わりの中で自分の学びを再構築していく過程を大切にし、これからも主体的に学ぶことができる生徒を育てていきたい。

TAGS ;  平成30年度    下越    中学校    部活動   



「ときわ教育奨励賞」
運動部活動(駅伝)における効果的な指導方法の研究
小千谷市立小千谷中学校
山本 仁士

  部活動、特に駅伝において、「内発的動機を高め主体的に取り組むことで、パフォーマンスが向上する」という仮説を立て、以下の3点について意識し実践を重ねてきた。
1 目標設定能力を高めること
2 小さな成功体験を積み上げ
3 連帯感の中で努力を継続
 これらの実践の基盤として指導者の自己研鑽、選手との信頼感の構築が重要になる。指導者自身が目標を明確にもち、その達成にむけた道筋をイメージし、情熱をもつことが重要である。
 平成26年度には全中駅伝において男子準優勝という成果をあげることができた。選手との出会い、関係の皆さまの協力に感謝するとともに今後も研鑽を積んでいきたい。

TAGS ;  平成30年度    中越    中学校    部活動   



「ときわ教育奨励賞」
佐渡市におけるキャリア教育推進のための「実践」「連携」「発信」の取組
新潟大学教育学部附属新潟小学校
椎井 慎太郎

  キャリア教育は、子どもの「今」と「未来」をつなげる価値ある教育の一つである。私は、「学校職員の意識改革がキャリア教育につながる」をモットーにして、県教育委員会が平成26年度から重点施策と示してきたキャリア教育の方向に基づきながら、前任校においてキャリア教育推進のための実践を積み重ねてきた。
 中でも、本実践の中核をなす「子ども参観日」の取組は、今後も継続的に実践し、その教育効果を検証していきたい。そして、今回の受賞を機に、より質の高い教育実践を積み重ね、目の前の子どもたちの成長のために日々精進していきたい。

TAGS ;  平成30年度    下越    小学校    キャリア教育   



「地域教育プログラム」
伝統的教育活動を生かした「地域教育プログラム」の創造
〜学ぶ意欲を高め、自身の成長を実感する子を目指して〜
三条市立三条小学校

  平成4年度より「ふるさと教育」を継続的に実践してきた。しかし、近年の児童数の減少・地域環境の変化に伴い、修正が必要となってきた。そこで、育てたい子どもの姿や現在の課題を見つめ直し、教科内容や発達段階により軽重を付けながら教育課程の再構築を図った。これにより、子どもの「新しいことへ挑戦するエネルギー」が高まるとともに、地域の「元気・活力」、教師の「授業マネジメント力」も高まるという相乗効果が得られた。

TAGS ;  平成28年度    地域教育プログラム    小学校    中越   



「地域教育プログラム」
地域の教育資源を生かした教育活動
〜「郷育(さといく)」の取組を通して〜
村上市立山北中学校

  当校は、県最北端に位置する。自然環境に恵まれ、各集落には海・山・川の文化が「生業」として息づいている。その一方で「人口減少・少子高齢化」が地域の課題となっている。当校では、市を挙げて推進している「郷育」を中心に、「キャリア教育」と「地域貢献」に地域と共に取り組んできた。生徒は地域との触れ合いを通じて、故郷への愛着を高めるだけでなく、山北地域は誇るべき地域であると8割近くが答えるようになった。

TAGS ;  平成28年度    地域教育プログラム    中学校    下越   



「地域教育プログラム」
地域の課題を解決し、地域に貢献する子どもの育成
〜トキを中心とした環境学習(子どもの表現力の向上を目指して)〜
佐渡市立行谷小学校

 国産のトキが絶滅して以来、自然界でトキが生育し野生復帰を果たすことが地域の課題であった。この課題を共有し、児童の発表力を伸ばすことも目指して活動を継続してきた。「米づくり」「水辺の生き物調べ」では、生物多様性を重視した農業のよさを実感した。「トキ学習」「トキ解説員」では、トキの習性等を学び、県内外の人にトキ学習の学びを発信してきた。地域住民からの励ましや期待を受け、子どもたちは、たくさんの人とつながりながら、表現する力を伸ばしている。

TAGS ;  平成28年度    地域教育プログラム    佐渡    小学校   



「地域教育プログラム」
地域で生きる・地域を活かす子ども
上越市立南川小学校

 学区民は教育尊重の気風に富み、学校に寄せる期待と関心、熱意は高い。そこで、コミュニティ・スクールの制度を活用しながら、学校と地域の両方に実りある教育活動にするための見直しをしてきた。28年度は、地域や保育園と連携した避難訓練を行い、学校は地域の避難所としての役割ももつことを児童に意識付けるとともに、地域の一人として役割を担うことを学ばせた。当日は、400人が参加し、地域としても学校が避難所として機能することを認識するよい機会となった。

TAGS ;  平成28年度    地域教育プログラム    小学校    上越    



「地域教育プログラム」
学校と地域のかけ橋に
〜ふるさとを愛する思いが生んだ「鯖カッパ」〜
柏崎市立鯖石小学校

 人口減少で元気がなくなってきた地域を自分たちの手で盛り上げたいという願いからゆるキャラ「鯖カッパ」が誕生。地域の水神伝説をヒントに全てが子どもたちの手作りで完成した。以来、毎年6年生が受け継ぎ、特産物のPR、地域の行事やあいさつ運動などで活躍し、今では地域になくてはならない存在になった。地域とのかかわりを生み、地域を笑顔にする「鯖カッパ」と鯖石小学校は、今日も前を向いて地域とともに歩んでいる。 

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
「湯沢町を誇りに思い、次代を担う」生徒の育成
湯沢町立湯沢中学校

 湯沢学園を形成する認定こども園、湯沢小学校と連携しながら教育活動を進めるとともに、地域の支援を受けながら、オール湯沢での教育活動に日々取り組んでいる。越後湯沢秋桜ハーフマラソンをはじめ、小・中学生と地域との湯沢っ子絆活動(地域貢献活動)を進めるなど、町の様々なイベントに参加し地域との連携を深めている。5つの小学校が統合したため、中学生をリーダーとして地域と児童生徒がふれあう貢献活動は地域から好評価であった。中学生が地域のリーダーとしての自覚を深めた。

TAGS ;  平成28年度    中越    中学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域を愛し、誇りに思う子どもを育てる
十日町市立川治小学校

 本校では、生活科、総合的な学習の時間(以下、総合)を中心に地域素材を用いた学習を行ってきた。しかし、地域素材がもつ教育的価値をより多くの場面で生かす必要を感じ、地域教育プログラムの編成に取り組んだ。地域素材と生活科、総合だけでなく各学年の教科内容とのつながりを見直し、「地域を学ぶ段階」、「地域で学ぶ段階」、「地域につなげる段階」に分けて整理を行った。段階に応じた学びの積み重ねにより、地域を愛し、誇りに思う子どもが育ってきている。

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
児童が自ら地域課題に気付き、地域と協働して問題解決する姿を目指して
〜第4学年総合的な学習の時間「地域の茶の間づくり」の実践を通して〜
魚沼市立須原小学校

 少子高齢化が進む守門地区の課題である「お年寄りの孤独感の解消」に4学年児童が取り組んだ。「地域の茶の間」は、6月、12月、3月の3回実施した。児童は、「問題発見の4P(Purpose、Perspective、Position、Period)」を活用しながら、回を重ねるごとに解決すべき問題や解決のための方策を自分たちで明らかにして活動した。2回目、3回目とお年寄りの参加人数も増え、内容もとても好評であった。お年寄りは、「茶の間」に参加する喜びを感じ、孤独感を解消しつつある。児童は、問題発見力やお年寄りとの人間関係構築力を高めることができた。

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
ふるさとの特産を学び発信する「はなはす・れんこん・上通プロジェクト」
長岡市立上通小学校

 大口れんこんの産地にある上通小学校は、古くから特産物を媒介に農家と密接な関係を築いてきた。しかし、未来社会に対応できるコミュニケーション能力の向上と学区の地域融合が課題であった。そこで、食用蓮根の学習に観賞用花蓮を加え、全校児童により、花蓮鉢の手入れや鑑賞、食用蓮根の植え付けから販売、公共施設等でのPR活動を行った。この活動を通して、学校と地域の絆が一層深まるとともに、発信力、上通への愛着と誇りを高めることができた。

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域の誇り“長岡花火”を核にした「ふるさと大島学習」の推進 
長岡市立大島小学校

 本校は“長岡花火”の打ち上げ場所に近く、長岡花火は地域の誇りである。これを学びの核に据え、人・もの・こととかかわりながら、本校児童の課題である自己肯定感や自尊感情を高めたいと考え、「ふるさと大島学習」をスタートした。低・中学年は長岡花火を知る活動(長岡町探検、花火ミュージアムの見学等)、高学年は長岡花火の知識を深め発信する活動(図工作品市内展示、大花火大会PR活動等)に取り組んだ。この学習により、地域への誇りや自己肯定感、次の学びへの意欲が高まった。

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
大凧合戦を中核とした地域教育プログラムの推進
見附市立今町中学校

 360年の歴史をもつ「今町・中之島大凧合戦」。この伝統行事の着実な継承と郷土愛の育成をねらう取組である。学校支援地域本部の要請で、大凧合戦協会や町内会ごとの凧組が協力してくれる。学年の発達段階に応じた凧揚げのプロセスを学び、3年生はその集大成として大凧合戦最終日に刈谷田川堤防で「地がらめ」を体験する。事後は全校で会場を清掃して感謝を伝えている。郷土愛や将来の夢を問う意識調査結果は年々向上し、自己有用感の醸成にもつながっている。

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
ふるさと加茂への愛着と将来の夢を育む「ふるさと学習」
加茂市立加茂小学校

 これまで伝統的に取り組んできた「ふるさと学習」にキャリア教育の視点を取り入れ、子どもの夢の創造を目指した。そのために、「ふるさと加茂で働く人に焦点を当て、その姿や思いに触れさせること」を大切にし、単元をつくった。第4学年「ふるさと加茂川大発見」、第5学年「お年寄りの喜びがわたしの喜び」などの学習を通して、地域で働く人の姿や思いから職業観や生き方を学んだ子どもは、夢の実現に向けて必要なことを考えたり、実践したりできるようになった。

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
「地域」を「郷土」に
〜大河津分水路の発信〜
燕市立分水小学校

 新潟県の宝である大河津分水路。学区に存在しているものの、その価値や偉大さに児童が気付いていないという実態があった。そこで、大河津分水路の歴史的経緯や先人の努力、価値を学び、内外に発信していく学習の充実を図ることにした。大河津分水路を歩く全校遠足、児童による大河津資料館案内、大河津分水カルタの作成と発表会等により郷土の誇りであるという認識を深めることができた。今後は5年後の「通水100周年」に向けて、地域・関係機関と一体となって学習を進めていきたい。

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域の特性を学び、将来にわたって地域とかかわる人を育てる
五泉市立橋田小学校

 学区は土砂災害危険区域にある。そこで、山の「脅威」と「恩恵」を学ぶ学習を構想した。児童は地域住民から土砂災害と闘ってきた歴史を学んだ後、災害時に自分たちにできることを考え、地域防災訓練に参画する。そこでは、防災食の調理・配付を担って、避難した住民と直接かかわりながら、避難所運営の一部を経験する。住民からの感謝で、地域に貢献できた喜びを感じ、より強く地域を思うようになってきている。今年度は地域住民と現地調査を行い、詳細な土砂災害ハザードマップの作成に取り組んでいる。

TAGS ;  平成28年度    下越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域との結び付きを深め、社会性を育成するために
〜災害復興支援活動を通して〜
阿賀町立三郷小学校

  小規模校であるが故に児童同士の結び付きは強い。その反面、固定化された人間関係からくる社会性の低さが課題であった。東日本大震災の発生当時5年生だった児童が、6年生に進級したとき、被災した福島県の熊町小・大野小へ支援することを決めた。そして、その資金を得るために学区全体に呼び掛け、「震災復興支援資源回収活動」を始めた。これまで6年間の取組を通し、地域の方々や支援先の児童と深くかかわる中で、たくましい社会性が育まれるとともに、強い絆が生まれた。

TAGS ;  平成28年度    下越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域と連携・協働した「『いのち』を大切にし、守る」教育活動
新発田市立二葉小学校

  地域は過去に水害による浸水を受け、避難や集団移転を経験している。その教訓を風化させないよう、子どもが「いのち」の大切さについて学習する機会を教育課程に位置付けた。ここで地域の力を活用するため、散在する主体をネットワーク化した「二葉ネット」を組織し、学校・地域一斉避難訓練や1泊2日の防災キャンプ等を実施した。これらの活動が、地域に愛着と誇りをもつ子どもの育成と地域の自主防災組織の組織率100%につながっていると考えている。

TAGS ;  平成28年度    下越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域と協働し、ふるさとへの思いを高める子どもの育成
胎内市立中条小学校

 学校は地域と協働し、ふるさと胎内を愛し、誇りに思い、ひいては胎内市の未来について自分の考えをもてる子どもを育てなければならない。そこで、@総合的な学習の時間における探求的な学習過程の組織と単元開発A毎年延べ二千人以上が活動に参加する「つばさっ子ボランティア」の取組を継続してきた。今、子どもたちがふるさとのよさとして最も多く挙げるのは、胎内市の「ひと」である。地域の人に感謝し、地域のために何かしたいと考える子どもが育ってきている。

TAGS ;  平成28年度    下越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
ふるさとへの愛着と誇りをもった児童を育てる取組
〜4年生阿賀野市の湧き水調べ〜
阿賀野市立笹岡小学校

 豊かな自然と歴史に恵まれた笹岡小学校は、児童数の減少や学区の広域化による、児童の社会性の育成と学校を支える地域の教育力の維持・向上が課題である。そこで、「地域連携推進会議」を組織し、学校と地域の熟議と協働によりその解決に取り組んでいる。4年生の「湧き水調べ」の学習では、調査結果の市民への発信や関係飲食店への取材、湧き水のPR動画の作成、県主催の発表会への参加等を通して、児童の社会性や郷土愛の向上に加え、学校と地域の連帯の輪を大きく広げることができた。

TAGS ;  平成28年度    下越    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域と進んで交流し、地域への愛着を深める生徒の育成
新潟市立濁川中学校

 当校では、男女や学年の別なく生徒の良好な人間関係が保たれている。反面、積極的に物事に挑戦したり、新しい環境下での「仲間づくり」や「人との交流」を積極的に行ったりすることが課題である。そこで、教育課程を見直し、これまで地域の自治会ごとに行われていたクリーン作戦を、交流活動をベースにした「地域貢献活動」として実施した。この活動を通して自己有用感をもった生徒は、さらに深く人とかかわろうとする態度に変容した。

TAGS ;  平成28年度    新潟    中学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域に働き掛けることで地域を愛する心を育む「総合的な学習の時間」
新潟市立木戸小学校

 学校に隣接する商店街は、当校のシンボル「はちのす校舎(旧校舎)」から、その名称を「中山はちのす商店街」と名付けられている。しかし、現在は、閉店を余儀なくされている店舗も多い。子どもの力で商店街を活性化させようと、3学年は、地域から学ぶ総合的な学習の時間を設定した。「一日店員」として各店舗で元気に活動する子どもに、商店街は活気付けられた。子どもも改めて商店街のよさを実感できた。

TAGS ;  平成28年度    新潟    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域を愛し、地域を誇りに思い、よりよい地域を創ろうとする子どもの育成を目指して
〜地域とともに歩む学校づくり〜
新潟市立関屋小学校

 地域や保護者は協力的で「子どもたちを地域で守り育てる」という意識が強い。しかし、子どもたちの「地域から学んでいる意識」は高くなかった。そこで、総合的な学習の時間を中心に「地域とかかわり、地域から学び、地域のことを考える活動」を更に充実させた。どの活動でも、子どもたちと学校と地域の「Win-Winの関係」を生み出し、意識調査結果では、子どもたちの「地域への関心や地域から学んでいる意識」が前年度より7ポイント向上した。

TAGS ;  平成28年度    新潟    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
「夢を描く力」「夢を育む力」の育成に向けて
新潟市立上所小学校

 当校は新潟市内でも歴史のある学校である。学校に協力を惜しまない地域住民が多い。児童は明るく素直で、学力も高い。反面、自主的・創造的な行動を苦手としている児童が多いことが課題であった。そこで、地域交流委員会を発足させ、「上所夏まつり」や「上所小キャラクターづくり」など、児童が関係機関とつながり、かかわり合いながら企画や運営を行う経験を積ませた。児童は様々な問題にぶつかりながらも、「願いの実現の糸口は、人々とのかかわりの中から見えてくる」ことを学ぶことができた。

TAGS ;  平成28年度    新潟    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
地域と共に紡ぐ「わたしたちの阿賀野川物語」
新潟市立横越小学校

 校区を流れる「阿賀野川」の自然や歴史・環境保全について、児童が学ぶ機会が乏しい状況が見られた。そこで、4・5・6年生で「阿賀野川」をメインとした活動を展開し、その成果を広く発信して、地域貢献につなげていくこととした。この一連の教育活動の総称が「わたしたちの阿賀野川物語」である。児童は、幼い頃から「阿賀野川は危険だから近づくな」と言われながら育ってきた。「阿賀野川物語」により、その認識を変え、児童・保護者・地域住民が、ともに阿賀野川のよさや愛着を感得した。

TAGS ;  平成28年度    新潟    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
ふるさと矢代田への愛着と誇りをもった子どもの育成
新潟市立矢代田小学校

 宅地化に伴い他地域からの転入世帯が増加する中、住民の思いや願いは多様化し、住民同士のつながりが希薄になってきたという地域の声が聞かれる。そこで、学校とコミュニティ協議会が話し合い、「花は人を育て、地域を育てる」を合い言葉に「ふれあい花いっぱい運動」を実施した。児童と地域住民が一緒に花植え活動を行うことを通して、学校と地域、住民同士のつながりが深まるとともに、児童は地域のよさに気付き、自分も地域の一員であることを実感した。

TAGS ;  平成28年度    新潟    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
グローバルな視点をもち地域の次世代を担う子どもの育成
新潟市立味方小学校

 当校では、10年前から、地域連携組織「おむすびクラブ」を中心に活動内容の充実を図りながら、地域との連携づくりに努めてきた。しかし、小規模校のため、児童は人間関係が狭く、積極的に自己表現し、他と関係をつくることを苦手としている。そこで、地域の次世代を担う味方の子の育成のために、平澤  興 氏(元京都大学総長)の精神を教育活動の基盤として地域連携による取組を行った。グローバルな視点での教育活動に対する保護者や地域の意識が高まり、児童の可能性を最大限に伸ばすことが、学校と地域の共通の目標になっている。

TAGS ;  平成28年度    新潟    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
「食」で地域貢献を 
〜「KOBA弁」開発プロジェクト〜
新潟市立小針小学校

 当校は、地域から愛され、保護者や地域住民が学校に対してとても協力的であり、ボランティア活動に熱心に参加する方が多い。一方で、子どもから地域へかかわる意識が弱い面があった。そこで、付けたい力を明確にし、これまでの生活科や総合的な学習の時間の取組を系統立てて整理して「地域貢献」と「食」を柱に実践した。全学年が地域と連携し、地域への愛着を深めることができた。特に6年生が行った「KOBA弁」では、自ら提案したメニューが実際に弁当として販売され、自己有用感や「食」に対する意識を高めることができた。

TAGS ;  平成28年度    新潟    小学校    地域教育プログラム   



「地域教育プログラム」
ふるさとに愛着をもつ浜っ子を育てる地域教育プログラム
新潟市立越前小学校

 地域の方々は、学校に大変協力的である。地域で子どもを育てようという気運が高いとともに、学力向上や豊かな心の育成等、学校に寄せる期待は大きい。一方で、子どもたちは、地域に根差して生活する意識が弱くなり、地域の自然や文化、伝統についての知識が乏しく、愛着が薄れてきている。そこで、学校、保護者、地域が一体となり、全校児童による「浜っ子味噌造り」及び「冬咲きチューリップ栽培」の実践を行った。子どもたちは、地域の文化の良さを実感し、地域への愛着を深めていった。

TAGS ;  平成28年度    新潟    小学校    地域教育プログラム   



「教育実践」
跳び箱運動における、タブレット型PCが場の選択にあたえる効果
〜見る視点を明確にしたかかえこみ跳びの指導〜
新潟市立早通南小学校
塩田 健太郎

  器械運動の授業では、技のポイントを確認しても、自分の運動している様子が分からずに、自己の課題が正確につかめない児童が見られた。このような児童は、その後の練習の場の選択時において、課題を克服するための自分に適した練習の場を選ぶことができず、技能の習得に効果的な練習につながらなかった。そこで、タブレット型PCを使ってスローで再生したり、途中で止めたりしながら体の動きを確認することができるというメリットを生かし、5年生の跳び箱運動のかかえこみ跳びの実践を行った。タブレット型PCを用いて、自分の動きと模範の動きとの映像比較を通して、自己の課題を見付ける「課題把握」に着目し、以下の流れで実践を行った。
1 ICT機器を用いて、かかえこみ跳びの技のポイントを確認し、カードに書き込む。
 2パターンのかかえこみ跳びの動画を比較しながら、技のポイントを見付ける活動を行った。「手を着く位置」「跳び箱の上で肩と腰の高さが地面と水平になること」「突き放し」の3点をポイントとして全員で確認した。
2 立ち位置に配慮し、運動の様子を動画で撮影する。
 四人一組で動画の撮影を行った。タブレット型PCの画面上にグリッド線を表示させ、9分割された画面の真ん中下のスペースに跳び箱の側面が入るように撮影者の立ち位置を決定した。
3 自分の動きと模範の動きの動画を比較し、自分の課題を明確にする。
 3点のポイントごとに良し悪しを判断する基準を与え、グループで動画を見合いながら課題を見付ける話し合いを行った。その際に、動画を一時停止させたり、スロー再生したりしながら三つのポイントに着目することができるタブレット型PCの操作方法を教えた。 
4 自己の課題解決のための練習の場を選択する。
 連結跳び箱の場、ステージの場、セーフティーマットの場、縦跳び箱の場を用意し、自己の課題解決に適した場を選択し、練習した。
 上記の授業の流れにより、技のポイントに即した自己の課題を把握し、課題解決のために自分に適した場を根拠をもって選択することができた。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    体育・保健   



「教育実践」
体育「リズムダンス」を苦手にしている児童が、楽しく踊ることができる指導
〜ノンストップダンスと体の部位を限定した指導を活用して〜
新潟市立潟東小学校
後藤 建也

 これまで私が指導した体育の「リズムダンス」では、踊ることを苦手とする児童が必ずいた。その原因は、「恥ずかしい」という思いや「振付が覚えられない」という2点が主に挙げられる。その先入観によって踊ることの楽しさを感じることができない児童をこれまでにたくさん見てきた。
 そこで、本研究ではリズムダンスの楽しさを実感し、踊ることに抵抗を感じない児童の姿を目指した。その手だてとして、私は「ノンストップダンス」と「部位を限定した指導」を取り入れ実践した。
1 「ノンストップダンス」について
 その名のとおり、止まらずに踊り続ける活動である。やり方は簡単で、体操の隊形に広がり、5〜10分間、教師の動きを見て、真似しながら踊り続ける。教師を真似して踊るというシンプルな活動は誰でも取り組むことができる。教師の動きは、音楽に乗って弾むことを中心とする。簡単なジャンプ→足の開閉→足の前後→左右へのステップなど、簡単なものから難しいステップまでレベルを変えていく。全体の様子を見ながら難易度を変える。本時に気付かせたい動きや体の使い方、音の取り方などを紹介すると児童は気付きやすくなる。
2 体の部位を限定した指導について
 ダンスは複雑な動きが多く、振り付けを見ただけで抵抗を感じる児童も多い。そこで部位を限定して指導する。「まずは手の動きだけを覚えましょう」「次に足の動きだけを覚えましょう」と部位を限定することがスモールステップになると考える。児童にとっても、集中して覚えることができる。最大のよさは、どれか一つでもできていれば「踊っている」という感覚になることである。スモールステップによって全員が踊れるようになる。
 以上2点の手だてを組み合わせて指導した結果、児童は授業の振り返りでリズムダンスの楽しさを容易に感じることができたと記述している。簡単な動きを繰り返すことでリズムに乗ることができ、体の部位を限定する指導で振り付けを着実に覚えることができた。 

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    体育・保健   



「教育実践」
ネット型ゲーム導入についての一考察
新潟市立有明台小学校
櫻井 朝之

  高学年を担任した際にソフトバレーボールやハンドテニス、プレルボールといったネット型のボール運動に取り組むと、棒立ちの状態でボールを見送ってしまう姿がよく見られる。そのような児童が生まれる背景の一つに、ネット型の系統的な学びが保障されていないことが考えられる。現行の学習指導要領では、低学年のゲーム領域において、ゴール型やベースボール型に発展するゲーム内容の記載はあるものの、ネット型につながる記載は見られない。ネット型が出てくるのは、中学年からである。
 そこで、低学年の段階からネット型の動きにつながるようなゲームを行い、その既習を生かした指導を中学年で継続して行うことで、ネット型の系統的な学びが生まれ、動きの理解や技能の向上が見られるのではないかと考え、本主題を設定した。具体的には、次の三つの手だてを講じた。
1 児童の発達段階に応じたゲームの簡易化と技能の高まりに応じた単元構成
2 前時の児童の姿(課題)に即し、アタックに関連付けた学習課題の設定
3 対話的な学びを重視した授業づくり
 その結果、以下の3点について成果が得られた。
1を講じたことで、既習を生かしながら段階的に指導していくことができ、無理なく児童の技能を向上させることができた。
2を講じたことで、児童の思考の流れに沿った形で進めることができ、ゲーム中の動きの理解につなげることができた。
3を講じたことで、自然に教え合う姿が生まれ、みんなで楽しみながらゲームに参加することができた。
 ネット型の系統的な学びについて今後も検証を進め、それぞれの発達段階においてどのような知識・技能を身に付け、指導していくべきか、研究していきたいと考えている。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    体育・保健   



「教育実践」
サッカーが苦手な児童もドリブルが上達する指導の在り方
〜友達から逃げ回る楽しい「ゾンビ鬼ドリブルゲーム」を通して〜
新潟市立葛塚小学校
松本 和大

  昨年度から、サッカーの指導におけるドリブルについて研究を始めた。ドリブルのもつ楽しさを生かせば、サッカーはより魅力的な学習になると考えたからである。昨年度はコーンを使って練習したが、試合形式で相手がいると、十分に技能を発揮できないという課題が残った。そこで今年度は、友達と関わりながら練習する「ゾンビ鬼ドリブルゲーム」を考案し、研究することにした。指導のポイントは以下の三つである。

1 ボールに優しくタッチすること
  ボールタッチの見本を見せながら、ボールタッチの様子を言葉や音で表した。
2 相手がいない方へドリブルすること
 見本を見せながら、「どこにボールを動かせば、相手にボールを取られにくいのかな?」と問いかけ、相手がいないところに気付かせた。そして、優しいボールタッチでドリブルをさせた。
3 相手が近付いたら、体を壁にすること
 相手がいない方へドリブルするときの見本を見せたときに、児童が、「体を壁にしている」と発言したことをもとに、相手が近付いたら体を壁にしてボールを守ることを指導した。

 これらのポイントを押さえながら、「ゾンビ鬼ドリブルゲーム」をした。ゾンビ鬼ドリブルゲームとは、コート内でドリブルをしながら鬼ごっこをするゲームだ。鬼は、ゾンビ鬼となり、片足を床に擦りながら、手でボールを奪いに来る。これだと鬼の追い掛けるスピードが下がり、サッカーが苦手な児童でもドリブルの技能を発揮できるのではないか、また、友達から逃げ回りながら練習することは、コーンを使った練習より楽しくなるのではないかと考えた。
 授業を実践した結果、児童はドリブルの技能を上達させた。ビデオで検証したところ、ドリブルのスピードが上がり、ミスも減ったことが分かった。また、児童は楽しく練習に励んでいたことも分かった。授業後のアンケート結果を見ると、2時間目以降「とても楽しかった」「楽しかった」と全員が答えていたからである。今後は、相手を意識したドリブルを試合中でも発揮できるか、また、ドリブルでできたスペースを使った「ボールを持たないときの動き」の学習について、研究を進めていきたい。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    体育・保健   



「教育実践」
思考をうながす友達との関わり合いを通して楽しく水泳学習に取り組む児童の育成
〜同程度の技能の児童が学び合うバディ学習サイクルの実践〜
村上市立神納東小学校
藤山 晶

  全ての児童に「水泳の楽しさ」を味わわせること、また、水泳における自らの課題に気付き、その解決に向けて思考・判断し、他者に伝える力を養うことは、生涯を通じて心身の健康を保持増進し、豊かなスポーツライフを実現する上で重要だ。また、新学習指導要領で求められている資質・能力でもある。
 そこで、次の二つをねらった授業の実現を目指すことにした。

○ 水泳の「できる楽しさ」「伸びる楽しさ」「考えて練習する楽しさ」「協力する楽しさ」を実感できる授業
○ 友達と関わり合いながら思考や技能を高めていく授業

 実現に向けては、同程度の技能をもつ児童がペアを組んで主体的・協働的に学ぶ学習過程を2種類(以降、「バディ学習サイクルA」「バディ学習サイクルB」とよぶ)用意し、それを組み合わせていくことにした。具体的には以下のとおりである。
1 基本を学び、定着を図る「バディ学習サイクルA」
 学習課題を達成するために、@「教わる」→A「助け合いながら取り組む」→B「見せ合い、アドバイスし合う」→C「修正する」のサイクルで行いる。このサイクルを繰り返すことで、水泳の楽しさを実感しながら思考や技能を高めていくことにした。
2 動きを深め、上達する「バディ学習サイクルB」
 学習課題を達成するために、@「考える」→A「助け合いながら取り組む」→B「見せ合い、アドバイスし合う」→C「修正する」のサイクルで行う。「バディ学習サイクルA」との違う点は、@「教わる」が「考える」に変わるところである。今までの学習を振り返りながら、ペアで練習方法を考えたり、自分たちがもっと上達するために何を練習すればよいかをペアで話し合って決めていったりする場面がバディ学習サイクルAより多くなる。このサイクルを繰り返すことで、特に「思考・判断し、伝える力」を高めることができると考えた。

 この実践を2年間にわたって行い、次の二つの結論を得た。
○ 「学んだ基本の動きができているか」「自分ができていないところはどこか」をペアとともに考え、伝え合いながら技能の向上を図るには、「バディ学習サイクルA」と「バディ学習サイクルB」の間隔が長くない方がよい。具体的には「バディ学習サイクルA(2時間)」→「バディ学習サイクルB(1時間)」の組合せを繰り返して、泳法の練習をすると効果的であった。
○ 同程度の技能をもつ児童がペアを組むことで、技能面での序列関係が生まれず、教え合いが活性化することが分かった。ただし、技能は練習するごとに個人差が出てくるので、バディ学習サイクルで学習を進めるに当たっては、途中に泳力チェックの時間を設けて、ペア替えの必要がないかを確認する必要がある。なお、ペア編成に当たっては、できるだけ男女別で人間関係も配慮すると一層教え合いが活性化することも実践を通して明らかになった。

TAGS ;  平成29年度    下越    小学校    体育・保健   



「教育実践」
思いを伝え合い、見方を広げる鑑賞活動の工夫
〜アートカードを活用した鑑賞活動を通して〜
長岡市立川崎東小学校
堀田 祐嗣

  新学習指導要領等に向けた審議のまとめの中の造形的な見方・考え方に「感性や想像力を働かせ、対象や事象を、形や色などの造形的な視点で捉え、自分のイメージをもちながら意味や価値をつくりだすこと」と示されている。自学級の児童を見てみると、作品を鑑賞する時に、色や形など造形的な視点をもって鑑賞したり、言語表現したりすることができない傾向にあった。
 そこで、低学年の段階から造形的な視点をもち、対話的な学びを重視した鑑賞活動を積極的に取り入れることが必要であると考えた。児童は、作品について自由に語り合う経験を積み重ねていくことで、見方・考え方が定着し、作品から感じ取ったことを造形的な視点をもって言語表現することができるのではないかと考え、次のような手だてを講じた。
1 アートカードを活用した鑑賞活動
 色や形などの造形的な視点を捉えて、様々な美術作品を鑑賞することができるように、複数枚のアートカードを活用した。児童は、アートカードを介して他者と対話をしながら鑑賞することで、自分の思いを語ったり、共に考えたり、感じたことを確かめ合ったりする姿が見られた。
2 考える過程を大切にする学習課題
 想像力を働かせ、主体的に鑑賞活動に取り組むことができるように、クイズの要素を取り入れた学習課題を設定した。児童は、グループの中で「自分の思いを伝える」「友達の考えを聴く」ことを繰り返し行うことで、作品の多様な見方・考え方を身に付けることができた。また、教師が主体となって児童の思いや考えを比べたり、価値付けたりすることで、深い学びへとつなげた。
 これらの鑑賞活動を通して、児童は造形的な視点を根拠としながら、自分の思いを他者に進んで伝えようとする姿が見られた。また、作品の見方・考え方を楽しみながら交流し合うことで、想像を広げて言葉に表したり、文章に書き表したりすることができるようになった。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    図画工作・美術   



「教育実践」
2分間チャットで、既習事項を駆使して即興的に会話を継続させる生徒の育成
新潟市立西川中学校
清水 祐一

  自己表現活動において、生徒にトピックを与えて即興で会話をさせると、伝えたいことをどのように表現すればいいか分からなくなることが多い。口を閉ざしてしまったり、一問一答で会話が終わってしまったりする姿が現状としてあった。そこで、即興的な会話を成立させるための力を以下の二つの視点から高めたいと考えた。

〇目的や目標をもって積極的に会話しようとする「意欲」
〇既習事項を即時に取り出して伝えたり、会話をつなげたり、深めたりする「表現力」

 そこで、毎回の授業において帯活動として2分間チャットを設定し、その中で以下の手だてを講じた。

1 明確な目標と目的
 最終的に評価を行う評価タスクを事前に示し、具体的にどのような姿を目指すのか共通理解を図る。自分たちの会話を録音したものを聞き、現状と目標とする姿の違いを感じさせながら活動を継続していく。
2 活発な会話を促すテーマ
 自己関連性が高く、相手に伝えたい、相手の答えを聞いてみたいと思えるようなテーマを設定し、より意欲的な会話を促す。相手と情報ギャップのあるテーマを設定することで会話の活性化を促すことも重要である。
3 振り返りとシェアリング
 振り返りの時間に生徒の疑問を全体で共有し、改善のポイントやヒントを与える。生徒は自分が伝えたいことを英語でどのように表現するのかを教室に常設してある辞書等を使って自主的に調べる。
4 会話のスキルアップ
 話をつなげたり、深めたりするスキルへの気付きを促す。友達や教師の会話モデルを示し、どのようにすればより円滑に、かつ深まりをもって会話が継続していくのかを全体で確認させる。会話特有の表現等を教室掲示することやリストアップすることで個人で確認、練習できるようにする。

 上記の四つの手だてを講じることで、生徒は即興的な会話を継続することができると考えた。

TAGS ;  平成29年度    新潟    中学校    外国語活動・英語活動・英語   



「教育実践」
自分の考えを英語で表現できる生徒の育成
〜単元を貫く帯活動と知識構成型ジグソー法での協調学習を通して〜
村上市立荒川中学校
井上 定浩

  これまでの私のスピーキング活動(パフォーマンステスト)に関わる実践では、集中的に数時間スピーキング活動に関わる授業を設定し、その中で辞書などを使って一人で英文を作成させ、発話練習の後、ある程度即興性のあるスピーキング活動に臨ませていた。しかし、この指導では完全に英語が定着したとは言えず、活動終了後には忘れてしまうこともあった。
 そこで、以下の二つの手だてで、「自分の考えを英語で表現する力」を向上させたいと考えた。
1 ワードカウンターを使ったスピーキング活動
 毎時間の授業冒頭に、ペアでのスピーキング活動を行った。指定したトピックスについてペアで会話させ、そこで発話した英単語の数を毎回記録して、自分の成長を可視化させた。トピックスは、これまでに学習した表現でALTとの会話で活用できそうなものを指定した。
2 知識構成型ジグソー法での協調学習
 協調学習の最初と最後に設定したALTとの会話を比較し、表現する力の向上を見とった。
 (1)参考になる会話の映像を視聴させ、自分たちがALTと会話した映像と比較させた。
 (2)4クラスを3グループに分け、それぞれのグループに異なる情報を与え、ALTとの会話で活用できそうな表現をピックアップさせた(エキスパート活動)。
 (3)三つのグループから1人ずつ集め、新たな3人グループを作った。そのグループ内で、それぞれがピックアップした活用できそうな表現を英語で伝え合わせた(ジグソー活動)。
 (4)ALTと生徒2人の3人で英会話をさせた。
 実践の結果、「これまで学習することを活用すること」と「会話を継続すること」について、英語で表現する力を向上させることができた。

TAGS ;  平成29年度    下越    中学校    外国語活動・英語活動・英語   



「教育実践」
地域を支える意識をもつ生徒の育成
〜防災教育を通して〜
新潟市立白南中学校
宮ア 威治

  当学区の地域的特徴から大きな被害をもたらす災害として、地震、水害、原子力災害が挙げられる。また、家族構成では三世代家族が多く、主な通勤・高校生以上の通学先として、三条市や加茂市、新潟市の他の区と、いずれも川を越えていかなければならない地域がほとんどだ。
 このことから、大きな災害が起こった場合は、高校生以上の生産年齢の方は帰宅が困難になり、地域は高齢者と中学生以下の子どものみになる可能性がある。
 そこで、中学生が防災リーダー的な存在として、率先して地域を支える行動をとる意識を育てる必要があると考えた。この意識をはぐくむために、防災教育の中で、次の3点に取り組んだ。
1 過去から学ぶ
 中越地震や新潟・福島豪雨に関する資料を展示している施設に行って見学したり、被災や救助にあたった方から当時の様子について話を聞いたりした。話の内容としては、災害発生時の様子、停電等で通信手段がない中で被害状況を把握できたのはなぜか、避難所生活の実際、復興過程で生まれた絆、発災前の備えなどだ。
 また、正しい知識や判断力を身に付けるために、行政や救助、大学の教授など各分野の専門家からのお話もいただいた。
2 知識構成型ジグソー法による活動
 今回の学習では、訪問先や専門家の対象数が多いことから、全校生徒を縦割りのグループにし、手分けをして学習した内容を他のグループに伝えたり、意見交換をしたりする活動を取り入れた。
 異学年集団での学習は、リーダーシップとフォロアーシップ、自分が学んできたことを他の異学年の生徒に正しく伝え、質問にも答えられるように準備をするという責任感の意識を高めた。
3 地域に発信する
 中学生に地域を支える意識を育てるには、地域から頼られている感覚を得ることが大切だ。一方、地域住民が中学生を頼りにするには、中学生が学んだ防災学習の内容について知り、新しい発見があったり、地域の防災訓練に多くの中学生が自主的に参加したりするときだ。
 そこで、防災学習で学んだことや地域への提言を「防災ハンドブック」としてまとめ、学区内の全家庭に配布した。各小学校区の区長さんからのお礼の言葉をいただいたり、マスコミにも取り上げられたりして、自己有用感が高まった。その結果、今年度行われた南区総合防災訓練では、中学校区の防災訓練に多くの中学生が参加した。地域の方から、「中学生が参加してくれて頼もしい」との声もいただいた。

TAGS ;  平成29年度    新潟    中学校    生活・総合   



「教育実践」
消臭ビーズを用いた粒子概念の形成と水圧の指導の在り方
魚沼市立堀之内中学校
根津 元

  力について学び、理解するには、自分なりの見方を構築できないと難しい。力の導入では、力の矢印を用いて目に見えない力を可視化しようとしている。しかし、圧力の学習では、面積と力の二つの関係が重要であるため、作用点を設定しなければならない力の矢印はとても扱いづらい。圧力の学習で、自分なりの見方を構築するためには、化学分野で用いた粒子モデルを用いるのが適当であると考える。
1 消臭ビーズを用いた粒子概念の形成
 全ての物質が顕微鏡を使っても見えないほどの小さな粒でできていることを実感させるためには、ノートに2次元的な図を描くだけでは物足りないものだ。粒子概念を形成し、粒子モデルを用いて現象を考察できるようにするために、消臭ビーズを使って現象を考えさせた。
2 単元をまたいだ粒子モデルの活用
 化学分野だけではなく、物理分野でも現象を可視化し、理解しやすくするために粒子モデルを用いた。目に見えない現象を粒子モデルを使うことで考察しやすくなるとともに、意見交流の道具として粒子モデルを捉え、意欲的に話し合い活動ができるようにした。
3 タブレットを用いた考察意欲の向上
 活発な意見交流をするためには、自分自身の考えをもっていなければならない。自分自身の考えをもたせるために、タブレットを用いて、実験の様子を繰り返し映像として流し、考察の手助けとした。また、考察意欲の向上のために、ノートを撮影した。
 上記3点により、現象を考察する意欲を向上させるとともに、消臭ビーズや粒子モデルを現象を説明する際の道具として扱わせ、生徒の科学的思考力を向上させる。

TAGS ;  平成29年度    中越    中学校    理科   



「教育実践」
小学校中学年理科における仮説を立てる力を育成する指導法とその効果
〜The Two Question Strategy(2QS)を用いた実践を通して〜
新発田市立外ヶ輪小学校
五十嵐 敦志

  新学習指導要領において、理科で育成する資質・能力の一つとして、「問題解決の力」が挙げられた。そして、学年を通して育成を目指す問題解決の力として、小学校第4学年では、「既習の内容や生活経験を基に、根拠のある予想や仮説を発想する」が示された。さらに、「予想や仮設」を設定することは、見通しと振り返りのある観察、実験を行うための重要なプロセスであると述べられている。これらのことから、本研究では、小学校中学年の仮設設定の能力を育成する指導法とその効果を明らかにすることをねらいとして下記のように研究を進めた。
1 小学校中学年の仮設設定の能力を育成するための指導法の開発
 先行研究である仮説設定の指導法「4QS」の考え方を基にして、因果関係がある自然事象を変数で捉えさせ、それらを関係付けることで児童に仮説を設定させる指導法「2QS」を開発した。
2 2QSが小学校第4学年児童の仮設設定の能力に及ぼす効果の検証
 第4学年の児童を対象に2QSを用いた授業を行った。授業で児童が作成した2QSの記入内容と、授業前後に行った実態調査における児童の変容を検証した。その結果、以下のことが明らかになった。
 一つ目は、2QSを用いたことにより、児童は実験による問題解決の過程で重要となる仮説を設定できた。
 二つ目は、児童の仮説を立てる力(事象を因果関係で捉える力)を測定する調査問題を事前と事後に行った結果、事後の得点が事前の得点より向上したことだ。
 三つ目は、児童の因果関係に関与する経験と意識を調査するアンケートを事前と事後で行った結果、因果関係に対する意識が事後に向上した。
 四つ目は、児童の理科に対する意識を調査するアンケートを事前と事後で行った結果、児童の実験に対して見通しをもったり、実験を振り返ったりする意識が事後に向上した。
 以上の結果より、2QSを用いた実践は、小学校第4学年の児童の仮説を立てる力を向上させること、児童に見通しと振り返りのある実験を行わせることに効果があることが認められた。今後、この2QSを用いた実践を継続することや、小学校3学年へ適用することで、研究の効果をより確かなものにしていきたい。

<参考文献>小林辰至・永益泰彦:「社会的ニーズとしての科学的素養のある小学校教員育成のための課題と展望−小学校教員志望学生の子どもの頃の理科学習に関する実態に基づく仮説設定のための指導法の開発と評価」

TAGS ;  平成29年度    下越    小学校    理科   



「教育実践」
なぜそう考えたのか、その根拠を踏まえて互いに交流し、自分の考えを深める生徒の育成を目指して
新潟市立岩室中学校
亀屋 友樹

  理科の授業を通して育成したい資質・能力の一つに、自分の意見をもつ力と、意見交換をする力があると考える。さらに、ただ意見をもつだけでなく、根拠を基に相手に論理的に伝えていく力が理科では必要となってくる。そこで「なぜそう考えたのか、その根拠を踏まえて互いに交流し、自分の考えを深める生徒の育成を目指して」の研究テーマのもとに、次のような手だてを講じ、授業実践を行っている。
1「自分の意見をもつ」ための手だて
 授業の中で扱う現象や課題が、生徒にとって「身近」なものとなるようにする。「身近」とは、生活体験の中から得られる現象だけでなく、既習内容から得られる現象や課題である。生徒が自分の意見をもつ必要感を感じられる現象や課題を設定している。
2「根拠をもつ」ための手だて
 問いに対して、「勘」「何となく」と答える生徒は多いが、そこには言葉に表わすことができないだけで、何らかの根拠があるはずである。生徒のもつ根拠とは、生活経験や既習内容(既存の知識)か、またはそれらを組み合わせてオリジナルに考え出した根拠である。言葉に表わすことができない生徒が、少しでも表現できるよう、書く時間を多めにとったりワークシートの工夫を行ったりしている。
3「互いに交流し、自分の考えを深める」ための手だて
 小集団での話合いだけでなく、同じ意見をもった人と話合いをし、意見を深めたり、同じ意見ごとに分かれてグループをつくり、「議論」と称してクラス全体で意見をぶつけ合う方法をとったりしている。様々な意見交換の方法を学び、楽しみながら、深い学びになることを大事にしている。
 以上の3点を授業づくりの柱として取り組んでいる。「なぜそう考えたのか、その根拠を踏まえて互いに交流し、自分の考えを深める生徒の育成を目指して」の取組が、最終的には、新しい現象や未知の状況にも、自分なりの根拠をもって考え、判断し、仲間と協力し合いながら、社会の中で生きていく力をもった生徒の育成につながっていってほしいと考える。

TAGS ;  平成29年度    新潟    中学校    理科   



「教育実践」
自然を多角的に追究することで、科学的な思考を深める授業
〜ジグソー活動を通して〜
新潟市立木戸中学校
大橋 研人

  これまでの授業を振り返ると、じっくり考えたり他の意見を比較したり、他者に説明したりする場面が少ない。そのためか、レポートの考察の記述に思考の深まりが見られない。そこで本研究では、ジグソー活動を取り入れ、下記に示す三つの手だてを講じて思考を深める生徒の育成を目指した。
1 生徒が興味関心をもてる課題の設定
 生徒が思考を深めるためには、生徒が興味関心をもって課題を追究することが大切である。そこで、実社会や実生活に関連付けた題材や課題を設定する。
2 ジグソー活動を組織する(多角的な追究)
・検証実験と考察
 仮説を基に学級全体で検証方法を考えさせる。学習班ごとに検証実験を分担し、検証させる。検証の結果を考察し、課題に対する理解を深める。
・分かったことを交流し深化させる
 ジグソー活動の特性を生かし多角的な追究となるよう支援した。また、ホワイトボードを使い、思考の過程が見えるよう発表の仕方を工夫させる。
3 思考を深めるための考察
 考察では、学習を通して調べたことを活用し、実社会や実生活と関連付けた視点で考察を書くよう指導した。
 上記の手だてにより、レポートの考察や振り返りシートの記述を分析し、実生活や実社会と関連付けて考察しているかどうかを見取り検証した。

<参考文献>協調学習授業デザインハンドブック−知識構成型ジグソー法の授業づくりー東京大学 大学発教育支援コンソーシアム推進機構

TAGS ;  平成29年度    新潟    中学校    理科   



「教育実践」
もののきまりを使って身の回りの現象を説明する子どもの育成
五泉市立五泉小学校
山口 伸也

  実験や観察によってもののきまりを見付けることを通して、身の回りで起きている現象を説明できるようにすることが、理科では強く求められている。一見子どもは、見付けたきまりを理解しているようではあるが、その理解度は浅い。そこで、ふりこの学習において、ふりこのきまりが使われていることが分かりづらい現象を提示し、その現象を説明させる問題を提示した。すると子どもは、その現象の要因を複数考え、その是非を確かめる検証実験を行った。そして、子どもは以前に見付けた「ふりこのきまり」を使うと、提示された現象の説明がつくと納得し、身の回りの現象をもののきまりを使って説明することができた。この時、子どもは実感を伴って、見付けたもののきまりを理解することができたのである。

TAGS ;  平成29年度    下越    小学校    理科   



「教育実践」
児童が主体的な問題解決に取り組むための指導の工夫
〜問題解決の過程と過程の中で活用できる能力を細分化、アイテム化した教材を使った授業を通して〜
燕市立吉田小学校
浅倉 健輔

  平成27年度実施の全国学力学習状況調査で、児童が結果を見通して実験を構想したり、実験結果を基に自分の考えを改善したりすることができないことが指摘された。その原因として二つ挙げられる。一つ目は、課題を解決するための道筋である「問題解決の過程」とその場面ごとに何をしなければいけないのかという「技能」を知らないということ、二つ目は、実験計画と結果から導き出した考察について、妥当性を検討する場が無く、検討の仕方が分からないということだ。そこで、児童が問題解決をどのように進めるか分かるように、小・中学校で行う観察、実験を整理し、まとめた「探究の過程の8の字型モデル」を開発した。また、探究の過程の各場面ごとに活用できる能力を整理し、視覚化したカード型教材「探究アイテム」も開発した。これらの教材を使い、以下のような手だてを講じ、児童が見通しをもち、問題解決に主体的に取り組めるよう、実践を行っている。
1 探究の過程と、解決のための技能を意識させる授業展開
 児童に探究の過程と、解決のための技能を意識させるために、開発した「探究の過程の8の字型モデル」と「探究アイテム」を利用し、授業展開を工夫して行っている。「探究の過程の8の字型モデル」については、教室に掲示するとともにノートにも貼らせ、毎時間、「今問題解決の過程で、どの場面にいるのか」、「次はどの場面なのか」を確認している。また、場面を確認した後に「探究アイテム」を使い、場面ごとにどのような技能が必要なのか確認したり、観察や実験で必要な技能を選択し、児童同士で話し合ったりしながら、児童が探究の過程と解決のための技能を意識できるように働き掛ける。
2 実験の立案及び考察の妥当性を検討するための「実験計画検討会」「結果報告会」を位置づけた単元構成
 自分たちの実験の立案及び考察の妥当性について検討するには、問題を明確にし、問題解決の過程を進みながら、「実験計画検討会」や「結果報告会」等、検討する場を設ける必要があると考える。具体的な数値に着目させ、実験方法に間違いはないか、仮説と結果の一致、不一致は納得がいくものか、について話し合わせていく。これにより、自分たちの実験立案及び考察の妥当性を検討する能力の育成を目指す。
 実践を進める中で、児童は、今何をするのか、次の時間に何をしなければいけないのか、見通しをもって学習をすることができるようになってきている。今後も「探究の過程の8の字型モデル」等を活用しながら実践を進め、児童が主体的に問題解決に取り組むことができるよう、指導を続けていく。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    理科   



「教育実践」
ICTを活用して数学的活動の楽しさを感得し意欲的に学ぶ生徒の育成
新潟市立新津第五中学校
藤田 夏樹

  平成28年度全国学力・学習状況調査では、全国で数学が好きな生徒は56.2%と低い。また、当校で全校生徒を対象に行った調査から、数学が好きな生徒は全国と比べて更に低いことが分かった。この結果は、数学教師として受け止めがたい事実である。このような実態を踏まえ、生徒に今以上に数学の面白さを伝え、考えることの楽しさを味わわせることで、数学が好きな生徒を育てていきたい。そのために、まず、生徒の自ら学びに向かう意欲的な態度を育成するための手だてを講じる必要があると考えた。
 単に出来上がった数学を知るだけでなく、事象の観察や実験を試みて数や図形の性質を見いだしたり、身近な問題を数学を利用して解決したりする数学的活動を通して数学を学ぶことで、その楽しさを実感できると考える。また、「学びのイノベーション事業報告書」(文部科学省、2014)では、ICTを活用することにより、児童生徒の興味・関心を高められることについて言及している。
 上記を踏まえ、本研究では、生徒が数学的活動の中でICTを活用することで興味・関心が高まり、これまで以上に、課題に対して意欲的に取り組むようになると考えた。数学が好きな生徒の割合が全国を上回るように、数学的活動の一層の充実を図りたい。
 授業の取組では、中学校1年「方程式」の初期指導において、数学的活動の中でタブレット端末を活用する。デジタル教材を使って天秤を操作する活動を取り入れることで、生徒が帰納的に等式の性質を見いだせるように促す。数学的活動の中にICTを活用することで、生徒の学習意欲向上にどれだけの効果があるかを検証していく。

<参考文献>学びのイノベーション事業報告書 文部科学省 2014

TAGS ;  平成29年度    新潟    中学校    算数・数学   



「教育実践」
キーワードを用いた言語活動の一連化
〜5学年「図形の面積」6学年「曲線のある形の面積」の実践を通して〜
魚沼市立小出小学校
中村 友洋

  これまでの算数授業において、児童が基本的な問題には対応できても思考力が試される発展的な問題においては、力を発揮できない状況に課題があると感じていた。
 この要因としては、発展的な問題の指導において、問題を理解できた児童の考えをすぐに取り上げたり、教師主導で解法の手順を示したりして、児童同士の対話的な学びが充実していなかったことが要因の一つであると考える。
 そこで、本研究では、図形を扱う学習において課題解決に必要なキーワードに着目して、そのキーワードをもとに言語活動を意識した対話のある授業を展開することにした。図形領域において学年を超えた言語活動の一連化を図った実践をすることで、思考力・表現力が高まる児童の姿を目指すため、以下の2点から研究を進めた。
1 キーワードが支える学習過程
 キーワードを用いて、見通し(導入)、課題解決(展開)、振り返り(終末)の1単位時間の学習を構成する。また、子どもたちが獲得したキーワードは、単元を通じて、さらには、学年が進んでも意識的に用いられるように働きかける。
2 キーワードを生かした言語活動
 他者が問題解決に使ったキーワードを認めながら、自分との違いについても言及できる対話的な活動を生むことができる。
 本研究において、児童がそれぞれ求積しやすい方法を見付け、キーワードによって対話的な活動が生まれ、その結果、発展的な問題を含む様々な問題を解決することができた。また、キーワードを用いた振り返りを行うことで、学習内容が整理されたり、次時への学習意欲につなげたりすることができた。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    算数・数学   



「教育実践」
子ども同士が関わり合いながら、考えを構築していく算数授業
新潟市立矢代田小学校
間 大也

  新学習指導要領において、「どのように学ぶか」が明記され、「主体的・対話的で深い学びの視点からの学習過程の改善」が必要とされている。
 これまでの自分の授業を振り返ると、「課題を提示→自力解決→グループや学級全体で交流」の流れで対話的な学びを目指してきた。しかし、自力解決の時間に自分の考えが思いつかない児童が少なからずいるのが実際だ。自分の考えをもてない児童は、その後の交流の時間も思考の姿が見えず、学びが成立していない現状がある。
 そこで、あえて自力解決の場を設けず、話し合いながら自分の考えをもつことができる場を設定する。そのためには、話しやすくする意図的なグループ編成と日常における話し合うスキルの育成が必要になると考えた。そのことにより、算数科において大切な考え方や知識を獲得できると考える。
 6年生「分数のわり算」「小数と分数の計算」の単元において実践研究を行った。授業における児童のグループでの話合いの様子や学級全体での児童の関わり合いの様子を検証した。
 二つの実践では、自力解決の場がなくても、児童は「こうすればいい」や「これはどうだろう」と友達と関わり合いながら自分の考えを構築していく様子を見ることができた。日頃から話合いスキルを育成し、意図的なグループ編成と自力解決のない話合いの場を設定することが、子どもたちが生き生きと対話し、考えを構築し、算数の学びへとつながる有効な手だてであることが分かってきた。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    算数・数学   



「教育実践」
学びの自覚を促す関わりの場と振り返りの指導
新潟市立新津第二小学校
佐藤 晶子

  学びを自覚するために、学習後に振り返りを書かせることが必要である。しかし、ただ書くように促しても、「何を書いたらよいか分からない」と答える児童は多い。そこで、振り返りの視点を「自分の感想」「何が分かったか」「考えのよさを見付けよう」と示し、振り返りを記述させた。
 振り返りを書くことができる児童は増えたが、内容は「おもしろかった」「楽しかった」「難しかった」といった感想だけを書いたり、まとめで書いた言葉をそのまま振り返りとして書いてしまったりしていた。考えのよさに気付く振り返りを書くためには、単元の指導内容に合った関わりの場を設け、考えのよさに気付かせることが必要である。
 本研究では、意図的な関わりの場を用いた授業で振り返りを書かせることにより、考えのよさについて、学びの自覚を促せるのかを検証した。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    算数・数学   



「教育実践」
児童が主体的に授業をつくり、思考力を高める指導の工夫
新潟市立横越小学校
桂 有慧

  教室には、計算の答えは導き出せるものの、方法について問うとなかなか答えられない児童がいる。また、一部の児童の考えや発言で授業が進んでしまう場合もある。児童の「見方・考え方」を高めるためには、課題解決の見通しをもたせ、多様な考えを比較し、関連付けて考えさせる手だてが必要である。
 そこで私は、一人一人に課題解決の見通しをもたせるため、考えるための技である「思考スキル(思考の結果を導くための具体的な手順についての知識とその運用技法)」(黒上晴夫2012)の研究に注目し、自学級に合わせて次の4点について検討した。
1 思考スキルの精選
 黒上氏は19の思考スキルを提唱している。本研究では、児童が多用する思考スキルの傾向を分析し、精選する。また、思考スキルの定義だけでなく、具体的な文例を提示することで、児童が使いやすい環境づくりを行う。
2 授業過程の定式化
 授業過程を定式化し、先を見通して児童が主体的に学習を進めることができるようにする。
3 活用場面の設定
 思考スキルの活用実態の分析から、活用場面を@ 課題解決の見通しをもつ場面、A 集団解決の場面、B まとめにつなぐ場面とする。
4 場面ごとに分類した思考スキルの可視化
 活用場面ごとに、思考スキルを@ 解決スキル、A 練り上げスキル、B 収束スキルと分類する。どれが使えそうかを考えたり、実際に活用したりすることで、児童が見通しをもって主体的に課題解決していくことができるようにする。
 これらの4点について、6年生「分数のかけ算」「分数のわり算」「速さ」「比とその応用」で実践し、効果を検証した。特に、@ 課題解決の見通しをもつ場面で「解決スキル」を効果的に活用して「見方・考え方」を高めていく児童の姿を実現することができた。

<参考文献>思考スキル(思考の結果を導くための具体的な手順についての知識とその運用技法) 黒上晴夫 2012

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    算数・数学   



「教育実践」
子どもが夢中になって考え、理解を確かなものにするための数学的誤概念を生かした授業づくり
新潟市立新潟小学校
佐藤 諒子

  子どもの理解は、分っているつもりでも、経験をもとにして考えがちだ。このような経験的、自然発生的にもつイメージや思い込みのことを、「数学的誤概念」と呼ぶことにする。子どもに夢中になって考えさせるためには、経験とのズレを感じさせる手だてが必要だ。そのズレから、子どもが「なぜだろう」と学習課題をもち、友達と考え合うことで理解を確かなものにしていくと考える。
 そこで私は、第4学年の単元「角」と「小数」の実践を通して、次の2点から検証した。
1 数学的誤概念が表出する問題提示
 「角」では、子どもにパックマンを作らせ、黒板上で口の大きさ順にパックマンを並べさせた。一番大きな口を開けたパックマンは、180°のものだった。これが一番大きいと捉えている子どもが多く、これ以上大きな口を開けたパックマンは作れないという数学的誤概念を表出させた。また、「小数」では、小数第二位までの数+小数第一位までの数の筆算において、小数点の位置を揃えずに、末尾を揃えてしまう数学的誤概念を表出させた。
2 揺さぶりをかける発問から作る、数学的誤概念を基にした学習課題
 「角」では、180°口を開けているパックマンを指して、「これ以上大きな口を開けたパックマンは作れないよね」と揺さぶりをかけると、「作れない」という子と、「あごがはずれちゃうけど、できるよ」という子に分かれ、『一番大きな口を開けているパックマンは、どんなパックマンなのかな』という学習課題が生まれた。「小数」では、教師が間違えた方法で計算して見せ、「これでいいよね」と聞いた。すると子どもたちは、「違う」「なんで違うか言える」と話し始めた。『小数どうしのたし算は、どうやって計算すればよいのかな』という学習課題が生まれた。子どもは、学習課題がはっきりすると、夢中になって考え始め、話合いを通して数学的概念を獲得し、理解を確かなものにしていきたい。
 このような授業を進めていくには、教師が子どもの数学的誤概念を把握しておく必要があると考える。今後は、子どもがどんな誤概念をもっているのかを探っていきたいと思っている。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    算数・数学   



「教育実践」
思考を活性化させながら、問い続ける子どもをはぐくむ指導の工夫
〜可視化と問い返しによる認め合い・学び合いの授業づくり〜
五泉市立五泉南小学校
久保田 理美子

  これまでの指導の結果、子どもたちは、自らの考えを徐々に表出できるようになってきた。しかし、互いの考えを関わらせながら、問題を解決していこうとする点では、弱さが見られる。そこで、課題解決に向けて、操作的な活動を通して出された考えをホワイトボード等で可視化して示すこと、そして、その考えを取り上げ、繋ぎ、問い返すことで、互いの考えを関わらせながら思考を活性化させること、この2点を重視した授業に取り組んでいる。
 ここでの、「可視化」とは、「教材の可視化」と「子どもの考えの可視化」である。また、「問い返し」とは、子どもの表現に対して繰り返したり、尋ねたりすることで、「思考を活性化させ、気付きを自覚化させるために問うこと」と「子ども同士の考えを繋ぐために問うこと」である。
【成果】「教材の可視化」では、紙ベースではなく、具体物等を実際手に取って操作しながら思考を整理することができたことから、自分の考えをもちやすくなった。また、「考えを可視化」したホワイトボードを提示することで、自他の考えを比較検討しやすくなり、思考の深まりが見られるようになった。
 更に、授業の終末では、算数日記で学習の振り返りを行った。何を学んだかを可視化することで、子ども自身が、自ら学んだことを再構築することができた。
 子ども同士の比較検討場面では、「問い返し」を随時行うことで、子どもたちの思考を活性化させながら、練り合いをさせることができた。また、ねらいに迫る子どものつぶやきに対し、問い返そうという意識で対応することで、子どもの考えを繋ぎながら、学習を進めることができた。
【課題】「教材の可視化」では、子どもの予想される考えを基に、補助教材も含めて、どのような場面でどのような教材を示せばよいのかを深く考えていく必要がある。また、子どもの考えを予想し、幾通りかのパターンで問い返しの発問を準備する必要がある。そのために、今後、様々な領域の単元で実践を行い、「問い返し」のパターン化の方向を探っていく。

<参考文献>
「ほめて育てる算数言葉」田中博史 盛山隆雄 編著 文溪堂 2013

TAGS ;  平成29年度    下越    小学校    算数・数学   



「教育実践」
絵画史料と文字史料の複合的な吟味・検討による歴史認識の育成
〜絵画「死の勝利」をもとにした中世ヨーロッパの授業を通して〜
新潟市立上山中学校
早福 史

  本論の目的は中学校社会科歴史的分野において、絵画史料と文字史料を複合的に用いた授業により、生徒の多面的・多角的な思考の育成方略を明らかにすることにある。
 絵画を用いて生徒に視覚的なイメージをもたせたうえで歴史を考えさせることは、生徒の思考力の育成に有効であり、これまで多くの実践がなされてきた。しかし、絵画史料は写実的ではないため、絵画を通して生徒が獲得する歴史認識は絵画史料の作者の時代像に大きく影響されるという問題点があった。
 そこで、絵画史料の作者がどのように時代を見ていたかを生徒自身が検証するというプロセスを授業に組み込むことで、先行研究・実践の問題点を克服し、より多面的・多角的な思考を育成する。そのために、本時では次の手だてを用いることによって授業を構成する。

【絵画史料と文字史料を複合的に吟味・検討する授業の手だて】
1 絵画の作者がどのように歴史を見たのかを問う
2 絵画で表現された当該期の時代像を文字史料から吟味・検討する 

 1,2の活動を組織するためには、絵画史料の作者の社会の見方が十分に反映されている絵画史料を選定する必要がある。本論では、「中世ヨーロッパとルネサンス」の単元を扱ったが、この時代の資史料で、上記の条件を満たす絵画史料と、それを吟味・検討する文字史料として以下の資史料を用いた。
【絵画史料】ピーテル・ブリューゲル作「死の勝利」
【文字史料】ボッカチオ作「デカ・メロン」

 前時までにヨーロッパ社会はイスラーム圏との接触(十字軍の遠征)によって豊かになったという思考を形成した。本時の授業において、「死の勝利」を提示すると、生徒の中に絵の暗い印象と前時までの時代認識にズレが生じた。絵画史料から読み取れる歴史像は妥当なものなのかを文字史料で吟味した生徒は、他文化との接触によって社会が衰退したとみることもできるという新たな見方の存在に気付いた。生徒は、当該期のヨーロッパ社会を「(イスラーム圏との)交流によって新しい文化が入り良くなったけど黒死病という病が流行した。」と表現した。この記述から、生徒が中世ヨーロッパ社会を文化の流行という社会の繁栄という側面と疫病の流行と混乱という側面から多面的に捉えたことが分かる。
 以上のように、絵画史料に象徴された作者の見方・考え方を文字史料から吟味・検討することで多面的・多角的な歴史認識を育成することができた点に本論の成果がある。

TAGS ;  平成29年度    新潟    中学校    社会   



「教育実践」
関わり合いを通して、考えを深める社会科指導
新潟市立下山小学校
高橋 賢人

  激動する社会の形成者となる児童たちに、社会事象を一つの視点からだけでとらえるのではなく、広い視野から物事を関連付けて考え、判断・行動する力を養いたいと思っている。それが、学習指導要領の社会科で定められている「公民的資質の基礎」につながると考える。

 そこで、本研究では、6年生の歴史学習の中で、小単元ごとに1か所程度山場を意図的に設定する。一つの歴史事象に対して児童が複数の視点から思考交流する場面「異論ワーク」を意図的に設定することで、考えを深めさせようと考えた。

STEP1:複数の視点の中から一つ視点を選択し、自分の考えをもつ。

STEP2:同じ考えの者同士で考えを共有する、「同論ワーク」をする。ここでは、自分と同じ視点から考えた者の話を聞くことで、自分が最初にもった考えを強化する。

STEP3:異なる視点から考えた者でグループを編成し、複数の視点を関連付ける、「異論ワーク」をする。
ここでは、一つの歴史事象について異なる視点から考えた者で関わり合うことで、「同論ワーク」で考えたことを複数の視点から関連付ける。

STEP1〜3の過程では付箋、STEP3では付箋とマトリクスを使って気付きや考えを整理させる。

 このように、一つの事象を複数の視点から考えることで、自分の考えと自分とは異なる考えを関連付けた。そのことにより、新たな気付きや異同への気付きや考えの視点をもって関わりが生まれ、自分とは異なる視点からの考えを関連付けた見方に、考えを深めることができた。

 今後も、「自分の考えをもつ→同論ワーク→異論ワーク」の有効性について研究し、歴史事象について複数の視点から関連付けて考え、判断・行動できる児童を育てていく。

 

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    社会   



「教育実践」
自らの思考を整理し、社会的事象を関連付けて考えることのできる社会科指導
〜するとツリーの活用を通して〜
新潟市立東山の下小学校
水野 幸一

  平成29年3月に告示された新学習指導要領には、社会科において、「社会的事象の特色や相互の関連、意味を多角的に考えたり」や「多角的な思考や理解を通して」と記述があり、社会的事象を関連付けたり、様々な観点から見たりすることを重視している。
 これまでの私の指導では、多くの児童が一つの資料から社会的事象を読み取ることはできた。しかし、読み取った複数の社会的事象を関連付けて、自分の考えを構築するのに弱さがあった。それは、つなげて考させようという意識はあったが、児童の実態に合った手だてを講じていなかった私の指導法に問題があった。そのため、児童は一つの資料から読み取った考えで満足していた。
 そこで本研究では、目指す児童の姿を「自らの思考を整理し、社会的事象を関連付けて考えることのできる子ども」とし、それを達成するために以下のように指導方法を工夫し、実践した。
1 思考ツール「するとツリー」の活用
 「するとツリー」とは、複数の事象を並べ、つながりがあるものを結んで考えていくツールである。つながりは全て「すると」という言葉でつないでいく。本研究では、「するとツリー」の一番上にある社会的事象を一つに限らず、複数用意することで、社会的事象を様々な観点から捉えられるようにした。「するとツリー」を活用することで、社会的事象に対する自分の考えのつながりを明確にすることができる。また、接続詞の「すると」という言葉をそのまま用いることで、段階を追って考えを掘り下げることができる。
2 「するとツリー」を自らの考えの記述に生かすための工夫
 「するとツリー」を作成するときに、形や使用させる場面を工夫した。また、学習課題に対するまとめに迫れるよう、「するとツリー」の作成後に共通することを考えさせた。そうすることで児童は、つながりを意識しながら掘り下げた考えを、複数の資料を関連付けた考えに整理することができる。
 これらの手だてにより、児童が社会的事象を関連付けて考えることができる姿が見られた。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    社会   



「教育実践」
比較・関連付けして社会的事象の意味を捉える子どもの育成
〜クラゲチャートの活用と学習活動の工夫を通して〜
佐渡市立金井小学校
椎井 慎太郎

  「比較・関連付けして社会的事象の意味について考える力」は、社会科で育てたい思考力の一つである。しかし、現行学習指導要領の課題に挙げられているとおり、その指導は難しい。これまでの指導を振り返っても、「関連付けて考えましょう」と、付けたい力を意識して声を掛けるようにしてきたが、一部の子どもにしか関連付けを促すことができなかった。その結果、社会的事象の意味を明確に捉えさせることができなかった。
 そこで本実践では、子どもの自発的な「比較・関連付け」を促し、その結果として社会的事象の意味を捉えさせるために、思考ツールを活用する。思考ツールには、「情報の可視化と操作性」といった特性や「促す」「気付きやすくする」という役割がある。このような思考ツールの良さを最大限に生かすことによって、上述した思考力を育てることができるのではないかと考えた。そこで、本実践では次の手だてを講じた。
1 比較・関連付けをさせる場面において、同じ観点の足をもったクラゲチャートを二つ並べる
 社会的事象の意味を捉えさせるために、思考ツールの一つである「クラゲチャート」を活用し、二つ並べて比較しやすくする。さらに、比較した後の自発的な関連付けを促すために、クラゲの足を同じ観点で並べるようにする。このようにすることで、クラゲチャートAの足と、クラゲチャートBの足を比較しやすくするとともに、観点をそろえた足があることで、子どもからの自発的な関連付けが促されると考えた。
2 関連付けを促し、相違点や共通点を明確にするための学習活動を工夫する
 二つのクラゲチャートを比較・関連付けする際に、その相違点や共通点が明確になることによって、社会的事象の意味が捉えやすくなると考えた。そこで、そのための学習活動を設定する。具体的には、全体共有場面→自力解決場面→グループ検討場面の三つの学習活動を工夫することによって、関連付けを促し、相違点を明確にさせるようにした。
 以上の手だてを行うことによって、6年生「新しい時代の幕開け」と「わたしたちの暮らしを支える政治」の単元では、社会的事象の意味を捉える子どもが増えた。今後は、他学年において手だての有効性を検証していきたい。

TAGS ;  平成29年度    佐渡    小学校    社会   



「教育実践」
関連付けて社会的事象の意味を考える力を高める社会科指導の工夫
〜思考ツールを手だてとして〜
佐渡市立行谷小学校
星野 翔

  社会科の授業の中で子どもが意欲的に学習課題を追求し、思考力・判断力・表現力を高めていくことが求められている。
 しかし、これまでの実践を振り返ってみると、関連付けて捉えさせたい複数の社会的事象や資料を提示しても、一つの資料のみを使ってまとめを記述している児童が多く見られ、二つ以上の社会的事象をつなげ、関連付けて考えたり表現したりしている姿がほとんど見られなかった。そこで私は、次の点を工夫し、実践を行った。
 
【写真付きコンセプトマップによる関連性を視覚化】
 「コンセプトマップ」とは、複数の社会的事象を線でつなぎ、その関連性を記入していく思考ツールである。コンセプトマップを使う事で今まで学習した知識を整理し、線でつなぐことで社会的事象同士の関連性を視覚化させた。さらに、その思考ツールの中に写真を活用することで、社会的事象をより想起させ、より関連付けて捉えられるようにした。

 その結果、写真付きコンセプトマップを使うことで児童が社会的事象を関連付けて、社会的事象の意味を捉えることができた。
 一つ目の実践では、関連付けて社会的事象の意味を捉えることができた児童は半数ほどであったが、二つ目の実践ではほとんどの児童が関連付けて社会的事象の意味を捉えることができた。
 単元を通して関連付けを意識させたり、コンセプトマップの中の文字数を少なくして活用しやすいコンセプトマップにしたりすることで関連付けて社会的事象の意味を捉えることができるということが分かった。

TAGS ;  平成29年度    佐渡    小学校    社会   



「教育実践」
適切な資料を選択して、課題解決できる児童の育成
胎内市立中条小学校
菊地 康裕

  社会科の授業では、資料活用能力を育てることが大切である。課題解決に向けて、資料を活用しながら、自分の考えをまとめていく。そして、自分で資料から読み取ったことを発表し、全体で検討していく。しかし、それぞれの児童の思考は、拡散していることが多い。そのため、児童の考えを収束させ、課題解決に迫るまとめへとつなげていく手だてが必要であると考えた。そこで、5年生「くらしを支える情報」(実践@)と「食料生産を支える人々」(実践A)の単元で、以下の手だてを用いて、実践した。
1 課題解決に向けた複数の資料提示
 本時の課題を作り上げた後に、まずは自分で予想を立てさせた。次に、実践@では、課題解決に迫る資料を教師から複数提示した。自分で資料を選択させ、その資料から課題解決に向けた社会的事象を考えさせる場を設けた。また、実践Aでは、一つの資料だけでなく、二つ以上の資料を関係付けて社会的事象を読み取らせる活動を行った。
2 児童の思考を収束させるための発問や資料提示の工夫
 児童がそれぞれ自分で資料を選択して考えをもち、発表し、全体で検討する。その段階での児童それぞれの思考は、拡散していることが多い。そのまま本時のまとめとするには、児童の思考はバラバラである。そこで、授業のまとめ前の段階で、教師から本時の課題解決に迫る新たな発問をして、児童の思考を収束させる手だてを講じた。また、新たな資料提示を行い、より適切な資料へと目を向けさせる手だてを講じた。
 以上のような手だてを講じたことで、拡散していた児童の思考は、課題解決の本質に迫る意見に焦点化され、本時のまとめへとつなげることができた。

TAGS ;  平成29年度    下越    小学校    社会   



「教育実践」
関わりを通して生徒の読みの力を育成する
〜知識構成型ジグソー法的手法を通して〜
湯沢町立湯沢中学校
根津 絵理奈

  次期学習指導要領では、国語科の目標の一部に「伝え合う力を高め、思考力や想像力を養う」ことが記されている。この目標を達成するために国語科の「読むこと」においては、「知識構成型ジグソー法」的手法を用いることが有効であると考えた。ジグソー学習とは生徒自身が多面的な視点を獲得し、考え方を広げ、読む力を付けさせる学習である。そのために以下のような3点を手だてとし、実践を行っている。
 一つ目は、大課題の設定についてだ。物語を知識構成型ジグソー法を用いる際に重要となることは、大課題の設定とその解決のためのエキスパート課題の設定だ。まず、大課題を設定する際には、物語の作品の主題となり得るものに設定する必要がある。その主題を学習者に獲得させるために、指導者自身が教材観を確立させる必要がある。
 二つ目はエキスパート課題の設定についてだ。エキスパート課題は、大課題を解決するために、必要な情報を手分けして集める作業と捉えている。その課題を設定する際には、それぞれ異なる視点となるように設定する必要がある。また、一人が必ず一つ解くべき課題があることで、学習者自身が主体性をもって活動に参加できると考えた。
 三つ目は班分けについてだ。知識構成型ジグソー法的な手法をジグソー班(大課題を解く班)、エキスパート班(エキスパート活動を話し合う班)をそれぞれ3人で構成することを基本としている。班分けに関しても、話合いが円滑に進むように、それを「国語班」として、教師から示す必要があると考えた。
 以上の3点を手だてとし、学習者に物語を「読むこと」の力を付けさせることができると考える。
 これらの活動を通して、学習者自身が読みの多面的な視点を獲得し、より深い読みができるようになることを期待している。

TAGS ;  平成29年度    中越    中学校    国語   



「教育実践」
意図的なグループ構成による対話を通して、思考を深める読むことの指導
新潟市立下山小学校
中澤 理恵

  「読むこと」の指導において、児童に、物語文の人物の気持ちの変化を捉える力を身に付けさせたいと考えている。

 自学級の児童は、登場人物の性格等の背景を把握し、変化する気持ちについて、地の文や行動、会話などから関連させて捉える力が十分ではない。その結果、自分の考えに自信がもてない状況がうまれる。この状況は、学習意欲の低下につながる。
 そこで、本研究では、児童が自分の考えと同じ考えをもつ児童とで対話する方法を用いた。

1 課題に対して叙述から根拠を探し、自分の考えをもつ。
2 同じ考えの者同士で意見交流し、より説得力のある根拠を練り上げる。グループは、同じ考えであるが、根拠が異なる者で構成することで、根拠のズレを検討し、考えをより確かにする。
3 違う考えをもつ児童との意見交流を学級全体で行う。

 2の意図的に編成したグループによる対話を行うことで、3の全体交流の中で自信をもって発表できる児童を育てることをねらった。この活動は、意見を形成するための段階的な活動だ。同じ意見の児童との交流を通して自分の意見に自信をもつことができ、主体的に発言するようになったという児童の変容が見られた。

 今後も、自分の意見に自信をもち、皆を納得させようと全体交流の中で発言をする経験を積み重ねさせていく。そして、どのような場であっても考えを相手に伝えられる児童を育てていく。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    国語   



「教育実践」
目標に向かって挑戦し続ける子どもの育成
〜金管活動における目標・活動・評価の繰り返しを通して〜
燕市立松長小学校
佐野 正彦

  今、新潟県でも、燕市でもキャリア教育の推進に力を入れている。私は、小学校段階でのキャリア教育では、勤労を重んじ目標に向かって努力する態度の育成、自己及び他者への積極的関心の形成・発展が重要だと考える。自己有用感を高めたり、目標を達成するために工夫し努力を続けたりする大切さを他者との関わりの中から体得させたりすることを目指したいと考えた。
 そこで、次の2点から取り組んだ。
1 目標設定と振り返り
 金管活動において、毎回の活動の目標とその振り返りの場を設定した。ここでは、技術的に困っていることや、できるようになったことを自分自身で認識する場とした。これは、必要に応じて次回の活動で教師が支援していく指針とした。それに併せて、行事ごとの長い目標設定と振り返りも行った。ここでは、練習を通しての他者との関わりや目標に向かってどれだけ頑張ったかを自分自身で認識する場とした。
2 教師のコメント
 児童が振り返りを行った際は、教師からコメントを入れていった。そこでは、児童同士の関わりを支援し、促進するコメントや、技術的な指導のコメントを入れた。コメントを入れることで、子どもたち一人一人の思いや願いを表出させ、それを教師が受け止め、次回の活動に生かすための指針とした。
 今後ともこれらを繰り返すことで、子どもたちの挑戦し続ける姿勢を育てようと考えている。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    キャリア教育   



「教育実践」
食に関心をもち、自ら食生活の改善に取り組む子どもの育成
長岡市立栃尾南小学校
金井 淳

  当校では、食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付け、自らの健康管理ができる力を養うことをねらいに、年間を通じて計画的に食育の指導を進めている。これまでの取組の成果として、食事のマナーを意識して給食を食べたり、好き嫌いをせずに食べようと努力したりする児童が増加し、食生活改善への意欲が高まってきている。一方で、給食の時間に意識して実践していることや学んだことが、日常の食生活の改善につながっていない面が見られる。そこで、食への関心をさらに高め、主体的に自分の食生活を見直し改善に取り組む態度を育てる必要があると考え、これまでの取組に工夫を加えて実践を行った。
1 食育授業の充実
 各学年の発達段階に応じた内容やねらい、担任教諭と栄養教諭のT.T指導の役割をより明確にして授業を行った。身近な食材の教材化、体感を伴った活動、UDL等、児童の実態に合わせた手だてを工夫し、食と健康のつながりや食生活改善の必要性が実感できる授業を目指した。また、授業で学んだことを家庭で実践したり共有したりできるような活動や資料を用意し、家庭との連携を図った。
2 目標の自己選択制を取り入れたマナーアップ週間
 これまで全校で統一していた食事の仕方のめあてを、自分の食生活の課題に合わせて選択(好き嫌いせずに食べる、茶碗を持って姿勢よく食べる、よく噛んで食べるの三つのめあてから)できるようにした。学校での取組の趣旨や様子を家庭に伝え、日常の食生活改善につながるように協力を求めた。また、めあてを達成した児童や学級には賞状を授与し意欲付けを図った。
3 情報発信の工夫
 食材の産地や栄養価、献立の工夫点等、食に関する知識を広げ興味関心を高めるために、毎日の給食の献立について委員会の児童が放送している。その情報を家庭でも共有できるように、学校HPに毎日アップし、家庭での食育の話題の一助とした。
4 食育だよりを通じた啓発活動
 毎月、その時期に合わせた内容で食育だよりを発行している。食育だよりを配付する時には児童用のたよりも用意し、担任が児童の発達段階や実態に合わせて食育ミニ指導を行った。
 以上の取組を通じて、食に関心をもち、自ら食生活の改善に取り組む子どもの育成を目指している。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    健康教育・食育   



「教育実践」
授業の中で共感的人間関係を高める活動の工夫
〜算数授業での実践〜
新潟市立亀田東小学校
石黒 里美

  他者と協働しながら学び合う中で主体的に判断・行動し、共感的人間関係を高める児童の育成を目指している。現在、勤務している学校は毎年学級編制があり、人間関係づくりが苦手な児童にとっては、新しい学級の中での人間関係づくりは容易ではない。授業中は、相手を分かろうとすること、相手に分かってもらおうとする力が不足していて、他者と協働しながら学ぶ価値観が低い。授業の中で共感的人間関係を高める活動を取り入れることにより、他者と協働しながら学び合うよさを味わい、コミュニケーション力を付けさせることができると考える。また、コミュニケーションを図りながら新たな気付きが生まれ、学習にも主体的に取り組み、授業と生徒指導の一体化を図ることができるのではないかと考え、本テーマを設定した。
授業の中で、どのような共感的人間関係を高める活動と場が、生徒指導との一体化に有効なのかを視点として、次の仮説と手だてで解決に迫った。
【仮説】
 他者と協働しながら学び合い、共感的人間関係を高める活動の場を設定すれば、授業と生徒指導との一体化を図ることができるようになるだろう。 

1 授業の中で児童同士の「なるほどタイム」を設定
 個人解決後に、どのようにしたら解決できたのか、なぜその答えになるのかを時間を設定して複数の児童に説明し合う。ここで、考えを共有したり新たな気付きを見付けさせたりする。
2 ノートの書き方指導とノート評価
 自分の考えがどのように深まっていったのかが分かるノートの書き方を指導する。友達の考えに共感したり、新たに気付いたりしたことを書かせる。授業後にはノートを3段階の星印で評価する。
3 付箋交換カードの使用 
 「なるほどタイム」で説明し合った児童同士に付箋交換をさせる。交換して集まった付箋をカードに貼り付けさせる。1か月で全員分の付箋を集めさせるようにする。
4 学級目標の達成度を数値化
 毎月アンケートを行う。数値化した表を掲示し、可視化する。

 共感的人間関係を高める活動を以上の4点の手だてを組み込んで行うことで、他者と協働しながら学び合うよさを味わい、コミュニケーション力を付けさせることができる有効性と授業と生徒指導の一体化を図ることができる有効性を検証していきたい。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    生徒指導   



「教育実践」
ICT機器を用いた児童の情報活用の実践力の育成
新潟市立上山小学校
細山 卓真

  平成29年3月に公示された新学習指導要領では、「資質・能力の育成を目指す『主体的・対話的で深い学び』の実現に向けた授業改善を進める」とある。その「資質・能力」の中には、情報活用力が挙げられている。また「ICT等を活用した学習活動等を充実するよう改善するとともに、情報手段の基本的な操作の習得やプログラミング教育を新たに位置付けた」ともある。
 本研究では、児童がICT機器(タブレット端末)を用いて情報を読み取り、整理・分析する力の育成を目指している。児童が学習活動を動画撮影しその場で見直すことで、児童自らが考え、児童同士のかかわりの中で学びを深めることができると考えた。
 体育科の実践では、練習の様子を動画で撮影し、グループで改善点を出し合う活動を行った。同じ課題をもつ児童同士がかかわり合うことで、改善点を見付けそれぞれの技の精度を高めることができた。また理科の実践では、実験の様子を動画撮影し、グループで繰り返し見直すことで細かな変化に気付き、考察につなげることができた。
 児童同士の学びを深めるためにはかかわり方や学びの視点を示すことが重要である。今後はこの2点についてどのような手立てを講じればより効果が上がるのか明らかにしていきたい。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    情報教育   



「教育実践」
協調性に課題のある児童の行動改善
新潟市立大野小学校
澤田 哲寛

  協調性が低く、他の児童と人間関係を築くことが難しい児童がいる。自己中心的な言動が多く、遊びを自分の思い通りにしようとし、命令をしたり、ルールを変えたり、相手から物を取り上げたりしようとする。また、自己顕示欲が強く、リーダーになりたがったり、自慢したり、相手を下に見るようなものの言い方をしたりする。相手を怒らせて喜ぶ癖があり、相手の反応が強くなるほど行動がエスカレートするなどが主な問題行動である。
 これらの問題行動を改善するために4つの取組を行い、その後に周囲の児童に対し、対象児童ともう一度遊んでもらえるよう促す授業を行った。
1 トークンエコノミー法を用いた。人に対してよい行動をしたときに、スマイルマークというカードを渡した。スマイルマークを貯めると、シールと交換できたり、学級で飼う新しい魚を選ぶことができたり、お楽しみ会をすることができたりする。
2 日常指導及びSST(ソーシャルスキルトレーニング)を行った。他の児童に不快な思いをさせる言動があったときに、活動の場から離して言動を振り返らせた。また、どうすればよかったかを考え、よいと思われる行動をロールプレイで実際にやってみる活動を行った。
3 活躍の場を提供した。教師のお手伝いや活動の準備などで仕事をお願いし、そのことについて帰りの会などでみんなに伝えながら褒めた。
4 学校であった良い行動を保護者に伝え、家庭でも褒めてもらえるよう促した。
 これらの取組の結果、児童は言葉を口に出す前に少し考える姿が見られるようになったり、話合いで人の意見にも耳を傾けるようになったり、人がやりたがったことを譲ってあげたりするようになった。
 このような行動の改善が見られたため、周囲の児童にもう一度対象児童と遊んでもらえるよう促す授業を行った。その結果、集団の中に入って、一緒に遊びを楽しめるようになった。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    特別支援教育   



「教育実践」
ADHDのある児童の通常の学級への適応を目指した取組
〜自己肯定感を高める三つの手だて〜
新潟市立大形小学校
武田 守広

  ADHDのある児童のS児は、衝動性や多動性の強さに起因する行動上の問題により、通常の学級にうまく適応することができず、教室から頻繁に飛び出していた。そして、通常の学級でうまく活動できたという経験をすることができず、失敗経験が積み重なった結果、他者と攻撃的な姿勢で関わるという二次的な障害が見られるようになってきていた。S児の日頃の言動から自己肯定感が低い様子が伺われた。
 本研究では、S児の自己肯定感を高めることで、通常の学級で学習する機会が増え、通常の学級に適応できるようになるのではないかと考えた。そのために次のような手だてを講じた。
<手だて>
1 目標をもって活動に取り組むための「トークンエコノミー法」の活用
 通常の学級での活動に参加できた際に、シールを獲得することができ、更に決められた数のシールを集めると自由時間と交換したり、実験が中心のお楽しみ理科に参加できたりするようにした。
2 自分の行動を振り返ることができる「できたことシート」の活用
 通常の学級での学習に参加した際、S児が「できたことシート」にできたことを記入して、自分の良い行動を振り返ることができるようにした。更に、周りの友達が学習に参加したS児のことをどのように思っているのかS児から想像して書いてもらい、友達のことを肯定的に受け取れるようにした。
3 保護者と連携してS児の自己肯定感を高める「みっけ!ノート」の活用
 家庭への連絡ノート「みっけ!ノート」を作成し、S児の良い行動を家庭と共有し、家庭でも良い行動をほめてもらえるようにした。良い行動を家庭と連携してほめていくことで、S児の自己肯定感が相乗的に高まっていくと考えられた。
 以上のような手だてを講じ、児童の変容と手だての有効性を探っていった。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    特別支援教育   



「教育実践」
在学中から利用できる福祉サービスの充実を目指して
〜学校・家庭・関係機関の連携・協働による取組〜
新潟県立はまぐみ特別支援学校
井口 貴雄

  子どもたちは地域で多くの人と関わりながら、暮らし、成長していく。当校の子どもの多くは在学中から地域の医療や福祉等の支援サービスを利用している。地域の関係機関との早期からの情報共有やニーズの確認は、本人や家族の卒業後の生活を確実に支えることにもつながると考える。当校においても近年、福祉サービス等に関する保護者からの相談が増えている。放課後や長期休業中を地域で有意義に過ごしたいという本人や保護者の願いが高まり、実際に利用する動きが盛んになってきた。
 そこで、以下のような取組を家庭、関係機関と連携・協働して取り組んだ。
1 「福祉サービス等の充実に向けたアンケート調査」の作成・実施
 保護者の具体的なニーズを把握し、関係機関と情報共有していくことを目的としてアンケート調査を実施した。作成に当たり、保護者や福祉行政、福祉事業所、相談支援事業所、訪問看護ステーション等の関係機関と連携・協働で作成した。学校が中心となり、「保護者の思いや伝えたいこと」と「関係機関の見解や知りたい情報」を相互に確認、理解し合い、合意形成を図るプロセスを大切にし、学校と関係機関の双方にとって有意義なアンケート調査の実施を目指した。
2 「からだの不自由な子どもが在学中から利用できるサービガイド」の作成・配付
 保護者への地域の福祉サービス等に関する情報提供を目的とした当校独自のサービスガイドを関係機関と連携・協働で作成した。実際にサービスを利用した生活をイメージできるように具体的で分かりやすい表現やサービス利用につながるような情報内容の精選に努めた。
 アンケート調査結果は「調査報告書」としてまとめ、行政、福祉事業所、相談支援事業所等、地域の関係機関へ情報提供を行うことで情報の共有やニーズの確認につなげた。サービスガイドは保護者への福祉サービスに関する理解・啓発につながり、実際に地域の福関係機関や福祉サービスの利用につなげたケースもあった。
 今後も一人一人の地域での充実した生活の実現に向けて家庭や関係機関と連携した研究を重ねていきたいと考えている。

TAGS ;  平成29年度    新潟    特別支援学校    特別支援教育   



「教育実践」
全員で創りあげる学年目標とその達成に向けて
新潟市立白新中学校
伊藤 雅仁

  集団がよりよい活動をしていくためには、目標が必要だ。目標は、全ての教育活動において、活動を振り返る大きな柱になる。しかし、多数決などで決めた目標は、全員の思いが反映されていない可能性があり、その役割を十分に果たすことができないと考える。
 そこで、集団全員で学年・学級目標を創りあげることが必要であると考えた。全員の想いが反映された目標であるならば、その達成に向けても集団が一つの方向を向いていくのではないか。また、その目標達成に向けて、話合い活動やプロジェクト活動などを取り入れることで集団として高まっていくのではないかと考える。そこで以下のような手だてを講じて取り組んだ。

1 ファシリテーションを取り入れて学年・学級目標を作成する
(1)自分たちの学年・学級の現状を話し合う
 4月は目標を設定せずに、自分たちの集団の現状を話し合う活動を取り入れる。個人で付箋に書き、その後で4人グループで話し合い、それを全体でシェアする。
(2)どのような学年・学級にしたいかを話し合う
 (1)の話を受けて、どのような学年・学級にしたいのかを付箋に書く。その後で、4人グループで話し合い、全体に提案する。
(3)多数決は行わず、話し合いで目標を決定する
 学年・学級のリーダーは、出た意見を集約し共通点などに線を引き、多くの生徒の願いが入るように話し合う。ただし、少数の意見にも目を向けさせ、全体が納得いく目標をみんなで創りあげる。
(4)話合いで全体を巻き込む工夫
 一人の生徒が発表した意見と同じ考えの生徒に手をあげてもらい、付け足しをさせる。これを、学年委員が主導する全体の話合いのときに行い、学年全員を巻き込み目標を決められるようにした。
2 目標を全員で創りあげる
 アンケートで募り決定したレイアウトを班の数で割り振り、その部分を4人グループで作成するようにする。マス目模造紙を配り、色紙を貼っていく。最終的に全班のものをつなぎ合わせて、学年・学級全体で目標を創りあげる。
3  短期目標を設定する
 学年・学級目標を達成するために2〜3ヶ月ごとに特に頑張る短期目標を設定する。2〜3ヶ月後に振り返りを行い、次の短期目標を設定するというように、振り返りと短期目標設定を回していき、生徒の目的意識を高める。
4 目標達成のためのプロジェクトを立ち上げる
 学年委員が中心になり、学年目標を意識できるプロジェクトを立ち上げる。プロジェクトをした後に、アンケートをとり、その結果も学年全体に返す。
5 異学年交流の場面を設ける
 異学年の生徒と、目標達成に向けてどのような活動を行っているか、意見交換をする場を設ける。

 以上の取組を行い、生徒が目標を大切にしながら日常生活を過ごし、集団として高まることを期待して実践を行った。

TAGS ;  平成29年度    新潟    中学校    特別活動   



「教育実践」
生徒の自己肯定感の向上を目指した学級づくり
〜互いのよさに気付き、認め合う活動を通して〜
阿賀野市立笹神中学校
大竹 希世志

  生徒が自己実現に向けて主体的に学び、行動し、よりよい人間関係を築く土台は、自己肯定感である。自分のよさを知り、自分を好きになってこそ生徒は自信をもって様々なことに挑戦できる。そこで、私は生徒が、高校に進学し周りの環境が変わっても、挑戦意欲をもち続け、自分の人生を前向きに歩んでいけるよう以下の3点を意識して、生徒の自己肯定感の向上を目指した学級づくりに取り組んだ。
1 生活ノートを通して、日常的に生徒を肯定する
 毎日学級の生徒一人一人と話をし、その子のよさを認めていくことは難しい。そこで、生徒が毎日担任に提出する生活ノートに、その日の行動や記述に対する、ほめる言葉や期待している事が伝わる言葉を書く。生活ノートが、単なる日記で終わるのではなく、ほめ言葉や激励の言葉でいあふれるノートになることで、自分の日々の言動に自信をもてるようになると考える。また、この生活ノートは保護者も見ることができるものである。よって、生活ノートが保護者に対しての情報発信の役割も果たしている。生活ノートの記述がきっかけで、家庭でも誉められ、生徒の自己肯定感が更に向上することが期待できる。
2 生徒同士が互いのよさを見取り、認め合う場を日常的に設定する
 担任や保護者だけではなく、生徒同士がよい行動を見取り、認め合うことができれば、生徒の自己肯定感は高まる。そこで、私は、日常的に他の生徒の良い行動を見付けたら、記録し、付箋を書かせ、学級に掲示するようにした。付箋を樹の花びらに例え、学級目標「We are active」と関係付け、昨年度は1年間継続して行った。例えば、「数学の時間、難しい問題を分かりやすく教えてくれた」「掃除の時間、自分の担当場所が終わった後、教室の清掃を手伝っていた」など、具体的な行動を誰が行ったか分かるようにして、学級全体で共有した。担任だけでは、見取りきれない個々の生徒の長所が、付箋を通して共有され、現在も学級の文化の一つとして継続している。
3 学校行事を学級づくりに最大限に生かす。
 体育祭や合唱コンクールなどの全校行事の際、生徒の役割を明確にし、個々の生徒の目標を設定した上で、その目標に対する激励や期待の言葉をクラスメイトが文章にして送る活動を行う。行事終了後は、互いに感謝や努力を認め合う言葉を送り合う。生徒は自分が学級から必要とされている喜びを感じるとともに自分の頑張りや成長を実感する。この喜びは、自己肯定感を高めるだけでなく、自分の可能性を信じ自己決定していく力、つまり、将来のキャリア形成にも強くつながる要素だと考える。

TAGS ;  平成29年度    下越    中学校    特別活動   



「教育実践」
小学校入門期における自治的集団づくり
新潟市立青山小学校
坂井 孝太郎

  私は、新学習指導要領の中の、「担任の学級経営、学級の課題を自分たちで見いだして解決に向けて話し合う活動を仕組むこと」、学級活動は「特に自治的能力の育成を重視し、課題の発見を含めて児童主体の話合い活動を通じて行うこと」に特に注目している。そこで私は、小学校低学年、特に1年生の入門期の児童に対し、どのような手だてを講じると、自治的能力の育成につながるのかに着目して、研究することとした。
 自治的能力を一人一人及び学級全体に高めるために、私は、定期的に児童の悩みや願いを表出する場をつくり、学級活動の授業において、課題設定へつなぐよう意識している。特に以下の3点について、意識して授業研究を行っている。

1 1年間を通して、スローガンで学習内容を意識させる。
 学級活動の学習を、「よ・い・こ・た・ち」というスローガン(合言葉)で捉え、一時間ごとに何を学ぶのかを明らかにする。「よいこたち」については、以下のとおりだ。
 よ ・・・ 良いところを見付けて、もっとよくする。
 い ・・・ いけないところを見付けて、直していく。
 こ ・・・ 困ったことを相談して、解決する。
 た ・・・ 楽しいことを考えて、みんなでやる。
 ち ・・・ 力を合わせることの素晴らしさを学ぶ。
 年間を通してスローガンを意識させることで、見通しをもたせ、学級の諸活動・問題に主体的に向き合う姿を目指す。また、「よいこたち」の「こ」については、週に3回以上児童同士で話し合う、クラス会議の場を設け、一人一人の児童が安心して学級集団に所属し、授業に参加できるようにする。
2 ねらいとする活動と児童の実態を結び付けて授業を展開する。
 教師がねらう、児童に身に付けさせたい力と、児童の実態とが乖離しないよう、児童の思いを定期的に表出させる。1年生の児童は、発達段階から課題を発見する力が十分ではない。そのため、児童の実態を把握し、児童自ら課題に気付くような授業展開を工夫する。
3 学級の課題を自分事として一人一人に意識させる手だてを工夫する。
 児童の学級に対する課題意識や願いについて、学級の児童が他者の思いに共感したり寄り添ったりして自分事とするには、手だてが必要だ。1年生でも1時間の学習を具体的に見通しをもつことができるよう、児童の思考と学習内容をつなぎ、問いとなる学習課題の設定までの手だてを工夫する。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    特別活動   



「教育実践」
学級の諸問題に子ども自らが気付き解決する話合い活動の在り方
新潟市立五十嵐小学校
村越 千紋

  新学習指導要領の特別活動編では、「学級や学校での生活をよりよくするための課題を見いだし、解決するために話し合い、合意形成し(略)」と学級活動の目標に書かれている。
 小学校中学年の学級活動では、「互いを尊重し、協力し合って学級の生活づくりに主体的に参画するようにする」ことが大切とされている。しかしながら、中学年の子どもが教師の手だてなく、自ら学級生活をよりよくするための課題を見いだし、解決するために話し合うことは困難だ。
 そこで、教師が計画的・意図的に介入することによって子ども自らが学級の実態に気付いたり、諸問題を明らかにして解決したりできるように取り組む。
 本実践では、特に、問題発見から解決のための話合いにおいて、教師が意図的に以下の手だてを講じる。
1 これらの場を設定することにより、学級の諸問題に子ども自らが気付き解決する力を育成する。
2 児童一人一人に活動のプランを立案させる。
3 プロジェクトチームを編成し、活動を二つに絞る。
4 意見カードを書かせて分類・掲示し、子ども一人一人の考えが分かるようにする。
5 掲示してある意見カードを見て、話合いで問題になりそうなことや実態を踏まえた反対意見などを予め考えさせる。
6 話合い中に、学級の実態や活動の意味を考えさせる場をつくり、考えを再構築させる。
7 活動後に振り返りを書かせ、次回の活動に生かせるように学級の実態や活動の意味を改めて考えさせる。
 これらの場を設定することにより、学級の諸問題に子ども自らが気付き解決する力を育成する。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    特別活動   



「教育実践」
道徳授業で役割演技を用いる教師の技量を高める研修の在り方についての研究
新潟市立五十嵐小学校
菅原 友和

  道徳科における「質の高い多様な指導方法」として、「体験的な学習」が挙げられている。その例示とされている役割演技については、これまでも様々な実践が行われ、児童がねらいとする道徳的価値を実感的に理解するために有効な指導方法であることが検証されてきた。しかしながら、その指導方法の複雑さにより、敬遠する教師も多く、なかなか道徳授業で有効に用いられてこなかった経緯がある。
 本研究では、役割演技を用いる教師に必要とされる「監督としての技量」を高める研修の在り方を、以下のように探ってきた。

1 役割演技に関する校内研修の実施
 道徳科で求められる「質の高い多様な指導方法」について説明
 役割演技を用いた道徳授業の進め方について概要説明
 役割演技を用いた模擬授業「貝がら」の実施
2 同僚教師の教室での道徳授業の実施
 実践者による役割演技のウォーミングアップ授業の実施
 実践者による授業「お母さんはヘルパーさん」の実施(同僚教師にお母さん役として演者体験をしてもらう)
 同僚教師による授業実施(指導案、教材は実践者が提供する)
3 同僚教師、児童へのアンケートの実施
 1、2の取組で、教師や児童が役割演技を用いた道徳授業に対する印象に関する継続的な調査

 本取組の結果、校内研修だけでは理解が不十分だった点を同僚教師の実践に対して手厚くサポートすることにより、同僚教師は、役割演技場面で果たす監督役割をより深く理解することができた。また、今後も役割演技を用いてみたいという教師の意欲を高めることにもつながった。更に、児童アンケートから、「役割演技は楽しい」「役割演技があると、登場人物の気持ちが分かりやすい」といった反応もあった。
 多くの教職員が更に技量を高め、役割演技を道徳授業で積極的に用いることができるよう、今後も継続的にサポートしていきたいと考えている。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    道徳   



「教育実践」
選手の力を引き出す運動部活指導のあり方
〜陸上競技を通じて人間的成長を〜
新潟市立早通中学校
渡邊 祐哉

  JOC強化部では「人間力の向上なくして競技力の向上なし」をスローガンに掲げてオリンピックに向けて選手強化に取り組んでいる。
 中学時代の指導においても、人間力の向上を促すことが競技力の向上には欠くことのできないものであり、私は人間力の向上には選手の自立が不可欠であると考え、選手とのコミュニケーションを基に内面的な力を引き出す部活改革を試みた。具体的には次のような実践を行った。

1 子どもたちに夢を語る
 自分がなりたい姿や目標をイメージさせる。
2 自分を出す指導
 話すこと、書くこと、挨拶、返事などのトレーニングで自分の内面を表現させる。
3 ティーチングとコーチング
 押さえるべきポイントは反復練習で身に付けさせる。また、考えさせる場面を設定し、ポイントを意識して練習に取り組ませる。
4 練習方法の工夫
 定期的な記録の計測、BPMやマークを設定したトレーニングにより、自己の成長を感じさせる。

 日々実践を積み重ねていくことで、話を聴き、自分の考えを伝えることができるようになって、練習の質が高まってきた。その結果、北信越大会、全国大会に出場する選手が育ってきた。

TAGS ;  平成29年度    新潟    中学校    部活動   



「教育実践」
選手の力を引き出す部活動指導の在り方
〜バスケットボール部の指導を通して〜
五泉市立五泉北中学校
澁木 政義

  私の夢は全国大会出場である。赴任して2年目に成果を出せる生徒たちと出会った。また、私の指導が試されると感じた。私が部活指導でいつも心掛けていることがある。それは、生徒たちの「心」の成長をさせることである。私は今まで携わってきたバスケットボールを通して、子どもたちに「五つの心」を身に付けさせたいと考えている。なぜなら、心と体はつながっているからである。
【選手として身に付けたい心】
1 自分のことは自分で行い、人に頼らない心(自立)
2 周りに流されず自らコントロールする心(自律)
3 自分はできる、不可能はないと思える心(自信)
4 自分のことより、まずは人のためにと思う心(感謝)
5 常に目標を高くもって、挑戦しようとする心(向上)
 以上の心の成長を身に付けることで、チームでの目標を達成する力が身に付き、自分たちの夢に近付けると思っている。それをより強く考えさせられた言葉がある。ある人の著書の中に書いてあった「人間的成長なくして技術的進歩なし」という言葉である。
 また、目標達成に向けて、チームと個人のスモールステップによる目標設定を行った。その成果として、初の地区新人大会で優勝をすることができたが、県新人大会では力を発揮することができなかった。心(精神力・忍耐力)の成長が足りないと感じた。そこで、生徒一人一人と面談を行い、個人の課題と目指す姿を一緒に考えた。また、定期的な部活会議を開催し、チームの課題発見と共有を行った。その結果、生徒たちの取り組みが一段と変わり、新人大会とは違った試合内容で下越地区大会で優勝することができた。だが、迎えた夏の県大会では残念ながら、ベスト8という結果になり、生徒たちが目指した成果を出すことができなかった。この結果を受け、私は生徒たちから改めて自分自身に課題を与えられたと感じた。

TAGS ;  平成29年度    下越    中学校    部活動   



「教育実践」
湯沢学園、保小中一貫校においての教頭としての取組
湯沢町立湯沢中学校
久保田 武

  平成26年度に町内の小学校5校が統合し、統合湯沢小学校と湯沢中学校ともに校舎一体型の小中一貫校として開校した。通称は湯沢学園。
 平成28年度には、湯沢町の五つの保育園が統合し、湯沢認定こども園として開園し、保小中一貫の「湯沢学園」が誕生した。更に、湯沢町教育委員会子育て教育部、子育て支援課も同じ建物内に設置され、湯沢町の教育の中枢となっている。開校4年目の現在でも県内外から毎週のように、時には海外からも様々な団体が視察に訪れている。
 そのような恵まれた環境、地域の期待も大きい中、保護者と学校、地域と学校、行政と学校が連携し、保小中一貫の教育活動を円滑に遂行していくために、教頭としての役割や取組はどうあるべきか、また、中学校組織の教頭として、保小中組織の中で、保護者、地域や外部の諸団体と学校をつなぐ役目として、また、行政との連絡調整役としての取組を振り返る。
 統合前の複数の組織が保小中の三つの組織になった。同じ建物の中にあることで、統合前より外部団体との連絡調整は容易になったが、事務局や幹事役が小中2校の教頭に集中してしまい、他の業務に影響なく進めることが課題だ。
 保小中一貫校の中学校の教頭として、中学校の職員がやりがいを感じながら、働きやすい職場となるよう、保小中の職員間の連携もスムーズになるよう、組織間の情報共有、組織内の情報伝達の工夫などに取り組み、教育活動がスムーズに展開できるよう学校を支えていく。

TAGS ;  平成29年度    中越    中学校    学校経営   



「教育実践」
リレーにおけるバトンパス技能を高める指導の工夫
新潟市立松浜中学校
梅津 雅史

  これまで自分が行ってきたリレーの授業は、バトンパスの練習を繰り返した後、ただタイムを計測させたり、チーム同士で競争させたりする授業であった。
 これらの取組では、生徒の運動量は確保されていたが、明確な課題(自分の課題・ペアの課題)をもたせて解決させたり、バトンパスの技術の向上を生徒たちに実感させたりすることが、十分できていなかった。
 そこで、本研究ではこのような授業を改善するため次のことを実践した。
1 リレーのバトンパスにおいて、明確な課題をもたせ、課題解決に向けて活発に関わり合う場面を設定した。
2 50mリレーのタイム短縮により、技能の伸びを実感させるために、「バトンパス技術の向上」=「50mリレータイムの短縮」と捉えさせ、ペアで協力して取り組ませた。
 手だては、以下の二つである。
1 バトンパスの局面において、「三つの観察ポイント」を与えて、自分たちの動きをデジタルビデオカメラで撮影し、その映像から動きを分析させ、ペアでの対話を通して実際の動きを修正させる。
2 利得距離を生かしたバトンパスを行うための段階的な指導の工夫を行う。
 これらの手だてによって、「生徒が自ら課題をもって意欲的に学ぶとともに、バトンパスの技能の高まりを実感することができる」のではないかと考え、検証を試みた。
 実際の結果、動画を撮影・分析する際に、「三つの観察のポイント」を明確に提示したことで、動画を分析するポイントが絞られ、バトンパスの局面で自分たちの課題をはっきりさせることにつながった。生徒が明確な目標をもつことで、バトンパスの技能を高めるための練習方法を工夫するなどの姿が見られた。

TAGS ;  平成29年度    新潟    中学校    体育・保健   



「教育実践」
集団演技を取り入れたマット運動の取組
〜シンクロマットを通しての関わり合いから、個人技能を向上させる授業の工夫〜
加茂市立葵中学校
田中 伸一

  マット運動では、一人一人の挑戦する技の種類などに対応できるように場の設定を増やしたり工夫したりしてきた。しかし、マット運動はできるできないがはっきりしており、苦手意識が高い生徒も多く、新しい技をなかなか習得できない生徒も見られる。
 そこで、運動する意欲を高めるために関わり合いをマット運動に取り入れた。生徒は能力に関係なく、友達と関わり合いながら運動することを好む傾向がある。個人的な運動の領域であるマット運動も、仲間と関わり合う活動を取り入れることで活動意欲が高まり、主体的に練習に取り組むことが期待できる。また、運動量が増え、技能の向上を図ることができると考える。
 本研究では、仲間との関わり合いを増やす工夫として次の手だてを講じる。
1 シンクロマットの導入
 シンクロマットは、マット運動の技を複数でタイミングを合わせたり、ずらしたりして行う運動である。シンクロマットの演技を創り上げるには、チームの仲間と話し合い、補助し合って協力するなど、関わり合う必要がある。チームの仲間とシンクロマットの演技を構成して完成させていく活動は、マット運動の苦手な生徒も活動の意欲を高め、積極的な練習が技能の向上につながると考える。
2 練習における場面設定の工夫
 授業では、部分練習コーナー、通し練習コーナー、ミーティングコーナーを設置して、ローテーションしながら練習に取り組ませていく。それぞれのコーナーで何をするのかを明確にして、チームの演技を構成していくための過程を踏ませていく。また、資料や映像を十分に準備して、必要な情報を随時得られるようにする。
3 焦点化されためあての提示
 シンクロマットの演技構成をより具体的に考えていけるように、シンクロマットの演技構成を考える小単元時に、具体的な動きを示しめあてを焦点化する。適切な情報を提示することで、完成演技を意識した適切な関わり合いが生まれ、よりよい演技構成を創り上げることができる。

TAGS ;  平成29年度    中越    中学校    体育・保健   



「教育実践」
みんなでパスをつなぎ、攻撃する児童の育成
〜パスをもらう動きを段階的に身に付けるワンドリブルバスケットボールの実践を通して〜
聖籠町立亀代小学校
渡邊 芳哉

  ゴール型のボール運動では、ドリブルだけでなく、効果的にパスをつなぐことが攻撃の可能性を広げる。しかし、これまでの実践をふり返ると、技能の高い児童が、ドリブルを駆使して一人でボールを運ぶ場面が多く見られた。パスを試みる場面もあったが、カットされたり、パスを出せる場所に味方がいなかったりと、チーム全員が攻撃に参加するような様相は少なく、得点チャンスも少なかった。児童アンケートの記述には、「パスをもらいたい」や「パスを出せるように動いてほしい」などの欲求が書かれていた。
 そこで、「パスをもらう動き」に焦点を当て、みんなが攻撃に参加し、得点チャンスを増やせるようなバスケットボールの実践を試みた。手だては以下の1、2のとおりである。

1 ワンドリブル(ボールを手にしてから1回しかボールをつけない。)
 個人では攻撃が成り立たない状況を作り出すことで、みんなが攻撃に参加する必然性が出てくる。その中でパスが重要な役割をもつようになり、ボールをもらう局面の動きを引き出そうとした。ドリブル無しにしなかったのは、児童の実態から、「パスするためにディフェンスを切り崩すドリブル」、「シュートまでのドリブル」、「ボールをキャッチしてからストップするまでのドリブル」が1回は必要だと考えたからだ。
2 「パスをもらうための動き」を段階的に学ぶ学習過程
※渡邊が考える「パスをもらうための動き」は、以下のとおりである。
(1)「上手にキャッチするための動き」
・守りをふりきる(かわす) ・パスに向かってキャッチ(前でキャッチ)
(2)「ボールを持っている味方に対して縦に攻め込むための動き」
・空いている前のスペースに走る(スペース) ・パスしたら前にすぐ走る(パス&ラン)
(3)「ボールを持っている味方の横や後ろにサポートに行く動き」
・味方が苦しくてパスが出せないときに助けに行く(おたすけ)
 上記内容を児童の欲求の流れに沿って段階的に学んでいった。

 1のルールのもと、2の学習過程で実践を行った。各授業が児童の欲求の流れに沿って段階的に進んでいったことで、学びが焦点化された。児童は、「おたすけ」と縦に攻め込む「スペース」や「パス&ラン」の動きを身に付けることができた。単元の終わりのころには、この二つの動きを結びつけるような連動した動きの出現が多く見られた。結果として、パスや得点チャンスが得られる児童の人数が増えた。また、フリーの状態でシュートが狙える状況が増え、シュート成功率を上げることもできた。

〈参考文献〉
学習指導要領解説体育編 
細江文利他著書「新学習指導要領対応小学校体育における習得・活用・探求のやってみるひろげるふかめる」光文書院2009 
信州大学教育学部付属教育実践総合センター紀要「教育実践研究」No15 2014

TAGS ;  平成29年度    下越    小学校    体育・保健   



「教育実践」
学び合いにより技能を高めるマット運動の授業づくり(二年次)
〜運動技能差のあるグループによる協働学習を取り入れた実践から〜
燕市立吉田小学校
大谷 暢

  学級内には、運動技能が高い子どもがいれば、低い子どももいる。能力差があることを前提にして、子どもが互いに「学び合う」ことで、体育科における資質・能力を育成することができると考える。特に、マット運動の領域は子どもの技能差が大きい領域だからこそ、「学び合い」を取り入れ、自分の動きの課題に気付かせたり、友達にアドバイスさせたりすることが大切だと考える。
 そこで、マット運動における子ども同士の「学び合い」に焦点を当てて研究を進め、本研究では、4学年マット運動において、技能差のあるグループを編成して協働学習の場の設定を手だてとして講じ、2ヵ年計画で実践を行い、その有効性を検証した。

1 運動技能差があることで、互いの動きを見合う場面で動き方が異なるので、自他の動きを比較することが容易になる。技能の低い子どもは、技能の高い子どもの動きを見ることで成功のイメージがもてる。反対に、高い子どもは自分のアドバイスで他の子どもの動きが良くなる経験を得ることで自己有用感を高めたり、自分の動きのイメージを更に深めたりすることができると考える。そこで、運動技能差のある男女混合4人グループを編成し、課題解決の場面で「協働学習」を位置付けて進めていく。子どもは、互いの動きを見合う中で、動きの状態を確認したり、動きを模倣したりしていく。更に、他の子どもの動きに対してアドバイスするなどの「学び合い」が生まれる。その「学び合い」により、自分の動きの課題や新たな動きのコツに気付くことができると考える。

2 次に、自分の動きの課題やコツに気付いた子どもへ、「技能の段階に応じた練習の場」を提示する。学び合いで得られた気付きを基にして、自分に合った練習の場を選び、その場で個々に試技を繰り返させる。これにより、課題となっている動きを意識して練習することができ、技能の向上を自覚することができると考える。

 上記の手だてにより、グループ内で「学び合い」が生まれ、子どもは自分の技の課題や動きのコツを見いだすことができた。特に技能の低い子どもは、高い子どもからアドバイスを受けたことから技能が向上し、技能の高い子どもは積極的に関わり単元全体を通して意欲的に取り組むことができた。更に、自分の段階に合った異なる練習の場で試技を繰り返すことにより、マット運動の技能が向上した。今後も小学校の他の器械運動領域において、全ての子どもが学び合いにより、技能を高めることができる授業づくりを目指していく。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    体育・保健   



「教育実践」
状況を判断する力を高めることでよい動きを引き出すボール運動の授業に関する研究
燕市立燕東小学校
大澤 雄太

  これまでの私のボール運動(ゴール型)の実践では、「どこに動いてパスをもらえばよいか」「今はパスなのかシュートなのか」といった状況を判断する力を高められなかったことが課題であり、子どもにボール運動の楽しさを十分に味わわせることができなかった。
 鬼澤(2009)は、「適切な状況判断力を習得するという学習内容に対して、アウトナンバーゲームはきわめて有効である。」と述べている。しかし、岩田(2016)は「このゲームが有効に機能しない場合がある」と指摘している。それは、アウトナンバーゲームにおいてドリブルを意図的に削除した場合である。ドリブルを削除しパスのみでゲームを行う場合、ボールを保持しているプレイヤーにディフェンスがつかず、ボールを持たないプレーヤ―にディフェンスが張り付いてしまいゲームが停滞してしまうということである。
 そこで、本研究では小学校体育のボール運動領域「ハンドボール」の単元において、ドリブルの技能を簡易化したルールを設定し、タスクゲームとメインゲームを繰り返し行う単元構成を取り入れた授業を実施した。
 具体的な手だては以下の2点である。
1 ドリブルの技能の簡易化
 ドリブルの技能を簡易化するためのルールを工夫した。「ボール保持者はボールを持ったまま動いてよい」というルールである。更に、「ディフェンスにタッチされたら、その場に止まらなければならない」「タッチされたらパスしかすることはできない」というルールを設定し、ワンマンプレーが出にくいようにした。
2 タスクゲームとメインゲームを繰り返し行う単元構成
 3対3のメインゲームを基本として毎時間行った。タスクゲームは3対2のアウトナンバーゲーム(攻撃者が守備者より多い)や2対2のイーブンナンバーゲーム(攻守の人数が同数)を行い、そこで培った状況判断の力をメインゲームで発揮できるようにした。
 この二つの手だてにより、ボールを持っている時、ボールを持っていない時の状況を判断する力が高まり、よい動きを引き出すことができると考えた。

<引用・参考文献>
アウトナンバーゲームを取り上げることの意味は? 鬼澤陽子 体育科教育 2009年
ボール運動の教材を創る 岩田 靖 2016年

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    体育・保健   



「教育実践」
MTM・条件付きゲーム・サポートプレー・チーム内ゲームを取り入れた ボールを受けるための動き方の学習
−主体的で対話的な深い学びでのサッカーの学習を通して−
三条市立一ノ木戸小学校
古田島 正人

  学習指導要領でも、「ボール操作」と「ボールを受けるための動き」が明示されている。しかし、これらの技能をゲーム中にいつ、どのように使うのかという状況判断が適切でないと、実際にはゲームに実質的には参加しにくい。学習指導要領では、「ボールを受けるための動き」の知識(戦術)が具体的に明示されていない。そのため、教師は指導方法が難しいのだと考えられる。
 そこで、自分自身のサッカー指導者ライセンス取得の経験も生かし、平成23年度〜27年度の実践を通して、児童が「ボールを受けるための動き」を少しでも自然に身に付けられるための工夫として、児童と作り上げた「条件付きゲーム」の様々な条件を考え、担任した4〜6年生の児童で実施してきた。その数年間の中で、効果的な条件をいくつか見付けることができた。そして、今まで教師(私自身)がゲームの中の児童のボールがない動きを見て、必要な条件を加え、条件付きゲームを実施してきた。
 本研究は、これまでに作り上げた条件付きゲームを活用して、児童自身がゲーム分析をし、課題を見付け、必要な条件ゲームを取り組むことで、チームとしてボールを受けるための動き方・味方への協力の仕方を主体的に対話的に学ぶことができるか、また、サッカーに限らず別のゴール型ゲームでも効果があるかどうかを以下の手だてを講じ、取り組んでいる。
1 条件付きゲーム:A〜Iの条件をゲームに取り入れ、ボールを受けるための動きを身に付ける。
2 条件付きゲームの説明書:身に付けるべき力や学ぶべき内容、学び方を見通す「学びの地図」としてこの条件付きゲームの説明書を活用する。活用を通して、自分たちのチームの課題を解決するために、仲間同士の関わりを深め、児童の主体的・対話的な学びを支援する手だての一つとして条件付きゲームの説明書を取り入れる。
3 チーム内ゲーム:競争のみが意識されないように、競争刺激を緩和することやチーム力向上に意識をもたせることを目的で「チーム内ゲーム」という手だてを用いる。ゲームをするときは、チーム内で、メンバーを考え、ゲームをする。毎回のゲームでの課題解決のために、チームのメンバー構成を考えることが「何を学ぶか」に加えて、「どのように学ぶか」を視点に授業に取り組むことができる。
4 サポートプレーの意識付け:「サポートプレー」と名付けたものを意識させる。「サポートプレー」とは、@相手のいないところへ動いた。Aボールをもらいに動いた。B仲間に動き方やプレーについてアドバイスしたことを意味する。自己評価の一つとして「自分の動きがチームのサポートになっているか」という視点をもちながら、ゲーム後に振り返りを繰り返し、ボールを持っていない時の動きを児童自身が意識・判断でき、より動きの向上を図るために「サポートプレー」を導入した。毎回の授業で使用する学習カードの振り返りや条件付きゲームを選ぶ判断材料として「サポートプレー」を意識づける。そのことを通して、児童自身が「何ができるようになるか」の視点で授業に取り組むことができる。また、この「サポートプレー」が、ボールを受けるための動きを身に付けるという一つの目標と評価の観点を一致させる工夫の一つとしている。
5 M-T-Mメソッド(マッチ・トレーニング・マッチ)の活用:課題解決のための方法の一つとして、M-T-Mメソッドを手だてとして取り入れることとした。M-T-Mメソッドとは、Match-Training-Match という意味がだ。まず、ゲーム(Match)を行う。その試合の中から自分たちの課題を見付け、その課題を解決するために、ドリル練習を行ったり、作戦を考えたりする(Training)。そして、それを反映させた試合(Match)を行う。このような練習スタイルのことをM-T-Mメソッドと言う。
 以上の手だてを講じ、ボールを受けるための動き方・味方への協力の仕方を主体的に対話的に学ぶことができる。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    体育・保健   



「教育実践」
「倒立」を中心にしたマット運動指導
加茂市立加茂小学校
杉山 豊和

  マット運動は、一人一人が自分の能力に応じ、いろいろな回転技や倒立技に挑戦し、できるようになったときに大きな喜びや楽しさを味わうことができる。回転技では、足でマットを強く蹴ることで勢いを強めたり、両手の押しを利用して技の終末で「しゃがみ立ち」や「開脚立ち」になったりすることが重要だ。倒立技においては、逆位の姿勢になった自分の体を腕で支持することが重要となる。つまり、マット運動では、「腕支持感覚」「逆さ感覚」などの運動感覚と、「足で強く蹴る」運動技能が求められる。
 そこで、これらの運動感覚と運動技能を養うために、単元の中心技を「倒立」と位置付け、単元を通して「倒立」の練習に取り組ませた。「倒立」の練習を通して、次のことが身に付くと考えたからだ。@勢いよく脚を振り上げるための「足の強い蹴り」。A自分の体をしっかりと支えるための「腕支持感覚」。B日常生活ではあまり経験しない「逆さ感覚」。
 本研究では、児童が「前転」「開脚前転」「後転」「開脚後転」「壁倒立」「側方倒立回転」の6つの技を基本的な技として取り上げ、これらの技を児童が安定して行えるようにすることを最終目的とする。そして、それを達成するために「倒立」の練習をさせた。「倒立」の練習を通して、基本的な技の技能が向上するのかについて、次の仮説を立てて検証した。
<研究仮説> 
 『マット運動において、「倒立」の練習に取り組ませることで、「腕支持感覚」「逆さ感覚」などの運動感覚や、「足で強く蹴る」などの運動技能が養われ、基本的な技(「前転」「開脚前転」「後転」「開脚後転」「壁倒立」「側方倒立回転」)の技能が向上するだろう。』
 主な手だては次のとおりだ。
1 感覚つくりの運動
 授業の導入で、手で体を支えたり、腰や脚の位置を高くしたりする運動遊びを行った。具体的には、「台に足を乗せてその場回り」「川跳び」「手でジャンプ」「手と足でジャンプ」「手押し車」「補助つき斜め立ち歩き」「かえるの足打ち」の7つの運動を取り上げた。
2 「倒立」の習得に向けた系統的な学習
 「背支持倒立」、「かえるの逆立ち」、「頭倒立」「壁(肋木)登り倒立」「壁倒立」「補助倒立」「倒立」など、難易度の異なる様々な倒立を児童に紹介し、倒立の習得に向けて系統的に練習させた。単純な技(易しい技)から複雑な技(難しい技)へとできるだけ細かなステップの課題を示し、児童が自分の技能の進歩を僅かでも感じられるようにした。
 これらの手だてにより、補助倒立も、倒立も、安定して行うことができた児童数は増加した。倒立の練習に当たっては、細かなステップの課題を設定し、児童が倒立を系統的に学習できるようにした。マット運動が苦手な児童も次のステップに向けて意欲的に練習を重ねていたことから、スモールステップの学習は、児童の能動的な練習を促したことが分かる。感覚づくりの運動や、系統的なスモールステップの学習が、児童の倒立の技能を向上させることにつながったと考えられる。
 単元後に行った技能調査では、しっかりと両手を着き、マットを強く押しながら立ち上がったり、伸ばした腕で体を支えながら、腰や脚を高く上げることができる児童数が増加した。倒立の技能向上に伴って養われた運動感覚や運動技能が生かされることで、基本的な技の技能も向上した。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    体育・保健   



「教育実践」
攻撃する楽しさを味わわせるベースボール型の指導の工夫
長岡市立栃尾南小学校
三膳 利光

  私のこれまでの実践では、ルールや教具の工夫によって全員が参加できるゲームは成立したものの、一部の児童が攻撃において楽しさを感じられていない実態があった。ティーボールを採用することによってボールを打つことはできても、思うような打撃ができずに得点につながらないことが主な要因であった。どの児童にもベースボール型のボール運動の楽しさを味わわせるには、守備中心の学習ではなく、攻撃中心の学習を進めていくことが有効であると考えた。本実践の手だては、以下のように行った。
1 打撃技能を高める指導の工夫
 バットなど用具を使ってボール操作するボール運動は、限られた種目しかない。そのためその操作に慣れている児童も少なく、技能差が大きいのが現状である。この差を埋めるためには、限られた時間の中で一人あたりの練習量を増やすことが有効だと考えた。そこで、新聞紙とガムテープを使って作成したバットやボールの使用、ボールを確実にとらえるためのひも打ち練習、授業始めの10分間をローテーション練習とする帯時間の設定などの工夫を行った。
 また、練習時に意識すべき打撃技能向上のポイントを、良い姿や振り返りから拾い上げて全員で共有し、児童がより主体的に取り組めるようにした。
2 より多くの得点をとる攻撃を考えさせる授業展開 
 これまでの実践では、遠くに飛ばすことができても得点につながらず、楽しさが感じられない児童も見られた。そこで、より多くの得点を取るにはどんな攻撃をしたらいいか、という学習課題を設定し、チームで対話しながら攻撃の作戦を考える時間を設定した。相手の守備位置やアウトゾーンの位置を確認できる作戦ボードを使用し、より視覚的に作戦を共有できるようにした。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    体育・保健   



「教育実践」
思いをもって表現しよう
〜仲間との対話を通して深め合う表現活動〜
十日町市立十日町中学校
丸山 友梨

  こんなふうに音楽を表現したいという「思い」があってこそ、情感あふれる音楽を奏でられるのではないかと考えている。そこで、生徒が「どうしたら、よりよい合唱に近づけるのか」という「共通の思い」をもった上で、よりよい合唱を練り上げていく手だてを講じていく。
 現行の学習指導要領には「音楽的な見方・考え方を働かせた学習活動によって、生活や社会の中の音や音楽、音楽文化と豊かに関わる資質・能力を育成すること」が音楽科の教科の目標であると示している。その上で、新学習指導要領では、育成を目指す資質・能力として(1)「知識及び技能」の習得に関すること、(2)「思考力・判断力・表現力等」の育成に関すること、(3)「学びに向かう力・人間性等」の涵養に関することが示された。その中でも「思いをもつ」という観点から(3)の「学びに向かう力・人間性等」に着目して展開していく。

1 楽曲の背景と自分の思いとを重ね合わせる
 音楽固有の雰囲気や表情、味わいなどを感じ取りながら、自己のイメージや感情の動きと音楽の構造や背景などとの関わりを捉えさせたいと考えている。新学習指導要領で「背景など」としているのは、歌唱分野における「歌詞の内容」も含んでいる。そこで、歌詞への共感を糸口に、自分の経験や心の揺らぎ等を重ね合わせながら、歌詞をより身近に捉えられるような活動を取り入れる。そのことで、誰かが書いた歌詞の旋律をなぞるだけの歌唱から、自分の思いと重なり合った歌詞の旋律に情感を込めた歌唱へと変わるのではないかと考えている。

2 客観的な変容の見取り
 歌いながら客観的に自分たちの合唱を評価することは難しいのではないかと考える。そこで、録音・録画から客観的に自分たちの合唱を聴くことで、自分たちの合唱の変容に気付けるのではないか。また、変容があったことで、「思いをもって歌うこと」の味わい深さを実感でき、学びに向かう力をより育てることができるのではないかと期待している。

 これら二つの手だてから、(3)「学びに向かう力・人間性等」へと迫っていく。

TAGS ;  平成29年度    中越    中学校    音楽   



「教育実践」
地域に住む人材を活用した英語授業の活動
〜生徒の表現力と学習意欲を高める工夫〜
長岡市立南中学校
富所 宏子

  2021年度から施行される新学習指導要領「外国語」では、「学んだ知識・技能を、コミュニケーションの相手に配慮しながら実際のコミュニケーションの場で積極的・主体的に用いることで、コミュニケーションを図る資質・能力を高めていくこと」を目標としている。しかし、授業の中でALT以外の外国人と英語で話す機会はなかなか無く、生徒が英語を用いて実際にコミュニケーションをとる場が少なかった。そこで、地域に住む人材を活用した活動を「タスク」として設定した。単元の目標を設定し単元計画を立て、生徒表現力向上、及び自分の英語が通じ「タスク」が達成できたという満足感を感じて学習意欲を高めることを目指した。
1 地域の人材を活用した授業づくり
 単元の目標である課題「タスク」として、外国人と話す活動を設定した。ALTでは普段から話し慣れているため、長岡市国際交流センターに在籍する外国人に来てもらい、生徒がインタビューをする活動を設定した。
2 バックワードデザインによる単元計画
 まず、単元のねらいを踏まえてゴールとなる目指す生徒像を設定する。次に、評価の観点と課題を決めて、それを生徒にも知らせる。教師は、ゴールに基づくシラバスを考え、スタートまで遡って指導する内容や方法を計画する。
 以上2点を重点にして、授業づくりを進めている。生徒が「英語が話せた」という達成感や自信をもてるよう、研究を進めていきたい。

TAGS ;  平成29年度    中越    中学校    外国語活動・英語活動・英語   



「教育実践」
即興的に話す力を育てる指導の工夫
南魚沼市立大和中学校
猪狩 直哉

  平成27年度英語教育改善のための英語力調査事業(中学校)報告書では、「話すこと」の中で、英語を「与えられた課題について、(特に準備をすることなく)即興で話す活動をしていた」と回答した生徒は30.4%と少ないことが明らかになっている。また、「話すこと」のテストスコアが高いほど即興で話す活動を経験した生徒の割合が高いことも示されている。生徒のコミュニケーション能力を高めていくために、即興で話す活動を積極的に授業に取り入れていく必要がある。
 実践を行った学級の生徒は、英語の力を付けたいという意欲は高いものの、実際の英語能力は高いとは言えない。書くこと、話すこと、読むこと、聞くことの4技能の中では、話すことに関して最も苦手を感じる生徒が多く、簡単な質問に対しても応答に窮する生徒が多くいた。
 そこで、実際に即興的に話す活動を授業の最初10分程度の帯活動として毎時間の授業に取り入れることにした。しかし、単なるドリル的な一問一答の会話練習のみを行って応答の仕方を身に付けただけでは、生徒が本当の意味でのコミュニケーション能力を身に付けたとは言えないと考え、与えられた質問に対しての一問一答ではなく、応答+αで話すこととした。また、同じ内容での会話を複数回繰り返したり、代表生徒の会話を例示して教師がそれに対してフィードバックを加えたりすることで、どのように話をつなげれば良いかを知り、会話を継続させることができるようになると考えた。
 これらの手だてを講じて、生徒がどの程度「話すこと」の力を付けることができるのかを検証していく。

TAGS ;  平成29年度    中越    中学校    外国語活動・英語活動・英語   



「教育実践」
正しい発音・強勢・イントネーションを身に付ける指導の工夫
〜ペアによる学び合い活動を通して〜
上越市立春日中学校
太田 智哉

  航空産業の発展や通信技術の進歩に伴い、日本国内外を問わず、様々な国の人々と国際共通語である英語を媒体としてコミュニケーションをとる機会が増えてきた。英会話においてコミュニケーションが成立するためには、相手の話す内容が理解できること、自分の話す内容が相手に伝わることの条件が必要になる。そこで、重要な要素であると考えたのが発音・強勢・イントネーションである。相手がどんな語彙を使っているのかを具体的に聞き分ける力を身に付けるためには、自分自身がその語彙を正確に発音できなければならず、また相手の話す内容が意図することを理解するためには強勢・イントネーションの用法が正しく理解されていなければならないと考えている。
 しかし、発音・強勢・イントネーションに関する具体的な指導法が確立されていないこと、従来の中学校の英語教育で音声面が軽視されてきたことを挙げている研究者がおり、日本の英語教育において音声に関する指導が適切に行われているとは言えない状況があると考える。私自身もこれまでの授業を振り返ったところ、リスニング指導や発音指導にあまり時間をかけていなかったように感じている。年間指導計画に沿って教科書の内容を淡々と進めることが多く、実践的なコミュニケーションの力を身に付けるために必要な要素を私自身も軽視していたことに気付いた。
 この課題を解決すべく、限られた時間の中で行うことができ、より効果的な音声指導を目指したいと考えた。ただし、教師1人が数十人の生徒に対して個別に音声指導を行うには限界がある。そこで、生徒による学び合いの視点を取り入れ、複数人が同時に発音、強勢、イントネーションを学ぶことができる指導法を提案したい。

TAGS ;  平成29年度    上越    中学校    外国語活動・英語活動・英語   



「教育実践」
対話によって、自分の考えを表現する力の育成
〜多様な他者とのファシリテーションを活用して〜
阿賀町立鹿瀬小学校
伊藤 拓也

  私が担任する学級は5年生10名、6年生8名の複式学級で、保育園からずっと同じ人間関係の中で生活している。学級外の人との関わりにおいては、自分から積極的に話しかけたり、自分の考えを表現したりすることに苦手意識を感じている児童が多い。加えて、互いをよく知っているために、少ない言葉でもコミュニケーションが可能であることから、筋道を立てて論理的に他者に説明する力も不足していると感じてきた。
 児童の抱える課題を解決するためには、新学習指導要領でも求められる「対話」が有効であると考えた。児童が自ら、課題解決に向けて周りの人と話し合ってみたいと思うような必要感のある対話の場を設定し、学級や学校の枠を超えて様々な人と関わらせることで、自分の考えを意欲的かつ論理的に表現する力が育つのではないかと考えた。そこで、以下のような手だてを講じた。
1 地域を題材にした課題と多様な他者と交流する場の設定
 阿賀町は人口の減少が進み、高齢化率が非常に高くなってきている地域の現状がある。児童は昨年までの総合的な学習から、愛着のある阿賀町の現状に触れ、抱える問題の大きさに驚き、自分たちでなんとかしていきたいという意識をもった。そして町のことを考えていく中で、他校の人や町の人が地域のことについてどう思っているのか、その視点が重要なことにも気付き始めている。そこで、誰と話し合えば課題が解決できるのかを問い、多様な他者と交流する必要性を理解させた。それにより、他者とかかわる必然性と、学習課題を解決したいという意欲をもたせることができると考えた。
2 ファシリテーションにおける根拠の視覚化
 今までは自分の意見を発表する際に、どのように言えば自分の考えが伝わるのか、話の組み立て方に自信がもてない児童が多くいた。とりわけ総合学習のように、課題に対して答えが一様ではないものについては、顕著にその様子が表れた。
 そこで、表現する際の根拠が明確になるようにファシリテーションのやり方を工夫し、自分が意見を述べる際に同じ紙面上に根拠が見えるように工夫した。議題を二つ用意し、議題@の内容を根拠に、議題Aの内容を検討できるようにした。
 具体的に、議題@は、「阿賀町のいいところ/阿賀町のもっとこうだったらいいと思うところ」など、対応する質問をする。その理由として考えたことを付箋に書き、KJ法でまとめる。(根拠)
 議題Aは一番検討させたい項目、例えば、「将来どんな阿賀町にしていきたいか」と議題Aを設定する。その根拠として、周りにある議題@の検討内容を使用するようにする。
このように、議題@で考えた根拠をみえるように工夫することで、論理的な発表の支えになると考えた。
 以上の2点を手だてとして、自分の考えを表現する力を育成したい。

TAGS ;  平成29年度    下越    小学校    生活・総合   



「教育実践」
地域のよさを再発見し、学校や地域を大切にできる子どもの育成
〜校庭の桜と地域との連携を柱とした指導計画の工夫〜
長岡市立上川西小学校
佐藤 哲也

  現行の学習指導要領では、教科横断的な学習や探究的な学習を通して、「生きる力」を育成することが目標の一つとして示されている。その目標達成のために、各学校では、地域に根ざした特色ある教育プログラムを作成し、様々な実践がなされている。当校でも、子どもたちが自分の住む地域や自分の学校を自慢に思える教材や指導計画を工夫することで、子どもたちの自己有用感を育てたいと考えた。
 当校では、今から40年前、創立百周年の折に、卒業生から百本・五種類の桜が寄贈された。校庭を囲むこの記念樹は「百本桜」「五色桜」と呼ばれ、子どもたちは入学時からこの桜に親しみ、桜の見守る中で、育ってきた。しかし、これらの桜が校庭にある経緯や、その数や種類の意味を知っている子どもは少なかった。そこで、私は、この校庭の桜を柱とした学習を行うことで、地域のよさを再発見し、学校や地域を大切に思う気持ちをもたせることができると考え、次の二つの方策で実践を行った。
1 子どもたちの願いを生み、その願いに基づいた単元にしていくこと
 子どもたちは、満開の桜の下で本数を数えたり、種類を確認したりする活動から、校庭の桜の由来について詳しく学びたいという願いをもった。そこで、地域の桜を守る会の方から学校の桜の歴史や寄贈された方の思いを聞き、地域と学校の深いつながりを知ることができた。秋には、校区内にある長岡造形大学のオープンキャンパスを発信の場として、これまで学んできた自慢の桜のことを多くの人に紹介することができた。
2 寄贈された方や、今、桜を守る方々の思いを知る中で、子どもたちの自己有用感を育てること
 地域の桜を守る会の方から、桜を寄贈された方の話を聞き、桜に込められた愛校心、そしてその気持ちに賛同した地域の人々が未来へ託そうとした願いに気付くことができた。地域の人々がどのような思いや願いをもって自分たちを見てくれているかを感じられる場面が少なかった子どもたちにとって、地域に見守られていると感じ、自己肯定感をもつことができた活動となった。
 「身近にありながら気付いていなかった学校や地域の良さ」「当たり前だと思っていた学校や地域の特色がもつ価値」などの魅力を再発見する学習の在り方を、子供の姿を基に提案する。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    総合・生活   



「教育実践」
生徒が理科好きになる指導方法の工夫
〜エネルギーの単元における問題解決的な学習の事例を通して〜
新潟市立光晴中学校
石井 雄介

  生徒が理科を好きになるためには、生徒が問題意識をもち、解決に向かって試行錯誤しながらも観察・実験に取り組めるような授業を行う必要がある。私の今までの授業実践を振り返ってみると、生徒の問題意識を十分に高めないまま学習を進めていることが多々あった。特に、3年生の「エネルギー」の単元では、「エネルギー」が目でとらえにくい事象であることもあり、導入から教科書通りに進め、教師主導の授業になっていた。このように生徒が受動的に授業を受けているようでは、理科好きな生徒を増やしていくことはできないだろう。
 そこで、生徒の興味・関心を引くような事象を提示し、問題解決的な学習の過程を経ることで、理科好きな生徒を増やすことができると考え、次のような手だてにより、エネルギー単元での授業改善を図った。

1 導入部分において生徒の興味関心を引く「事象の提示」
 AコースとBコースという経路は異なるが、スタートとゴールの高低差が同じ二つの経路を提示する。そして、同時に球をスタートさせて、Bコースの球の方が先にゴールに達することを見せる。
2 問題意識を醸成する「発問の工夫」
 実験結果から考えられる問題点を焦点化し理由を簡潔に考えることができるような発問を工夫する。
3 生徒が自由に試行することができる「教材の工夫」
 自由に変形できる経路を各班に配り、Aコースよりも先にゴールに達することができるBコースの経路を何回も試せるようにする。
4 エネルギーを比較するための「表し方の工夫」
 速さを測定する機器を用いてコースを移動する球の速さを測ったり、位置エネルギーと運動エネルギーをマグネットに置き換えて可視化したりすることで、情報を共有しやすくするとともに、思考のイメージ化をしやすくする。
5 生徒の活動の様子や質問紙調査から手だての有効性について検証する。

TAGS ;  平成29年度    新潟    中学校    理科   



「教育実践」
主体的・協働的な学習を通した分かる授業づくりの工夫
村上市立村上第一中学校
橋 一哉

  今年3月に公示された学習指導要領では、主体的・対話的で深い学びを通して、基礎・基本の確実な定着を図り、新しい時代に求められる資質・能力を育成することが求められている。また、現行の学習指導要領でも生徒の主体的な学習活動を通して、基礎的・基本的な知識及び技能を確実に習得させることが示されている。
 それらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力、その他の能力を育むことを重要視し、能力育成のために言語活動を充実させることが重要であるとしている。
 そこで、主体的・対話的な学びを通して、基礎・基本の確実な定着を図るために次の手だてを講じ、授業プロトコルをもとに主体的・対話的な学びが行われているか、また基礎・基本の定着が図られているか分析をした。
【手だて】
1 生徒に明確な課題を伝え、生徒と課題を共有すること
2 課題解決の方法は生徒に任せること
3 生徒の情報を共有すること
 その結果、生徒は課題を達成するために主体的に授業に取り組み、他と協力しながら学習を進めていくことが明らかになった。また、基礎・基本の定着も図られていることが分かった。

<参考文献>
西川純『すぐ分かる!できる!アクティブ・ラーニング』学陽書房、2015
水落芳明・阿部隆幸『成功する『学び合い』はここが違う!』学事出版、2014

TAGS ;  平成29年度    下越    中学校    理科   



「教育実践」
子どもの学ぶ意欲の向上と知の定着を目指して
〜授業と家庭学習をつなぐ「理科レポート」の試み〜
三条市立井栗小学校
丸山 哲也

  新学習指導要領には、現行の学習指導要領同様に「学習活動を振り返り主体的に学んでいくことや自分の考えを述べること」の重要性が説かれている。
 私はこれまで、理科に出てくるふりこのきまりやてこのきまりなど、規則を見付けるまでの過程を大切にしてきた。児童が実験結果からその法則を見付け出し、科学のおもしろさを感じる授業を心掛けてきた。しかし、それだけでは、テストになると思ったように点数が上がらず、知の定着が不十分であった。
 そこで、授業を振り返ったり、次の授業のことを考えたり、また自分の生活につなげて考える活動を取り入れ、授業改善を図った。学ぶ意欲の向上と知の定着を目指し、次の2点の手だてを講じた。
1 理科の授業で学んだことを家庭学習の場で再構成する「理科レポート」
 理科の学習で学んだことを再構成するA4版1枚のレポートを単元の中で2〜3回課題として出す。書く見通しと目指すレポートのイメージがもてるように、型を示す。書いてきたものを評価し、形式は、児童と相談しながら修正、進化させていく。
2 家庭学習につなぐ授業の工夫
 授業の流れを整理する。始めの考えや予想を考える時間を大事にし、自分の考えが実験・観察や友達の意見などで変わっていったことを意識させていく。また、理科レポートで書いてきたことを基に、学習課題を出したり、話合いを行ったりするなど、児童主体で授業を行うようにする。
 これらの実践を通し、授業の内容を家庭で振り返ることで授業の内容を再構成することができ、曖昧だったところを見付け、次の課題を見いだすことができた。また、理科レポートによってテストの結果が上がり子どもたちは、がんばった分だけ結果が出ることを味わうことができ、さらに意欲的に学習するようになった。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    理科   



「教育実践」
子どもが、理科を学ぶことの楽しさ、便利さを実感できる単元構成の工夫
十日町市立千手小学校
田口 真也

  新学習指導要領では、20年度の改訂に引き続き「学ぶことの意義や有用性の実感、科学への関心を高める観点から、実社会・実生活との関連を重視した改善を図る」と示されており、この課題が日本の理科教育に求められ続けていることだということが伺える。
 「あかりをつけよう」の単元において、これまでの実践では、豆電球と電池を使い明かりをつける様子を観察し、回路ができているときは明かりがつき、回路ができていないときは明かりがつかないことを学習し、回路の間に様々なものを挟むことで電気を通すものと通さないものがあることを学習する。そして、学習内容を活用して、切り替えスイッチや点滅する仕組みをつかったおもちゃを制作する流れになっている。このことによって、学習内容の定着を図り、学習したことをこれからの生活に生かそうとする態度を育てることをねらっている。しかし、それらのおもちゃやスイッチの仕組みは唐突に紹介され、教科書にあるので面白そうだから作ってみようという受動的な学習となってしまいがちである。
 そこで、本研究では、単元の導入の際に学習内容を利用したおもちゃ遊びを不完全な形で体験させ、「もっと良いおもちゃにしたい」という単元を貫く目標を設定する。次に、自分たちが目指す理想のおもちゃを作るために学習するという学ぶ意義をもたせ、しくみを学習する。最後に、これまで解決した課題から「うまくいくだろう」と見通しをもって改良したおもちゃを作り遊ぶ単元を構成することで、学習内容を活かすことができたという有用性を感じられるようにする。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    理科   



「教育実践」
数学的な表現力を育成する指導の工夫
〜自分の考え方を、根拠を明らかにして説明する活動を通して〜
佐渡市立真野中学校
村山 貴之

  生徒の実態を見ると、技能を問われる問題は比較的よくできるのに対し、自分の考え方を説明することは苦手としている生徒が多い。これまでの授業を振り返ると、計算技能を高めることに偏った授業を進めていたからではないかと考えている。
 学習指導要領において求められている「知識・技能の習得と思考力・判断力・表現力等の育成のバランスを重視する」ためには、与えられた問題から解く手がかりを見付け、どのように考えて解いたのかを表現する必要がある。その力を高めるために、本研究では次のようなステップで取り組んだ。
1 「考え方のモデル」を教師が示す
 自分の考え方をどのようにまとめたらよいかが分からない生徒もいる。そのため、まず教師が自分の考え方をどう表現するかのモデルを示す。モデルには式だけでなく、図や表なども取り入れる。
2 類題に取り組ませ、考え方を表させる
 教師のモデルを基に、考え方や解き方を表現できるようにしていく。書き方を理解した段階で、類題を与える。生徒同士で話し合いながら、考え方を表現させる。
3 発展問題を与え、問題を解く手がかりを説明させる
 今までの問題から少し難易度を上げた問題で、同じように考え方を説明できるかどうかを確認する。
 本実践を通して、計算結果をただ書くだけでなく、どうしてその答えになるのか理由を付けて考える生徒が増えてきたように感じている。今後もより効果的な方法がないか、引き続き実践を行っていく。

TAGS ;  平成29年度    佐渡    中学校    算数・数学   



「教育実践」
表、式、グラフを相互に関連付けて考察する指導の工夫
〜「表・式・グラフシート」を用いた一次関数での実践を通して〜
見附市立南中学校
鈴木 克佳

  全国学力・学習状況調査の結果を見ると、関数領域の指導に大きな課題があることが分かる。また、学習指導要領解説では、表、式、グラフを相互に関連付けて関数の特徴を調べる能力を伸ばすことを重視することが求められている。しかし、これまでの私の指導は式に関する知識や技能を習得させる指導に偏っていた。
 このような実態を受けて、本研究では、2年生の一次関数の指導において、生徒自らが選択する「表・式・グラフシート」を用いた実践を行った。この実践では、表、式、グラフの考えを比較、検討することで、表、式、グラフを相互に関連付けて考察する力を身に付けることができるかを検証した。
 授業中の生徒の様子から「表・式・グラフシート」を用いて、それぞれの考えを比較、検討、共有することが、表、式、グラフの相互関係の理解に有効であることが分かった。また、単元後の評価問題の解法分析の結果から、表、式、グラフを相互に関連付けて考察し、課題解決する力の向上が見られた。

TAGS ;  平成29年度    中越    中学校    算数・数学   



「教育実践」
意味と手続きを関連させた算数指導
新発田市立御免町小学校
岩ア 賢一郎

  算数科における考え、表現する手だてには、具体物の他、言葉、数、式、図、表、グラフなどがある。また、「考える能力と表現する能力とは互いに補完し合う関係」(学習指導要領)である。これまでの算数指導を振り返ると、「ある問題に出会ったときに、頭の中で考える子どもが多い」という印象が残る。手続き(立式や答えに至る一定の形式や順序)ばかりが先行して、意味(立式や答えに至る根拠)が伴っていないのである。つまり、立式したり計算したりするときに、直感的、形式的に考えていて、立式や解に至る根拠が見えないのである。
 以上のことから、計算や立式をするときに、意味と手続きを関連させて考えさせることにより、子どもたちは考え、表現し、理解がより深まっていくのではないかと考え、次の2点から課題の解決に迫った。
1 モデルの共有化
 2桁×1桁の筆算において、「位ごとに計算する」という筆算の原理(意味)を図式化したモデルを示し、共有化を図った。この図式を使うことにより、繰り上がりの仕方や3桁×1桁の計算(手続き)が意味を伴ってできるようになった。
2 モデル図の活用
 2段階の式で答えを求める問題は、学力テストで正答率が低かった。複雑な問題場面を図化することが重要と考え、モデルの図を示した。児童は、別の問題でモデルの図(意味)を問題場面に合わせて新しく構成して、正しく立式(手続き)することができた。
 今後も、問題解決場面で様々な方法が選択できるよう、場面に応じたモデルを示し、活用させることによって、児童が意味を伴った手続きをできるよう研究していく。

TAGS ;  平成29年度    下越    小学校    算数・数学   



「教育実践」
主体的な学びを生む算数指導
〜「量と測定」領域における教具の工夫を通して〜
三条市立須頃小学校
天木 享

  新学習指導要領では、新しい時代を生きるのに必要な資質・能力の育成に向けた、主体的・対話的で深い学びの重要性がうたわれている。私はこれまで、授業展開や話合い活動の工夫を中心に授業改善を行ってきた。しかし、その中でいつも課題だと感じていたのは、教材・教具の「質」だった。いくら展開や話合い活動を工夫しても、児童の課題追求への意欲を高め、見通しをもって課題解決に向かえる教材・教具がなければ、アクティブ・ラーニングの「主体的な学び」を実現することはできないと感じた。
 そこで、本研究では、既習の知識・技能を活用しながら意欲的に学べるような教材・教具の開発や工夫を行うことで、より主体的に学ぶ児童の姿につながるかどうかを検証した。本実践で検証する教具は、以下の三つの条件を満たすものとした。
1 既習の知識・技能から課題解決の見通しがもてる教材・教具
2 課題解決の意欲が高まる教材・教具
3 考えの共通点やきまりの発見につながる教材・教具
 5年「図形の面積」では、タングラムというパズルを基にした「シルエットパズル」、6年「曲線のある形の面積」では、半透明のピースを用いた「カラーシルエットパズル」を開発し、朝学習や休み時間、授業時に活用した。
 その結果、児童には、パズル遊びの経験から図形の等積・倍積変形を通した求積への見通しをもつ姿、複合図形を構成する図形に気付く姿が見られた。また、パズルを操作したり、友だちとの話合いに活用したりしながら、進んで考える児童の姿も見られた。
 

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    算数・数学   



「教育実践」
問題場面の読み取りの力を高める指導
〜問題文から立式までの過程における工夫〜
三条市立森町小学校
今 雄一

  4月に行ったNRT学力調査において、自学級の子どもは、国語の読む能力は高いが、算数の文章問題になると、無答や誤答が目立った。また、普段の授業の様子から、算数の文章問題になると、手が止まってすぐにあきらめたり、適当に数字を並べただけの式を書いたりする児童の様子も見られた。
 これまでの自分自身の指導を振り返ると、文章問題を解く際には文章問題を読み、図に表し、式を立てて答えを求めるという手順で行っていた。しかし、この手順では、自学級の子どもの正答率は上がらなかった。このことから、児童は、問題文から読み取った情報をどのように関連付けて立式すればよいか分からないことが予想される。
 そこで、本研究では、その問題を解決する手がかりが問題文読み取りから立式までの指導にあると考え、自分の考えた式に、問題文から読み取った情報を「吹き出し」に入れて書き込むことのできる子どもを目指した。第3学年「あまりのあるわり算」の単元を通して実践し、検証した。※「吹き出し」とは問題文から読み取った情報を、「見える化」するための方策である。

 また、読み取った情報の種類によって色を変えて使用する文章問題の読み取りと作図・立式との間に二つの手だてを講じた。
1 問題文から読み取れる情報にマーカーペンで印を付ける
 問題文から読み取れる情報にマーカーペンで印を付けたことをもとに、情報の「見える化」を促する。情報ごとにマーカーペンの色を変える。
2 式の中に、読み取った情報を「吹き出し」に入れて書き込む
 色を対応させた「吹き出し」に読み取った情報を入れて、式に付ける。その情報をもとに問題場面についての作図や立式をさせる。
 以上2点の手だてを講じることで、問題文の情報が「見える化」され、児童は文章問題において正しく立式することができると考える。
 

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    算数・数学   



「教育実践」
量的感覚を養う比の指導の工夫
〜6年「比とその応用」の学習を通して〜
長岡市立黒条小学校
高橋 大地

  新学習指導要領では、各教科等を学ぶ本質的な意義の中核をなす「見方・考え方」が、改めて明示された。算数科・数学科では、「数学的な見方・考え方」を働かせることが重要とされている。
 全国学力・学習状況調査等の結果からは、「基準量、比較量、割合の関係を正しく捉えること」や「事柄が成り立つことを図形の性質に関連付けること」に課題があった。
 また、私のこれまでの実践から、計算の手順に従って問題を解くことができる児童は多くいるものの、その計算の意味を理解し、数量に対する量的感覚をもち合わせている児童は少ない。そこで、図や表、言葉などを用いて問題を解決したり、考えを深めたりしていく中で、量的感覚を養いながら、「数学的な見方・考え方」ができるように心掛けていくことが必要であると考えた。
 そこで、本研究では、「比とその応用」の単元において、次の3点からねらいに迫った。
1 実生活で活用できる課題の設定
 児童が問題場面をより身近に感じ、明確に把握できるように、写真の拡大・縮小の場面を設定する。スマートフォンやタブレットなどでピンチアウトやピンチインをする経験がある児童が多く、より実生活に結びついた課題であると考えた。
2 比較による比の概念の獲得
 写真の拡大・縮小は、目に見えない「分量の濃さ」とは違い、視覚的に比の違いを実感させることができると考えられる。そこで、まず、視覚的に縦と横の長さの比が違う写真を比較することにより、その違いを捉えさせる。このことにより、元の写真と拡大された写真には、共通した見方があるということに気付くことができるとともに、比の考えを使っての説明が明快にできるよさがあると考えた。
3 実感を伴った理解への工夫
 写真の拡大・縮小を、ICTを活用して視覚的に確認させる。そうすることで、児童は、量的感覚を養いながら、納得を伴った理解につながると考えた。
 本研究において、視覚的に比を考えることで、児童が既習の知識を基に、共通性を考えながら「数学的な見方・考え方」へつなげることができた。また、比について量的感覚を養いながら理解を深めることができた。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    算数・数学   



「教育実践」
普遍単位の量感を身に付ける指導の工夫
長岡市立阪之上小学校
瀬下 真心

  これまでの私の「量と測定」領域における指導では、「@直接比較→A間接比較→B任意単位による測定→C普遍単位による測定」の四つの段階を踏まえ、@〜Bまでの過程で測定活動を大切にしてきた。しかし、普遍単位による測定になると、普遍単位の量感を働かせて、適切に長さの見当を付けることができなかったり、測定計器や適切な単位の選択場面等で明らかに不適切なものを選んでも違和感をもたなかったりするなど、普遍単位が単に記号化され、その量自体が「大きさ」や「多さ」として実感できていない姿が見られた。それは、Bにおける「身の回りの物の○こ分」という量感と、Cにおける普遍単位を用いる「○p」という量感との間に大きな隔たりがあるため、子どもたちが普遍単位による量感を身に付けにくいためではないかと考える。そこで本研究では、第2学年「長さ(1)」の指導において、B→Cへの過程で重点的・意図的に以下の2点の手だてを講じることとし、任意単位で培った量感を用いて普遍単位の量感を身に付ける児童の育成を目指し、研究を進めた。
1 普遍単位の単位量「1p」や「10p」を任意単位(「普遍的任意単位」)とし、その「いくつ分」という考えをもとに長さを捉える場の設定
 消しゴムなどを用いた任意単位の学習後、普遍単位「p」を学習する前に、その単位量である「1p」を普遍的任意単位「1ひかり」、さらにその10倍の長さを普遍的任意単位「10ひかり」とし、身の回りの物を任意単位として測定した時と同じように長さの測定を行う。
2 1pや10pの長さの感覚を実感として捉えるための道具の工夫
 「1ひかり」や「10ひかり」という普遍的任意単位を用いて長さを測定する際、長さの感覚が実感できるよう、「1ひかり」「10ひかり」の長さの測定道具を使用する。
 本研究を通して、児童は、普遍単位「p」への量感の移行がスムーズになり、1pのいくつ分や、10pのいくつ分という普遍単位「p」の量感を伴った見方を身に付けることができた。また、見当を付けるときに使いやすい長さがイメージしやすくなり、1p、10pという二つの量感を身に付けることができた。今後は、他の量の学習においても、子どもが量感を身に付け、働かせるために、普遍的任意単位を扱うことが有効であるかを検証していきたい。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    算数・数学   



「教育実践」
一人一人の主体的な学びを引き出す算数指導の工夫
〜「数と計算」領域において、問いを共有化していく解決過程〜
上越市立和田小学校
荒井 達弘

  授業の質的な改善を目指し、「主体的・対話的で深い学び」の具現化が望まれる。「数と計算」領域の単元では、教師が筆算の仕方を教え、その後は習熟問題を解決する授業が多かった。子どもの意欲や技能に差があることも課題だった。そこで本実践では、「主体的な学び」に焦点化し、「数と計算」領域の授業において、子どもの思考を予想した以下の二つの解決過程を取り入れることにした。
1 「誤答、非効率的な解法の提示」による筆算の仕方の確認
 教師が誤答や非効率的なやり方を全体の場で示す。子どもが考えそうな誤答に焦点をあて、誤りに気付かせていく。アルゴリズムの確認をすることで、大事なポイントを把握し、難しい筆算も自力解決できるようになった。内容によっては、簡単な学習問題を出し、意味理解の定着と習熟を図ることもある。
2 虫食い算の設定と提示による問いの共有化
 アルゴリズムを確認したところで、あえて少し難度の高い虫食い算を子どもに提示する。これにより、子どもは数の関連性に目を向け、異なる式もできないか意欲的に思考を始める。数の感覚を自然に養うことにもなる。

 自分自身も苦手にしていた「数と計算」領域において、こうした2段階の解決過程を取り入れることにより、主体的に算数の学びに取り組む子どもの姿を表出させることができた。今後も算数の楽しさを味わわせるために、授業の質的改善を着実に進め、「主体的・対話的で深い学び」の具現化を図っていく。

TAGS ;  平成29年度    上越    小学校    算数・数学   



「教育実践」
ジグソー法を通して、生徒が主体的に学ぶ社会科の授業
新潟市立東新潟中学校
山貝 洋輔

  生徒が課題解決に向かって主体的に取り組んだり、他者との対話を通して自分の考えを深めたりする授業が求められている。このような授業を目標に授業改善に取り組んできたが、話合い活動が限られた生徒の発言にとどまり、すべての生徒が主体的に課題解決しようとする姿が見られなかった。
 そこで中学校社会科公民的分野において、ジグソー法の手法を取り入れた授業改善を試みた。学習課題に対して、多面的・多角的にアプローチできる複数の資料を用い、異なる立場から分担して追求させた。そうすることで話合い活動が活性化し、考えを深める対話が生まれるように工夫した。
 主体的に活動が進んだグループもあったが、話合いに対する取組にグループ差があった。追求段階での資料からの読み取りに個人差があったことが原因の一つだと考えられる。今後も生徒が主体的に学習を進めることができるように、研究を進めたい。

TAGS ;  平成29年度    新潟    中学校    社会   



「教育実践」
社会的な思考力・判断力を育成する社会科授業の工夫
〜単元を貫く課題と単元の終末で意思決定する取組を通して〜
佐渡市立金井中学校
引野 太

  本研究で、まず、単元を貫く学習課題を設定し、最初の時間にゴールを示す。そして、ワークシートを活用しながら思考を深めるための「知る・分かる・考える」過程と、それを基に、単元の終末で「意思決定」する過程を一つの単元として構成する。それを繰り返すことにより、生徒の学習意欲や課題意識が継続し、思考力や判断力が高まると考える。そこで、次のような手だてを講じる。
1 単元を貫く課題設定の工夫
 単元を貫く学習課題を設定し、単元の終末で意思決定をする場面を設定する。
2 ワークシートの工夫
 各授業の最後に、ワークシートを活用し、単元を貫く課題に関連する主発問に対してのまとめを継続的に行う。単元の終末で意思決定の課題に取り組む際に活用できるワークシートにする。
3 意思決定の際に、根拠や理由付けを明確にする工夫
トゥールミンモデル、ランキング等を活用する。 
 以上により、毎時間のまとめをワークシートを活用しその単元で継続して行ったため、意思決定場面では、複数の社会的事象と社会的事象とを関連付けたり、比較したりして、記述する生徒が見られた。

TAGS ;  平成29年度    佐渡    中学校    社会   



「教育実践」
社会生活を広い視野から捉える子どもの育成
〜地域教材と教科書教材の効果的な組み合わせ〜
新発田市立御免町小学校
服部 隆典

  小学校学習指導要領社会科解説編では「地域社会や我が国における人々の社会生活を広い視野から捉え総合的に理解することを通して、公民的資質の基礎を養うことを究極的なねらいとしている教科である」ことが明示されている。これまでの自分の実践を振り返ると、社会生活を広い視野から捉えさせるために、教科書教材を用いて、教科書の課題を中心に授業を行ってきた。「広い視野」を「教科書の代表的な事例」から考え、社会的事象を捉えていこうと考えていた。これでは、児童にとって実感を伴った学習課題にはなりにくく、広い視野から社会的事象を捉え、総合的に理解することにはつながらない。児童の生活に関わる地域教材で授業を行うことで、実感を伴った気付きが生まれ、社会的事象を捉えることにつながる。しかし、地域教材だけを扱っていては社会生活を広い視野から捉えることは難しい。
 
 そこで、本研究では児童の生活と関わりのある地域における学習課題や地域教材を取り上げ、地域教材を中心に授業を行う。その際、地域教材では捉えきれない社会的事象を教科書教材から取り上げて捉えていく。地域教材と教科書教材を効果的に組み合わせることで、地域から社会全体を捉え、社会生活を広い視野から捉える児童を育成できると考えた。
 そこで、本研究では次の二つの手だてを講じた。
【手だて】
1 地域の社会的事象を把握し、単元構成を作成した。地域住民の思いや願いも取り入れることで、教科書にはない人々の思いや願い、地域の実態を知ることができた。そうした実態を取り上げていく中で、社会的事象を捉えていくことにつながると考えた。
2 地域教材を中心に学習を進めていき、地域教材だけでは社会全体の社会的事象を捉えることが難しい単元で教科書教材の事例を組み合わせた学習活動を設定した。学習活動には比較活動と補足活動の二つを設定した。@比較活動では、地域教材と教科書教材の事象を比較させ、違いや共通点を見いだし、社会的事象として捉えていく。A補足活動では、地域教材に教科書教材を補足させて、社会的事象を捉えていく。

 以上の手だてを5年生「水産業のさかんな地域」で実践した。子どもたちの住む地域にある港を中心に単元を構成し、実践していった。授業を進めていく中で、地域の港と教科書で紹介された港を比較したり、地域の港の事象に教科書の港の事象を補足することで、広い視野から社会生活を捉え、理解することができた児童が多かった。一方で、広い視野から社会生活を捉えることができなかった児童もいた。今後はより多くの児童が広い視野から社会生活を捉えらえれるような地域教材と教科書教材のより効果的な組み合わせはないか、その手だてを模索する。

TAGS ;  平成29年度    下越    小学校    社会   



「教育実践」
社会的事象を相互に関連付けて、意味を考える児童の育成
五泉市立川東小学校
延味 雅裕

  社会科を初めて学習する3年生において、多面的・多角的に考察していく社会的なものの見方の素地を養うために、社会的事象を相互に関連させ、意味を考えさせることが大切である。そのために、「課題把握、課題追求、課題解決」という三つの学習過程を通して、問題解決的な学習の充実を図る。特に、児童一人一人が興味・関心をもって調べたことを交流し合い、「課題追求」していく学習が重要である。そこで、以下の三つを主な手だてとして講じる。
1 主体的な追求を促す学習課題の設定
 児童と社会的事象との出会いや生活経験から出た様々な問いをもとに、学習課題を設定する。それを解決していくために、児童に調べたいことを決めさせる。追求の視点をもたせることで、主体的な学びを促していく。
2 ジグソー法的手法を取り入れた交流の場の設定
 自分と異なる事実を調べた児童と互いに分かったことを交流させる。自分が集めた事実と、他者が集めた事実を話し合わせることで、問題を解決するための視点を多くもたせ、事実と事実の関わりに気付かせていく。
3 事実のつながりの統合化を図る学習活動の工夫
 事実と事実のつながりを問う課題を提示し、友達と話し合うことで得た多くの視点から、事実と関連するものをつなげさせる。それを図式し、視覚化することで、事実と事実のつながりを統合し、その意味を考えさせていく。
 以上の3点を主な手だてとして、問題を追求したり解決したりする活動を充実させ、児童の深い学びの実現を図っていく。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    社会   



「教育実践」
子どもが主体的に追求する社会科授業の組織
〜問題の成立から解決の過程における教師の支援〜
三条市立裏館小学校
石川 信也

  これまでの私の実践では、子どもの問題意識に寄り添いながら学習課題を成立させることができても、主体的な追求が課題解決まで持続しないことが多かった。それは、学習課題成立後の子どもの追求意欲を支える支援の仕方に課題があったためと考えた。
 そこで、本研究では、学習課題の成立から解決の過程における教師の支援を工夫した。具体的には、以下の二つの手だてを講じた。
【手だて】
1 学習課題に対する子どもの考えを吟味する場の設定
 学習課題成立後、その学習課題に対して出された子どもの考え(予想)を吟味させた。吟味とは、子ども同士が友達の考えに質問したり意見を述べたりして、互いの考えのずれや重なりを明らかにし、どの考えが学習課題の解決につながるのかを検討することである。また、教師は子どもから出された考えを板書しながら、その意味や他との関係などを問い返したり調べる順序を問うたりすることである。考えの吟味を通して、出された考えの中でその後調べていくことやその順序を明確にする(焦点を絞る)ことができると考えた。
2 子どもが求めてくるであろう資料の準備と提示 
 手だて1の吟味によって、子どもがどの考えから確かめようとするか、そして、確かめるためにどんな資料を求めてくるかを予測し、その要求に応えられる資料を準備し提示した。
 この二つの手だてを講じたことにより、子どもが主体的に追求する姿が次のように見られた。@学習課題に対する考えを出し合った後に分散していた意識を集中させ、その後調べていくことやその順序を明確にしていった。A絞られた考え(予想)の妥当性を確かめるために必要な資料を子どもの側から要求し、その資料を基に考えを伝え合いながら結論付けていった。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    社会   



「教育実践」
社会的事象に対して「深い学び」を実現するための指導の工夫
〜他者との対話を取り入れたまとめ活動を通して〜
長岡市立上通小学校
本間 和寛

  今回の学習指導要領改訂では、「主体的・対話的で深い学び」がキーワードとして挙げられている。ここでいう「深い学び」とは、「これからの予測困難な未来に対して、これまでの学習で習得した概念や考え方を活用した「見方・考え方」を働かせ、問いを見いだして解決したり、自己の考えを形成し表したり、思いを基に構想、創造したりすること」と捉える。
 社会科においてこの「深い学び」を実現するには、社会的事象を単なる知識として記憶するだけではなく、その背景にある要因に考えを巡らせ、事実と事実の因果関係をしっかりと把握することが必要である。
 そこで私は、授業終末のまとめ活動の工夫を中心に、以下のような手だてを講じた。
1 比較できる資料の提示
 自分の考えをもつためには、考えの根拠となる資料をどのように読み取るかということが大事になる。そこで、二つの比較・検討ができる資料を提示することにより、資料と資料、また、既有の知識との相違点や共通点を見付け出し、その違いや共通点はなぜ生まれるのかを考えることで、自分の考えをもつための材料を揃えていく。
2 社会的事象の因果関係を思考するための工夫
 1で資料を比較して、自分の考えをもつための材料が集まってきたら、それらが社会的事象とどのようにつながっているのか因果関係を考えていく。ここでは、教師が社会的事象と資料から読み取れる事実を、線で結ぶなど構造的に板書していく。そうすることで、自然に児童が社会的事象と事実の間にある因果関係を見付けようとする。その活動をモデルにして他の事実や社会的事象とのつながりも考えることができ、自分の考えを形作りやすくなる。
3 グループでまとめを推敲する活動
 まとめを記述する活動で、グループの代表児童のまとめをグループ内で共有し、話し合いながら代表児童のまとめを推敲していく。そうすることで、個人では気付かなかった見方や考え方を獲得し、より明確な根拠をもって自分の考えを表現することができる。
 以上三つの手だてを講じたことにより、社会的事象の背景に考えを巡らせ、因果関係を捉えることができた児童が増えた。今後は、まとめ活動を軸に置き、さらに資料提示や板書、グループ内での話合いのさせ方を工夫していきたい。
 

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    社会   



「教育実践」
「社会的事象の見方・考え方」を働かせて、社会的事象の意味を捉える取組
〜6年生 社会科「270年続いた幕府の政治と人々の暮らし」の実践から〜
長岡市立川崎東小学校
丸山 慎之輔

  改訂される社会科の学習指導要領では、「社会的事象の見方・考え方(=課題解決に向けた視点や方法)を働かせて社会的事象について、調べ、考え、表現すること」が示された。江戸時代初期の学習を進めるにあたり、指導内容である江戸幕府の政策により武士による政治が安定したことを分かるようにするためには、資料と資料とを関連付けて(=社会的事象の見方・考え方を働かせて)、その意味を考えさせることが必要であると考える。そのために、以下の二つの手だてを講じた。
1 単元を貫く学習課題を設定し、資料と資料を関連付けながら解決を図る単元展開
 まず、「生まれながらの将軍」として大名にあいさつする徳川家光の様子を提示する。大名たちの反乱を招くのではないかと考える児童に、次に江戸幕府が270年も続いた資料を示す。この二つの資料を結ぶことによって、児童は「江戸幕府はどのようにして大名を治めたのだろうか」と疑問をもつと考える。その疑問をもとに、単元を貫く学習課題を設定する。解決に向けて「大名の配置」「武家諸法度」などの幕府の政策から考える。これらの政策の内容を知ることで、児童の理解は深まる。しかし、それぞれの政策がどうして幕府270年間の安定につながるのか、はっきりとは理解していない状況であるはずだ。そこで幕府の意図を考えさせるように問い、これらの政策の意味を自分なりに解釈させる。
2 小グループでの学び合い
 全体での学習も、個人での学習も、4人ずつの小グループの配置で行いる。グループでの学習は一つの考えにしぼるのではなく、また、考えを発表し合うためでもない。自分の気付きをつぶやき合ったり、「ねえ、ここどうするの?」「こうなんじゃない?」と分からなさをつなぎ合ったりすることで、あくまで自分の追求を進める場として位置付ける。聴き合うことで、自他の考えの共通点や違いに気付き、これまで知っていたことや調べて分かったことなどを互いに結び付け、「やっぱりそうだな。」「なるほど、そんな見方もあるんだ。」と、これまでの捉えを深めたり、広げたりするような学び合う姿を期待する。
 児童は、課題解決に向けて、江戸幕府の政策について調べて分かったことと新たな資料とを関連付けながら、政策に共通する幕府の意図に少しずつ気付き、幕府は大名を抑えることで政治を安定させたこと(「幕府の政策」という社会的事象の意味)を自分なりの言葉で表現することができた。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    社会   



「教育実践」
子どもがより主体的に課題をもち、追究することで、社会的事象の学びがより深まる授業作り
長岡市立東谷小学校
堀内 亨

  社会科の学習における「社会的事象」と一言で言っても、その範囲はかなり広く、多岐にわたる。3年生から始まる社会科の学習では、3年生にとってはいわゆる社会科入門期であり、この時期の発達段階の子どもたちの社会的事象に関わる既有の知識や経験は決して多いとは言えない。例えば、消費生活についての学習で販売側の工夫や努力を捉えさせるというねらいを達成する場合、子どもたち自身は、実際に販売の経験はなく、あくまでもその対極にある消費側の立場にある。そこであえて対極の消費側の視点から販売側の工夫や努力を見ることにより、理解が深まるのではないかと考える。このようなことこそ、子どもたちが主体的に課題を見付け、解決したい、と追究するのに不可欠な視点であると考え、子どもたちの追究をもとに社会科授業を作り上げることを研究の核としている。進め方の概要については、主に次の2点である。
1 子どもが主体的・対話的に解決できる課題設定の工夫
 地域の消費生活について学ぶ単元において、「販売の工夫」について考えるというねらいにより迫らせるには、その対極の立場である消費者側の立場から迫っていけるような工夫を取り入れていく。そうすることで、子どもたちの意識の中に普段の何気ない自己の消費生活に対して自然と追究したい課題が生まれることを期待している。その子どもたちから生まれてくる追究したいことが、ねらいとしても追究する価値のあるものになるかを検証する。
2 思考過程を共有し、吟味する学習活動の工夫
 単元の学習を進めるにあたり、話合いの場を多く設定し、子どもたち一人一人の考えを交流させることで、自分の考えの深まりを図る。また、調べ学習やインタビュー、見学の機会をできるだけ多く取り入れていく。その場合、回数だけでなく、子どもたちの中から「調べたい」「実際に見てみたい」という意識が生まれてくる手だてとしてどのようなものが有効かを考えていく。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    社会   



「教育実践」
説明文指導における深い学びの実現を目指した国語授業
〜判断型学習課題と再検討活動を通して〜
関川村立関川小学校
大島 貴浩

  新学習指導要領の実施にあたり、「主体的・対話的で深い学び」の実現が求められている。本研究では、説明文指導における深い学びが実現している児童の姿を「初めの考えと比べ、言葉と言葉や言葉と物事を関係付けた新たな自分の考えを表現している姿」とした。この姿を実現するために、以下の手だてを講じた。
1 児童に判断を促す学習課題「筆者の考えに納得したか」
 児童に判断を促す学習課題は、児童の考えにズレを生じさせる。児童の考えにズレが生まれることで、「友達の考えを聞いてみたい」という学習意欲が向上し、児童の主体的な読みを促すことができる。そのため、話合いに必然性が生まれる。特に、「筆者の考えに納得したか。」という問いは、児童が文章全体を理解した上で、自分の経験と比較しながら、意見を表現することができる。
2 個人→小集団、全体→個人の学習サイクルで授業を進める。
 児童の考えにズレが生まれ、交流をすることで、根拠は同じでも意見が違うことが起こったり、友達の経験を聞いたりすることができる。そのため、交流活動の後に、個人の再検討活動の場を設定することで、自分の考えを言葉と言葉や言葉と物事をより関係づけた考えとして表現することができる。

TAGS ;  平成29年度    下越    小学校    国語   



「教育実践」
児童の深い学びを促す文学的文章の指導
〜構造・形象・吟味よみの視点を活かした学習過程を通して〜
燕市立吉田小学校
長谷川 仁

  新学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」の実現が重視されている。と同時に、その学びを通して何を学び、何を身に付けるかという「資質・能力」を明確にすることも求められている。
 文学的文章を読むことの大きな目的は、最終的に作品のもつメッセージを児童がそれぞれに読み取り、自身の価値観を広げたり深めたりすることであると考える。また、読み取る過程において、文章表現や構造・構成のどこに着目すれば作品のメッセージに辿り着けるのかを自己の学びの手段として蓄積させていくことも非常に重要である。
 そこで、次の二つの手だてを取り入れて研究を進める。
1 「構造・形象・吟味よみ」の視点を学習過程に取り入れた単元計画の作成
 児童が文学的文章を学ぶ学習過程を三つに分けた。一つ目は「クライマックス」などの作品の構成・構造を読む「構造よみ」。二つ目は「比喩・反復・象徴」などの形象・技法を読む「形象よみ」。そして上述した二つを活かしながら作品のメッセージやクライマックス場面について吟味・評価する「吟味よみ」。これら三つ視点を取り入れた単元計画を作成する。さらに主教材と並行して副教材を読み進めることで、文章の内容だけでなく、文章構成・構造や文章表現に着目しながら自分の読みを形成することができると考える。
2 「どちらが…」「もしも…」という思考方法を使った課題の設定
 単元の終末に、「吟味よみ」の一つである「仮に(もしも)…という構成だったら?」や「もしも○○(中心人物)が…していたら?」など、物語の構成・構造や中心人物の行動の別の可能性を提示し、賛成か反対かを問う活動を設定する。すると、逆説的に作者が選んだ文章構成・構造や表現のよさが見えてくる。そこから作品のメッセージに辿り着くことができると考える。

 この二つの手だてを文学的文章の指導の柱として、日々の実践に取り組んでいる。文学を読むことによって言葉への見方・考え方を更新していく児童の育成を目指す。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    国語   



「教育実践」
発達障害のある児童の暴力・暴言行為軽減に向けた取組
〜行動契約・自己評価法による代替行動の分化強化実施上のラポートの構築〜
長岡市立青葉台小学校
佐藤 大介

  発達障害のあるA児は怒りの気持ちのコントロールに課題があり、気持ちがコントロールできなくなると、友達や教師に対する暴力・暴言が見られた。また、一度コントロールを失うと、暴力・暴言が長時間継続することが多く、回復が難しい様子も見られた。A児にとって、気持ちのコントロールを失うことが成長の機会を奪っていた。気持ちのコントロールができるようになれば、多くの活動に臨むことができ、学習の理解が進む。また、自学級以外の交流学級の友達との関わりも増える。気持ちをコントロールする力を付け、暴力・暴言を軽減することが、A児の成長への第一歩であると考えた。また、保護者も気持ちのコントロールができるようになることを最優先に考えていた。
 そこで、本研究では、A児に怒りの気持ちへの対処の仕方を指導し、その実行状況を継続的に自己評価させることを通して、暴力・暴言が軽減し、代替行動により怒りの気持ちをコントロールできるようにすることを目指した。暴力・暴言の背景に、これまでの失敗経験や他者への不信感がある。そのため、教師の提案する学習内容や行動の仕方などに進んで取り組む姿はほとんど見ることができなかった。A児のペースに合わせて、納得した上で目当てを決めたり、活動内容を決めたりすることが重要である。受容的・共感的に話し合いを進め、成功体験を積ませることでラポートを形成しながら目当てをステップアップさせていく方法を取る。取り組むべき内容が理解できていても、時間に合わせて行動したり、遊びのルールを守ったりすることが難しいことから、行動契約法により、「けいやくしょ」を相談しながら作成することで、明確なルールを事前に設定し、約束(契約)する。また、その際に、望ましい行動の仕方を具体的に示し、自己評価をする際の目安にできるようにする。その具体的な姿についてもA児と相談し、A児が納得した上で決定する。過度な負担とならないように配慮し、段階的に行動を示す。段階的に行動を示す際には、怒りの気持ちをコントロールする方法を、暴力・暴言から離れた方法へ徐々に分化させていく。その中で、より社会的に認められる方法を高評価の項目とし、強化する。
 これらの方法でA児を支援する中で、A児の行動に変容が見られた。また、支援にあたり、A児とのラポートを構築する教育相談が必要不可欠であった。相談場面のビデオ分析から、ラポート構築に有効であったと思われる教育相談の手法が明らかとなった。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    教育相談   



「教育実践」
学校発!地域との連携・協働に向けた取組
〜R−PDCA 地域の課題をともに考え、活動、そして発信〜
新潟市立白新中学校
小塚 忠昭

  本校は新潟市の中心部に位置し、新潟市の政治、文化の中心ともいえる場所にあり、「共に歩む地域の学校」として様々な地域とかかわる活動を年間を通して行ってきた。しかし、生徒アンケートでは、これらの活動を行ってきたにも関わらず、地域に対する思いや、魅力を感じるかといった項目において低い評価となっていた。
 そこで、生徒たちが実際に地域に出て、地域の現状を把握し、課題意識をもたせることにした。そして、その後の様々な教育活動を、地域を学びの場、活動の場として行うことで、「自分たちに何ができるか」といった地域に対する思いをはぐくむことができ、さらに今後の地域の在り方、自分たちの生き方にまで有効に作用していくと考えた。
 本実践では既に教育活動に位置付けられていた地域とかかわる活動を再構成したり、地域をステージとした新たな活動を企画したりして、自校の地域教育プログラムを構築した。特に地域で活動する際には単なるPDCAサイクルではなく、その前提となる『R』こそが重要な要素となり、『R−PDCAサイクル』をベースとした活動を組織していくことが有効であると考えた。地域での活動ではその前提となる綿密な『R』が特に重要であると考える。
 『R』とは何か。私が考える『R』とはResearch(調査)とReal(現状)だ。生徒の現状、課題意識、地域の思い、地域の抱える課題などが今回の『R』に該当する。その地域の特徴、現状を知ることなく他地域で行ったPDCAサイクルを元にして活動を組織しても意味はないと考える。そこで、地域の現状、生徒の地域についての思いを十分に把握し活動を考え実施した。また、同時に私たち自身の『R』に対する意識、『Rを見抜く力』も大切になってくるはずであると考える。
 本実践ではこれらを踏まえ地域を学びの起点として、そこから様々な活動を企画し実践を重ねていく中でどのような生徒の変容が見られたかを検証していく。

TAGS ;  平成29年度    新潟    中学校    生涯学習   



「教育実践」
発達障害のある生徒が示す問題行動の解消を目指した支援のあり方
〜認知行動療法を用いて、自己肯定感を高める〜
刈羽村立刈羽中学校
小林 素子

  認知行動療法は、当事者が抱える問題について、カウンセラーと当事者が一緒に、客観的に振り返りながら、自身の捉え方(認知)や行動の仕方を変えてみることを提案する技法だ。校内で問題行動を繰り返し示す高機能広汎性発達障害のある生徒に対して、この認知行動療法を用いて以下の支援を行い、問題行動の解消と望ましい行動の獲得を目指した。
1 問題行動に対する振り返り 
 対象生徒は、校内の特定の場所で様々な問題行動を繰り返し起こしていた。そこで、問題行動をするたびに、認知行動療法を用いて行動を客観的に振り返ることを繰り返した。その結果、それまで最も頻回に起こしていた特定の問題行動は解消した。しかし、別の問題行動を起こすようになった。 
2 望ましい行動を教えることとその振り返り
 別の問題行動も合わせて解消するために、望ましい行動を教えて、その行動が見られたときに、振り返りをするようにした。振り返りの際、望ましい行動を取ることができた理由(認知)を、対象生徒との話合いの中で担任が見付け出し、それを言葉にして用紙に書き出した。その結果、特定の場所での問題行動を全て解消することができた。
 振り返る内容を問題行動から望ましい行動へと変更したことで、対象生徒は、「望ましい行動を取れば、自然と周囲が自分を認めてくれること」を体験し、自己肯定感を高めることができた。それが問題行動の抑止につながったと考えられる。また、特定の場所を、「悪いことをして注意されるところ」から「正しく使って褒められるところ」というように、対象生徒の捉え方(認知)を変えたことで、正しい行動をとれるようになったと考えられる。
 生徒は、自分の周囲の状況を変えることはできない。しかし、肯定的な振り返りを繰り返すことで、生徒は自身の捉え方(認知)を変えることができ、さらに、その場に適した行動を取ることができるようになることが分かった。今後も、生徒に対する肯定的なアプローチを探し続け、生徒の支援に当たる。

TAGS ;  平成29年度    中越    中学校    特別支援教育   



「教育実践」
子どもの学習意欲を持続させるための読み書き指導の工夫
〜国語の授業における問題行動の減少と関連付けて〜
長岡市立黒条小学校
古田島 郁美

 1 主題設定の理由
  読み書きの苦手さは学習活動全般に影響を与える。しかし、苦手さの原因は様々である。読み書きに苦手さがあり、それが原因でストレスがたまり、物や人にあたり、教室にいられなくなる子に対し、苦手さの原因を分析し、本人に合わせた支援を実施したい。これによりストレスを低減させ、併せて学習への意欲も高めたいと考えた。
2 研究内容と方法
(1) 研究内容
 国語の時間を中心として起きる読み書きの苦手さの原因を分析する。読み書きの苦手さに合わせた教材を用いて指導を行い、読み書き能力の伸長と問題行動の生起率を比較することによって、教材と指導方法の有効性を明らかにする。
(2)研究方法
 読みのつまずきの原因を明らかにするために、WISC−Wの結果と言語・コミュニケーション発達スケール(以下LCSA)の結果を分析する。それに応じた教材を選択し、実施し、その取組の様子を観察することで、その結果から読みの抵抗感への効果を判断する。また、事前のアセスメントと比較して読み能力の向上の効果を評価する。さらに、学習時の問題行動の回数の記録を行い、その変容を分析し、学習への取組が問題行動の増減に影響を与えたかを判断する。読みの能力との関連について検討するため、指導場面は特別支援学級での国語の時間に限定して実施する。
3 実践と考察
 支援開始前には絵を見て片仮名を思い出して書く課題を行った。しかし、片仮名を思い出すことはほとんどできなかった。この時期、問題行動の評価基準で決めた得点が高かった。支援第1期では、保護者の協力を得て、情緒の安定化を図り、学習では片仮名課題をヒントの多いものに改善した。この時期の問題行動得点は減少した。また、この期間に行った検査結果等から対象児の読みの苦手さは、読み障害などの認知特性によるものではなく、ADHDから生じる集中力の問題、未学習から生じる言葉の流暢性の問題と学習意欲の低下が原因と考えられた。そこで支援第2期では、支援第1期と同様の片仮名課題とともに本人の注意力や習熟度に合わせた読み課題を提示し、支援を継続した。
4 結果
 本人の読み能力に合った読み課題を取り入れることで、問題行動得点が更に減少した。読みの速度も速くなり、LCSA実施時に比べて支援第2期後は速くなり、読み能力の向上が認められた。また、進んで学習準備をする姿もみられるようになった。
 

TAGS ;  平成29年度    中越    特別支援教育    小学校   



「教育実践」
生徒が向上心をもって作業学習に取り組むための支援について
新潟大学教育学部附属特別支援学校
土屋 賢一

  当校では、作業学習を中学部の中心的な指導の形態の一つと捉えて教育実践を行っている。
 当校の中学部の作業学習では、「働くことへの前向きな思いや考えといった価値を見出し、自分の役割となる活動に意欲をもって取り組む」ことをねらいとしている。すなわち「自分のために」という意識だけでなく、「他人のために」という意識を育てる必要がある。
 自分たちが使うものを作ることを目的にした2年前の研究では、意欲的に取り組む姿が見られたが、取組への興味が薄れると意欲が低下してしまう姿があった。そこで、以下のような手だてを講じ、生徒が学習への意欲を継続するだけでなく、「もっといい仕上がりにしたい」「もっといい製品を作りたい」といった向上心をもって活動できるようにしたい。
1 生徒の意欲を高めるための単元構成
 生徒の思いに着目し、単元を「生徒の興味・関心や得意なことを生かし、楽しさを十分に味わうことができる活動」「序盤で学んだことを生かしながら製品を自分たちで使うことで自分の取組の良さに気付くことができる活動」「身近な人に自分たちの取組を承認・称賛してもらったり、作った製品を使ってもらったりすることで自分の取組の良さを味わうことができる活動」の三つの段階で構成した。意欲を継続させ、向上心をもたせるためには、活動自体の楽しさだけでなく、活動の結果にも目を向け、結果に良さを感じることが必要であると考えた。そこで、「活動自体の楽しさを味わう段階」「出来上がった製品の良さを自分たちが味わう段階」「出来上がった製品を他人に使ってもらう段階」の三つを順に追って実践することで、生徒が向上心をもって取り組むことができるだろうと考えた。
2 意欲を後押しする支援
 意欲を継続させ、向上心をもつためには、生徒一人一人の取組の支援とは別に、作業意欲を後押しする支援が必要だろうと考えた。生徒一人一人には、自分の工程が自分からできるようにするための支援具を用意したり、自分ができたことが分かるための支援具を用意したりする。それ以外に製品であるプランターにグループの生徒全員が好きな苺を植える活動や、生徒にとって身近な教師から取組の様子を承認・称賛してもらったり、製品を頒布したりする活動を行う。「全体の支援」と「意欲を後押しする支援」の適宜見直しを図り、担当者間で精選して実践していく。
 以上の2点を中心に実践を行う。実践を通して、生徒は自分の目の前の作業に「もっとやりたい」「もっといい仕上がりにしたい」という思いで生徒一人一人がめあてをもって取り組むだろうと考える。生徒の思いの変容を取組の様子から分析する。
 

TAGS ;  平成29年度    新潟    特別支援教育    特別支援学校   



「教育実践」
就労を希望している生徒の気づきに寄り添った支援の工夫
〜地域の人とかかわるMSGカフェの実践を通して〜
南魚沼市立総合支援学校
保坂 吉彦

  私が対象とする生徒は、人との関わりに強い不安を感じている。私は、在学中に安心した気持ちで人と関わることができるスキルを、生徒が身に付けてほしいと考えた。また、身に付けたスキルを評価するのは、地域に出て、人と関わる学習が有効ではないかと考えた。そこで、以下のような手だてを講じ、研究を進めている。
1 生徒の人との関わりの力を高める学習活動の設定
 生徒が人と関わるときの適切な距離や言葉遣いを学習するために地域に出て行うカフェの接客活動を設定した。接客に必要な定型句を使用することで、臨機応変に人と話すよりも安心した気持ちで関わることができるのではないかという仮説に基づいている。
2 生徒が接客のスキルを身に付けるための方策
 図などを使って時系列に接客の流れが分かるシートを作成した。生徒はシートを見ながらのシミュレーションを繰り返し行っている。また、地域に出て接客を行った後に生徒が自己反省を行い、気付いた課題を再度、シミュレーションをして解決してからまた地域に出るというPDCAサイクルに基づいた学習を展開している。
3 生徒がより安心した気持ちで学習に向かうための方策
 私は生徒にとって人と関わること以外に不安な気持ちがあると、学習効果が半減すると考えた。このことから事前に担当する役割と配置図をホワイトボードで示しながら説明をしている。
4 生徒の自己理解を進め、自己肯定感を高めるための方策
 生徒の障害特性から、言葉だけでの学習の振り返りは学習成果を本人が十分に理解するところまでに至らない。動画、静止画、お客様アンケート、作業ノートの四つのツールを使用した振り返りを行っている。生徒が次にどのような目標を立てれば良いかなどの自分自身での気付きを大事にしている。
 
 以上の4点が、「人と関わる力」を高めるための柱として、講じている手だてである。生徒が地域で豊かに生活する姿を常に思い描いて研究を進めていきたい。
 

TAGS ;  平成29年度    中越    特別支援学校    特別支援教育   



「教育実践」
小・中・地域と連携した生徒会活動
胎内市立築地中学校
板垣 健志

  当校の中学校区は一小一中の小規模な学校である。保育園から中学校までの12年間、集団の移り変わりがなく、固定化された人間関係の中で生活をしている。また、中学校生活の中でも、他の集団と交流し、活動する機会は限られている。そのためか、慣れ親しんだ集団の外に出たときに、新たに良好な人間関係を築くことを苦手とする生徒が少なくない。
 平成18年の教育基本法改正により、第13条に「学校、家庭及び地域住民等の相互の連携協力」が規定され、平成27年12月に発表された中央教育審議会答申では、これからの学校と地域の連携・協働の目指す姿が挙げられた。新潟県教育委員会でも「地域とともに歩む学校づくり」を掲げ、地域と学校とのより一層の連携・協働を推進している。当校にも、今年度より地域コーディネーターが配置された。
 このような状況を踏まえ、異年齢集団や地域との交流の機会を計画的に仕掛け、生徒会を中心にした生徒の手による活動を工夫することを考えた。特に、地域コーディネーターとの連携を図ることによって、中学校内だけでなく、保育園、小学校、地域の方々といった幅広い異年齢集団との交流の機会を新たに実現させる。そして、よりよい人間関係を築く力や集団(社会)の一員としての望ましい資質・態度の育成を目指す。ひいては、こうした生徒会が地域と連携・協働した活動をこれからも進めていくことで、「地域とともに歩む学校づくり」が具現化されていくと考える。

TAGS ;  平成29年度    下越    中学校    特別活動   



「教育実践」
自分を、みんなを大切にして、共に伸びようとする子どもの育成
新発田市立七葉小学校
三浦 俊昭

  人権感覚を高め、互いに認め合う態度と実践力を育てるために、児童の心に響く人権教育、同和教育の実践を推進し、教育活動全体を通して児童一人一人の人権感覚を磨き、自己有用感を高め、大切にされる学級、学校づくりに全職員で取り組んだ。
 研究を進めるに当たり、人との出会いから学ぶ学習を中核とした人権学習の実践と、人権教育、同和教育の視点に立った教育活動と連携体制の二つを柱に据え、研究を進めた。
 人権問題、同和問題に対する正しい理解を推進し、人との出会いから学ぶ学習での体験や日常生活と資料を結びつけて考えさせる指導過程を工夫した。児童の実践力を高めるために、自己を見つめる振り返りの場を設定した。また、年間を通して異学年交流での活動を充実させたり、問題行動の背景の把握や当該児童に向き合う指導や支援を全校体制で行ったりした。連携体制では、幼保小中学校10年間の「人権教育、同和教育学習」共通指導計画を作成し、中・長期的なスパンで人権意識を高める基盤をつくった。
 人権学習の実践では、人との出会いから差別や偏見に対して思いを巡らせ、深く考えさせることにつながった。また、自己を見つめる中で、自分ができるようになったこと、まだ足りないこと、これからできるようになりたいことを振り返り、人権についての意識を高めていった。高学年では、被差別者だけでなく、差別者、傍観者の立場に立って考えを深め、「全ての人が笑顔でいることが人権を大切にすること」だと気付くことができた。異学年交流や全校体制での支援を行うことで、トラブルやよくない行動を起こすことがあると、自分事として捉え、「このままでは笑顔になれない」と具体的な解決策を考えて、実行するようになった。
 今後は、これまでの取組を道徳教育に生かせるような学習過程の工夫等について実践していきたい。

TAGS ;  平成29年度    下越    小学校    人権教育・同和教育   



「教育実践」
学校運営の改善と教頭の役割
〜ビジョンをどう実行・実践していくか〜
新潟市立東石山中学校
本多 豊

 学校が抱える様々な問題は、一人一人の教職員の努力だけでは解決が難しい。校長のリーダーシップの下、学校全体で組織的・計画的・継続的に取り組んでこそ子どもたちの学び方が変容し、目指す姿を具現することができ、職員も取組の成果を実感することができる。
 しかし、学校全体で組織的・計画的・継続的にビジョンを実行・実践できる学校と、一部職員の取組で留まっている学校があるのが現実である。当校も後者のような実態があった。
 教頭として、校長が描いた学校経営ビジョンの内容を職員一人一人が理解できるようにし、力を結集して組織的に教育活動が行われるよう意図的・戦略的に職員の意識改革・行動改革を進める取組を行った。                         
 1 日々の教育・運営活動の形成的・総括的評価の改善
 2 指導体制と運営体制、経費や時間の工夫・改善
 3 人材育成や意識改革のための研修の改善
 4 家庭・地域及び外部機関との連携・協力の積極的な推進
 実践を通して、全職員が当事者意識をもち、組織的に取り組むためには次のことが重要であることが分かった。
 @ ビジョンのよさを伝え、見通しがもてるように実現に向かう道筋を明示する。
 A 実践の中で成功体験をもたせ、価値を実感させる。
 B チームで考える体制づくりで、職員一人一人の交流欲求と承認欲求の充足を図る。
 C 中心となる推進リーダーを育成し、枠組みを与えて具体は考えさせる。

TAGS ;  平成29年度    新潟    中学校    学校づくり   



「教育実践」
校長のリーダー・シップを支え、学校を着実に変える校内研修の取組
新潟市立青山小学校
本田 和彦

  「教育は、意図的・計画的な営みである。」学校で行われる教育活動の全てには、「ねらい」と「評価」がある。「ねらい」は、前年度の実践の「評価」を踏まえたものであるが、目の前の子どもの実態を十分把握した上で、今年度の教育活動を実施しなければならない。ゆえに、「『前年度どおり』という活動はないのだ」と、当校の校長は言う。
 私は、教務室の担任として教職員の日々の取組を支えながら、以下のような視点で校長の方針を支え、やりがいのある職場づくりの核となるよう取り組んでいる。
1 授業力向上を目指した取組を行う
 授業力改善の核は、研究体制にある。当校は、伝統的に年1回の学校公開を行ってきたが、研究内容と職員の意識の深まりをねらって現在は行っていない。研究内容は、一人年2回(前期・後期1回ずつ)行い、今まで算数に特化してきた体制を、担任の希望による全教科を対象とした。また、もっとも大きな変革は、「仕掛けのある学習課題」をつくり出すことを主眼に置いたことである。児童が「あれ?」「え?」と既習や生活経験とのズレを見いだす課題をつくりだすために、意図的に仕掛けをつくり出すことに主眼を置いた。
2 特別支援学級の授業を支え共につくる
 当校は、特別な支援を要する児童の中でも虐待等深刻な課題を抱える児童をどう支えていくかが大きな課題となっている。その児童に学習を成立させるために、学校体制として特別支援学級の授業の質を向上させ、全校に広げていく取組を行っている。
3 地域と連携した授業を提案し、学びの深まりを目指す
 青山大好き隊と言われる地域ボランティアが、積極的に活動している。そのボランティアを意図的に配置し、効果を上げるには計画段階での打ち合わせが重要である。中でも、地域の大学教授OBと協働した「植物は、数学を知っている」という授業を紹介する。子どもたちは、習った数学と理科の力を合わせ、植物の世界も数学でできているという事実の一端を知ることができた。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    学校づくり   



「教育実践」
教育力のある教員組織づくりの教頭の役割
〜全校体制で行う「温かい学級づくり」を通して〜
魚沼市立須原小学校
江口 範文

  魚沼市では、「温かい学級づくり支援事業」を平成26年から実施している。学級集団の安定を最優先に取り組み、学力向上や不登校出現率の低下を目指している。この「温かい学級づくり」を全校体制で取り組むことで、教職員の同僚性・協働性の向上と、教職員一人一人のより高い自主性・向上性が発揮される組織をつくるための教頭の役割について研究した。
(1)「温かい学級づくり」を核とした教育力の向上
 4年目を迎えた「温かい学級づくり」を継続実践している。特に「2回目のhyper-QU検査で、全校の80%以上の学級を学級型で『親和的まとまりのある学級集団』にする」という成果目標を掲げ、取り組んでいる。そのために「温かい学級づくり自校化プラン」を作成・改善しながら着実に実践している。また、年間3回の事例検討会で具体的な対応策を講じチームで協働して実践することで、全ての児童にリーダー性とフォロワー性を育てるように実践している。
 「温かい学級づくり」を全校体制で行うために、hyper-QU検査の結果を活用するシステムを以下のように校内に確立している。
 まず、学級担任は、hyper-QU検査結果を整理票にまとめる。次に、学年部や全体で、整理票を用いて事例検討会を行いる。そして、学級担任は、事例検討会を踏まえて、対応策を整理し、学級づくりシートに具体的な対応策を書く。そして、研究主任は、整理票と学級づくりシートを集約し、校内で共有し、管理職は、要支援群の児童を把握する。
(2) 事業推進者としての教頭の役割
 @ 企画・運営者としての取組
 hyper-QU検査の活用についての校内研修を推進している。「温かい学級づくり」自校化プラン作成の際にも、各主任と教頭で活動の関連を図り、実施時期を調整するなどし、一覧表を完成させた。一人年間1回以上の公開授業では、アンダーアチーバーの児童に対する具体的な学習支援の手だてや学級集団としての学びの視点を明確にするようにしている。また。市の学習指導センター指導主事等、外部講師から指導を受ける機会を設定し、充実した研修となるよう研究主任を支援した。
 A PDCAサイクルによる指導・助言
 教職員評価面談の際、自己申告シートをもとに「温かい学級づくり」のための手だてや学力向上策について指導した。また、日々の授業、学級便りや掲示物の観察により、定期的に学級担任の日常の取組を見直す機会とするために、気になる学級担任への個別指導を継続的に行った。
 また、週1回の職員打合せの時間に、児童について情報交換する時間を設定した。自分の学級の取組を紹介したり、取組にアドバイスし合ったりできる有効な時間として活用している。
 以上のことを教頭として取り組んでいる。この事業を通して、児童の学力の向上と学級に温かい人間関係が築かれるようになった。そして、児童と同じように親和的でまとまりのある職員集団になりつつある。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    学校経営   



「教育実践」
学校と地域がともに元気になる教育活動
〜小中連携校における地域の豊かな教育資源を生かす地域連携の取組〜
佐渡市立前浜小学校
松本 えりか

  前浜小中学校区は、高齢化や人口流出が進み限界集落に近い地域である。地域の人たちは、「元気な子どもの姿を見ることで生きるパワーがもらえる」「地域の生活や伝統文化を子どもに伝え継承してもらいたい」という思いを強くもっている。
 一方、子どもは、「人の役に立つ人間になったい」「地域で起こっていることや問題に興味関心がある」(平成27年度調査)の項目で肯定的評価が低い傾向だった。
こうした地域の願いと子どもの実態を受け止め、子どもが主体的に地域に関わり、地域の方と一緒に地域を学ぶ教育活動を工夫することで、共に元気になるのではないかと考えた。
そこで、学校と地域の『元気』を
 ・子どもが自己有用感をもち、意欲的に地域の生活や文化を学ぶ(学校の元気)
 ・地域が元気な子どもと関わり、地域のよさを伝える(地域の元気)
ととらえて取組を行った。
1  WinWinの関係で元気になる「ふれあい体験学習」
 この活動は、25年間続き地域の漁業を学ぶ大切な活動として位置づけられている。しかし、活動がマンネリ化傾向にあり、子どもの主体性に欠くところがあった。
 そこで、活動を見直し、子どもが主体となる働き掛けをすることで、子どもが活動を考えて打ち合わせ会に参加し、新しい活動に変えていった。
2 伝統を学び発表して元気になる伝統芸能の学習
 10年前まで伝統芸能が各学校で継承されていたが、学校統合が進み、伝統芸能継承が地域に返された。しかし、地域に子どもがいないため継承が難しい状態が続いていた。そこで、学校は地域とつながり伝統芸能や人材を集約し、伝統芸能を学ぶ場づくりを行うとともに、学習したことを生かす場づくりを行った。その結果、地域の方が学校で活躍する機会が多くなったり、子どもが学校だけでなく、地域行事に参加して伝統芸能を披露し、場を広げるようになったりした。
3 伝統行事を生かし地域貢献活動で元気になる袴紙作り
  自分たちが作った袴紙を地域400戸に配付する地域貢献活動である。中学生が、小学生に教える場づくりや地域の声を子どもに伝えるコーナーを設け活動の工夫を行った。それにより、子どもの自己有用感が高まり、次年度への意欲付けにつながった。
 このように、地域を学ぶ教育活動を工夫することにより、子どもの地域への関心や貢献の気持ちの高まり、地域連携・協働に対する地域と職員の意識の高まりが見られた。また、学校評価「地域と協力している」の「そう思う」評価が年々あがり、地域とともに学校づくりが行われている。

TAGS ;  平成29年度    佐渡    小学校    学校経営   



「サークル活動」
新潟授業実践研究会
新潟市立潟東小学校
伊藤 祐輝

 当サークルでは、一人一人が自分の授業テーマに基づき、アクションリサーチの手法を取り入れ、継続的な実践研究に取り組んでいます。
 例会では毎回、取組の成果や課題を発表し合い、会員がお互いに改善への手だてを検討します。検討した手だてを日々の授業で実践し、検討します。このように、例会を通して、継続的に自分の授業改善の方向を探ります。
 研究の成果について、学会等で発表している会員もいます。平成23年度からは、県内大学の研究者から会員の一人一人の研究や当会の研修に関して、指導・助言をいただいています。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校      



「サークル活動」
新潟自然科学を語る会
新潟市立巻北小学校
江端 卓

 新潟市の理科指導発展に資するため、自然科学に関する指導内容について研究を進めてきました。各自の実践を持ち寄って、研修を深めたり、一緒に教材研究をしたりしながら、互いの指導力の向上を目指して活動しています。
 ここ数年は、これまでの活動で学んだことを「子どもたちに自然科学の楽しさを伝えたい」「地域に貢献したい」という思いで、星空観察や科学実験イベントの企画・運営に携わったり、指導者として活動を支えたりするなど、積極的に取り組んでいます。この夏行った地域の青少年育成協議会「こども夏まつり」では、150名近くの児童、保護者、地域住民の皆さんに喜んでいただきました。講師の依頼も増えました。
 今後も自身の資質を高める研修と地域貢献に取り組みます。

TAGS ;  平成29年度    理科    小学校・中学校    新潟   



「サークル活動」
みなみ生徒指導を考える会
新潟市立白根北中学校
小林 和栄

 当サークルは平成25年度より正式に発会しました。活動は、年5回程度。さらに年1回は「東生徒指導を考える会」と連携して活動しています。
 一番の特徴は、南区を中心に、会員はもとより多くの会員外の方にも参会の呼びかけを行っていることにあります。
 また、生徒指導上の諸問題に精通した専門家アドバイザーからあらゆる面での助言をいただくことができます。

TAGS ;  平成29年度    生徒指導    小学校・中学校    新潟   



「サークル活動」
サークルさんすう
新潟市立矢代田小学校
間 大也

 新潟市を中心に活動する算数のサークルです。月に1回程度、主に秋葉区の会場で活動しています。
 私たちのサークルは、次の2点を中心に取り組んでいます。
➀各自の設定したテーマによる実践発表や指導案検討
 算数授業における実践発表や指導案検討を通じて、算数の授業力をアップしています。ベテラン教員から若手教員まで幅広い層で構成されており、互いに刺激し合いながら高め合っています。
A「算数連続講座」の開催
 年に3回程度、算数指導のスペシャリストをお招きし、講座を開いています。
 ノート指導、学習課題の設定、授業づくりのポイント、算数教育の最近の動向など、あらゆる側面から算数教育を知ることができます。
 私たち「サークルさんすう」は、算数好きな子どもを一人でも多く育てるために、研修を通して「楽しい授業」「分かる授業」が実現できるように取り組んでいます。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    算数   



「サークル活動」
ICT教育を考える会
新潟市立上所小学校
林  俊行

 「情報をよりよく利用できる児童生徒を育てたい。」「未来を見据えた授業デザインに挑戦したい。」私たちのサークルは、そんな願いをもった教師の集まりです。
 活動の中心は、会員が、それぞれの勤務校で日々行っている授業実践・教育実践の報告とそれに基づく議論です。
 例えば、学校に導入されている機器の機能を紹介し合ったり、効果的な使用方法を考えたりしています。機器が更新された学校の情報を報告し合ったり、有効活用できるWEBサイトを紹介し合ったりすることも多くあります。その他、近年では、プログラミング教育やVR(ヴァーチャルリアリティ)についても取り組んでいます。
 また、授業のどの場面で、どんなICT機器やデジタル教材を使うのが有効なのかを考えています。児童生徒の主体的・対話的で深い学びを支えるツールとして、どのように活用するか実践を通して検討しています。
 更に、大学とのつながりも大切にしています。県内外の大学より講師を招聘し、最新の教育情報についての講義も行っています。
 各会員が実践し、発表し、意見交換をすることで、会員一人一人の力を高め、それを児童生徒に還元しようと取り組んでいます。
 

TAGS ;  平成29年度    情報教育    プログラミング教育    新潟   



「サークル活動」
子どもの健康・体力を語る会
新潟市立下山小学校
阿部 敏也

 新潟市連合会サークルに所属する、体育サークルです。体育授業の充実こそが児童生徒の体力向上、及び健康増進につながると捉え、授業実践を基に研修を進めています。
 『楽しく学ぶ体育授業 〜「できる」「わかる」「かかわる」学習を通して〜』を共通テーマに、学習指導案や授業実践のまとめ等を持ち寄り、会員同士の意見交換を通して切磋琢磨しています。サークルから大学院修了者、新潟市マイスター、スーパーティチャー等を多く輩出しており、人材が豊富です。体育専門の立場から、適切なアドバイスを受けられるので、とても勉強になります。
 近年、メンタリング(経験を積んだ教師〔=メンター〕が若手を育成する制度)の考えに依拠し、若手会員の「授業力」や「実践を学術的にまとめる力」の向上を目指してチームを編成し、継続して支援をしています。また、最新の情報を手に入れる手段として、大学の教員を講師としてお招きし、講演会や実技講習会等も行っています。
 体育に興味がある方、体育を勉強したい方、大歓迎です。

 

TAGS ;  平成29年度    体育・保健    小学校・中学校    新潟   



「サークル活動」
東生徒指導を考える会
新潟市立東新潟中学校
若木 聡

 私たちのサークルは、生徒指導に関する様々な課題を克服するために、中学校及び小中学校の連携による取組が重要と考え、サークル結成に至りました。
 結成以来、東区だけでなく、他地区の会員も増えています。年齢層も20代から50代まで幅広くいます。
 各校の情報交換だけでなく、より専門的な知識をおもちの方(講師)からアドバイスをいただくことができます。   
 『合理的配慮』、『基礎的環境整備』、『発達障がいに関わること』、『ネット上から起こるトラブル』をキーワードに、日頃生徒に関わっていくうえで、なかなか上手くいかない点について、気軽に意見を出し合い、実践に役立つ会を目指しています。
会に参加することによって、お互いに元気をいただいたり、与えたりしながら明日への活力を養っています。

TAGS ;  平成29年度    生徒指導    小学校・中学校    新潟   



「サークル活動」
学び合いの仕組みと不思議
新潟市立葛塚東小学校
勝部 新

 新潟市を中心とした『学び合い』と呼ばれる手法について学ぶサークルです。活動は月1回、主に新潟市東区プラザを会場に活動しています。
 教育界には様々な学び合いがあります。私たちは県内の教育大学の先生が提唱している『学び合い』について研修を深めています。26年度は「授業作りネットワーク新潟大会」において2名の会員が講師として登壇し、日頃の『学び合い』の実践を発表しました。
 子ども同士が深くつながり合うと学力がアップし、教室の絆も深まります。従来の受動的な授業から子どもたちが能動的に活動する学習へ、まさにアクティブ・ラーニングを具現化した姿が教室で見られることを目指しています。
 会員は若手からベテランまで幅広く在籍しており、毎回の活動では会員からの発表について熱い議論が交わされ、多くの学びがあります。まずは教師自身が能動的に学ぶ姿勢が大事だと考えます。
 全ての校種、全ての教科で実践可能な『学び合い』。たくさんの方々の参加をお待ちしています。

TAGS ;  平成29年度    学校経営    小学校・中学校    新潟   



「サークル活動」
佐渡音楽教育を語る会
佐渡市立前浜小学校
松本 えりか

 「佐渡音楽教育を語る会」は、支部研修活動である「ルネス・E運動IN佐渡」を母体とし、28年度から自主サークルとして活動が始まりました。
 これまで、市の重点施策である「佐渡学」の推進に、音楽科の立場から取り組んできました。昨年度は、佐渡の伝統文化である能楽について鑑賞したり実際に演じたりする実技研修を重ね、教材化し授業実践に至るまでの活動をしました。
 また、講師をお招きして研修を行うことで、講師の専門性や人間性から多くを学び、佐渡の伝統芸能の素晴らしさを子どもたちに伝えたいという気持ちがより高まりました。
 佐渡には、この他にも「鬼太鼓」「佐渡おけさ」など、多くの伝統芸能があります。これらを素材に教材開発をし、授業実践を増やし広めていきたいと考えています。
 今年度は、佐渡で開かれる下越音研の運営にもかかわり、小・中9年間を通した伝統音楽の学びを、年間指導計画モデルとしてまとめています。
 他の音楽サークル団体と研修交流をして見識を広めていく活動も行っていきたいと思っています。

TAGS ;  平成29年度    音楽    小学校・中学校    佐渡   



「サークル活動」
ルネス国語in佐渡
佐渡市立八幡小学校
山ア 勝之

 佐渡市で活動する国語科の授業改善について勉強しているサークルです。5月から1月にかけて、月1回程度、公民館等で活動しています。小学校教員と中学校の国語科教員が主に参加しています。
 例年は、論文の検討や実践レポートの検討を主な活動としていました。今年度は、それに加えて、サークル員のうち2名が公開授業を行うことにしました。その2名の公開授業の指導案検討会や授業協議会に参加し、新しく求められている授業像について学んでいます。
 今年度の研修テーマは、新学習指導要領において授業改善の方向性として示されている「主体的・対話的で深い学び」を実現する国語科授業の在り方についてです。
 特に、社会に開かれた教育課程を実現する教科横断的な単元を開発することを大切にしています。その中で、資質・能力をはぐくむ国語科授業はどうあればよいかを学び合っています。

TAGS ;  平成29年度    国語    小学校・中学校    佐渡   



「サークル活動」
佐渡理科サークル
佐渡市立八幡小学校
大蔵 武彦

 佐渡理科サークルは、これまで各単元で身に付ける基礎・基本を明示した「理科年間指導計画」や会員の実践に基づいた「学習展開例」を作成してきました。これらの作成資料はデジタルデータ化し、佐渡市の各小学校に配布されており、授業実践に活用されています。
 また、島内小中学校の先生方にも広く参加を呼びかけて、教材製作研修会や公開授業・講演会の企画や運営を行っています。
 さらに、地域への貢献活動として、子どものための科学祭りで行われる科学体験教室にブースを出しました。理科好きな子どもたちがたくさんに増えるよう、様々な活動に取り組んでいます。

TAGS ;  平成29年度    理科    小学校・中学校    佐渡   



「サークル活動」
佐渡市小学校社会科サークル
佐渡市立新穂小学校
川村 哲也

 佐渡市社会科サークルは、「子どもが問題解決の力をつける社会科授業」を目指し研修を行っています。
 月に1回学習会を行っています。社会科が専門の人だけでなく、社会科を学びたい人、社会科の授業に悩んでいる人も参加しています。具体的な活動としては、会員が日々実践する社会科授業についての意見交流や実践紹介、情報提供、指導案検討を行います。紹介された授業や資料は各自が学校に持ち帰り、翌日からの社会科授業に生かしています。若手からベテランまでバランスのよい人数構成となっており、先輩から学んだり、刺激をし合ったりして、互いの力を高めています。
 月に1回の学習会に加えて、8月には「佐渡島内巡検」を行っています。佐渡を知り、教材を新しく開発する上での重要な活動になっています。
 今後も「子どもに社会科の力を付けたい」「社会科を好きになる子どもをはぐくみたい」という信念の下、研修を深めていきたいと考えています。

TAGS ;  平成29年度    社会科    小学校    佐渡   



「サークル活動」
佐渡道徳教育研究会
佐渡市立真野小学校
川上 大雅

 本会では、発足当初から子どもが本来もっている「よくなろうとする力」に目を向け、子どもの中から生まれる問いを大切にする授業づくりを研究しています。具体的には、レポート発表及び検討会の開催、会員の授業研究や実践発表のサポートを行っています。また、大学教授を招聘しての講演会も開催し、島内の全ての先生方に案内しています。参加された先生方からは広く好評を得ています。
 このように当会は佐渡島内において道徳教育の推進に努める会であり、佐渡の道徳教育にとって大きな役割を担っています。今後も地域に根ざした取組を進めていきたいと考えています。

TAGS ;  平成29年度    道徳    小学校・中学校    佐渡   



「サークル活動」
佐渡算数サークル
佐渡市立金井小学校
若林 祐介

 「佐渡算数サークル」は、佐渡島内に勤務する算数好きなメンバーで構成しています。
 今年度は、「算数科における主体的・対話的で深い学びを目指して」をテーマとして活動を進めています。このテーマに迫るために、会員一人一人が問題意識をもち、具体的な授業改善を図ることができるように研修を深めています。具体的な活動内容は、@実践発表・模擬授業などを中心とした一人一人の問題意識に基づいた指導力・授業力を高める研修 A外部講師による算数の授業力向上のための研修会・講演会の開催です。
 「児童が算数を好きになってほしい」「児童に確かな学力を身に付けさせたい」という願いをもちながら、会員一人一人が日々研修に励んでいます。

TAGS ;  平成29年度    算数・数学    小学校    佐渡   



「サークル活動」
トキ体育の会
佐渡市立高千小学校
本間 智英

 佐渡トキ体育の会は、小学校教員で体育を専門とする人だけでなく、体育の指導が好きな人、学びたい人が集まるサークルです。
 活動は毎月1回程度、模擬授業を中心に指導力を高める研修を行っています。若手教員が模擬授業を行い、管理職等が指導をします。互いに多くのことを学ぶ場となっています。
 このほかにも、佐渡市の先生方を対象に「楽しい体育の授業づくり」研修会を開催し、本サークル会員が講師となって体育指導の提案を行っています。また、この「楽しい体育授業づくり」研修会には、佐渡市以外の体育サークルからゲスト講師を招くなど、他の地域の体育サークルとも交流を図っています。
 これからも佐渡市の体育指導の充実・発展のために、少しでも役に立てるサークルを目指します。

TAGS ;  平成29年度    体育・保健    小学校    佐渡   



「サークル活動」
むらいわ国語の会
村上市立金屋小学校
渡邉 治樹

 村上市と岩船郡の職員が所属するサークルです。毎月第3木曜日に活動しています。
 活動内容は、主にサークル会員の指導案検討や実践発表です。サークルには、国語の実践家が多く、会員の発表内容に対して、鋭く的確に、かつ温かく「良さや改善点」を指摘し合います。そのため、会に参加すると毎回刺激を受けるとともに、明日からの授業に活きるようなポイントが分かり、とても勉強になります。
 国語の力を付けたい方は是非サークルに参加して下さい。刺激を受けること間違いなしです。
 国語は全ての教科の基になる大切な教科です。ぜひ私たちと一緒に国語を勉強してみませんか。

TAGS ;  平成29年度    国語    小学校    下越   



「サークル活動」
北の新風
関川村立関川小学校
倉松 栄

 「北の新風」は、学校と地域の連携の在り方について研修を深める生涯学習サークルです。村上市岩船郡から学校教育に新しい風を吹き込み、「地域と共に歩む特色ある学校づくり」の実現をねらいとしているサークルです。会員同士の交流や、地域の社会教育行政職員や関係者との交流も積極的に行っています。各学校に置かれる地域連携担当教員の役割を学び合い、学校と地域をつなぐキーパーソンとしての資質と能力の向上を図っています。
 社会貢献活動では、9月の「村上・笹川流れ国際トライアスロン大会」のボランティア協力を毎年行っています。ぜひ、一緒に活動してみませんか。

TAGS ;  平成29年度    生涯学習    小学校・中学校    下越   



「サークル活動」
体育の会
村上市立塩野町小学校
佐藤 隆一

 「体育の会」は、村上市・岩船郡を中心に活動しているサークルです。体育の授業を通して、児童の「生涯にわたって運動に親しむ意欲の向上」「思考力・判断力・実践力の育成」を図ることを目指しています。効果的な指導方法を体験をすることができる模擬授業や体育授業についての悩みを相談する会等を実施し、明日からの授業に使える話題をタイムリーに研修しています。

TAGS ;  平成29年度    体育・保健    小学校    下越   



「サークル活動」
村上の算数・数学を語る会
村上市立小川小学校
稲葉 正路

 当サークルは、「学習指導要領にある思考力・表現力を育むためには、どのような教材や手だてが効果的であるか」について研修を深めています。
 1回のサークル研修に会員2人を割り当て、話題提供という形で実践レポートや教育研究について発表してもらい、よりよい手だてについて話し合っています。日々の授業で悩んでいることや上手くいかないことなどについてもサークルで共有し、情報交換を行っています。授業の構想メモ、指導案、実践レポートなどを持ち寄り、目指す児童生徒像や授業像の妥当性、手だての有効性などについて議論しています。より実践的な力を付けるためにも、授業録画等を用いて代案を考えるなどの協議も行っています。
 さらに、算数・数学の指導法についての知識が豊富なベテランの教員の方も多くおり、若手教員が日々の授業での悩んでいることや困っていることについて共有し、解決の方法について話し合っています。

TAGS ;  平成29年度    算数・数学    小学校・中学校    下越   



「サークル活動」
蒲原の夢を育む会
新発田市立猿橋小学校
佐藤 武志

 新潟市や下越地区の教員が集い活動している道徳サークルです。会員の中には各地区で指導者として活躍されている方もいますが、多くが「道徳を学びたい」「日々の道徳授業に生かせる資料がほしい」という学級担任の先生方です。
 今年度の活動テーマは、「考え、議論する道徳授業へのアプローチ」です。会員が実践を持ち寄り、新しい道徳授業について考えを交流し合うことを通して、次年度から始まる道徳の教科化への準備を進めています。近年は県内の大学から指導者を招き、体験的な手法(役割演技など)を取り入れた道徳授業の普及に向け、広く会員外にも参加を呼びかけ、講演会・模擬授業会を開催しています。また、毎年、会員から教育研究発表会への発表者を輩出し、活動の成果の還流にも努めています。今後は、教科書研究や評価等にも活動を広げていく計画です。誰もが気軽に参加でき、明日に役立つサークル活動を目指しています。

TAGS ;  平成29年度    新潟・下越    小学校・中学校    道徳   



「サークル活動」
蒲原の夢を育む会
新発田市立猿橋小学校
佐藤 武志

 新潟市や下越地区の教員が集い活動している道徳サークルです。会員の中には各地区で指導者として活躍されている方もいますが、多くが「道徳を学びたい」「日々の道徳授業に生かせる資料がほしい」という学級担任の先生方です。
 今年度の活動テーマは、「考え、議論する道徳授業へのアプローチ」です。会員が実践を持ち寄り、新しい道徳授業について考えを交流し合うことを通して、次年度から始まる道徳の教科化への準備を進めています。近年は県内の大学から指導者を招き、体験的な手法(役割演技など)を取り入れた道徳授業の普及に向け、広く会員外にも参加を呼びかけ、講演会・模擬授業会を開催しています。また、毎年、会員から教育研究発表会への発表者を輩出し、活動の成果の還流にも努めています。今後は、教科書研究や評価等にも活動を広げていく計画です。誰もが気軽に参加でき、明日に役立つサークル活動を目指しています。

TAGS ;  平成29年度    道徳    小学校・中学校    新潟・下越   



「サークル活動」
二王子の会
新発田市立本丸中学校
星野 勝紀

 「二王子の会」は、新発田市・胎内市・阿賀野市・聖籠町の中学校に勤務する理科教師を中心とした研修サークルです。
 「自然に触れることを通じて、理科教師としての資質を高める」こと、そして「理科を教える者同士のネットワークを広げ、教材や地域教材に関わる情報交換を行う」ことを目的として、平成15年に発足しました。
 地域の自然の特色を活用し、生徒の自然に対する見方や考え方が豊かになる指導ができるように、地質、植物などの野外研修を行っています。
 また、教材研究を行い、教材の製作や生徒の学力向上に有効な教材の使用方法などについて検討を行っています。
 最新の情報や今日的話題の情報交換をするとともに、生徒の学力や科学リテラシーの向上につなげられるように研究を進めています。

TAGS ;  平成29年度    理科    下越    中学校   



「サークル活動」
三南体育サークル
三条市立大崎小学校
外山 良史

 本サークルは体育を中心として、教師の指導力向上を目的に今年度より活動を再開しました。小・中学校の若手からベテランがそろった、幅広いメンバーで構成され、主に授業実践の指導案検討や論文検討を行っていきます。また、体育の授業や体力向上への取組などの情報交換も行い、小・中学校の交流を通して、小中一貫教育における保健・体育指導についても研修を深めていきます。会員募集中ですので、興味関心のある方はお気軽にご連絡ください。

TAGS ;  平成29年度    体育・保健    小中一貫教育    中越   



「サークル活動」
三条社会科サークル
三条市立大島小学校
和田 理

 当サークルは、50年を超える歴史ある研修サークルです。
 現在、三条、加茂、田上、燕地区の幅広い年齢層の会員が、月1回の定例会(学習会)を行い、「子どもが追求する社会科・生活科授業づくり」について、活発な議論を行っています。
 当サークルが最も大切にしていることは、「追求する子どもを育てる単元づくり」と「授業記録分析を通した子どもの事実からの学び」です。例えば、「単元目標の具現化を図るための単元展開はどうあるべきか」や「この子の発言にはどのような意味があり、教師はどう働き掛けるべきだったか」など、社会科に限らず、私たちが日々の授業実践を進めていく上で欠かすことのできない視点を学んでいます。
 今年も多くの授業研究を行います。社会科における問題解決学習を学ぶ参加者が増えることを期待しています。授業実践記録から、分析・検討を行い、豊富な顧問の先生のご指導の下、指導力の向上を目指します。

TAGS ;  平成29年度    社会    生活科    中越   



「サークル活動」
三南算数・数学サークル
三条市立嵐南小学校
石川 岳人

 当サークルは、小中一貫教育を主に研究に取り組んでいます。数年前の市の中間発表会において授業公開にかかわった会員が複数おり、昨年度三条市で開催された小中一貫教育全国サミットにつなげることができました。小中一貫教育にかかわる算数・数学については、「私たちが市全体をリードしている」と自負しています。
 今年度は複数の若手教員が加入し、活動はますます充実しています。小中一貫教育に限らず、算数・数学教育について実践を積んでいます。今年度は、2名の教育研究発表者がおり、1学期は主題に基づく研究授業を主に行い、指導案検討を重ねてきました。この実践を基に、夏休みから9月にかけて、じっくりと論文の執筆にかかります。来年度も教育研究発表会に出る会員がおり、また、市小教研に関わる授業にも協力しています。

TAGS ;  平成29年度    算数・数学    小中一貫教育    中越   



「サークル活動」
生活・総合実践研究会
長岡市立福戸小学校
唐沢 実

 当会は、中越を中心とした会員が生活科・総合的な学習の時間の実践を紹介したり、講師を招いたりしながら学び合っています。
 さらに、日本生活・総合的学習学会の地方組織である、新潟県生活科・総合的学習研究会と連携をして、学びを深めています。近年は、新潟の総合学習サークルと合同で講師を招いた研修会を継続実施し、多くの参加者を集めています。
 生活科・総合的な学習の時間や地域に開かれた教育活動に興味のある方は、ぜひ私たちと一緒に語り合い、学び合いましょう。

TAGS ;  平成29年度    生活科    総合    中越   



「サークル活動」
長岡英語活動研究会
長岡市立与板小学校
河本 朋也

 私たちのサークルは小学校外国語活動に興味関心のある、長岡市の教員を中心に活動しています。29年度現在の会員は全員小学校の勤務です。会員一人一人が日々実践を重ね、互いに紹介したり、教材を持参したりして情報を共有しています。外国語教材「Hi、 friends!」の実践だけに限らず、児童の実態に応じた単元の開発にも努めています。明日の授業から児童が積極的にコミュニケーション活動に参加できるようなヒントを得ることができます。
 また、来年度から学習指導要領の移行期間が始まります。5・6年生の教科化、3・4年生の外国語活動に向けた活動も実践し、会員同士で情報交換をします。
 本サークルは会員数が多くはありません。共に研修を進める会員を募集しています。児童が楽しめる外国語活動を実践できるように、一緒に学びませんか。

TAGS ;  平成29年度    外国語活動・英語    小学校    中越   



「サークル活動」
道徳教育研究サークル「こころ」
長岡市立新町小学校
山ア 鋼

 私たちは、道徳教育の今日的課題を中心に研修を進めています。
 現在は、「PISA型の道徳授業」について、大学研究機関の先生や中越道徳研究会と連携し、当初の23年度からの4年計画を、更に4年延長して30年度までの計画で研究をすすめています。24年度は、中越道徳研究会との共催で、PISA型の「道徳」について、実践発表を行いました。また、これまでの研究をとりまとめ、中間報告という形で、日本道徳教育学会新潟支部大会にて発表しました。25年度は、さらに実践を積み重ねるとともに、副読本県内版資料の編纂事業にも資料提供等を通して協力しました。26年度は、「みんなの道徳」を使ったPISA型の道徳授業を提案発表(市道研共催)しました。27年度は、日本道徳教育学会発表、教育研究発表会、スーパーセミナーでも研究の概要を発表しました。昨年度は、「道徳教育」(明治図書)に、1年間の連載企画として研究成果を発表しています。
 私たちと一緒に「新しい道徳」「特別の教科 道徳」を創っていきませんか。

TAGS ;  平成29年度    道徳    小学校    中越   



「サークル活動」
中越家庭科サークル
長岡市立山古志中学校
小林 孝子

 当サークルは、中越地区の家庭科教育に情熱を傾ける教員が集い、平成24年度に立ち上げたサークルです。主に長岡市を会場に活動しています。「子どもの自立と共生に向けた生きる力を高める。」この家庭科の使命を達成するために、様々な研修を進めています。
 今年度は、8月に「タニタカフェ健康講座」と題して、研修会を行いました。平成26年に長岡市が多世代健康まちづくり事業の一つとしてオープンしたタニタカフェ。健康の三要素である「食」「運動」「休養」を良質でバランスよく実践できる健康づくりについて、タニタカフェの方々からお話をしていただき、食と健康についての理解をより深めることができました。
 今後は、11月に行われる関ブロ中学校技術・家庭科研究大会に向けて、小中連携を大切にした授業検討会、実践発表などを行う予定です。また、12月には、大学から講師をお招きし、ご指導をいただきます。
 家庭科は、小学校では5・6年生の教科であるため、学級担任が継続した研究教科としていくには難しいと思われています。中学校では、家庭科専任の教職員が少ないのが現状です。しかし、家庭科を生きる力の基盤を学ぶ「総合生活科」と捉え、すべての学年の教科・領域等の要となる教科、小・中学校の関連を意識して活動を展開できる教科であると考えています。男女や年齢、経験を問わず、より多くの方々と一緒に教材研究や授業づくりを行い、家庭科教育の裾野を広げていきたいと願っています。少しでも家庭科に興味・関心をお持ちの方、一緒にコーヒーを飲みながら、家庭科について考えてみませんか。

TAGS ;  平成29年度    家庭・技術    食育    中越   



「サークル活動」
新潟情報教育研究会
加茂市立須田小学校
内山 晋

 新潟情報教育研究会は、各教科・領域での授業改善を、プログラミング教育・授業のユニバーサルデザイン化の視点から、実践的提案を目指すサークルです。
 主に、長岡を拠点に、月1回程度の研修会を行っています。会員の勤務校も考慮し、ネットを活用した情報交換(教材・指導案の提供、授業公開)も予定しています。
 今年度は、「情報を活用し、自ら学び続ける児童生徒の育成」をテーマに、次のことを柱にした活動を計画しています。
1 プログラミング教育の研究
 子どもの論理的思考力を高めることを目標に、授業実践(各教科学習や総合的な学習の時間)を行います。プログラミング教育ツール「ビスケット」や「スクラッチ」を使い、指導の有効性を検証します。さらに、教育課程の中に、プログラミング教育をどう位置づけていくのかについても検討します。
2 授業のユニバーサルデザイン化
 子どもの個人差に応じたきめ細やかな支援ツールとしてのICT機器の活用法について実践を持ち寄ったり、授業参観をしたりすることで、研修を深めます。デジタル教科書を使った授業(タブレットPC活用)や、授業で活用できるツールについての情報交換を行います。
3 情報交換
 情報教育を学級や学校全体で進めていく上での効果的な方法についても研修会の折りに情報交換します。
 授業改善をするために、情報教育で何ができるか関心のある方は、一緒に学んでいきましょう。

TAGS ;  平成29年度    情報教育    特別支援教育    中越   



「サークル活動」
妻有の地域素材発掘サークル
十日町市立十日町中学校
阿部 勝良

 十日町市、中魚沼郡一帯の地域は、「妻有(つまり)」と呼ばれており、学習材・教材の宝庫です。当サークルは、「妻有」地域の素材の潜在的な魅力を調査・追求して、児童生徒の学びの場へとつなぐ、地域教育プログラムの開発を目指しています。ベテランから若手まで幅広い仲間の集いです。
 私たちのサークル研修は、特定の教科・領域に限定せず、可能な限り多くの地域素材(人・産業・歴史・自然・芸術など)を発掘することを第一の目標に掲げています。フィールドワークに出かけたり、地域人材を招いて講演会やワークショップを開いたりして、自分の目で見、耳で聞き、手に取り、口で味わって、直に地域素材の魅力に触れます。会員以外にも、積極的にPRやアナウンスを行っていきたいと考えています。また、サークル活動を通じて、会員同士の交流はもちろん、地域との人的ネットワークを構築していくことも重要なテーマの一つです。

TAGS ;  平成29年度    中越    小学校    中学校   



「サークル活動」
特別支援教育を考える妻有の会
十日町市立ふれあいの丘支援学校
近藤 修平

 中魚・十日町地区を範囲とした、特別支援教育のサークルです。活動は、月1回、主に十日町市立中条小学校を会場に活動しています。
 当サークルでは、障害のある児童生徒への指導・支援方法だけではなく、特別支援教育の考え方、教え方、子どもの捉え方等を基本とした、通常学級における学力の向上や社会性の向上を目指した指導・支援方法について学び合っています。サークル会員による事例検討会や実践発表会だけでなく、教員が実際に抱えている困り感に対して、具体的な対応方法を示すことができる講師を招いた研修会も行っています。
 「ないと困る支援」は、みんなにとって「あると便利な支援」となります。児童生徒が「分かる・できる」を感じる授業づくり、「安心する」「居心地が良い」と感じる学習環境づくりを目標に研修を積んでいます。
 中魚・十日町地区に勤務されている方だけではなく、他の地区の方でも、特別支援教育に興味関心のある方は大歓迎です。

TAGS ;  平成29年度    特別支援教育    中越      



「サークル活動」
南魚特別支援教育研究会
南魚沼市立総合支援学校
川沼 正憲

 全国的に特別支援教育のニーズが高まっている中、平成25年度に開校した南魚沼市立総合支援学校を中心として南魚沼地域の特別支援教育を牽引するために発足したサークルです。
 幼児・児童・生徒一人一人の実態は異なっています。本人や保護者の困り感及び会員の課題解決に向けて、実態把握を行い必要な手だてを検討し実践しています。
 今年度は、南魚沼市で取り組んでいる「プレジョブ」報告会も企画しています。
 保・幼・小・中学校・特別支援学校の教員が集まり、情報交換を行いながら見識を深め、必要な手だてを検討し、幼児・児童・生徒の健やかな成長につないでいけるよう、共生社会の実現に向けて研修を行っています。

TAGS ;  平成29年度    特別支援学校    中越      



「サークル活動」
南魚沼社会科研修会
南魚沼市立薮神小学校
鎌田 正紀

 南魚沼郡市内の小学校、中学校の社会科教師が集い、指導力の向上を目指して活動しています。
 特に力を入れていることは、地域素材の教材化についてです。南魚沼は、社会科の授業に活用することのできる、魅力的な素材に恵まれています。例えば、直江兼続の足跡、飯綱山古墳群、新田開発とコシヒカリ作り、食品加工、織物、雪国の暮らし、観光開発等々です。会員それぞれが、これらの素材を取り上げた実践レポートや教材研究の成果をまとめた資料・提案などを持ち寄り、紹介し合っています。 
 この地域は、郡市外に生活根拠地がある会員や若手が多くいます。会員が地域のことをよく知るとともに、研修のやりがいや楽しさを感じられるように活動しています。

TAGS ;  平成29年度    社会    中越      



「サークル活動」
くびきのNET SKY
上越市立南川小学校
姥貝 栄次

 上越地区「くびきの」に勤務する教員が集い、フェイス・トゥ・フェイスで研鑚を積んでいます。勤務校は離れていますが、「くびきの」の空がつながっているように、互いの心は一つにつながっていたいという願いを込め、サークルの名称を「くびきのNET SKY」としました。
 サークル活動の目的は、指導力の向上を図り、教師としての力量を高めることです。会員数が少ないため全体で研修する教科・領域等を限定せず、会員一人一人が自分で研究テーマを決め、学習指導・生徒指導・学級経営等の研究をしています。また、会員相互の親睦を図り、人的ネットワークを広めることもねらいとしています。
 今年度は、算数科、英語科の実践について検討し、研修を重ねています。

TAGS ;  平成29年度    上越    生徒指導    学級経営   



「ときわ教育奨励賞」
「新潟」代表の意識を大切にした豊かな人間形成に繋がる生涯スポーツの推進
〜本県自転車競技の普及・強化・発展のシステム構築を通じて〜
新潟県立はまぐみ特別支援学校
権瓶 修也

 自らの選手経験と反省をバネにして本県自転車競技の振興のために指導者・監督として尽力し、郷土愛や情熱を大切にして地域と共に未来を担う人材を育てている。
 成果主義に陥ることなく競技者の自主性・主体性を引き出すコーチングを志向した指導は、授業や部活動指導の改革に参考となるものである。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    社会貢献   



「ときわ教育奨励賞」
子どもの「できた」「楽しい」を引き出す体育指導の工夫
〜アナロゴン(易しい類似性をもつ動き)とスポーツオノマトペの導入を通して〜
新潟市立東山の下小学校
近藤 拓自

 器械運動の技術習得に必要な基礎感覚づくりに焦点を当て、小学校低学年から意欲的に取り組ませるための手立てについて実践研究を継続している。
 各種研究会や執筆等を通して、実践に裏付けされた理論を提案するなど、若手教員の指導力向上への貢献が期待できる。
 各種研究会や執筆等を通して、実践に裏付けされた理論を提案するなど、若手教員の指導力向上への貢献が期待できる。

TAGS ;  平成29年度    新潟市    小学校      



「ときわ教育奨励賞」
科学的な根拠を明確にし,現象を説明できる生徒の育成を目指して
五泉市立山王中学校
荻野 伸也

 科学的な根拠をもとに現象を説明させるための手立てについて仮説検証研究を積み重ね、その成果を全国レベルの学会に発信している。
 実践研究者としての取組にとどまらず、学校や地域の理科教育の振興・発展、理科教員の指導力向上への貢献が期待できる。

TAGS ;  平成29年度    下越    小学校    理科   



「ときわ教育奨励賞」
佐渡島内の理科教育振興に向けた取組の充実について
佐渡市立八幡小学校
大蔵 武彦

 理科教員として教材研究に励み、授業公開を通して自らの授業改善を積極的に提案しており、教育実践者としてのよきモデルとなっている。
 理科センター協力員のほか、佐渡島内の理科サークルの活性化に積極的に取り組み、理科教員の授業力向上への貢献度も高く、今後もその活躍が期待できる。

TAGS ;  平成29年度    佐渡    小学校    理科   



「ときわ教育奨励賞」
喜びと夢を育み,魅力的な人に学ぶ道徳授業の実践的探求
新潟市立早通南小学校
渡邉 泰治

 魅力的な人物を取り上げたオリジナル授業を開発・実践し、子どもたちの道徳的価値への理解と強化を促している。
 ときわ道徳サークルを立ち上げ、牽引役として実践交流の場を組織したり、講師を務めたりしており、今後も、地域の道徳教育の充実・発展への貢献が期待できる。

TAGS ;  平成29年度    新潟    小学校    道徳   



「ときわ教育奨励賞」
「自立と社会参加」に必要な自己決定する力の育成
長岡市立宮内小学校
金子 美也子

 心情をホワイトボードに書いて客観化する、ロールプレイで模擬体験する、当事者参加による支援会議を開催するなどにより対話的な学習を促している。
 勤務校の実践課題に対して着実な成果を上げるとともに、主宰するサークルにおいて指導者立場も担っており、特別支援学級が増加し続ける中 において一層の活躍が期待できる。

TAGS ;  平成29年度    特別支援教育    中越    特別支援学校   



「ときわ教育奨励賞」
比べ読み・重ね読みで一人読み
〜国語科物語文指導における多読の可能性〜
五泉市立五泉南小学校
川上 弘宜

 多読において「読みの観点」に基づいて作品の読みを深め、学ばせたい「見方・考え方」を獲得させている。
 物語文指導の視点からどの教室においても実戦可能なレベルにまで汎用化しており、多くの教師から追試・普及が期待できる。

TAGS ;  平成29年度    国語    小学校    下越   



「教科等研究セミナー」
教育相談的手法を用いた児童の学びを確かなものにする授業づくり
〜ピア・サポートモデルをスパイラル化させた算数科授業について〜
新潟市教育相談センター
伊石 良博

  生徒指導上の問題行動に発展するケースの一つとして、学習上の不適応が挙げられる。また、対人関係の不和からも同様である。特別な支援が必要な児童もおり、児童同士がうまくかかわる術をもち合わせておらず、どのように関わったらよいか分からない児童がいる。
 授業のとりわけ少人数指導においては、教師が理解に苦しむ児童へ個別に対応し、確実に学習内容を分からせるきめ細やかな策をとる。これは、よくとる策である。そこには、教師と児童の一対一のかかわりは存在するが、更なる児童の社会性(関わり合う力)を育てる限界がある。少人数指導においても、児童同士による教え合いや考えの関わり合いを取り入れる。それによって、児童の社会性(関わり合う力)の育成と児童の学びを確かなものにすることを同時にねらう授業を、大胆に仕組めないかと考えた。
 そこで、本研究は第4学年算数科少人数指導の1単位授業の中に、ピア・サポートモデル(トレーニング→パーソナルプランニング→サポート活動→スーパービジョン)を取り入れる。この一連の流れを、授業ごとに繰り返し行うことで、児童の社会性(関わり合う力)を育てるとともに、児童の学びを確かなものにしていくことを目指していく。特に、授業のねらいに即して、サポート活動に使う話し方、聞き方練習をトレーニングの段階で仕組んだことが研究の核心部分である。授業と生徒指導の一体化の一例として、生徒指導上の諸問題の解決に資するものであると考える。
 研究の結果、学習内容の定着は図れた。さらに、トレーニングの段階で意図的に練習した話し方や聞き方を取り入れたこと、集団でサポートしたことや考えをかかわらせたことで、問題解決の過程を説明する力は有意な差をもって向上した。
 また、集団で関わることを苦手と感じていた児童も、実際に繰り返し関わらせることで、楽しさが生じてくることが分かった。このような、社会性(関わる力)の向上が多くの児童に見られた。

TAGS ;  平成28年度    新潟         



「教科等研究セミナー」
青少年教育施設におけるUDL(ユニバーサルデザインフォーラーニング)のあり方
〜UDLの視点から体験活動等を見直すことを通して〜
新潟県少年自然の家
笠原 良樹

  現在、多くの学校で、UDLの考えに基づいた「だれもが分かる授業づくり」が行われている。UDLの考え方を青少年教育施設に取り入れ、これまでの体験活動等を見直し、どのような手だてが有効かを検証し、学校の宿泊体験学習等で生かせる場面を考察した。
 UDLの視点から、当施設の特徴的な体験活動の「カヌー活動」と、主催事業の「はつらつ体験塾」を見直し、課題解決のために次の2点の手だてを講じた。
1 活動に見通しをもたせるための工夫
2 視覚化や音声の拡大による確実に情報が伝わるための工夫
【カヌー活動において】
 カヌーの準備から後片付けまでの活動の一連の見通しを、これまで実習者に示してたことがなかったが、活動の冒頭に一連の流れが分かるような紙芝居を提示して、活動の見通しをもたせるようにした。また、実習者がカヌーに乗る時には、ホワイトボードでコースを示した。加えて、ポータブルアンプを活用して音声を拡大し、指導に当たる所員の音声情報が確実に実習者に伝わるようにした。
【はつらつ体験塾において】
 初日のオリエンテーションで、1泊2日(もしくは、2泊3日)の日程を拡大したものを提示し、どのような日程で事業が進められるかを示し、参加児童生徒が見通しをもつことができるようにした。また、参加児童生徒に、次の活動の情報を伝える際には、活動の内容と開始時刻、場所、持ち物等を端的に文字情報に表し、聞き手の注意を引き付けたり視覚的手がかりを与えたりして、必要な情報がより確実に伝わるようにした。
 今後は、その他の体験活動等もUDLの視点から見直し、利用者の満足度を高められるようにしたい。また、施設環境のUDL化についても継続的に取り組み、分かりやすい・使いやすい青少年教育施設を目指していく。

TAGS ;  平成28年度    生涯学習    下越      



「教科等研究セミナー」
インターネット上でのコミュニケーションに関する情報モラルの育成
〜追跡調査を生かした継続的な指導の工夫〜
十日町市立中条小学校
吉田 真也

  情報モラル教育の必要性が説かれて久しい。中学校では、SNS関連のトラブルに対応することに大きな負担感があるとも聞く。小学校でも中学校でも、指導が行われているのにトラブルは無くならない。今の小中学生は、生まれたときからデジタル機器に身近に接しており、今後ますます生活に身近なものになって行くはずである。禁止をしても、トラブルそのものを無くすことはできない。危険を先延ばしにしているだけである。だからこそ児童に正しい知識と、安全に使うためのモラルを身に付けさせるためには何が必要かを考え実践に取り組んだ。児童の課題は、トラブルに対して「無知」であること、仲間とのかかわりの中で流されてしまうことであると考えた。
 そこで、次の2点からその課題に迫った。
1 児童の実態を基にした事例を活用し、児童自身が解決策を探る授業構成の工夫 
 児童アンケートを基にして、担任する学年のメディアに関する実態を把握する。ネット依存や誹謗中傷など、実態に応じた事例を扱い、何が問題でどうしたら解決できるか、自分たちならどのように気を付けていくのかを話し合い、目標や約束を児童自身で話し合う場面を設定する。
2 卒業生への追跡調査を基にした継続した指導 
 中学校と連携を図り、進学後の生徒の様子を聞いたり、アンケートをとったりして、指導の成果と課題を把握し、小学校においての指導方法の工夫・改善に生かす。
 児童にネットトラブルの怖さだけでなく、改善策や目標まで話し合わせることで、中学校進学後も意識している様子が見られた。今後は、小中9年間を見通した全体計画の作成、地域・家庭と連携しながら学年に応じた情報モラル教育を計画的に行うことができるように実践を続けていく。

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    情報教育   



「教科等研究セミナー」
中学校における通常の学級への特別支援教育の体制づくり
長岡市立旭岡中学校
鷹野 千加子

  近年、特別支援教育に対するニーズは多様化し、支援のあり方に一層専門性が求められるようになってきている。また、生徒の実態によって多様な進路先が考えられ、多くの情報や多数の選択肢について理解を深めていかなければならない。担当する教師はチームとして共通理解のもと、生徒自身の判断力を伸ばす視点で進路指導や学習指導に当たらなければならないと考えた。
1 個別の指導計画の作成及び評価
 通常の学級に在籍する特別な支援を必要とする生徒に関する実態把握を行っている。発達障害の可能性のある生徒や医師の診断を受けている生徒については、担任を中心に個別指導計画を作成し、各学年で検討し、年度末に評価を行っている。個別の指導計画は次年度に引き継がれ、継続した支援を行うようにしている。
2 研修会の企画・運営
 通常の学級に在籍する生徒の個別指導計画を作成し始めてから、5年目に突入する。最初は担任の負担が強いのではないかということで、試行しながらのスタートであった。指導計画を作成することだけに労力を費やすのではなく、研修会を行うことで指導計画の効率的な活用を呼びかけてきた。特別支援教育部が中心になって行う研修会は3年目になる。1・2年目の研修会はインシデント・プロセス法を用いて個別指導計画の充実を図り、3年目の研修会は個別に支援が必要な生徒だけでなく、全体にも有効であるUDLを中心とした研修会を行った。
3 特別支援教育コーディネーターの役割
 週1回の適応指導部会(就学指導委員会を兼ねる)に特別支援教育コーディネーターとして参加している。適応指導部会では、情報交換だけでなく、生徒への支援策について協議し、具体的な対応について校長の指導のもと決定している。その後、生徒の実態や各学年の要望により必要に応じて特別支援教育コーディネーターがサポートに入っている。本人や保護者の要望によりWISC検査等を行い、検査結果を保護者・本人に伝え自己理解へとつなげた。また、その情報を職員全体で共有し、学習や進路の支援の手だてとした。

TAGS ;  平成28年度    中越    中学校    特別支援教育   



「教科等研究セミナー」
協調性に課題のある児童の行動改善
新潟市立大野小学校
澤田 哲寛

  協調性を保てない児童の言動を改善するために、4つの取組を行った。また、その取組で言動の改善が見られた後に、周囲の児童に対して、対象児童との関わりを促す授業を行った。この2段階の取組を行うことで、周囲の児童との人間関係の回復を図った。取組の内容は、以下のとおりである。
1 トークンエコノミー法を用いた。人に対してよい行動をしたときに、スマイルマークというカードを渡した。スマイルマークを貯めると、シールと交換できたり、学級で飼う新しい魚を選ぶことができたり、お楽しみ会をしたりすることができ。この取組によって、よい行動を意識するようになり、自然に適切な言葉や行動を選ぶようになっていった。
2 日常指導及びSST(ソーシャルスキルトレーニング)を行った。他の児童に不快な思いをさせる言動があったときに、活動の場から離して言動を振り返らせた。また、どうすればよかったかを考え、よいと思われる行動をロールプレイさせた。指導の直後は、行動が顕著に改善され、学んだことを生かそうとする姿が見られた。また、言葉を口に出す前に、少し考えてから言う姿も見られるようになった。
3 活躍の場を提供した。教師のお手伝いや活動の準備などで仕事を頼み、そのことについて帰りの会などでみんなに伝えながら褒めた。これを励みにして、意欲的・積極的に人のためになることをしようとする姿が見られるようになった。また、他の児童に仕事を譲れた行為を褒めるたところ、それを誇りに思って人に譲ることが抵抗なくできるようになった。
4 学校であったよい行動を保護者に伝え、家庭でもその行動を褒めるよう促した。この結果、褒められたことを嬉しそうに教師に伝える姿が見られるなど、自己肯定感の高まりが感じ取られるようになった。気持ちが安定し、優しい言動が自然に出るようになった。
 これらの4つの取組による行動の改善を受けて、周囲の児童に対し対象児童への関わりを促す授業を実践した。
 以上の2段階の取組によって、集団の中に入って一緒に遊びを楽しめるようになり、その友情関係を維持できるようになった。

TAGS ;  平成28年度    新潟    小学校    特別支援教育   



「教科等研究セミナー」
自己の生き方について考え、よさや可能性を自覚する道徳科の教材開発
〜内容項目「D−(22)よりよく生きる喜び」において〜
阿賀野市立水原小学校
山田 潤

  小学校では平成30年度から道徳が教科化される。それに伴い学習指導要領の改訂も行われ、小学校の高学年では「D 主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること」において、「よりよく生きる喜び」の内容項目が新たに設定された。平成28年度現在、「よりよく生きる喜び」に合わせた教材や実践はほとんどなく、小学校高学年段階において、どのように指導すればよいか明確な指針は存在しない。そこで、本研究では、学習指導要領解説から本内容項目における求める児童の姿を定義し、どのような教材で、どのような指導をすれば、ねらいが達成されるのかを考えていきたい。
 「小学校学習指導要領解説 特別の教科 道徳編」の68貢には、「…誇りや愛情、共によりよく生きていこうとする強さや気高さを理解することによって自分の弱さを乗り越え、人間として生きる喜びを感じることになる。ここでいう人間として生きる喜びとは、すばらしさを感得し、よりよく生きていこうとする深い喜びである。」と書かれている。そして、同「(2)指導の要点」には、「…指導に当たっては、まず自分だけが弱いのではないということや、人間がもつ気高さについて自分自身を振り返ることで理解できるようにすることが大切である。」と記述されている。
 このことから、本内容項目における児童の目指す姿を、「価値(「家族愛、家庭生活の充実」「友情、信頼」等)のよさに気付き、自己を見つめながら、学んだことをこれからの生き方に生かそうとする姿」と設定する。
 また、ねらいとする道徳的価値についての考えを深めるために「多様な教材を活用した創意工夫ある指導」が求められている。そこで、本研究は様々な指導法の中から、実在した(している)人物を扱った教材での指導を提示したい。実在した(している)人物を扱った教材は、自己の生き方のモデルとなりやすく、「よりよく生きる喜び」に適している他、関連した資料の準備が比較的容易に行えるため、、多様な指導を展開しやすく、価値への理解を深めることができる。
 「特別の教科 道徳」完全実施に向け、先行実践を待つのではなく、一実践者として児童の道徳性を高める教材、指導方法を追究していきたい。

TAGS ;  平成28年度    下越    小学校    道徳   



「教科等研究セミナー」
相手の立場に立って考える力を育てる道徳授業の工夫
〜葛藤場面におけるよりよい言動を吟味する授業展開を通して〜
小千谷市立小千谷小学校
上村 進一

  本研究では、自分の気持ちを大切にしつつ、相手の気持ちも考慮した言動をとれる力をはぐくむことをねらいとした。そのために、葛藤場面において、どの言動がよりよいか吟味する活動に重点を置いた授業展開を行った。工夫した点は以下の3点である。
1 事前準備の工夫
 話合いの時間を十分に確保するため、事前に朝学習などの時間を活用して、資料の読解とともに、葛藤場面においてどのような言動をすべきかについて、児童個々の考えの記述を済ませておく。教師は児童の意見を集約しておき、本時の最初に提示する。このような手だてによって、本時の展開で一つ一つの課題解決のよさや正しさの吟味に十分時間をかけられるようにした。
2 意見提示の仕方の工夫
 事前に集約した意見をもとに、最初は一人の登場人物にしか注目していない意見から提示し、その意見のメリット・デメリットを話し合う。次に、複数の登場人物の立場を考慮した様々な意見を提示し、それぞれのメリット・デメリットを話し合う。これにより、様々な人の立場に立って考えることの大切さに気付けると考えた。
3 自己決定の場の工夫
 意見を発表できる人数は限られており、聞き役に回る児童も出てくることが予想される。そこで、話合いが収束しそれぞれの意見のメリット・デメリットが明らかになったところで、再度どのような言動を取るべきか一人一人が考える時間を設けた。これにより、一人一人が聞き役としても主体的に話合い活動に参加することを期待した。
 事前に資料提示や個々の意見を記述する時間を設けたことで、それぞれの行為の道徳的価値について吟味する時間を十分に確保することができた。そのため、児童は授業の中で、相手の立場に立って行動することのよさに気付き、相手がどう思うかを意識した上で自分の行動を考えようとする姿勢が育っていった。
 授業後のアンケートでも、このような授業展開に好意的な回答をする児童が多く、児童の意欲面でも有効性が感じられた。

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    道徳   



「教科等研究セミナー」
集団演技を取り入れたマット運動の取組
〜シンクロマットを通しての関わり合いから、個人技能を向上させる授業の工夫〜
加茂市立葵中学校
田中 伸一

  マット運動では、一人一人の挑戦する技の種類などに対応できるように場の設定を増やしたり工夫したりしてきた。しかし、マット運動はできるできないがはっきりしており、苦手意識が高い生徒も多く、新しい技をなかなか習得できない生徒も見られる。
 そこで、運動する意欲を高めるために関わり合いをマット運動に取り入れた。生徒は能力に関係なく、友達と関わり合いながら運動することを好む傾向がある。個人的な運動の領域であるマット運動も、仲間と関わり合う活動を取り入れることで活動意欲が高まり、主体的に練習に取り組むことが考えられる。また、運動量が増え、技能の向上が図れるのではないかと考える。
 本研究では、仲間との関わり合いを増やす工夫として次の手だてを講じる。
1 シンクロマットの導入
 シンクロマットは、マット運動の技を複数でタイミングを合わせたり、ずらしたりして行う運動である。シンクロマットの演技を創り上げるには、チームの仲間と話し合い、補助し合って協力するなど、関わり合う必要がある。チームの仲間とシンクロマットの演技を構成して完成させていく活動は、マット運動の苦手な生徒も活動の意欲が高まり、積極的に練習することで技能の向上につながると考える。
2 練習における場面設定の工夫
 授業では、部分練習コーナー、通し練習コーナー、ミーティングコーナーを設置して、ローテーションしながら練習に取り組ませていく。それぞれのコーナーで何をするのかを明確にして、チームの演技を構成していくための過程を踏ませていく。また、資料や映像を十分に準備して、必要な情報を随時得られるようにする。
3 焦点化されためあての提示
 シンクロマットの演技構成をより具体的に考えていけるように、シンクロマットの演技構成を考える小単元時に、具体的な動きを示しめあてを焦点化する。適切な情報を提示することで、完成演技を意識した適切な関わり合いが生まれ、よりよい演技構成を創り上げることができる。

TAGS ;  平成28年度    中越    中学校    体育・保健   



「教科等教育セミナー」
バドミントンにおけるコート縮小による影響と思考力・技術力の向上
新潟市立濁川中学校
相場 則男

  バドミントンの授業では、技能レベルの同程度の者でグループを作り、ゲームを行わせることが多かった。しかし、技能がともに未熟である場合は逆にゲームの質的向上は期待し難く、また種々の技能レベルの仲間とコミュニケーションが図れないこと等の問題が考えられた。以上のことから、限られた授業時間の中で技能的特性に触れるゲームの楽しさを味わわせ、ゲーム内容の質的向上を図り、技能格差のある学習集団での仲間意識を醸成するために、技能差を補うための工夫が必要と考えた。
 本研究では以下のような手だてを講じて解決に迫った。
1 コート縮小によるハンディキャップ制の導入
 通常コートでのゲームにおける点差の程度の違いを技能レベル差と見て、両サイドラインから内側30cmをカットしたコートと、面積を1/2にしたコートの2種類のハンディキャップコート制を導入した。
2 スキルアップゲーム
 ハンディキャップコート制を導入したゲームを「スキルアップゲーム」として、ねらった場所に正確に打つという課題をもたせた。技能上位者には狭いスペースに打つよりレベルの高いシャトルコントロール技能を求め、技能未熟者に対しては限られたスペースに飛んでくるシャトルを正確に打ち返す技能を求めた。
 実際の結果、コート縮小によるハンディキャップゲーム制の導入は、全ての生徒に楽しさを保障できるものではないが、ゲームの楽しさを向上させる可能性が高く、ラリー回数を増加させるた。ただし、コート縮小の割合や男女の対戦の仕方など工夫が必要だと感じた。「ねらった場所に正確に打つには」という課題をもたせたハンディキャップゲームは、ラリー回数の増加からシャトルコントロール技能を向上させ、ゲームの質的向上につながることが分かった。

TAGS ;  平成28年度    新潟    中学校    体育・保健   



「教科等研究セミナー」
駅伝競走を取り入れた長距離走への取組
−仲間とのかかわり合いから意欲を喚起し、持久力を向上させる手だての工夫−
長岡市立刈谷田中学校
清水 孝

  私は意欲的に長距離走を行う手だてとして駅伝競走を取り入れた。様々な手だての中に仲間同士での励ましや応援によって生徒の意欲を喚起し、長距離走に興味や関心をもたせ、発展的な課題として、駅伝競走を行うことでチームとしての達成感や個人としての満足感を味あわせたいと考えた。
 本研究では駅伝競走を最終的な目標として、様々な手だてを工夫し、長距離走に対する嫌悪感を取り除き、生徒が意欲的に長距離走に取り組むことができるよう、次のような手だてを行った。
1 駅伝競走を取り入れることで仲間とのかかわり合い(応援や励まし)を感じ、自分の力を最大限発揮する。
(1)チーム状況に配慮したコース選択
 Aコース(第1走者)1.6km、Bコース(第2・3走者)1.1km、Cコース(第4走者)1.4kmを設定し、1チーム4名での駅伝大会を2回行い、1回目と2回目の記録を比較する。
(2)コース試走を兼ねた集団走による持久力の向上
 一番遅い生徒のペースに合わせ、チームとして集団走を行う。コースの状況確認や走り方のアドバイスを行い、駅伝競走大会へ向けた作戦を考えながら走るように指導する。
(3)プレ駅伝大会によるチーム力(結束力)の育成
 体育館でのプレ駅伝大会を行い、1周(100m)ごとのラップや周回数を仲間が教えてあげることで安心して走ることができる。また応援や励ましによってチームとしての結束力が高まる。
2 様々な取組過程を工夫することにより、長距離走に対しての苦しさや辛ささの軽減を図る。
(1) 持久力を高める適切な脈拍とペースタイムの設定
 体育館で実施。1周100mのコースで、120回〜140回/分の脈拍数まで上げ、持久力向上に適したペースをつかむ。(5分を3セット、計15分実施)
(2)ウォーミングアップの工夫
 ウォーミングアップ時に100mを何秒で走っているかをスポーツタイマーで確認したり、ペース表を用いて、自分のペースを把握させたりする。終了後必ず脈拍を測り、120回〜140回/分の脈拍で走ることができたか確認する。
(3)学習カードや長距離記録表、ペース表、駅伝作戦シートなどにおける意欲喚起の工夫
 個人やチームの課題を共有する資料として、それを基に技能の向上や結束力を高める。より駅伝競走への興味・関心を引き出すことで、長距離走への意欲喚起につなげる。
 様々な手だてを実践することによって、長距離走をただ単に長距離を走るだけの苦しいスポーツでなく、ペースを考えて走ってみたり、フォームを考えて走ったり、仲間の応援や励ましによって苦しくても頑張って走ったり、様々な走り方を経験することでほとんどの生徒が長距離走に意欲的に取り組むことができた。そこには生徒の達成感や満足感があったのだと考える。今後も体育授業では集団の力を学ぶ力(興味・関心・意欲)に変えて他の単元でも実践していきたい。

TAGS ;  平成28年度    中越    中学校    体育・保健   



「教育実践」
ベースボール型ゲームにおける技能の向上と思考を促す授業の工夫
新潟市立新津第三小学校
若槻 満

  今年度の研修のテーマを「ベースボール型ゲームにおける技能の向上と思考を促す授業の工夫」とした。中学年のベースボール型ゲームでは、思い切りボールを遠くに飛ばし得点する喜びが期待できる。しかし、中学年の児童にとって、投球されたボールを打つことは難しい。また、経験差や技能差が生じやすいと考えた。そこで、ハンドベースボールの授業での技能の向上、思考を促す授業づくりの2点から、その解決に迫る。
1 技能の向上
 ハンドベースボールに必要な「投げる」「捕る」「打つ」という技能が確実に身に付くようにする。これら3つの動きを高められるように、ミニゲーム(キャッチボール競争・ゴロフライキャッチ・フリーバッティング)を設定したり、打つための補助運動を工夫したりしながら、技能の向上を図る。そして、これらの手だてが有効であったかどうかを考察していく。
2 思考を促す授業づくり
 思考を促す手だてとして、異質グループでの学習を中心に進める。試しのゲームを行い、自分たちのチームに合った攻撃や守備を考えさせ、協力し励まし合ってゲームを進められるようにする。その際、学習形態や学習カード等を工夫して、思考を促すようにする。そして、これらの手だてが有効であったかどうかを考察していく。
 上記のように、確かな技能の向上が期待できる体育授業、思考を促し学習した内容が着実に身に付く体育授業の2点に絞り、今後も体育の授業の資質向上を目指し研究を進めていく。

TAGS ;  平成28年度    新潟    小学校    保健体育 小学校   



「教科等研究セミナー」
思考と技能を大切にする体育授業
〜思考の見える化によって技能の向上につなげる実践を通して〜
新潟市立曽野木小学校
増井 英輔

  体育が好きな児童は多いが、器械運動では思い通りに体を動かせないことや回転することへの恐怖感や不快感からあまり好んでいないという児童もいる。そこで、まずは、児童が器械運動の動きのおもしろさを感じられるような学習課題を工夫していきたい。そして、その中で感じたコツ、手本や友達の試技を見て感じたコツを気付きとして意識させ、自分の体をコントロールするためには、どのようなことに気を付ければよいのかを児童一人一人に考えさせ、技能の向上につなげていきたいと考えている。
 そこで、「器械運動について、自分たちの課題をとらえ、全体でのこつの共有化や視聴覚教材の活用、小グループでの連想シートを使った学び合いをすることによって、課題を解決させるポイントが分かり、そのために必要な技能を身に付けることができるだろう。」という研究仮説を立て実践を行った。
 次の4点の実践からその検証を行った。
1 連想シートを使って、動きの「感じ」→「気付き」へ技のコツを追求させる。
 児童には、目標とする技が何となくできた、できなかったではなく、しっかりと意識した
動きの中で「できた」を感じてほしい。そのため、技に対して、どのような点に気を付ければうまくいくのかを意識させる必要がある。そこで単元を通して、連想シートを使い、練習の中で感じたことをどんどん連想させていき、うまくいった動きをコツ(気付き)として追求させたい。その際、うまくいかなった動きも大切にし、自分はどのような動きをして、どうだったのかという練習内容全体を「見える化」させていく。
2 視聴覚教材によるお手本を提示する。
 技のイメージをもたせるため、児童には動画によるお手本を提示する。お手本を見ることにより、どんなところに気を付ければよいのかを視覚的に理解できる。また、動画であるため、気になる局面に着目し繰り返し見ることができたり、スローモーション機能を活用したりすることもできる。また、連想シートとあわせて提示し、練習だけでは気付かないコツを見付ける手段としても活用していく。導入時だけでなく展開時でも児童が自由に操作し、確認できるようにする。
3 練習内容をステップ化して提示する。
 学級の実態に即して、練習内容をスモールステップしたものを学習カードとして提示す
る。いきなり技の完成を目指すのは難しいが、少しずつ技が完成に近づいていくというプロセスを経ることで達成感を得ることができる。また、技の局面や部位を限定して示しているので、連想シートとも関連させることができ、コツを見つけるために有効な手段であると考えられる。チェック項目を「できた」「いつでもできる」「友だちのOK」という3項目設定し、自己評価だけでなく、他者評価させることにより、他の人の技を見る機会も意図的に設定する。
4 4〜5人の小グループごとに練習をさせ、ミニ先生を配置する。
基本の形として練習の形態を4〜5人の小グループで行うものとする。その中で、技を上手にできる児童をミニ先生として配置する。また、グループ内にミニ先生がいない場合は、他のグループから自由に行き来させ、グループに1人以上ミニ先生を配置できるようにする。ミニ先生には「どのようなポイントに気を付ければ技が上手にできるのか」「教えたポイントで有効だったものは何か」を意識させ、それ以外の児童には「教えてもらったポイントで有効だったものは何か」を意識させ、連想シートを記入していくように声を掛ける。

TAGS ;  平成28年度    新潟    小学校    体育・保健   



「教科等研究セミナー」
教え合いは「できた・分かった」を増やし、「楽しさ」の向上につながるか
佐渡市立河崎小学校
小田 俊裕

  「すべての児童が運動を好きになってほしい。」この願いはすべての教師がもっているものである。しかし、技能面での「できる」「できない」がはっきりしている体育科においては、運動嫌いの児童が少なからずいるのが現実である。私は体育授業の中で「できた」だけでなく「分かった」という体験を児童がすることによって、運動好きの子どもが増えると考える。そして、子どもたちの「できた」「分かった」という気持ちは友達との関わり合いの中でこそ生まれるものであると考え、体育授業の関わり合いを活性化するための手だてを模索する。今回の研究では高学年「器械運動」の実践において、次の手だてを検証した。
1 確かな運動技能を身に付けるために
 マット運動で行う様々な技ができるためには、その基となる基礎感覚が必要である。繰り返し経験させ、基礎感覚を養うことが、マット運動における技能の向上へとつながる。本単元では毎時間基礎感覚づくりの運動に取り組ませ、そこで身に付けた感覚や、動きのコツを技の練習に生かせるようにした。
2 友達との関わり・学び合いを活性化するために
 単元を通した小グループでの学び合いを取り入れた。グループ内でのめあての共有や見合う際の視点の共有を行い、焦点化された教え合いができるようにした。また、技のポイントを明確にするためにコツを言語化して表現させた。それにより、学習の中での教え合いが活性化するようにした。さらに、学習作文で学びを表現させる活動を取り入れ、「分かった」ことを明確化し、次時の教え合いに生かせるようにした。
 学習の中で、児童は自らの見付けたコツを自分なりの言葉で表現し、友達と教え合い練習に取り組んだ。運動が苦手で、自分では技ができなくとも、友達の動きにアドバイスする姿も見られ、体育授業に対する「楽しさ」は向上したと言える。
 今後も他の領域で、児童同士が関わり合い、学び合えるための手だてを模索していく。

TAGS ;  平成28年度    佐渡    小学校    体育・保健   



「教科等研究セミナー」
思考を発展させながら、技能を向上させる体育授業
〜キャッチバレーボールとペースシャトルラン(体つくり運動)の実践から〜
村上市立神納東小学校
小野 浩由

  体育授業において大切にしたいことは、児童が「その運動の何を、どのように身に付けるのか」ということである。そのためには、教師が、課題に応じた運動の取組方を工夫する課題解決的な学習を展開する必要がある。これが充実した体育授業は、児童自らがチームや個人の課題の発見、課題に向けた運動の場や練習方法を工夫し、グループでの活発な意見が飛び交うだろう。そして生き生きと学習することで、技能を高めていく。それは決して児童任せなのではなく、そこに至るまでに技能に対しての基礎的知識を基盤として、考え、工夫するための思考が発展していくからであると考える。
 そこで、本研究では、ボール運動(キャッチバレーボール)と体つくり運動(ペースシャトルラン)の領域において、思考を発展させながら、技能を向上させる体育授業を求め、次の2つの手だてからその解決に迫った。
1 「関連付ける」「関係性を見付ける」「序列化する」3つの活動を、毎時間サイクルで行うこと
 児童はその運動の何をどのように身に付けたらよいのか知識が十分ではない。そこで、教師から児童に、戦術的・技術的な気付きに必要な新たな知識や発問を与えた。そして、児童にこの新たな知識と既習の知識を組み合わせて、作戦や練習方法を考える時間を与えた。このように知識を関連付け、組み合わせて考える活動を3つに分類し、「関連付ける→関係性を見つける→序列化する」ことを、毎時間サイクルで繰り返した。すると、児童は作戦や練習方法をより高次なものにし、思考を発展していった。
2 ゲーム様相や身体への気付きの発展段階を想定した学習内容の単元計画を設定すること
 より思考を発展させていくためには「何について考えるのか」「どのように考えるのか」「何を結び付けるのか」の具体的な発問が重要であると考えた。そこで、キャッチバレーボールの単元では、ゲーム様相の発展段階を想定し、単元計画を立てた。例えば「ボールコントロール」と「アタック」の動きを結び付ける=攻めを組み立てる段階などである。
 ペースシャトルランでは、身体への気付きの発展段階を想定した。「ペース」→「リズム」→「フォーム」を身に付ける段階を想定した。
 これらの段階に合わせた課題をそれぞれの単元で設定し、指導した。 
 これら2つの手だてにより、児童は、毎時間学ぶべき内容を明確に捉え、思考を発展させながら、技能を向上させていくことができた。

TAGS ;  平成28年度    下越    小学校    体育・保健   



「教科等研究セミナー」
伴奏と集団演技を通して、思考と技能を高めるマット運動の指導
新発田市立外ヶ輪小学校
澤 元

  私は、マット運動において以下の二つの手だてを講じることで思考と技能が高まると仮説を立て、実践研究を行った。
手だて1 「技のイメージとリズムを言語化した口伴奏を提示し、選択・発展させる」
 子どもたちに口伴奏を二つ提示した。開脚前転では「ピン(脚を伸ばす)、パカ(開脚する)!バン(力強く着手する)」と「ピーン(脚を伸ばす時間を長くする)、パカ!バン!」の二種類を提示し、脚を開くタイミングを思考させた。声を掛け合いながら練習し、回転の後半に脚を開いた方が勢いがつくことに気付いた。また、技のポイントを意識し、思考しながら運動している姿が見られた。
手だて2 「身に付けたい技や発展的な技を集団で行う場の設定」
 口伴奏を用いて練習する段階と音楽に合わせて即興で集団演技を行う場を往還的に行った。音楽に合わせて心と体を開放的にした状態で行うことで、意欲が高まり、技能の定着だけでなく発展的な技(バンという口伴奏を無くし、着手なしの開脚前転や仲間とシンクロさせた開脚前転)に取り組んでいる姿も見られた。
 子どもたちは口伴奏を通して思考し、そのよさを実感していた。また、形成的授業評価や教師の見とりからも技能の高まりが見てとれた。
 2年目も同様の手だてで、倒立前転、伸膝後転で実践を行った。今後も、他の学年や他の技での実践を積み重ねていく。

TAGS ;  平成28年度    下越    小学校    体育・保健   



「教科等研究セミナー」
低学年「ボール投げゲーム」における技能を高める授業の工夫
〜第2学年「シュートボール」の実践を通して〜
五泉市立愛宕小学校
大関 一教

  新体力テストの結果から、依然として小学校高学年から中学校の「ボール投げ」の項目において落ち込みが見られる。また、低学年児童のボールの投げ方を見ると、投げる腕と同じ方の足が前に出る児童や、両足が平行となって前後に開かない児童が多くいる。このような実態から、低学年期から「投げる・当てる」という楽しさを十分に味わわせ、中学年・高学年につながる「ボール運動」の技能の基礎を養わせたいと考えた。そこで、低学年「ボール投げゲーム」において、次の3つの手だてを行った。
1 運動の場の工夫
 コーンや壁に向かってボールを投げたり、チームでパスを回したりするドリルゲームで、投げる場や活動時間を十分に確保する。その中で、ボールの投げ方・捕り方の指導を継続して行う。
2 ルールの工夫
 4対3のアウトナンバーになるゲームを設定し、攻める側が有利となって得点しやすいようにする。その中で、児童一人一人の投げる機会を増やすために、チームの全員が得点できたら「ボーナス得点」を与える。
3 作戦の提示、学習カードの活用
 作戦(おとり、速攻パス、山なりパス)を提示し、その中からチームの力に合ったものを選ばせ、練習したりゲームをしたりする。また、学習カードを活用し、1単位時間の学習を振り返らせる。
 実践の結果、児童に「投げる・当てることの楽しさ」を実感させ、「ねらったところに力強く投げる・当てる」という技能を向上させることができた。また、投げ方の指導と楽しみながら繰り返し投げる遊びを通して、投動作の向上につながった。

TAGS ;  平成28年度    下越    小学校    体育・保健   



「教科等研究セミナー」
「倒立」を中心にしたマット運動指導
加茂市立加茂南小学校
杉山 豊和

  マット運動は、一人一人が自分の能力に応じためあてをもちながら、いろいろな回転技や倒立技に挑戦し、できなかった技ができるようになったときに大きな喜びや楽しさを味わえる運動である。
 回転技においては、足でマットを強く蹴ることで回転の勢いを強めたり、両手の押しを利用して技の終末で「しゃがみ立ち」や「開脚立ち」になったりすることが重要となる。倒立技においては、逆位の姿勢になった自分の体を、自分の腕でしっかりと支持することが重要となる。
 つまり、マット運動では、「腕支持感覚」「逆さ感覚」などの運動感覚や、「足で強く蹴る」などの運動技能が求められる。
 そこで、これらの運動感覚や運動技能を養うために、単元の中心技を「倒立」と位置付け、単元を通して「倒立」の練習に取り組ませることとした。「倒立」の練習を通して、@勢いよく脚を振り上げるための「足の強い蹴り」が身に付いたり、A自分の体をしっかりと支えるための「腕支持感覚」が養われたり、B日常生活ではあまり経験しない「逆さ感覚」に慣れさせたりすることができると考える。
 本研究では、児童が「前転」「開脚前転」「後転」「開脚後転」「壁倒立」「側方倒立回転」の6つの技を安定して行えるようにすることを最終目的とし、それに必要な運動感覚や運動技能を養わせるために行う「倒立の習得」を中間目的とする。
 そして、次の仮説を立てて検証することとした。
<研究仮説> 
 『マット運動において、「倒立」を中心にした単元を構成することで、「腕支持感覚」「逆さ感覚」などの運動感覚や、「足で強く蹴る」などの運動技能が養われ、倒立や倒立以外の技の技能が向上するだろう』
 主な手だては次の通りである。
1 感覚つくりの運動
 主運動の「倒立」につながる感覚つくりの運動として、「台に足を乗せてその場回り」、「川跳び」、「手でジャンプ」、「手と足でジャンプ」、「手押し車(補助つき斜め立ち歩き)」、「かえるの足打ち」の6つの運動を取り上げる。
2 「倒立」の習得に向けた系統的な学習
 「背支持倒立」、「かえるの逆立ち」、「頭倒立」、「壁(肋木)登り倒立」、「壁倒立」、「補助倒立」、「倒立」など、難易度の異なる様々な倒立を児童に紹介し、倒立の習得に向けて系統的に練習させる。
 本研究では、児童の技能調査、学習カード(振り返りの記述・形成的授業評価)、教師の見取り(行動観察・発言など)をもとに研究仮説を評価する。

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    体育・保健   



「教科等研究セミナー」
水泳における一斉指導充実のための工夫
〜正しい姿勢を意識したドリルと教え合いの実践〜
十日町市立吉田小学校
田中 豪

  学習指導要領では、「自由形や平泳ぎで続けて長く泳ぐこと」を目標にしている。自学級の実態として、50mを泳ぐことができる児童は多い。しかし、50mを泳ぎ切った時点で体力を使い切っている児童が多い。技術的な要因として、正しい姿勢が身に付いていないため体が沈み、ひとかきで進まないことが挙げられる。
 また、自身の授業実践上の課題として、児童が、「なぜ泳ぎ続けられないか」について考え、自分の泳ぎを見直す経験が不足していた。
 そこで、「自ら正しい姿勢を意識して、長く続けて泳ぐこと」を目指して、本研究テーマを設定した。正しい姿勢とは、「ストリームラインに限定しない、水面に体が真っ直ぐに浮いている状態」とする。
<研究の取組>
 本実践では、以下の2点の具体的な取組を行った。
1 泳ぎのポイントの共有化
 「どうすれば正しい姿勢で泳ぐことができるか」のポイントを提示した。児童同士が泳ぎのポイントを共有し、教え合いが成立するようにした。また、泳ぎのポイントをもとに、自分の泳ぎを見直すことができるようにした。
2 「正しい姿勢」を意識させる練習メニューの提示
「50mイルカ跳びの回数」「50m自由形で心拍数を計測する」「ストローク数を数える」など、正しい姿勢が身に付くと、数値や回数が少なくなっていくメニューを提示した。具体的な「数値」という指標を用いることで、児童が自ら正しい姿勢を意識できるようにした。
<成果>
 上記2つの取組を繰り返し行うことで、正しい姿勢を身に付け、長い距離を泳ぐことができるようになるとともに、タイムも縮めることができた。

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    体育・保健   



「教科等研究セミナー」
デジタル作品の設計・制作を通した情報活用能力の実践
燕市立小池中学校
河村 宏樹

  技術・家庭科の技術分野では、D「情報に関する技術」における「デジタル作品の設計・制作」を通してメディアを複合し表現する実践を紹介する。作品制作に関わって、タブレットを使い動画や静止画を撮影し、ムービーメーカーで編集を行った。画像の編集や組み合わせなど、創意や高い技能を求められるが、生徒たちは意欲をもち続け、作品を完成させることができるようになる。
1 研究のねらい
 メディア機器の発達により、テレビドラマやCMのような映像を家庭でも容易に作ることが可能となった。そこで生徒は、生活の中にある”happy”を題材に動画作品作りに取り組む。制作の過程で映像加工のスキルを学ぶとともに、思いを伝える表現方法の工夫や視聴者の視点に立った作品づくりを心掛けることで豊かな内容の作品を完成させることができるようになる。
2 研究の方法
 ・WEB上の画像を使い画像を加工しアニメーションを加えながらスライドやその画像をつなぎ合わせ一つのストーリーを制作する。この過程でスキルを学習し表現の楽しさを感じさせる。
 ・タブレットを使って、動画や静止画を撮影、加工し作品を制作する。その作品を途中評価し合うことで、表現を工夫した作品作りにつなげていく。
3 成果と課題
 今回使用したアプリケーションソフトは、ペイント、ムービーメーカーの二つである。この二つはWindows搭載マシンであれば無料で使用できる。学習内容が家庭でも継続しながら取り組むことができるので、学習したことを生活の中でも生かしていくためにふさわしい題材であったと言える。また、他の生徒と制作過程の作品を見せ合うことで会話が生まれ、他者の評価を取り入れながらよりよい作品を作ることができた。今後の課題として、情報活用能力を育成する観点から、情報モラルの学習状況を踏まえるとともに、他教科や道徳等における情報教育との連携・接続にも配慮する必要がある。

TAGS ;  平成28年度    全県    中学校    家庭・技術   



「教科等研究セミナー」
思いを伝え合い、想像を広げる鑑賞活動の工夫
長岡市立川崎東小学校
堀田 祐嗣

  次期学習指導要領等に向けた「審議のまとめ」の中の造形的な見方・考え方に「感性や想像力を働かせ、対象や事象を、形や色などの造形的な視点で捉え、自分のイメージをもちながら意味や価値をつくりだすこと」とある。自学級の児童を見てみると、作品を鑑賞する時に、色や形など造形的な視点をもって鑑賞したり、言語表現したりすることができない傾向があった。
 そこで、低学年の段階から造形的な視点をもち、対話的な学びを重視した鑑賞活動を積極的に取り入れることが必要であると考えた。児童は、作品について自由に語り合う経験を積み重ねていくことで、見方・考え方が定着し、作品から感じ取ったことを造形的な視点をもって、言語表現することができるのではないかと考え、次のような手だてを講じた。
1 アートカードを活用した鑑賞活動
 色や形などの造形的な視点を捉えて、様々な美術作品を鑑賞することができるように、複数枚のアートカードを活用した。児童は、アートカードを介して他者と対話をしながら鑑賞することで、自分の思いを語ったり、共に考えたり、感じたことを確かめ合ったりする姿が見られた。
2 考える過程を大切にする学習課題
 想像力を働かせ、主体的に鑑賞活動に取り組むことができるように、クイズの要素を取り入れた学習課題を設定した。児童は、グループの中で「自分の思いを伝える」、「友達の考えを聴く」ことを繰り返し行うことで、作品の多様な見方や考え方を身に付けることができた。また、教師が主体となって児童の思いや考えを比べたり、価値付けたりすることで、深い学びへとつなげることができた。
 これらの鑑賞活動を通して、児童は造形的な視点を根拠としながら、自分の思いを他者に進んで伝えようとする姿が見られた。また、作品の見方や考え方を楽しみながら交流し合うことで、想像を広げて言葉に表したり、文章に書き表したりすることができるようになった。

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    図画工作   



「教科等研究セミナー」
思いや意図をもって主体的に音楽づくりに取り組む児童の育成
〜第3学年「燕の自慢ばやしをつくろう」の実践を通して〜
燕市立燕南小学校
平出 久美子

  我が国や郷土の伝統音楽に親しみ、よさを一層味わえるようにしていくことが音楽科では求められている。各教科の授業において、地域の人材・工業・商業等を教材として活用しているが、地域の伝統文化についての教材化は自校において未開発であった。そこで、地域の祭りで演奏された魅力的な和太鼓の音楽「金山神太鼓」を教材化し、児童が思いや意図をもって主体的に音楽づくりに取り組む姿をねらい実践した。                                                                             1 鑑賞と表現を関連付ける題材構成の工夫
 @魅力的な楽曲との出合いA楽曲の魅力を探るB楽曲の魅力を生かし思いや意図をもって音楽をつくるCもう一度鑑賞曲を聴き、楽曲のよさを味わったり、自分たちの音楽づくりに生かしたりする題材構成。
2 聴き取ったことと、感じ取ったことを伝え合う活動の工夫
 地域の魅力的な楽曲を鑑賞し、 聴き取ったことと感じ取ったことを「楽曲の魅力」にまとめ、音楽づくりに生かす。つくった音楽を聴き合う場を設定し、「楽曲の魅力」がどのように生かされているか伝え合う。
3 総合的な学習の時間の学びを音楽づくりに繋ぐ
 総合的な学習の時間に発見した、地域の自慢の一つである「飛燕太鼓保存会」の和太鼓の音楽を聴き、よさを味わい、音楽をつくり上げる。総合的な学習の時間で生まれた思いと、音楽の授業で生まれた思いや意図を往還させる。
 音楽的な見方・考え方を働かせ、表現及び鑑賞の活動を通して、生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質・能力を育成できるよう、実践を積んでいく。                          

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    音楽   



「教科等研究セミナー」
音楽の要素と結び付けながら鑑賞に取り組む子どもの育成
見附市立見附小学校
酒井 規子

  本研究では、「体を動かしながら聴く」鑑賞活動を通して、児童の意欲を高め、曲の要素をより深く感じ取る姿を具現したいと考えた。2学年の「2びょうしと3びょうしのちがいをかんじとりながらきこう」の単元で、「拍」の違いを具体的に感じられるような活動を組んだ。
 本単元では、2拍子の教材として「トルコ行進曲」(ベートーベン作曲)を選んだ。➀手拍子をしながら A全員で行進しながら B指揮をしながら Cステップを踏みながらの4つのやり方で聴かせた。「拍」の特徴を中心に、「強弱」「速度」「旋律の変化」など、音楽の要素をより深く体感させた。
 その後、3拍子の曲「メヌエット」(ペツォルト 作曲)を、➀〜➃のやり方で聴かせたところ、児童の中から「できない」という声が次々に上がった。そこで、できない理由と、3拍子に合う動きを考えさせた。曲を聴き様々な動きを試行錯誤したり話し合ったりした結果、児童は次の2つのことに気付くことができた。
○手拍子やステップの数は「1、2」でなく「1、2、3」なので、1つずつ増やせばいい。
○行進では「1、2」の拍なら右足、左足と交互に出すとリズムが合うが、「1、2、3」の拍だと「右、左、右」になり、リズムがとりにくい。」この解決法として「右、左、止まる、左、右、止まるを繰り返す」動きを、自分たちで考えて歩くことができた。
 指揮は、2拍子の指揮でも、3回くり返すと6拍目に3拍子と合うことに気付いた児童がいた。「指揮が合わないので2拍子と3拍子は違う」ことを、感じ取らせることが難しくなったため、私から3拍子の指揮を教えた。指揮の際に描く曲線の形や数の違いから、児童は2拍子と3拍子の違いを確認することができた。
 以上の実践から、体を使って音楽の要素を味わいながら聴くことで、2拍子と3拍子の違いだけでなく、「3拍子は2拍子よりも1つ拍が多い」ということを、実感を伴って理解させることができた。今後は拍子や要素から、楽曲の曲想を感じ取らせ、感じたことをどう表出させるかが課題である。

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    音楽   



「教科等研究セミナー」
会話継続目指した指導
新潟市立味方中学校
本図 直美

  次期学習指導要領では、「互いの気持ちや考えなどを外国語で伝え合う対話的な言語活動を重視する」こととしている。(中教審第197号)そこで、授業の初めに毎時行っている会話活動に焦点を当て、会話を継続させる力を養いたいと考えた。
  生徒に自己表現のためのトピックを与えて会話させても、日本語が混ざったり、伝えたい内容を表す単語がわからないとそこで止まってしまったりする姿が実態としてあった。それは、何とか英語で自己表現をしたいという情意面の欠如や、会話を継続させるための表現が身に付いていないことから起こると考えられる。そこで、次の2点からその解決に迫った。                                                       (1)「Helping listの活用」 
  生徒の会話をICレコーダーに録音し、日本語が出てしまう場面を取り出し、生徒全員で共有した。また、そのような時に英語でどう表現したらよいかが日本語と英語両方で書かれたリスト(helping list)を提示し、ペアで問題を出し合う活動をくり返し行った。また、その際に部分的にヒントをみることができるような工夫をして、段階的に覚えさせた。
(2)「さいころトーク」
  文型ドリルで出てきた表現をアレンジさせ、友達に聞きたい質問を一人6つ作らせた。「自分のことを一文で紹介してから相手に質問をする」という流れで会話するよう指示をした。4人グループを作り、さいころをふって出た目の番号の質問をグループメンバーにさせた。返答+1文、できればもっと長く会話を続ける、と回を重ねるごとにハードルを上げた。(1)のICレコーダーで会話を録音して聞かせたことで生徒が自身をメタ認知でき、それが「英語で会話をしたい」という動機付けにつながった。 また、生徒の困り感に沿った表現が提示されているので、日本語や沈黙を回避でき、流暢さを増すことができた。(2)で、聞いてみたい質問を用意させたことで情意面の向上が見れた。また、表現が苦手な生徒も仲間の発話を参考に質問に答えていた。今後、一つのトピックについて何度も会話を往復させて話せるための方策について探っていきたい。

TAGS ;  平成28年度    新潟    中学校    外国語活動・英語   



「教科等研究セミナー」
まとまった英文を能動的に読み取るリーディング指導過程の工夫
〜コミュニケーション達成のためのリーディングタスクと、関連したサブスキルの設定を通して〜
新潟市立亀田西中学校
間 美和

  英語が苦手な生徒をいかにやる気にするかが、英語学習における重要課題である。英語の「聞く・話す・読む・書く」の4技能別にみると、まとまった英文を読むことを苦手と感じる生徒が多いという中学生の一般的な傾向が、各種アンケートから捉えられる。そこで、本研究では、4技能のうち、「読むこと」=「リーディング」に焦点をあてる。まとまった英文を読むことに生徒が意欲的に取り組み、読む技能を身に付けることができるようになることをねらいとしている。
 具体的な手だてとして、次の3点を研究内容として取り組んできた。
1 読む目的の提示
 コミュニケーション達成の視点から「何のために読むのか」を、読む活動に入る前に明確に生徒に提示する。これにより、生徒が目的意識を明確にもち、コミュニケーション達成のために意欲的にリーデイングに取り組むようになることをねらっている。
2 リーディングに取り組む際の*1)タスグの工夫
 リーディングタスクを工夫することが、生徒の読む力を伸ばすことにつながる。読み物のジャンルや活動形態との組み合わせにより、様々なタスクを検証する。また、本研究では、それぞれのリーディングタスクに*2)サブスキルを関連付けて設定する。
3 リーディングの指導過程の提案
 コミュニケーション達成の観点から、リーディングのそれぞれの指導過程(pre-reading、 while-reading、 post-reading)を研究実践し、提案する。
 これらの実践研究を通して、生徒がまとまった英文を読むことに以前より能動的に取り組むようになり、生徒一人一人に読む力の高まりを実感させることができた。
    *1)タスク:まとまった英文を読む際に提示する、読む目的を示す学習課題   
    *2)サブスキル:英文を読み取る際に役立つ、具体的な技能

TAGS ;  平成28年度    新潟    中学校    外国語活動・英語・英語   



「教科等研究セミナー」
英語プレゼンテーションを柱にした授業の試み
村上市立山北中学校
石黒 豊

  文部科学省がH26年度に実施した英語力調査(高校3年生)では、「話すこと」に関して、英語でスピーチやプレゼンテーションをした経験が少ないということが明らかとなっている。一方で、「話すこと」のテストスコアが高いほど、授業において「英語でスピーチやプレゼンテーションをしていたと思う」生徒の割合が高いことが分かった。眞田(2010)は高等学校で英語プレゼンテーションに特化した授業に取り組んだ。実践後、眞田(2010)は「自ら情報を発信し、自分の考えを論理的に英語で発表する力が向上した(p. 161)」としている。これらのことから、当校生徒の課題である自分の考えや思いを表現することができる生徒の育成を目指し、単元を貫く言語活動として英語プレゼンテーションを設定し、その効果を検証していくこととした。
 英語プレゼンテーションは単元の目標言語材料を習得・活用する場面として設定され、生徒はプレゼンテーションの準備を進める過程で、目標言語材料も繰り返し学習した。また、プレゼンテーションに必要な技能やスライドの作成方法なども指導した。
 結果として、英語プレゼンテーションは目標言語材料の習得に肯定的な影響を与えるということが明らかとなった(p<.01)。これは生徒が単元を通じて多くのインプットが与えられ、アウトプットすることによって習得が促されたのだと考えられる。また、リハーサル時には教師からの明示的なフィードバックも与えられるため、生徒は振り返る場面が多く与えられた。従って、英語プレゼンテーションをする際には、目標言語材料と関連付けることのできるトピックを選択し、生徒がスパイラルに学習できるように単元構成をすることが大切である。
 また、英語プレゼンテーションで生徒の英語でスピーチすることに対する抵抗を和らげるとともに、英語学習に対する意欲も高めることができた(p<.01)。プレゼンテーションの準備段階ではペアで活動することが多く、協力しながら進めることが多くなる。仲間の存在が英語学習に対する意欲を高めてくれたのだろう。

〈参考文献〉
眞田弘和 (2010).「英語プレゼンテーションに特化した授業による論理的思考能力を高める試み【共同研究】」『STEP BULLETIN vol.22、 pp. 161-181』東京:EIKEN BULLETIN

TAGS ;  平成28年度    下越    中学校    外国語活動・英語   



「教科等研究セミナー」
「どの児童にとっても楽しく分かりやすい外国語活動の指導の工夫」
〜小学校中学年の外国語活動におけるUDL〜
聖籠町立亀代小学校
高綱 敬

  2018年より、小学校中学年から外国語活動を開始し、高学年から教科として行われる。しかし、中学年の児童にとって外国語は身近ものではなく、普段から慣れ親しんでいる児童は多くない。どの児童にとっても楽しく、分かりやすい外国語活動を行うことが、積極的に互いの考えや気持ちを理解し、自分の考えを伝え合う能力の基礎となると考え、二つの手だてを考え、実践を行った。
1 毎時間、授業の始めに活動の流れをホワイトボードで示したり、前時までに行ったことのある活動を取り入れたりし、活動に見通しがもてるようにする。
2 活動に変化をもたせ、5〜10分程度の短時間の活動を組み合わせた構成の授業を行う。
 授業の流れを示したり、前時までに取り扱った活動を取り入れたりすることで、児童は活動に見通しをもって積極的に参加する姿が見られた。
 しかし、一つ一つの活動が10分を超えてくると活動に集中できなくなる児童が出てきた。また、発話する内容が文章になると、うまく覚えられず発話することに消極的になる児童が出てきた。扱う表現はなるべく減らし、簡単なやりとりで活動ができるように、短時間の活動を積み上げて、主活動に繋げられるような活動の内容と構成を錬る必要がある。児童に飽きさせず、テンポよく活動を進められるように、どのような授業の手法があるか、今後も研究を続けていきたい。

TAGS ;  平成28年度    下越    小学校    外国語活動・英語   



「教科等研究セミナー」
コミュニケーションを図る意欲を高める絵本を用いた活動の在り方
湯沢町立湯沢小学校
田村 千秋

  中央教育審議会で、「中学年においては、外国語に慣れ親しみ、『聞く』『話す』の2技能を中心に外国語学習への動機付けを高めるための外国語活動を行うことが求められる。」ということが提言された。中学年における外国語活動では、興味をもって「聞く」「話す」活動を充実させていくことの重要性が高まっている。
 そこで、絵本の読み聞かせを中心にした単元を構成した。絵本は、英語が分からなくても、挿し絵を見ればある程度ストーリーを想像することができ、日本語を介さずにストーリーを頭に作り上げることができる。また、口ずさむことが簡単なリズミカルな表現が繰り返し使われていて、その表現は覚えやすく、記憶に残りやすい。以上のことから、絵本の読み聞かせを通して、「英語で何と言っているか分かった。」「やってみたらできちゃった。」という小さな成功体験を積み重ねていくことができると考え、以下の手だてを講じて実践を行った。
1 絵本のストーリーを活かしたクイズやゲーム等のコミュニケーション活動の設定
2 キーセンテンスを用いる場面に気付くデモンストレーションや絵本の読み聞かせの場の設定
 その結果、単元の導入に絵本を用いて場面設定を行い、キーセンテンスを使って児童とやり取りをしながら絵本の読み聞かせを行うことは、興味をもって聞くために有効であることが明らかになった。ただ、絵本に使われている英語表現そのままでは、コミュニケーション活動として中学年にとって難しいものもあった。そこで、活動に見通しをもち、意欲的に英語を発話したり英語を使って活動したりすることに楽しさを感じることができるよう、使用する英語表現を精選し、コミュニケーション活動を工夫していきたい。

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    外国語活動・英語   



「教科等研究セミナー」
思いや願いを適切に伝え合うことで課題意識を高める児童の育成を目指して
〜 3学年 総合的な学習の時間「キラリ 胎内市の自まん」の実践を通して 〜
胎内市立中条小学校
神田 章

  総合的な学習の時間では、児童が自ら課題を見付け、自ら課題を解決する力の育成が求められている。そのために、学習を通して発見した問題を自分事として捉え、解決の必要感を伴う課題意識にまで児童の意識を高めることが重要だと考える。
 体験活動等を通して、児童は対象に対して様々な気付きを得るとともに、思いや願いをもつ。しかし、そこで得た気付きは、そのままでは無自覚なものである場合が多い。そのような児童の無自覚な気付きを、自覚化された気付きへと高めていくことで、課題意識が高まると考える。なぜなら、気付きが自覚化されることで、課題解決の必要感をもったり、解決への見通しをもったりすることができるからである。そのためには、児童がもつ思いや願いを適切に伝え合うことが大切だと考える。思いや願いを適切に伝え合うとは、自分の考えを主張したり、相手の考えを受け入れたり、互いの考えに折り合いを付けたりすることと捉える。
 本研究では、児童が互いの思いや願いを適切に伝え合うコミュニケーションスキルの育成に着目し、実践を行った。本研究におけるコミュニケーションスキルは、以下3点のように捉える。
1 オープン・クエスチョン等、思考を広げたり深めたりする質問の仕方
2 あいづち等、好意的な態度を示す聞き方
3 アサーションスキル等、自分と相手の思いとの折り合いのつけ方
 児童の課題意識を高めるために、上記のようなコミュニケーションスキルを意図的・段階的に児童に育成し、話合いの際、それらを活用させることでの指導効果を検証した。

<参考文献>
「自尊感情をもたせ、きちんと自己主張できる子を育てるアサーションスキルトレーニング40」 リサ・M・シャーブ著 上田勢子訳 黎明書房 2011
「信頼ベースのクラスをつくる よくわかる学級ファシリテーションA 子どもホワイトボード・ミーティング編」 岩瀬直樹・ちょんせいこ共著 解放出版社 2011

TAGS ;  平成28年度    下越    小学校    総合的な学習   



「教科等研究セミナー」
主体的・対話的な学習を目指した手立ての工夫による表現力の育成
新発田市立本丸中学校
長谷川 直紀

  これまでの私自身の授業を振り返ると、生徒の目的意識が不十分なまま授業を進めていることが多く、結果としてノートやレポートの考察の記述に深まりが見られないといった課題を感じていた。そこで、この現状に対し本研究では、理科における「探究する」ことをアクティブ・ラーニングの視点でとらえ、以下に示す手だてを講じて生徒の表現力の育成を目指した。
1 W型問題解決モデルをもとにした課題設定(主体的な学習へ向けて)
 W型問題解決モデルをもとに、学習内容に関する事象の情報を得るための「観察」と、獲得した情報から仮説を立てて検証する「実験」の2段階に活動を分けて授業を計画した。
2 課題に正対したまとめを考えさせる(対話的な学習へ向けて)
 学習を通して課題を常に意識し続けるために、ノートやレポートの指導においては、課題とまとめ(考察)が正対するように指導をした。また、書くことが苦手な生徒に対しては、まとめに何を記述すべきか班内で話し合う場を設定し、他者の考えを聞くことで手がかりを得られるようにした。
3 自身の学びを振り返る場面を設定(自身の学びのメタ認知へ向けて)
 自分自身の学びを振り返る場面を設定するために、章の前後で行う「before&after」と授業での学びを継続的に記録する振り返りシートを用意した。日々点検しコメントを返すことで、学びの振り返りを習慣付けるようにした。
 以上の手だてにより、レポートの考察欄や章末の振り返りシートの記述を分析したところ、授業で得た知識を盛り込みながら課題と正対した記述ができる生徒が全体の9割程度まで増加した。今後も継続して実践を続け、長期的な指導による成果について検証していきたい。

<参考文献>「発想法」/川喜田二郎.中央公論社.1967
<参考文献>「W型問題解決モデルに基づいた科学的リテラシー育成のための理科教育に関する一考察―問題の把握から考察・活用までの過程に着目して―」/五島政一・小林辰至.理科教育学研究 vol.50.2.2009

TAGS ;  平成28年度    下越    中学校    理科   



「教科等研究セミナー」
科学的な根拠を明確にし、現象を説明できる生徒の育成を目指して
〜中学校3年「化学変化とイオン」において4つの手だてを用いた実践〜
五泉市立山王中学校
荻野 伸也

  理科の学習において、科学的思考力・表現力・判断力の育成は重要な要素である。しかし、本校生徒の実態をレポート記述やアンケートから分析すると、考察時に直感や既有の科学的概念と観察・実験結果を結び付けていない実態が明らかになった。
 そこで、生徒が根拠を明確にできると考える手だてを4点を導入することにした。導入した手だては、「1枚ポートフォリオ評価」、「スモールステップのワークシート」、「ワールドカフェ」、「視覚的に捉えられるツール」の4点である。2年間、中学校3年「化学変化とイオン」の単元において、この4点を用いた実践を行った。

1 研究1年次(手だての有効性の検証)
 手だて4点を取り入れた授業において、生徒のワークシート記述を分析すると、根拠となる知識や科学的概念が全て記述されていた生徒の割合が、平均80%以上であった。さらに、各手だての有効性を、ワークシート記述との相関や、プロトコル分析から行った。その結果、それぞれの手だてを活用して、生徒が現象の根拠を見いだしていることが明らかになった。生徒が、現象の根拠を明確にする上で、手だて4点は有効であると立証できた。
2 研究2年次(手だてを利用した説明活動の充実)
 2年次は、手だて4点を活用しながら、生徒一人一人が他者に説明する活動を導入した。他者への説明活動は、「主体的・対話的で深い学び」を促すことにつながる。評価方法を工夫しながら実践を重ね、生徒の変容を分析した。分析の結果、多くの生徒が、現象の根拠を明示しながら他者に説明していく姿に変容していった。
 本研究で、導入した手だて4点は根拠を見いだす上で有効であると立証できた。さらに、説明活動を充実させることで、生徒が根拠を意識して事象を捉える姿に変容していくことが明らかになった。今後、他の単元でも実践を積み重ね、「主体的・対話的で深い学び」を促していく。

TAGS ;  平成28年度    下越    中学校    理科   



「教科等研究セミナー」
誤概念定着を解消する理科指導
新潟市立巻北小学校
江端 卓

 これまで、理科の実践をしていく中で感じられた児童の姿は以下の通りである。
 「見ることができる現象だけに目を向けてしまい、そこにとどまってしまう。自然の事物・現象に詳しく迫ろうとしたり、それらの仕組みについて考えたりすることがないと、表面的な理解で満足してしまう。そのため、条件が変わったり、場面が違ったりしてしまうと、説明できなくなる。」
小学校4年で学習する目に見えない事象の理解は、実験結果を説明するだけでは十分ではない。また、児童がもつ誤概念は日常生活から得られたものが多く、なかなか変容しにくい。
これを解消する手だてとして、小学校4年理科「水の3つのすがた」「ものの体積と温度」において、観察実験を行うとき、次のような働き掛けを行った。
1 予想や結果を吟味させるために、比較する観点を提示する。
2 目に見えない変化は、ホワイトボード上で、モデル図を用いて表現させ、その内容を説明させる。モデル図は粒(大きさや形の変化)と矢印(動く方向と強さ)で表す。
3 予想や結果について、小集団でリレー形式の説明活動を行わせる。
4 実験結果とその説明をもとに、他の関連する事象へ適用させる。
比較する観点をもとに、個人でモデル図を作成させ、小集団の中でそれらを検討させたことで、児童の思考が修正されたり、補完されたりした。また、リレー形式で説明活動を行わせたことで、全員参加の意識が高められ、学習を自分事として捉えさせることができた。さらに、他の事象へ適用させることで、児童は、新たに獲得した概念を確かなものにすることができた。
一方で、課題は以下のことが考えられる。
・導入場面で学習課題の共通理解を図ること。
・机間指導での児童理解と、教師の言葉掛けの精度を上げること。
・児童同士が、互いの考えを聞き合い、妥当性を検討できるような小集団の仕組みを作っていくこと。

TAGS ;  平成28年度    新潟    小学校    理科   



「教科等研究セミナー」
観察・実験の結果に即した考察が書ける理科指導
新潟市立漆山小学校
豊岡 篤

  TIMSS2011では、理科において記述式の問題の正答率は51.4%で、半数近くが正答できていない結果となった。また、平成24年度に実施された理科における全国学力・学習状況調査では、「科学的な思考・表現」に関する評価が重視され7割の問題がこの評価に当てられていたが、平均正答率は57.8%であった。この調査の報告書の中で、理科において「観察・実験の結果などを整理・分析した上で、解釈・考察し、説明することなどに課題がみられる」と示された。
 知識はしっかりと身についているが、それを用いて科学的に説明したり、論述したりすることを苦手とする児童は多い。特に考察場面では、実験・観察で得られたデータを使っていなかったり、科学的な用語を正しく使えずに、論理的な文章になっていなかったりしている。
 そこで、考察において実験・観察から得られた結果を正しく使い、科学的な論述が書ける児童を育てるために、データの読み取りの工夫をしたり、話合いを通してデータと文章の整合性を確認したりして、考察を書くことができるようにする。
 次の3点から解決に迫った。
1 結果の整理
 これまでの実践から、予想や結果の整理の場面で、他者の結果と比較をしやすくすると規則性や法則を見付けやすいことが分かった。他の単元でも同様にまとめることができるか検証するとともに、考察への記述につなげるために実験結果にある共通の数値や現象に着目させた。
2 話合い活動
 話し合うときに、自分の考えを伝え合うだけの話合いになっていることがあった。そこで、話合う論点を、「実験の結果が正しく述べられているか」「結果から分かったことが妥当か」として、話し合いを行う目的を明確にした。
3 「科学のことばブック」の作成
 振り返りの場面で、新たに出てきた科学用語を単元ごとにまとめた。単元を通して繰り返し科学用語を確認し、使用することで知識の定着につなげた。
 児童の考察を書くための支援となったが、まだ論理的でない考察を書いている児童もいる。実験結果を正しく解釈し、考察を書くことができる児童を育てるために、これからも研究を続けていく。

TAGS ;  平成28年度    下越    小学校    理科   



「教科等研究セミナー」
どの子も自分の考えを記述できる理科指導
長岡市立大河津小学校
吉田 航

  国際学力調査の結果から、思考力・判断力・表現力を問う、記述式問題に課題があることが指摘されている。これまでの私の指導は、考察等の記述の場面に力を入れてきたが、不十分な記述が多い状況であった。また、理解は十分であっても、なかなか記述ができないという児童も多く見られた。
 これらから、児童全員が自分の考えを記述できることを目指し、次の2点から解決に迫った。
1 単元を貫く言語活動の設定
 何のための実験か、何のために考えを記述するのかが明らかになるよう、単元を貫く言語活動を設定した。単元の導入時に中心課題を設定し、振り返りの際には中心課題についての考えを書かせるようにしていった。書く目的を明らかにすることで、見通しをもたせることと意欲の継続を図った。
2 つぶやき(自分の思い、考え)を記述できる付箋の活用
 実験や観察をする際、縦2.5cm、横7.5cmの大きさの付箋を用意し、1枚の付箋に1文か1単語を記述するようにした。記述の内容を、事実・感情・疑問に分類し、付箋の端に記号を書かせた。簡単にメモできることから、書くことへのハードルを下げ、考察や振り返りでの記述の材料となることをねらった。書いた付箋はグループ内で見せ合うことも行った。
 単元を貫く言語活動を設定したことで、児童は目的意識をもって実験に臨むことができた。実験場面だけでなく、考えを記述する場面や考えを交流する場面でも意欲的に取り組む様子が見られた。付箋を活用したことで、普段はなかなか考えを記述できない児童が積極的に記述していく姿が見られた。また、記述の内容を分類させたことで、児童は、実験結果を予想と繋げて考えたり、次時への見通しをもったりすることができた。付箋に1文、1単語という制限を設けたことで、書いた内容を整理しやすくなり、まとめて記述する際に有効であった。
 児童全員が記述できるようになってきたが、「科学的」という点で不十分な児童もいる。また、単元を貫く言語活動は有効に働く場面もあるが、児童に身に付けさせたい力や考え方から、更に有効なものになるよう、活動内容を熟考していく必要がある。

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    理科   



「教科等研究セミナー」
習得した知識・技能を活用する児童をはぐくむ理科指導
燕市立燕東小学校(上越教育大学大学院)
橋本 直信

  中教審の教育課程企画特別部会は、新しい時代に必要となる資質・能力の1つとして、「知っていること・できることをどう使うか(思考力・判断力・表現力等)」を挙げている。つまり、習得した知識・技能を活用する力が求められている。私は、次の2つの手だてを用いて実践を行った。
1 児童に見通しをもたせる課題提示と教具の工夫
 私の今までの経験では、習得した複数の知識を組み合わせて考える問題や日常生活に置き換えて考える問題になると、答えられない児童が多かった。これは、児童が学習した知識・技能をどう使っていいのか見通しをもつことができていないことが原因であると考えられる。児童は見通しをもつことができれば、課題解決に向かうことができる。そのためには、課題やその提示方法を工夫し、見通しをもたせる必要がある。また、課題を解決するためのツール(教具)があればなおさらである。そして、課題を解決していく中で、習得した知識・技能が課題の解決に役立つよさや日常生活との結びつきを実感することができると考えた。
2 自分の考えを深める3つの説明活動
 1つ目の説明活動は、個人➡班(教師)➡全体とスモールステップで行う説明活動である。班での話合い、または教師への説明を挟むことで、自分の意見に自信がもてなくても、班の友達の意見を聞いて自信を得たり、意見を変えたりしながら自分の考えを確定することができる。2つ目の説明活動は、ネームプレートを活用し、自分の立場を示して行う説明活動である。ネームプレートを活用することで、全員が自分の立場を明確にし、課題解決を行うことができる。3つ目は、班で協力し、全員が参加する状態を作り出す説明活動である。教師に説明し、合格をもらわないと実験できないというルールを作る。教師に説明する際、班の誰が指名されても説明できるようにしておくことを事前に話し、他人事ではいられない状況を意図的に作る。
 以上の3つの説明活動を状況に応じて選択したり、組み合わせたりすることで、自分の考えを深め、習得した知識を活用する力をはぐくむことができると考えた。

TAGS ;  平成28年度    上越    小学校    理科   



「教科等研究セミナー」
中高の学びの連続性を意識した中学校数学の授業づくり
〜関数において高校数学への接続を意識した取組〜
新潟市立高志中等教育学校
神蔵 康紀

  中高一貫校で学ぶよさは、数学を学ぶ大切さや、次にどのように発展していくのか、数学が社会の発展や自分の将来のためにどう役立つのかについて、継続的に学ぶことができることである。実際の授業の場においては、高校の内容を意識した試行錯誤や、実験、観察、資料を収集整理することで数学的活動を促していくことができる。
 中学校3年で学ぶ関数y=ax^2(以下、^2は2乗を表す。)は、一般に2次関数と包含関係があるが、そのことには触れられずに単元の学習が終わる。その後、高校数学Tで、2次関数の一般式y=ax^2+bx+cをy=a(x−p)^2+qと式変形して放物線が移動することを学ぶ。関数y=ax^2と2次関数の共通点や相違点に気付くと、関数y=ax^2のグラフの特徴や値の変化の様子が鮮明になると考えた。また、中学校3年で一度触れておくことで、グラフの平行移動と式との関係の原理について、高校で学ぶ段階での理解も助けるようになると考える。
 授業の取組では、y=ax^2のグラフについて2次関数のグラフとの比較により、放物線の頂点はいつも原点にあるものという思い込みを揺さぶる。生徒たちはいくつかの2次関数(今回は、y=x^2−4とy=x^2−4x+4)について作図することで表やグラフで値の変化やグラフの様子を観察し、それらを比較検討することで、帰納的に一般的な2次関数のグラフについて学ぶ。課題解決に向け、仲間との協働的な活動により理解を促した。
 数学Tの学習内容は、中学校の内容からの接続を考えて構成されている。この実践により、生徒にとっては、既習事項だけのつながりよりも、将来学ぶべき内容についても触れることにより、今学んでいることについての理解を深めやすいことが確認できた。生徒の学習内容の理解レベルに応じて適切で、将来につなげられる発展を扱っていくことは有効である。

TAGS ;  平成28年度    新潟    中等教育学校    算数・数学   



「教科等研究セミナー」
協同学習を取り入れた授業の工夫
〜1年方程式の単元において〜
新潟市立大形中学校
本間  寛之

  2021年度全面実施される学習指導要領では、初等中等教育において、何を教えるかという知識の質や量の改善に加え、どのように学ぶかという学びの質や深まりを重視し、主体的・協働的に学ぶ学習(いわゆるアクティブ・ラーニング)やそのための指導の方法を充実させていく必要性について言及している。
アクティブ・ラーニングの学習スタイルとして、これまでにもファシリテーション、構成的エンカウンター、ピア・サポートなど、生徒間の相互作用を重視したものが多く扱われてきている。中でも生徒間のかかわりを重視した授業設計である、協同学習の基本技法に注目した。協同学習は、生徒が更に効果的に一緒に勉強するのを手助けするための原理と技法(JACOBS et al. 2002)であり、様々な技法がある。
1年生の方程式の単元を通して、協同学習のスタイルと技法を計画的に組織し、実践を行う。主体的・協働的に学ぶアクティブ・ラーニングの手法を取り入れることで、学習意欲と学力の向上につなげたいと考えた。
  本実践では「協同学習の技法」(バークレイほか、2009)、先生のためのアイデア・ブック-協同学習のための基本原則とテクニック-(ジェイコブス 2002)を参考に技法を採用した。方程式の単元において、問題の質に応じて次の@〜Cの技法を用いた。@相談タイム、Aお隣に聞こう、Bラーニングセル、Cテスト=テイキング=チームである。これ以外にも多くの技法があるが、1年生なので、基本的な技法に絞って採用した。
  実践を通して、生徒の学習意欲や学力の向上を図ることができたかを検証していく。また、協同学習の効果的な取り入れ方について分析をする。

TAGS ;  平成28年度    新潟    中学校    算数・数学   



「教科等研究セミナー」
表、式、グラフのそれぞれのよさを実感し、主体的に課題解決に生かそうとする生徒の育成
〜「表・式・グラフシート」を用いた一次関数での実践を通して〜
見附市立南中学校
鈴木 克佳

  過去の全国学力・学習状況調査の数学の結果から、関数領域の指導に大きな課題があることが分かる。また、学習指導要領解説数学編では、表、式、グラフを相互に関連付けて関数の特徴を調べる能力を伸ばすことを重視している。しかし、これまでの私の指導を振り返ると、式に関する知識や技能を習得させる指導に偏っていた。
 このような実態を踏まえ、本研究では、2年生の一次関数の指導において、生徒自らが選択する「表・式・グラフシート」を用いた実践を行った。この実践で、表、式、グラフの考えをそれぞれ比較、検討することで、それぞれのよさを実感し、課題解決に生かそうとする力を高めることができるかを検証した。
 授業中の生徒の様子や単元後のアンケートから、表、式、グラフのそれぞれのよさを理解しながら課題解決に取り組む様相が見られた。また、単元後の評価問題の結果から、表、式、グラフを相互に関連付けて課題解決する力の向上が見られた。

TAGS ;  平成28年度    中越    中学校    算数・数学   



「教科等研究セミナー」
生徒の学びに向かう力を引き出す手だての工夫
〜「確率」商品当てゲーム問題において、対比的に課題を提示することを通して〜
新潟大学教育学部附属長岡中学校
宮田 雅仁

  商品当てゲームとは、次のような問題である。「挑戦者の前に3つの箱が置かれている。その1つは、賞品が入っている当たりの箱である。司会者はどれが当たりの箱かを知っている。ゲームの進め方は@挑戦者は、最初に1つの箱を選ぶが、中を見ることはできない。A司会者は、残った箱のうち、はずれの箱を1つ開けて見せる。B挑戦者は、最初に選んだ箱を変更する、または、変更しない、のいずれかを選択する。」である。
 直観として、2択になるわけだから変更してもしなくても当たる確率は1/2になると思われるが、実際は変更した場合、当たる確率が2/3となる。
 この授業において、これまでの自分自身の指導を振り返ると、次のような流れであった。
1 教師が商品当てゲーム問題を示す。生徒は数学的に変更してもしなくても当たる確率は1/2と考える。
2 教師が実験をして確かめるよう指示する。
3 教師が実験結果をまとめ、変更した方が当たる確率が2倍高くなることを確認する。
4 生徒がどうして2倍高くなるのか疑問に思い、数学的に追求する。
 この流れの問題点として、ほとんど教師主導になっていることが挙げられる。
 そこで、本実践では、ゲームの進め方でAを抜いた「進め方1」と通常の進め方である「進め方2」を対比的に提示した。このことにより、上記の流れが次のように変化した。
1' 教師が「進め方1」と「進め方2」の2パターンを提示した。「変更しない場合、当たる確率はどちらの進め方でも1/3になるはずだから、進め方2で変更しない場合の当たる確率が1/2になるのはおかしい。」と生徒は考えた。
2' 生徒は、統計的に確かめてみたいと思い、実験した。
3' 生徒が実験結果をもちより、変更した方が確率が高くなるという評価をした。
4' 生徒は、変更した方が確率が高くなることを数学的に追求した。
 課題を対比的に提示したことにより、問題解決のプロセスを生徒主導で進展させることができた。しかし、「3'」では、実験方法が適切でない班もあったため、変更した方が高くなるという評価にとどまり、2倍という数値に着目できなかった。今後は「2'」に教師がどの程度介入していくべきかを検証していきたい。

TAGS ;  平成28年度    中越    中学校    算数・数学   



「教科等研究セミナー」
多様な考えを生かし、児童の考えを深め広げる算数授業の具現を目指して
新潟市立小針小学校(大学院)
齋藤 誠也

  これからの算数・数学教育において、「主体的・対話的で深い学び」を実現することが求められる。児童が「深い学び」を感じるためには、他者との協働が必要である。
 今までの私の授業を振り返ると、一斉での授業を中心としながら授業者が仲介役となり、児童の話をつなげたり児童同士の話合いを促したりすることが多かった。多くの授業が一斉指導を中心とした授業だった。このような授業では、数人の児童の考えしか取り上げることができなかった。また、授業のねらいに沿った考えのみを取り上げてしまい、児童の素朴な考えを生かすことができなかった。さらに、「友達の話を聞く」「黒板に書かれたことをノートに写す」のみで授業を終える児童や学び合いに参加することのできない児童が存在した。
 そこで、児童同士が主体的にかかわり、学級の児童全員が学習活動に参加し、他者との協働を通して学びを深め広げていく授業の具現を目指した。
1 ファシリテーションの手法を取り入れた学習活動
 「付箋と模造紙を用いたグループでの話合い」を行った。ファシリテーターやライターといった役割は与えず、全員が同じ立場で話合いをするようにした。発表の順番や心構えは確認し、話合いにおける視点を明確にして話し合わせ、模造紙に記録させながら、児童同士の交流を生み出した。
2 ジグソーの手法を取り入れた学習活動
 「同質集団での話合い(エキスパート活動)と異質集団での話合い(ジグソー活動)」を行った。エキスパート活動で、自分の考えを確立させ、ジグソー活動の中での主体的・協働的な交流につなげた。
 本実践を通して、児童同士が相互に作用し合う手法を意図的に取り入れた学習活動が、児童の学びの深まりや広がりを具現する上での有効な手段となり得ることが分かってきた。今後もよりよい指導の在り方を探っていく。

TAGS ;  平成28年度    新潟    小学校    算数・数学   



「教科等研究セミナー」
学びの自覚を促すかかわりの場と振り返りの工夫
新潟市立新津第二小学校
佐藤 晶子

  「算数が楽しい」というアンケート項目に否定的に答えている児童にとって、算数の学習は「嫌い」「楽しくない」と感じる教科である。このような児童が多い学級では、普通に算数の学習を行っても児童は算数を楽しく感じない。
 そこで、算数の授業では特に、学習問題の提示の仕方、問題解決の見通しのもたせ方、ペアや班でのかかわり方など様々な取組を行ってきた。児童は算数の授業中は楽しんで学習に取り組んでいた。しかし、各単元が終了した後のアンケートでは、「算数が楽しい」と答える児童の割合は大きく変化しなかった。
 私はその原因を、「授業で何が分かったのか」「どんな考えのよさに触れたのかと」いった「学びの自覚」がないからではないかと考えた。算数の学習で「何を学び何ができるようになったのか」という「学びの自覚」をすると算数の楽しさが分かるようになるだろう。そのことで、「算数が楽しくない」という児童は減り、「楽しい」と感じる児童が増えると考えた。
 本研究では、学びの自覚をもたせるために、学んだことや新たに手に入れた考えを学習後に振り返り、文章によって表現させる。そのため、振り返りの視点を示して指導するとともに、意図的なかかわりの場を設定した。かかわりの場を工夫した授業後、振り返りを書かせることで学びの自覚を促せるかを、単元終了後のアンケートの結果と振り返りの内容をもとに検証した。

TAGS ;  平成28年度    新潟    小学校    算数・数学   



「教科等研究セミナー」
子どもが夢中になって考え、理解を確かなものにするための数学的誤概念を生かした授業づくり
新潟市立新潟小学校
佐藤 諒子

  児童の理解は、分っているつもりでも、経験をもとにして考えがちである。このような経験的、自然発生的にもつイメージや思い込みのことを、「数学的誤概念」と呼ぶこととする。児童に夢中になって考えさせるためには、経験とのズレを感じさせる手だてが必要である。そのズレから、児童が「なぜだろう。」と学習課題をもち、集中力を持続させて思考するようになり、友達と考え合うことで理解を確かなものにしていくと考える。
 そこで私は、第4学年の単元「角」と「小数」の実践を通して、次の2点から検証した。
1 数学的誤概念が表出する問題提示
 「角」では、パックマンを児童に作らせ、一番大きな口を開けているパックマンはどれかという問いに、180°が一番大きいと捉えている児童が多く、これ以上大きな口を開けたパックマンは作れないという数学的誤概念を表出させた。また、「小数」では、小数第二位までの数+小数第一位までの数の筆算において、小数点の位置を揃えずに、末尾を揃えてしまう数学的誤概念を表出させた。
2 揺さぶりをかける発問から作る、数学的誤概念をもとにした学習課題
 「角」では、180°口を開けているパックマンを指して、「これ以上大きな口を開けたパックマンは作れないよね。」と揺さぶりをかけると、「作れない。」という児童と、「あごがはずれちゃうけど、できるよ。」という児童に分かれ、『一番大きな口を開けているパックマンは、どんなパックマンなのかな』という学習課題が生まれた。「小数」では、教師が間違えた方法で計算して見せ、「これでいいよね。」という問いに、児童は、「違う。」「なんで違うか言える。」と話し始めた。『小数どうしのたし算は、どうやって計算すればよいのかな。』という学習課題が生まれた。児童は、学習課題がはっきりすると、夢中になって考え始め、話合いを通して数学的概念を獲得し、理解を確かなものにしていった。
 このような授業を進めていくには、教師が児童の数学的誤概念を把握しておく必要があると考える。今後は、児童がどんな誤概念をもっているのかを探していきたい。

TAGS ;  平成28年度    新潟    小学校    算数・数学   



「教科等研究セミナー」
意味と手続きを関連させた算数指導
新発田市立御免町小学校
岩ア 賢一郎

  算数科における考え、表現する手だては、具体物の他、言葉、数、式、図、表、グラフなどである。また、「考える能力と表現する能力とは互いに補完しあう関係」(学習指導要領)である。これまでを振り返ると「ある問題に出合ったときに、頭の中で考える児童が多い」という印象が残る。手続き(立式や答えに至る一定の形式や順序)ばかりが先行して、意味(立式や答えに至る根拠)が伴っていないのである。つまり、立式したり計算したりするときに、直感的、形式的に考えていて、立式や解に至る根拠が見えないのである。
 以上のことから、計算や立式をするときに、意味と手続きを関連させて考えさせることにより、児童たちは考え、表現し、理解がより深まっていくのではないかと考え、次の2点から課題の解決に迫った。
1 モデルの共有化
 2桁×1桁の筆算において、「位ごとに計算する」という筆算の原理(意味)を図式化したモデルを示し、共有化を図った。この図式を使うことにより、繰り上がりの仕方や3桁×1桁の計算(手続き)が意味を伴ってできるようになった。
2 モデル図の活用
 2段階の式で答えを求める問題は、学力テストで正答率が低かった。複雑な問題場面を図化することが重要と考え、モデルの図を示した。児童は、別の問題でモデルの図(意味)を問題場面に合わせて新しく構成して正しく立式(手続き)することができた。
 今後も、問題解決場面で様々な方法が選択できるよう、場面に応じたモデルを示し、活用させることによって、児童が意味を伴った手続きをできるよう研究していく。

TAGS ;  平成28年度    下越    小学校    算数・数学   



「教科等研究セミナー」
考える楽しさを実感する児童の育成
〜6年「分数の除法」の学習を通して〜
魚沼市立須原小学校
安原 雄貴

  全国学力・学習状況調査において、算数・数学の学習に対する関心・意欲・態度についてのアンケート結果が示されている。そこでは、各質問に対する肯定的評価が軒並み80%を超える中、「算数の勉強は好きですか」の質問に対する肯定的評価のみが7割を切り、66.7%となっている。
 当学級では、昨年から「算数の授業が楽しいか」のアンケートを行っている。そこで、肯定的評価をした7割の児童は、課題を解決することに、楽しさを感じていることが分かった。課題について考えを巡らし、解を得ることが喜びにつながっていることを確認した。また、「数と計算」の領域が他の領域よりも、考える楽しさを感じる児童が少ないことが分かった。このことから、算数の「数と計算」の領域で、考える楽しさを実感する児童を育成したいと考えた。
 6年生では、「分数の除法」について学習する。「分数の除法」では、演算決定が難しいことが広く指摘されている。当学級の児童も、分数の除法の学習で考える手だてをもてず、演算決定につまずき、楽しさを感じることができないと考えられる。
 そこで、本研究では、「分数の除法」の学習において、演算決定するための手だてを用い、思考を促すことが、考える楽しさを実感することに有効かを検証する。

【手だて】
1 数の関係を比例的に捉えさせるために、対応数直線を用いる
 対応数直線図を使って、数の関係を捉えたり分からない数を推測したりすることによって、演算決定を容易にすることができると考える。
2 数直線の数学的表記に対する意味付けや見直しを行う場面を設定する
 数直線上に表わした数や矢印、比例的に捉えた数の関係を示す数学的表記について、考えの根拠を説明したり、他者の考えを知ったりすることで、演算決定における過程について考えを深めたり、演算決定の種類を拡張したりすることができると考える。
<参考文献>
分数の乗除法の意味指導に関する一考察 田端輝彦 宮城教育大学 2010
比例的推論の進展を促す数学的表記の探求による授業の開発と評価 日野圭子 宇都宮大学 2010

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    算数・数学   



「教科等研究セミナー」
自分の考えを説明し、他者と比較することで個の理解を深める工夫
〜生徒が思考しやすい資料の内容と意見の比較に重点を置いて〜
見附市立南中学校
桶谷 圭介

  生徒が社会的事象を深く理解していくためには、資料から得た事実を基に自分の考えをもち、自分が考えなかった(考える時点で思いつかなかった)視点と出合い、考えを強化したり加えたり、再認識したりする必要がある。資料から読み取った事実が考える出発地点になるので、生徒が考えたくなる(手軽、身近、生々しい)資料と出合うことが必要である。
 今回は以上のことを意識して二つの実践を行った。
 実践@「地方自治と住民参加」
 実践A「第二次世界大戦と国民生活〜見附町の様子と長岡空襲を通して考える〜」
 実践の中で二つの手だてを用いて、この理解を深めることを目指した。
1 手軽で、身近で、生々しい資料との出合い
 生徒が社会的事象について考えていく出発点となるのが資料である。今回は、生徒にとって手軽に手に入り、身近で、生々しい資料を使うことを意識した。実践@では「広報見附」を用いて、見附市の財政について考えた。実践Aでは「昭和20年の新潟日報と昭和35年の見附新聞」を用いて、戦中の人々の生活について考えた。
2 自分と他者の意見を比較する
 自他の意見を比較することで、自分には無かった考えを知ることができ、自分の考えを再認識することが出来た。また、資料から読み取り、自分の考えをもった上で、他者との比較の中で思考していくことで、社会的事象について個の理解が深まると考えた。

TAGS ;  平成28年度    中越    中学校    社会   



「教科等研究セミナー」
資料の読み取りに基づいて思考を深める授業づくり
十日町市立十日町中学校
村山 和弘

  中学校学習指導要領解説社会編では、キーワードとして「思考力・判断力・表現力」の育成が示されている。また、次期学習指導要領に向けた、社会・地理歴史・公民ワーキンググループにおける論点整理においても、「思考力・判断力・表現力」は引き続き重要視されている。これは、社会的事象を単に「知る」だけでなく、その背景や理由を根拠をもって自分なりに表現する力を伸ばすことが今後も重視されていくことを意味している。
 そこで、私は、単元構成を見直し、単元のねらいに即した資料を提示し、多面的・多角的に考察する場面を設定することで、生徒の「思考力・判断力・表現力」が高まると考え、研究テーマを「資料の読み取りに基づいて思考を深める授業づくり」とした。
 また、上記の研究テーマに迫る手だてを、以下の3点とした。
1 単元を貫く学習課題の設定(=単元構成の工夫)
 単元の始めに学習課題を提示し、生徒にゴールイメージをもたせる。1単位時間で習得した知識・技能を単元のまとめで活用できるため、社会的事象を多面的・多角的に捉え、根拠をもって自分の考えを表現することにつながる。
2 学習課題に迫るための資料の精選
 次の3点を意識して資料の精選を図る。@教科書の記述を再確認できる資料、A教科書の内容を深化・発展させる資料、B教科書と違った視点の資料
 これらの資料を比較・関連付けさせ、自分の考えを深めさせる。
3 小グループによる学び合いの設定
 学習課題の追求のため、個人での読み取りを小グループで発表し合う場面を設定する。これにより、様々な見方・考え方に気付き、自分の考えを再構成することにつながる。
 生徒の「思考力・判断力・表現力」を育成するためには、日々の授業を充実させることが必要である。今後も、単元構成の工夫や学習課題の設定、資料の精選を自らの研究課題として追求していきたい。

TAGS ;  平成28年度    中越    中学校    社会   



「教科等研究セミナー」
比較・関連付けして社会的事象の意味を捉える子どもの育成
〜 クラゲチャートの活用を通して 〜
佐渡市立金井小学校
椎井 慎太郎

  「比較・関連付けして社会的事象の意味について考える力」は、社会科で育てたい思考力の一つである。しかし、現行学習指導要領の課題に挙げられているとおり、その指導は難しい。これまでの指導を振り返っても、「関連付けて考えましょう。」と、付けたい力を意識して声を掛けるようにしてきたが、一部の児童にしか関連付けを促すことができなかった。その結果、社会的事象の意味を明確に捉えさせることができなかった。
 そこで、本実践では、児童の自発的な「比較・関連付け」を促し、その結果として社会的事象の意味を捉えさせるために、思考ツールを活用する。思考ツールには、「情報の可視化と操作性」といった特性や「促す」「気付きやすくする」という役割がある。このような思考ツールのよさを最大限に生かすことによって、上述した思考力を育てることができるのではないかと考えた。
 そこで、本実践では次の手だてを講じた。
1 比較・関連付けをさせる場面において、同じ観点の足をもったクラゲチャートを2つ並べる
 社会的事象の意味を捉えさせるために、思考ツールの1つである「クラゲチャート」を活用し、2つ並べて比較しやすくする。さらに、比較した後の自発的な関連付けを促すために、クラゲの足を同じ観点で並べるようにする。このようにすることで、クラゲチャートAの足と、クラゲチャートBの足を比較しやすくするとともに、観点をそろえた足があることで、児童からの自発的な関連付けが促されると考えた。
2 関連付けを促し、相違点を明確にするための学習活動を設定する
 2つのクラゲチャートを比較・関連付けする際に、その相違点が明確になることによって、社会的事象の意味が捉えやすくなると考えた。そこで、そのための学習活動を設定する。具体的には、全体共有場面→自力解決場面→グループ検討場面の3つの学習活動を設定することによって、関連付けを促し、相違点を明確にさせるようにした。
 以上の手だてを行うことによって、6年生「新しい時代の幕開け」の第5時では、クラゲチャートを活用することによって社会的事象の意味を捉える児童が増えた。今後は、政治単元において手だての有効性を検証していきたい。

TAGS ;  平成28年度    佐渡    小学校    社会   



「教科等研究セミナー」
社会的事象を多面的に考える力をはぐくむ社会科授業
五泉市立五泉南小学校
番場 裕輔

  学習指導要領では、「公民的資質の基礎を養うこと」が明記され、これから国家・社会の形成者として行動していく上で、児童が社会的事象について自分の考えをもち、多面的に考える力が必要とされることが示されている。         
 そこで、以下の方策を用い、社会的事象を多面的に考える力をはぐくむ授業の在り方を研究した。単元名は、「世界とつながる日本の工業」(5年生)である。                                          
1 価値判断を問う課題を提示する。
    「(自動車の)国内生産と海外生産、どちらを大切にしたら日本の自動車産業は明るいと思いますか。」                           
2 調査活動を行い、事実を集めさせる。
    資料を用いて情報収集をしたり、ゲストティーチャーの話を聞いたりする。                         
3 集めた事実をもとに、自分の考えをもたせる場を設ける。
    討論を前に、自分の立場を決め、集めた事実をもとにして考えをもつ。              
4 討論を行い、考えを交流させる。                             
    討論を通して、多様な考えに触れる。
5 自分の考えをまとめさせる。                               
    これまでの学習を総合して、自分が考えたことをゲストティーチャーに手紙を書く。
 このような方策により、それまでとは児童の発言内容や記述内容に変化が見られ、多くの児童が社会的事象を多面的に考える力が付いた。成果とともに以下の課題もあった。
 ・資料をもとにした事実を自分の考えに反映さえるところにやや弱さが見られた。 
 ・5が自由記述だったため、児童の考えが表出されにくかった。          
 課題を修正し、より児童の社会的事象を多面的に考える力をはぐくむ授業の在り方の研究を今後も進めていく。      

TAGS ;  平成28年度    下越    小学校    社会   



「教科等研究セミナー」
社会的事象や考えをつなぎ、多角的に考える子どもの育成
〜イメージマップの活用を通して〜
長岡市立千手小学校
冨澤 智宏

  社会科の授業では、事象と事象とを関連付けて考えたり、仲間の考えと自分の考えを関連付けたりしながら、社会的事象を多角的に捉えていくことが大事であると考える。
 教育課程部会 社会・地理歴史・公民ワーキンググループの「資料14 社会、地理歴史、公民で育成すべき資質・能力の整理(案)」においても、「社会的事象の特色や相互の関連、意味を多角的に考える力」を一層重視する方向が示された。
 そこで、次の2点からその解決に迫った。
1 イメージを膨らませるために、事象をつないでいく
毎時間、授業の終末に分かったことや考えたことをイメージマップに記入させていく。事象と事象を関連付けながらつながりを可視化していくことで、社会的事象を多角的に考えられるようにした。
2 個々の考えの関連や違いを可視化するために、考えをつないでいく
 学習問題を追求する場面で、グループで考えを伝え合う時間を設定する。その際に各自の考えを短い言葉でイメージマップに記入していく。多様な考えを関連づけながら1枚のイメージマップに表すことで、共通点や相違点を可視化させる。できたイメージマップをもとに、社会的事象を多角的に考えられるようにした。
 上記の手だてを講じ、6年生の戦争単元で手だて1について、3年生の買い物単元で手だて2について実践を行った。イメージマップを活用することで、社会的事象に対する認識の広がりを可視化したり、他者の考えにつなげて考え、共通点や相違点を可視化したりすることができた。
 今後も社会的事象について多角的に考えることができる児童の育成を目指して研究していく。

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    社会   



「教科等研究セミナー」
子どもの追求意欲を高め 事実と事実を関連付ける力をはぐくむ社会科授業
〜比較を促す資料提示の工夫〜
小千谷市立小千谷小学校
石井 寛二

  教育課程部会の社会・地理歴史・公民ワーキンググループでは、「育成すべき資質・能力の整理」で、社会的事象の特色や相互の関連、意味を多角的に考える力、社会に見られる課題を把握し、社会へのかかわり方を選択・判断する力、そして、思考・判断したことを説明する力を挙げている。これらの力を高めるためには、児童が社会的事象に対して「なぜ」「どうして」という問題意識をもち、「調べてみたい」「知りたい」という追求意欲が高い状態にあることが必要である。
 そこで、児童の思考力・判断力・表現力を高める過程を、次の3つの段階に分けて、それぞれに手だてを講じた。
1 問題意識を高める段階
 2つの資料を提示することで、比較を促し、違いや変化に着目させる。児童が気付いた違いや変化から、「なぜ」「どうして」という問題意識を高める。
2 事実と事実を関連付ける段階
 児童の問題意識が高まった状態で、関連付けさせたい資料を提示する。児童が課題解決のために、社会的事象の特色や相互の関連を考察する姿を期待する。
3 思考・判断したことを説明する段階
 学習のまとめとして、課題に対して自分の考えを記述する。学んだことを自分なりにまとめ直す中で、思考・判断したことを説明する力を高める姿を期待する。
 以上の3つの段階を踏むことで、児童は、社会的事象の特色や相互の関連に気付き、事実と事実を関連付けて記述することができた。
 今後も、追求意欲や問題意識を高める手だてについて研究し、児童の思考力・判断力・表現力を高めていきたい。

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    社会   



「教科等研究セミナー」
中学生における書字練習指導の工夫
〜主に学力低位の生徒に対して〜
三条市立本成寺中学校
吉澤 仁志

  多くの中学校では基礎テストと称した漢字テストを行っているが、そのための指導は十分ではなかったという反省がある。また、基礎テストの結果は生徒の自尊感情と密接に結びつくものである。そこで、主に反復学習等を苦手とした学力低位の生徒に対して、漢字の書字練習のワークシートを工夫し、どのような方法が効果的であるかを研究した。
 最終的に作成したワークシートの工夫は、以下の6点である。
・教科書体を用いる。
・音読みと訓読みの漢字を分ける。
・漢字に対応する読みを明確にする。
・漢字の構成要素単位の一部を消しておく。
・漢字は横書きとして、縦に練習する形式にする。
・書字練習は2回とする。
 実践の結果、難しい漢字であっても効果的であると確認できた。しかしながら、長期記憶に対応できるかは今後も検討する必要がある。

TAGS ;  平成28年度    中越    中学校    国語   



「教科等研究セミナー」
説明的文章をクリティカルに読む学習指導法の研究
〜三角ロジックを活用した1.2年説明的文章のクリティカル・リーディング指導のあり方についての一考察〜
長岡市立江陽中学校
伊藤 裕

  現在、私たちを取り巻く社会は高度に情報化され、常に情報が自分にとって価値のあるものなのかを主体的に判断しなければならない状況にある。これは、これからの社会を創造する生徒たちも例外ではない。私は、生徒が困難な課題や状況に直面したとき、そこから目を背けるのではなく、自ら考え行動できる主体者に成長してほしいと願っている。困難な課題や状況に直面したとき、それを解決する方法として「本当にそうなのか?」「もっと違う方法はないのか?」と物事をクリティカル(下記※参照)に捉え考えることが有効であると考える。
 国語科において生徒がテキストをクリティカルに読むということは、前述した捉えや考えを活用している姿と考える。しかし、クリティカルに読むといっても、その実際をイメージすることは難しい。本研究では、次の2点に重点を置き研究を推進した。
1 クリティカルな読みを実感しやすくするための工夫
 本研究では、データや事実の客観性、筆者の主張に向かう論理の整合性などから生徒が情報をクリティカルに読むことを実感させるのに適した説明的文章を教材として、それらを読む過程に三角ロジックの活用を位置付けた。また、生徒が実感を伴ってクリティカルな読みを実現していくために、中学校国語教科書に収録されている説明的文章教材を「三角ロジックを活用してクリティカルに読む」という観点で教材研究・分析し、生徒のクリティカルに読む力の伸長を図るにはどのような学習が適しているのかを検討した。
2 クリティカルな読みの系統性の検討
 中学校国語科でのクリティカルな読みをどのように系統立てて指導することができるかについて研究を深めるため、2年間の研究の蓄積をもとに、担当する1・2学年において教材の特性や学習内容の系統性を検討した。
※「クリティカル」とは「批判的」と訳される。しかし、「批判的」という言葉には一般的な理解として「他人の考えや意見の誤りや欠落を指摘する」という意味が含まれる。本研究では、そのような一般的な意味を超えた「課題を自らのものと捉え主体的・創造的に自身の考えを変容させていく生徒の姿」の具現化を目指しているため、「批判的」という語を用いずに「クリティカル」という語を用いた。

TAGS ;  平成28年度    中越    中学校    国語   



「教科等研究セミナー」
読む意欲を高め、考えを広げたり深めたりする児童の育成
〜「リテラチャー・サークル」の手法を生かして〜
新潟市立中野山小学校
相馬 朋美

  これまでの物語文の授業では、登場人物の心情やその変化と場面の様子を、発問を通して全体で読み進めることがあった。そして、発言する児童の考えだけで授業が進んでしまうことがあった。そのため、児童一人一人に、登場人物の心情やその変化を主体的に捉えさせることができず、「国語は、どうやって考えればよいか分からない」「つまらない」という思いをもたせることも多かった。
 そこで、本研究では、読書指導法「リテラチャー・サークル」(読んだことと、他のこと(自分の体験等)とのつながりを発見する、読んだ中から自分の好きなことや場面などを、絵に表す等の役割にもとづき、教材文を読む)の手法をもとにした学習活動を組み、児童一人一人が、主体的に教材文にかかわって登場人物の心情やその変化をとらえ、自分の考えを広げたり深めたりできるようにした。 
1 主体的に教材文にかかわらせる工夫
 それぞれの役割をもとに教材文を読む。その際、役割の視点にそって読むことで、教材文に主体的にかかわり、自分の考えをもてるようにした。
2 自分の考えを広げたり深めたりするための工夫
 同じ役割で交流することで、自分の考えを見直したり付け足したりした。その後、異なる役割での話し合いの場を設定し、友達の考えを聞いたり自分の考えを話したりする中で、新たな気付きを得たり自分の考えを深めたりした。

TAGS ;  平成28年度    新潟    小学校    国語   



「教科等研究セミナー」
学習活動を支える国語科書写指導の工夫
〜書字場面に応じた書く「速さ」と「丁寧さ」の意識化〜
新潟市立東山の下小学校
橋本 佳恵

  文字を書く力は、多くの学習活動を支える重要な力の一つである。しかしながら、書写の授業において学習した内容や身に付けた力が、日常の文字を書く活動に生かし切れないという課題がある。日々の学習において、ノートに書く活動で時間がかかったり、速く書けるが字が雑であったりする児童が多い。そこで、書写の学習指導を日常の文字を書く活動につなげる工夫が必要であると考えた。
 書写に関する事項について小学校学習指導要領を見ると、第5学年及び第6学年において「書く速さを意識して書く」ことが示されている。この点に関して小学校学習指導要領解説国語編においては、「書く場面の状況によって速さが決まってくることを意識すること」や「速く書くことが求められるだけでなく、ゆっくりと丁寧に書くことが求められる場面もある。」としている。このことから、学習指導要領に示されている「書く速さを意識して書く」とは、「速く」あるいは「ゆっくりと」といった速度のみではなく、丁寧さについても併せて指導する必要があることが分かる。先行研究においてはこれらの学習の必要性について触れられているものの、具体的な指導に関して日常化の視点から言及しているものは見られない。
 そこで、本研究では、書字場面に応じて適切に書く力を高めるため、高学年の書写指導において、文字を書く速さと丁寧さについて取り上げて指導した。具体的には、児童が文字を書く際に「速さ」「丁寧さ」を意識させるために「速さのものさし」「丁寧さのものさし」を活用した。文字を書く際の速さや丁寧さを意識させる上で、2つのものさしが有効であるかどうかについて検証し、有効性を確認することができた。

TAGS ;  平成28年度    新潟    小学校    国語   



「教科等研究セミナー」
文学的な文章を解釈する力を高める指導
〜思考ツールを活用したグループ検討を通して〜
阿賀町立西川小学校
中野 裕己

  文学的な文章における解釈は、読み手の既有知識や既有経験による大きな影響を受けており、同じ文章であっても捉え方に違いが生じることがある。したがって、文学的な文章を解釈する力を高めるためには、文章を多面的な見方で捉えさせることが重要であると考え、グループで解釈を交流する学習を行ってきた。しかし、文章をどのように捉えて解釈を導いているのか理解し合うことが難しく、新たな気付きが生まれて解釈が変容するような深まりは見られなかった。
 そこで、解釈を導く思考過程を明確にして可視化すること、「より納得できるのはどのような解釈か」という問題意識をもたせてグループ検討させることが必要であると考えた。小学校6年生を対象として、次の3つの手だてを用いて授業実践を行った。
1 「AorB」選択式の発問
 解釈を「AorB」で選択させる発問を行った。これによって、児童は「どちらの解釈が納得できるか」という問題意識をもち、主体的に作品の解釈や検討に向かうと考えた。
2 解釈を導く思考過程を可視化するツールの活用
 思考過程を、根拠(教材文)−理由(児童の既有知識や既有経験)−解釈(AorB)の3つの段階に整理した。そして、そのような思考を促し可視化するための思考ツール「キノコチャート」を開発し、児童に活用させた。
3 思考ツールを活用したグループ検討 
 各自が作成した「キノコチャート」を媒介とし検討することで、グループ内の児童が互いの思考を容易に共有することができた。そのことで、AorBどちらの解釈が納得できるか、根拠と理由に焦点化して検討させた。
【研究の成果と課題】
 「どちらの解釈がより納得できるか」をグループで検討する中で、新たな文章に目を向けたり、文章の新たな読みに気付いたりして解釈が変容する姿が見られた。
 その一方で、場面の移り変わりを考慮せずに検討を進める様子も見られた。場面の移り変わりを考慮して検討を進めさせる手だてが必要であると感じた。
 今後も、文学的な文章を解釈する力を高める指導について研究を深めていきたい。そして、文学作品の面白さを感じ取って意欲的に読書に向かう児童を育てたい。

TAGS ;  平成28年度    下越    小学校    国語   



「教科等研究セミナー」
表現のよさを実感させる指導 小学校低学年の「書くこと」において
燕市立吉田南小学校
松井良江

  すべての言語能力は、充実した言語活動を通して学習者のものとなる。これまでの実践から、小学校低学年の「書くこと」においては、児童の表現意欲を高める単元づくりを国語科と他教科の関連を意識して行うことが有効であると考える。
 特に、豊かな体験は書くことの意欲を高め、児童は進んで自分の思いを表現しようとする。さらに、低学年児童は表現したものを身近な人に見てもらい、心に残った表現を褒めてもらうと「表現できたこと」や「相手に伝わったこと」の喜びや実感を得ることができる。
 しかし、「表現できたこと」や「相手に伝わったこと」の喜びや実感を得るだけでは、児童が「表現方法のよさ」を十分に実感するには至らない。そこで、児童が自らの課題を中心に協働的な交流活動を行い、主体的に課題を追求し、解決していく過程を、学習活動として組織することができれば、「表現方法のよさ」を十分に実感することができると考えた。また、繰り返しの学習を通して、低学年児童が「表現方法のよさ」を実感していくものと考えた。
 近頃、みんなで意見を出し合って学び合ったり、教え合ったりして学習することが困難な状況が見られる。低学年においても、「自分に自信がもてない」「安心感のない雰囲気は嫌だ。心配だ」という児童はいる。このような現状において、まず一人一人に自信をもたせて仲間と関わろうとする児童を育成し、安心感のある雰囲気をつくることが前提にあると考える。そして、児童の思考を広げ、深め、高める指導について「交流」をすることの意義と「書くこと」の力の高まりとを関連させて検証したい。どのような指導方法が、小学校低学年が「書くこと」に対する意欲をもち、表現方法のよさを実感させる指導なのかを、本研究を通して明らかにしていく。
 

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校      



「教科等研究セミナー」
全員が、問いに向かって主体的に考え、わかる喜びを実感する国語授業
〜UDLの視点を取り入れた支援を通して〜
三条市立三条小学校
佐藤 亮一

  これまで、一部の児童だけが活躍する国語授業からの脱却を図るため、UDLの視点を取り入れた学習支援を大切にしてきた。しかし、児童が生き生きと学習する姿が見られた一方で、単元を通して教師主導の授業になりつつあった。これからの未来を担う児童にとって、自分で問いを発見し、その解決に向かって主体的に学ぶことが大切である。そうなり得る単元をつくる必要性を感じた。
 次の2点から、その解決に迫った。
1 活動の中で問いが生まれる単元を構成する
 「ペープサート紙芝居」や「音読劇」など、児童が相手意識をもって取り組むことができるゴールを設定した。そこへ向かうために必要な活動を児童と話し合って、学習計画を立てた。児童は、動作化しながら活動を進める中で、「どこで気持ちが変わるのだろう」など、主体的に問いを見いだしていく。そうした問いを新たな学習課題として設定することで、単元を通して必要感をもって問いを解決していく姿が見られるようにした。
2 問いの解決に必要な情報を視覚化する
 「教材文」「板書」「動作化」という3つの視点で視覚化した。「教材文」では、全文を1枚にまとめたものと、場面ごとに分けたものの2種類を用いて、常に全体を通した気付きと部分的な気付きとを書き込むことができるようにした。「板書」では、必要な情報を色分けしたり、焦点化したりして提示し、問いの答えを捉えやすくした。「動作化」では、互いに見合い、叙述に即した表現ができているかをアドバイスさせた。
 活動の中で生まれた問いを全員で共有すること、問いの解決に必要な材料を焦点付けて視覚化することが、児童の主体性と理解度を高める上で有効である。単元のすべての時間で問題意識と整合した「学習問題」を設定することや、意見が対立したときの話し合い方・決め方を指導することで、これらの手だての有効性を更に高めていくことができると考える。

TAGS ;  平成28年度    中越    小学校    国語   



「教科等研究セミナー」
考えを整理して書くための思考の仕方を獲得させる指導法
〜「思考ツール」を用いて〜
新潟市立上山小学校
山本 啓介

  「書くこと」の指導において、次のような問題がある。
○児童は、様々な種類の文章を書くが、単元や文章の種類が変われば、書く内容も使うワークシートも変わってしまうため、年間を通じて書き方が活用されることがなく、忘れてしまう。
○多くの児童が単元で目標とする文章を書けたとしても、どんな方法で書いたか、どんな思考をして書いたかが意識化されていないため、活用や応用ができない。
 上記の問題に対して、本研究では、「書くための思考の仕方」と「繰り返し使用すること」に焦点を当てる。つまり、文種に応じた指導を行いつつ、年間を通して「思考ツール」を用いて文章を書くこととする。「思考ツール」は「読むこと」で活用されることが多く、「書くこと」で有効性が示されている研究が少ない。意見文を書く学習において、毎回使える「思考ツール」を活用して文章を書くことで、思考の整理ができ、継続した学習ができるようになる。思考の仕方が分かれば、自力で文章を書けるようになるはずである。
 数多くある「思考ツール」の中で、H27年度の6学年に実施した研究結果から、児童は簡単な「思考ツール」ほど積極的に使うことが分かった。そこで本研究は、ツールを「ウェビングマップ」「ステップチャート」「付箋」に絞り、書く過程を意識させることで、文章を書くための思考の仕方を獲得させることを主張する。
 本研究は、5年生を対象に、年間を通して「思考ツール」を使い続けるため、3つの単元で研究を続けた。
@ 女池上山の環境を全校に伝えよう(意見文)6月実施
A 物語作家になろう(物語づくり)9月実施
B ALTの先生に和の文化を紹介しよう(プレゼンテーション:原稿づくり)11月実施
 単元構成を考える際には、いずれの単元も、書く活動を3段階に分けることで、書くための思考を理解しやすくした。1段階目に「ウェビングマップ」を、2段階目に「ステップチャート」を、3段階目に「付箋」を活用して、書く活動を行った。
 その結果、順序立てて書くことができるようになっただけでなく、Bの実践では、教師の指示がなくとも、児童は「思考ツール」を活用し、プレゼンテーションを作り上げた。児童がそのよさを実感し、自分の意見を文章化するための思考の仕方を獲得したのである。

TAGS ;  平成28年度    新潟    小学校    国語   



「教科等研究セミナー」
考えを可視化し、文章構成の検討を促す「思考ツール」を活用した感想文指導
上越市立稲田小学校
伊藤 和人

 これまでの自身の指導を振り返ると、児童が自分の考えや主張を書き表したり他の情報と比較して異同を述べたりすることに、課題があった。また、書きたいことをどのように書いてよいか分からない児童もいた。これらは、書く内容に関する思考の方法や手順を学習する機会が少なかったことに起因する。感想文を書く前に「思考ツール」を活用し、自分の思いや考えを可視化してまとめることで、文章構成を考えて感想文に書き表すことができるようになると考えた。そこで、感想文に焦点化して書く力の向上を図った。
 「思考ツール」は、使い慣れてくることで児童にとって使いやすいように変更したり、文章構成を考えたりしやすい容易なものとなる。自分の思いや考えを可視化させ、より多く書き出すために「イメージマップ」を用い、順序や内容といった文章構成を考えさせるために「ボーン図」を用いた。
 2種の「思考ツール」を使って書かせ、児童の書いた感想文を、@相手や目的に合わせ、テーマに沿って一貫した内容で書いているか、A学んだ知識や考え方・見方を、比較・関連・分類させるなどして書いているかの2つの観点で評価した。
 実践から、「イメージマップ」は事実と感想や考えを分けて書くように二重円で可視化することで、書く内容を整理しやすいことが分かった。また、「ボーン図」は習熟が必要であるが文章構成を考える手だてとなることが分かった。これら2つの「思考ツール」を連動させて用いることで、関連して書く、分類して書くことを意識化できることが分かった。
 一方、「イメージマップ」から「ボーン図」へと移行する際に、書く目的が薄れてしまう様子が見られた。思いや考えを可視化するためには有効であるが、書くことに苦手意識のある児童には手間となってしまうことが原因である。どのように書き換えていくのか、どのような手だてをとるべきか今後探っていきたい。

TAGS ;  平成28年度    上越    小学校    国語   



「教育実践」
思考力・表現力を高める算数科学習指導の工夫
〜「聴く−思考−表現」のサイクルに注目して〜
新潟市立新潟小学校
石塚 正人

  小学校学習指導要領解説算数編には、「数学的な思考力・表現力は、合理的、論理的に考えを進めるとともに、互いの知的なコミュニケーションを図るための重要な役割を果たすもの」とある。また、次期学習指導要領改訂に向けて、小学校においては「見通しをもち筋道立てて考察する力」「統合的・発展的に考察する力」「数学的な表現を用いて事象を簡潔・明瞭・的確に表したり柔軟に表したりする力」を育成するとある。知識基盤社会を生き抜くために、算数科においては思考力・表現力を高めることが課題である。
 ただし、知識・技能の教え込みや講義型の授業ではこのような力を高めるには十分ではない。いわゆるアクティブ・ラーニングの手法を取り入れた不断の授業改善が、我々教師の課題である。
 そこで、次の3点からその解決に迫った。
1 課題発見力の強化
 授業の導入において、課題提示を工夫することで様々なズレを引き起こし、児童に問いを生み出させた。このような授業を日常的に繰り返すことで、児童の課題発見力を強化することができると考えた。
2 「思考・表現の手段」の共有化
 算数の学習では、日常の話言葉だけでなく、数、式、図、表、グラフなど様々な表現の手段がある。これらは、表現だけでなく、思考の手段としても大変重要である。そこで、「思考・表現の手段」として児童全員が必要に応じて使うよう指導した。
3 「聴く−思考−表現」のサイクルを学習場面に設定する
 単元を通して、「聴く−思考−表現」のサイクルを学習場面に設定した。他の児童の考えを聴き、思考したことを説明したり、ノートに記述したりして表現させた。
 本実践の結果、思考力・表現力を高めることに一定の成果が見られた。今後も、思考力・表現力を高める学習指導の研究を重ねていく。

TAGS ;  算数・数学       小学校    平成28年度    研究会



「教育実践」
生徒が夢中になって運動しながら運動技能を高める授業
三条市立大崎中学校
角 直也

 バレーボールは仲間と協力しながら、ボールを落とさずに相手コートへの得点を目指す競技である。生徒一人一人がコートを縦横無尽に動き回り、白熱したラリーを体感することでバレーボールの真の楽しさに触れることができることと考える。そして、そんな生徒はきっとバレーボールに夢中になるはずである。
 今までの実践を振り返るとまとめの試合で生徒が動けず戸惑う場面があった。それには以下のような理由があると考えた。生徒の技能が不十分であること。失敗を恐れて消極的になっていること。自分の取るボールか、相手の取るボールか判断できていないこと。
 本実践ではそれらを解決するために以下のような手立てを講じる。
 1 ボールを打つ感覚を身につけるドリルや素早くボールの下に動く練習ができる学習カードを考案し、単元の最初ではその課題に取り組ませる。課題解決型のペア学習にすることで互いに学び合いながらできるようにする。
 2 小グループで行う様々なパスゲームを考案した。ボールを落とさずにパスを続けられる回数を他のグループと競う。パスの回数を多くしたり、動き方にバリエーションを加えたりして、課題が段階的に高度なものになるようにする。パスを続けるために、味方との関わり方や声のかけ方を指導する。
3 6対6での本来のゲームではなく、小グループでのゲームを行う。また、2球目、3球目のどちらかはワンバウンドしたボールまで有効とする変則ルールを用いたゲームとする。

TAGS ;  中越    体育・保健    平成26年度    中学校   



「教育実践」
「運動の楽しさ」を実感するための要素分析
〜「友達や担任とのかかわり合い」の在り方を追究して〜
新潟市立松浜小学校
本間 直樹

  小学校学習指導要領解説「体育編」の各学年の目標には,「運動を楽しく」とか「運動の楽しさ」という記述がある。では,「運動の楽しさ」を実感するために重要な要素は何であろう。
 私は,「技能獲得・技能向上」,「達成感」,「友達や担任とのかかわり合い」の3つの要素を体育の授業に盛り込んだなら,児童は「運動の楽しさ」を実感するであろうと仮説を立て,研究を進めてきた。
 これまでの自身の研究から「運動の楽しさ」を実感するには,「技能獲得・技能向上」,「達成感」の要素は重要であり,「友達や担任とのかかわり合い」は重要ではないという結果を得た。
 小学校学習指導要領解説「体育編」の各学年の内容には,「かかわり合い」を大切にした運動の例示が複数ある。このことからも,上述の「友達や担任とのかかわり合い」と「運動の楽しさ」の結果に納得することができない。
 「運動の楽しさ」を実感するには「友達や担任とのかかわり合い」が重要であることを立証するため,これまでの「友達や担任とのかかわり合い」の定義を変更(一方向で無作為であったもの「かかわり」を,双方向で意図的なもの「かかわり合い」に)したり,これまでの研究に対する指導や助言に基づきかかわり合いの在り方を改善したりしながら追究した実践の一考察である。

<引用文献>
小学校学習指導要領解説 体育編  文部科学省 平成20年8月


TAGS ;  新潟    体育・保健    平成26年度    小学校   



「教育実践」
シンクロハードル走で記録UP!
見附市立名木野小学校
川井田 忠之

 これまでの自分の実践は、上手にハードリングできている子どもをみんなの見本にして進める授業であった。振り上げ足や抜き足などのポイントを教師側が取り上げて、ひたすら教えできるようにさせる授業である。しかし、これでは子どもの主体的な学びは成立せず、運動が苦手な子どもはますますハードル走が苦手になっていった。できるようになった喜びも、タイムが速くなった達成感も味わわせられない授業であった。
 そこで次の4つの手立てを行った。
1.5m・5.5m・6m・6.5mのインターバルと52p・60pのハードルの高さを組み合わせたコースを設定し、学習の場を選択できるようにする。
2.同じコースを選択した子どもで、50m走のタイムが同程度の子ども同士をペアにし、3〜5歩でのハードル間のリズムを味わうことをねらったシンクロハードル走を行う。
3.タイムを速くするためにどうすればいいか、という課題に目を向けさせることをねらったシンクロハードル走を行う。
4.手立て2・3でのペアを2組合わせて兄弟グループを構成し、子ども同士で相互評価できる学習環境を生み出す。
 その結果、得られた成果は次の2点である。
@シンクロハードル走でのペア学習や兄弟グループとの相互評価が、自分の体の動きを見直したり、タイムを向上させたりする上で効果的だと考える子どもが100%。
A50m走のタイムよりも40mハードル走のタイムが速くなった子どもがほぼ全員。
B単元開始時よりも40mハードル走のタイムが速くなった子どもがほぼ全員。

TAGS ;  中越    体育・保健    平成26年度    小学校   



「教育実践」
跳び越し技の技能を向上させる指導法の追求
〜第5学年 シンクロ跳びを取り入れた跳び箱運動の実践を通して〜
五泉市立橋田小学校
山ア 翔泰

 私が今まで行ってきた跳び箱運動の授業では,開脚跳びや台上前転などの基本的な支持跳び越し技はできるが,発展技である「首はね跳び」,「頭はね跳び」に取り組もうとする児童の姿がなかなか見られなかった。それは,授業において発展技である「首はね跳び」、「頭はね跳び」ができるようになるための手立てや支援,仕組みが足りなかったと考えられる。そして、私は児童に跳び越し方のイメージをもたせることができず,互いにかかわる機会が少ない授業を展開していたと振り返った。
 そこで、本実践では,児童に跳び箱を跳び越すためのイメージをもたせるための手立てを講じ,互いにかかわり合いながら跳び箱運動に取り組む機会を意図的に設定し,児童が跳び箱運動の楽しさや喜びを味わいながら,跳び越し技の技能を向上させていく指導法の追求を目指し実践を行った。そして、互いにかかわり合いながら跳び箱運動に取り組む機会を生む取組として「シンクロ跳び」を単元構成に入れて授業を展開した。
 本研究では、単元の前半で跳び越すためのイメージをもたせるために、次の4つの手立てを講じた。
@学習カードに跳び越し技に対する気付きや友達へのアドバイスを書き留めさせた。
A跳び越し技のポイントを掲示物に記入して共有させ,いつでも見ることができるようにした。
B開脚跳び・台上前転につながる基本運動を取り入れ,基礎感覚を養った。
C跳び越し技の習得を助けるために,3つの位置(踏み切り,着手,着地)が視覚的に分かるようにカラーテープを貼ったり,易しい場を設定したりした。
 また、単元の後半ではかかわりを生むために「シンクロ跳びの発表会」を行う時間を設定した。そのための手立てとして、次の3つの手立てを講じた。
@児童を5グループ(1グループ4・5人)に分けてグループリーダーを決めさせ、演技の内容を相談させた。
A演技をそろえるポイントを考えさせ、互いの動きを見て動きを合わせるように言葉がけを行った。
Bデジタルカメラを使い、演技や練習風景を撮影し、自分たちの動きを客観的に見ることができるようにした。
 これらの手立てを単元の中で講じていったことで、児童の姿から次のような成果を得ることができた。
@跳び越し技の技能が低い児童にとってのシンクロ跳びのよさは、友達の跳び越し方を観察したり,周囲からのアドバイスを受けたりして,跳び箱運動を楽しみながら行い,技能を向上させるとともに動きがそろった喜びを感じることができるようになることである。
A跳び箱運動を得意とする児童にとってのシンクロ跳びのよさは、友達にアドバイスをすることで客観的な視点で跳び箱運動の技術を理解することができたり,友達の動きにそろえるために自分の体を意識してコントロールしようとしたりすることによって,より完成度の高い技能を習得できる。
 以上2点について成果を得ることができた。しかし、課題も見つかった。シンクロ跳びを取り入れた6時間目(新しいことに取り組んでいく時間)の手立てを今後考えていく必要がある。児童が抵抗感なくシンクロ跳びの学習に取り組めるような手立てや支援を学んでいきたい。

TAGS ;  下越    体育・保健    平成26年度    小学校   



「教育実践」
投力を高めるための効果的な指導のあり方
〜新聞スティックを用いた授業実践を通して〜
新潟市立横越小学校
布施 和法

   体育科において,子どもたちが体を動かして「楽しい」というのはもちろん,「できる」「分かる」と実感できることが大切である。また,投げる物(教具)も投力向上につながる物でなくてはならない。投力向上には,投げ方のポイントを教えるとともに,子どもに遠くに投げるコツを考えさせることが重要である。本実践では,新聞スティックを用い,トレーニングではなく,友だちとかかわりながら,遠くに投げるコツを見つけ,工夫していく授業のあり方を提案した。
  中心となる具体的な指導の手立ては次の2点である。
@体力テストで使用するソフトボールは,子どもにとって馴染みがなく,投げにくい。そこで,子どもが投げやすく,投げ方を習得しやすい「新聞スティック」を教具として活用する。新聞スティックとは,新聞を筒状に丸め,周りをテニスのグリップのようにガムテープで巻いて作成したオリジナルの教具。
A遠くに投げるポイントを教え,その後,子どもが楽しみながら,自ら投げるコツを見つけ,工夫していく学習活動を位置づける。
  本実践により,以下のような成果が得られた。
@新聞スティックは子どもの投げる動作の質を高めることができる。新聞スティックを持って,手のひらを下にして後方に引いた状態から,投げる動作を始めることで,肘を90度に曲げたり振りかぶって投げたりする動作を身につけることができた。
A 新聞スティックは投力の低かった子どもの投力向上に役立つ。投げ方が分からずソフトボール投げの記録が低かった子どもは,新聞スティックを使うことで投げ方のこつを身につけ,記録を向上させることができた。
   今回,4・5・6年生を対象に,肘の角度や位置に着目して,実践を行った。今後も,低学年を含め,全学年の発達段階を踏まえた系統的な指導のあり方について研究を進めたい。また,科学的に投げる動作の分析を行い,指導法をさらに工夫していきたい。

<参考文献>
体力向上に向けた学校の取組について〜投力向上を目指したN市小学校の事例から〜 脇野哲郎(新潟市立総合教育センター)体育科教育学2012,P293
野球における,遠投力と上半身のIsokinetic Strength 黒岩真澄,吉松俊一,堀内忠一,中嶋学,山崎和美(更埴中央病院,整形外科,リハビリテーション科)日本体育学会大会号(4013)1989,P743
小学校における体力向上に関する一考察―体育生活の実態調査及びん投力に着目した授業実践を通して― 網中明仁(銚子市立清水小学校)廣橋義敬(清和大学)  日本体育学会大会号(55)2004,P620    


TAGS ;  新潟    体育・保健    平成26年度    小学校   



「教育実践」
体育科におけるワークショップ型授業の導入
〜体つくり運動での実践を通して〜
佐渡市立行谷小学校
阿部 義弘

  文部科学省では「体つくり運動」について,「体力の必要性の学習の大切さ」と「仲間との豊かな交流の大切さ」を示している。これまでの私の「体つくり運動」の授業を振り返ると,教師が様々な運動を紹介し,それを子どもにさせるドリル的な活動が多く,子どもが思考する場面や相互に関わる場面が見られなかった。そこで,子どもの関わる力や思考力を高めるのに有効であるとされているワークショップ型授業が,体育科にも有効ではないかと考えた。
 ワークショップとは,「講義などの一方的な知識伝達のスタイルではなく,参加者が自ら参加・体験して共同で何かを学び合ったり作り出したりする学びと創造のスタイル」→「参加体験型グループ学習」である。子どもは教師から与えられた枠の中で,自ら考え創造していくスタイルの授業となる。
 しかし,体育科は他の教科と違い,「運動量の確保」「安全管理」「広大な場」などの要素がある。導入の際には,これまでのワークショップ型授業に改善を加え,思考力や関わり合う力を高めていくことを試みた。
 実践では,「意欲面の上昇」「アドバイスを行うことで,他者の意見を取り入れたより良い動きの追求」「自分たちの動きの前回との違いの認識」「動きの回数や時間への意識の向上」などの成果が得られた。
 課題としては,ねらっている高めたい部分を意識した運動になっていないグループがあったことが挙げられる。そうならないためにも,教師が説明段階で,しっかりとした活動の枠を与える方法をさらに追求していくことが必要である。

<参考文献>
ワークショップ -新しい学びと創造の場 中野民夫 岩波書店 2001
動きの「感じ」と「気づき」を大切にした体つくり運動の授業づくり 細江 文利,鈴木 直樹,成家 篤史 教育出版 2011


TAGS ;  佐渡    体育・保健    平成26年度    小学校   



「教育実践」
投力向上のためのドリルゲームの工夫
〜ハンドボールの実践を通して〜
新発田市立猿橋小学校
菊地 康裕

 本校の児童は、毎年行っている体力テストの結果で、ソフトボール投げの記録の低下が見られる。これまで自分の体育授業で、投力向上を意識した活動は行ってきた。しかし、ただ単に投げる練習を行うだけで、児童は意欲的に取り組んでいたかどうかは疑問が残る。そこで、ハンドボールの単元の中で、チーム対抗を取り入れたドリルゲームを多く設定した。そうすることで、児童が意欲的に活動するようになり、投力の向上につながると考えた。
 具体的に以下の3点の取組を行った。
@チーム対抗の投動作を意識したドリルゲームを毎時間行う。
 試合を行う前にドリルゲームを毎回行った。相手チームとの対戦という形式をとることで、児童は遠くに投げようとしたり、強く投げようとしたりする意識が強くなり、意欲的に活動する姿が見られた。
A正しい投げ方を意識した壁当てゲームを行う。
 正しい投げ方の図を提示し、毎時間、それを見せて説明し、正しい投げ方を意識した活動を行った。活動中も児童に声を掛けながら、図を見せて正しい投げ方を意識させた。
Bゴールを段ボールにする。
 試合の中でのゴールを通常のハンドボールのゴールではなく、段ボールを使用した。児童は、段ボールを倒すために強くシュートを打とうとしたり、倒す喜びを味わったりしながら活動していた。
 実践の結果、チーム対抗にすることで、児童は意欲的に投動作の活動を行った。また、投動作が身に付いていなかった児童は、投げ方の改善が見られ、ソフトボール投げの記録も伸ばすことができた。

TAGS ;  下越    体育・保健    平成26年度    小学校   



「教育実践」
ボールを持たないときの動きを高める中学年ゴール型ゲームの指導
新潟市立東曽野木小学校
和田 哲哉

 ゴール型ゲームの入門期である中学年では,運動教材に対してマイナスイメージを持たせずに,どの子も楽しみながら意欲的に学習する姿を大切にしたい。苦手な児童はゲーム中に「どうしたらよいか分からない状態」に陥りがちである。その状態がマイナスイメージにつながり,意欲や学習成果の高まりを妨げていると考える。
 私は,中学年のゴール型ゲームにおいて,「どうしたらよいか分からない状態」の児童を減らし,ゲームの中で自ら動き出すことができる児童にを育てることが必要だと考える。そこで,以下の2つの方法で解決を目指した。
1.「ボールを持たないときの動き」を身に付け,「どう動いたらよいか分からない状態」を解消できる運動教材と指導の工夫。
2.身に付けた「ボールを持たないときの動き」を次の運動教材に生かしながら動きを高められる単元配列の工夫。
 同一学級の複数年にわたる実践から,以下の2点についてそれぞれ検証する。
(1)実践前半で行う単元「ディスクゲーム」が,「ボールを持たないときの動き」及びゴール型ゲームに対するマイナスイメージの変容に有効であったか。
(2)ボール操作技能の難度を段階的に高めた実践後半の2つの単元において,「ディスクゲーム」で習得した動きを発揮し,またそれを高めることができたか。
 それぞれについて,学級全体及び苦手意識を持つ女子児童を抽出し,ビデオによる個々の動きの分析や学習カードの記述の分析,アンケートによる意識の変化の分析を通して検証する。

TAGS ;  新潟    体育・保健    平成26年度    小学校   




「教育実践」 守備側の役割行動を身に付けさせるベースボール型の学習指導
長岡市立六日市小学校
蔵品 和臣

 過去の私のベースボール型の実践では、守備側に「ボールが飛んだ児童は追いかけるが、他の児童はどう動いてよいか分からず動けない」「ボールを捕球しても、そのボールをどこに送球したらよいか分からず戸惑う」という様子が見られ、児童が思いきり運動し、ゲームの楽しさを味わうことができなかった。
 この課題を解決し、当校児童がベースボール型のゲームの楽しさを味わうことができるようにするため、昨年度は、プレイヤーの数を1チーム4人と修正し、アウトが成立する条件を簡易化し、実践を行った。その結果、アウトを成立させたい塁を4人で判断し、その塁に向けて全力で走る様子が見られ、運動を楽しむ様子が見られた。しかし、その一方、捕球したボールを「どこに送球したらよいか分からず戸惑う」様子が改善されたとは言えなかった。また、ベースボール型の特徴である【走者が速いか、守備側の共同作業が速いかを、特定の塁上で競い合うこと】を、送球を用いたゲームで味わうことができたとは言えなかった。
 そこで、今年度は、ベースボール型の学習内容の一つである「チームとして守備の隊形をとってアウトにする動き」を、「守備における役割行動の分化」と捉えた。そして、児童が、打球に応じて適切な役割行動を判断して動き出せるようになると、ゲームをより楽しむことができるようになると考えた。そこで、ベースボール型のゲームで必要な技能を、個人で発揮可能な技能(個人技能)と、集団で発揮可能な技能(役割行動)とに分け、明確化した。さらに、個人技能と共に、@ベースカバー役の人数を段階的に減らすこと、A役割行動について考えるミニゲームを導入すること、B送球の捕球技能を容易にするための教具を工夫すること、という3つの手立てを用いて、役割行動を学習できるようにした。その結果、児童はベースボール型のゲームをより楽しむことができるようになった。

TAGS ;  中越    体育・保健    平成26年度    小学校   




「教育実践」 オープンスペースへの意識を高めるセストボールの授業
十日町市立鐙島小学校
込山 翼

 学習指導要領では中学年ゴール型ゲームに「空いている場所(オープンスペース)」という言葉が記されている。そこで「オープンスペースへの動きの獲得」を最大のねらいに,セストボールを取り上げ,授業を実践した。セストボールは360°どこからでもシュートが打て,オープンスペースが作り出しやすい,生まれやすい特性がある。
 子どもたちにとって,オープンスペースへ動き出すことは難しい。そこで下記の手立てを講じ,オープンスペースへの動きを高めることを目指した。
@  ゴール型ゲームを1年間でステップA(ボール運びゲーム),ステップB(セストボール)に分けで段階的指導を行う。
A  学習カードからの記述・前時のVTRから,子どもたちの課題を取り上げ,子どもたちと学習問題(◎)を成立させる。(問題解決学習)
B  1時間の流れをドリルゲーム(ボール操作技能) ⇒ タスクゲーム ⇒ メインゲームとして繰り返す単元構成とし,オープンスペースへの動きを高める指導
 以上のような手立てを講じることで「オープンスペースへの動きの獲得」が図れたとともに,ボール操作技能も向上した。
 セストボールはあまり知られていない。本実践をきっかけに,より多くの人から興味をもってもらえるようになると幸いである。

TAGS ;  中越    体育・保健    平成26年度    小学校   




「教育実践」 計測・制御の学習における言語活動の設定とその工夫
新潟市立上山中学校
倉島 陽介

 言語活動の充実は、各教科等を貫く重要な視点となっている。技術・家庭科における言語活動としては言葉だけではなく、設計図や献立表といった図表及び衣食住やものづくりに関する概念などを用いて考えたり、説明したりすることもあげられる。そこで、本研究では技術・家庭科の技術分野における内容D情報に関する技術の項目(3)プログラムによる計測・制御の学習場面で実践に取り組んだ。また、以下のような仮説を立て、実践の中で手立てを講じ、その検証を試みた。
 仮説は、「図表やフローチャートを使って計測・制御のプログラムがどのように利用されているかを考え、他者へ説明することで、目的や条件に応じた情報処理の手順を理解することができる。」である。また、手立ては、@言語活動と関連づけたプログラム作成ソフト及び教材の選択A話し合いを保障した課題追求活動B興味・関心を高め思考を深める教具の活用の3つである。
 これらの手立てを実践して、次のような成果が得られた。
 手立て@では、プログラム学習用ロボットビュートレーサー(ヴィストン株式会社)を選択することで、フローチャートからプログラムを作成できるソフトウェアを利用した。これにより、生徒はフローチャートを適切に用いることができるようになった。
 手立てAでは、生徒はまわりと相談しながら課題に取り組み、検討を重ねてプログラムを作成する姿が見られた。
 手立てBでは、ホワイトボードとマグネットを利用した自作の教具を活用することで、自分の考えを試行錯誤しながらまとめ上げてまわりに説明する姿が見られた。
 検証では、アンケート調査から学習内容への興味・関心の向上が確認され、わかるようになった・できるようになったという理解度の高まりも見られた。また、ワークシートの記述内容や授業の見取りからは、言語活動への肯定的な意見や生徒の発言やコミュニケーションの場面増加も確認できた。

TAGS ;  新潟    家庭技術    平成26年度    中学校   



「教育実践」
感性を働かせて,自分の思いを豊かに表現する子ども
〜「問い」「かかわり」を位置付けた授業づくり〜
新潟市立浜浦小学校
生原 芳美

 学習指導要領では,児童の感覚や感じ方などを一層重視することを明確にするために,「感性を働かせながら」という文言を示している。「感性」は,様々な対象や事象を心に感じ取る働きであるとともに,知性と一体化して創造性をはぐくむ重要なものである。そして「豊かに表現する姿」とは,自分自身の様々な感覚を大切にして想像を巡らせて作品をつくる姿と考える。
 これまでの私の授業では,子どもは「与えられた課題」をもとに作品づくりをしていた。そのため,何をつくるか決められない姿や,どうつくったらいいか分からなくて,つくるものを変更する姿が見られた。そこで,子どもが主体的に課題を見付けるような姿や,他者のよいところを認めながら,自分の見方を広げ,自分に自信をもって表現していく姿を目指し,表現および鑑賞の領域で次のような手立てを講じて,実践を行った。
1 問いを子どもから引き出すための手立てを設定する。
 教師の手立てによって,子どもは感覚を刺激されてイメージをもち,感じたことをつぶやく。そのつぶやきを教師が取り上げて共有化し,全体での活動に広げていく。これを「子どもが問い(学習課題を追究しようとする思い)をもつ姿」と位置付けた。既習とのズレや友達との考え方のズレを与えたり,材料に浸らせる時間を確保したり,仕組みを提示したりすることで,つぶやきが問いにつながるような手立てを設定した。
2 目的を明確にした「かかわり」の場を設定する。
 まずは,問いを引き出す手立てによって自分のイメージをもつ。その後に,友達からアイデアをもらったり,意見をもらったりする。自分が気付かなかった視点や自分との共通な視点に触れることで,イメージを広げたり,変更したり,確立したりする。たくさんのアイデアの中から選べるようにしたり,友達の意見を生かしてつくるような題材の設定をしたり,グループで意見をまとめるような課題を設定したりすることで,何のためにかかわるのかを明確にした活動を設定した。
 また,活動の最後には,思考の足跡が残るようなワークシートに自分の思いをまとめることで,自分の見方や自分の表現に立ち返ることができるようにした。
 これらの学習活動を行うことで,子どもたちは感性を働かせて主体的に活動するようになり,自分の思いを豊かに表現する姿が見られるようになった。

TAGS ;  新潟    図画工作・美術    平成26年度    小学校   



「教育実践」
児童が自分の思いを表現するための指導の工夫
〜「サポート学習」によって自分で表現する児童を育てる〜
見附市立名木野小学校
夏井 了照

 やる気を出して絵を描き始めたはずの児童が,途中で「思っているのと違う。失敗した」と,意欲をなくしてしまう。または,「もう,完成でいい」と,表現を追求することをあきらめてしまう。このような姿がどのクラスにも見られるのではないか。
 教師は,児童がこのような思いをしなくてすむように,制作途中に児童との対話やアドバイスをこまめに行っている。しかし,クラス全員をもれなく見ることができないと,目が届かなかった児童から,自分の思いが表現できずに終わる児童が出てしまう。
 これらのことを考え,目指す児童の姿を「表したいものに合わせ,表し方を自ら工夫する児童」とした。そして,児童をこの姿にするためには,以下の2つのことが必要であると考えた。1つは,「児童が描きたい様子を表現する時に,どんなアドバイスや支援が有効なのかを考え,あらかじめ指導することで,児童の困り感を減らす。」ということ。2つ目は,「児童に自由に使える表現法をたくさん与えることで,組み合わせて新たな表現の発想を引き出すことを補助する。」ということである。
 本研究では,これらを達成する具体的手立てとして,補助教具や技法,技法に使う用具の使い方を,短時間で実際に使いながら学ぶ時間の設定を考えた。また,導入や鑑賞の場面にクイズを取り入れたり,試す場を出店のようにするなど,児童が楽しみながら制作できる環境作りを行った。これらの条件が揃った学習を「サポート学習」とし,これを事前に行うことで,目指す児童像の実現を目指した。
 今回の実践では,絵画の題材前に,2つの「サポート学習」を行った。1つ目は,平面的なモデル人形を動かし,参考にしながら楕円を使って人物の動きを描き,その後,クイズ形式での鑑賞会を行う学習。2つ目は,出店形式でモダンテクニックを学ばせ,様々な技法を試して習得する他,出来上がった紙を絵画の材料にする学習である。結果,全員ではないが,児童に補助教具を使った表現に工夫が見られ,一定の成果があったと考えている。

TAGS ;  中越    図画工作・美術    平成26年度    小学校   




「教育実践」 音楽の苦手な生徒でも夢中になれる創作授業の研究
新潟市立西川中学校
宮下 秀樹

 過去10年以上に渡り、様々な学校で創作の授業の研究を行ってきた。ある時はコンピュータを使ったり、ある時は鍵盤ハーモニカを使ったりした。リコーダーや歌、キーボード、箏を使ったこともあった。ただ、どのような手法をとったにせよ、実践後にいつもこのような疑問をもって授業を終えていた。
 「はたして、生徒はこの授業を面白いと感じてくれただろうか」
 その答えは、生徒の表情を見れば一目瞭然であった。音楽が得意な生徒の表情は、授業後に明るい表情を見せたこともあったが、音楽の苦手な生徒の表情はいつもさえなかった。「創作は難しい」という思いが、生徒にとっても私にとっても共通していた。
 これでは駄目だと思った。たとえ一部の生徒がすごい旋律を作るような授業ができたとしても、音楽の苦手な生徒が創作に対して苦手意識をもつような授業では、授業を行う意味がないと思った。
 そこで、研究主題を「音楽の苦手な生徒でも夢中になれる創作授業の研究」と題した。研究では、次の仮説を立てた。
○ 以下の4つの要件を満たした授業を行えば、生徒は楽しさを感じながら音楽をつくることができるだろう。
@ 生徒自身が音楽づくりをすることに対する必要性を感じられる題材設定であること
A 生徒の音楽的技能に見合った学習課題が設定されてあること(生徒の実態に応じた学習課題であること)
B 創作のプロセスが明確に提示されてあること
C つくった音楽が仲間から承認される(かもしれない)場が設定されてあること
 そこで、学校行事の「運動会」に着目して、題材設定を行い、次のようなねらいで実施した。
(1)題材名
  「運動会の応援歌をつくろう」(3年生)
(2)題材のねらい
 リズム、形式、強弱、速さなどの諸要素に着目して運動会の応援歌(作品)をつくる活動を通して、反復、変化、対称などの構成を工夫したり、表したいイメージと実際の作品とを互いに連動させながら表現を深めたりすることができる。

TAGS ;  新潟    音楽    平成26年度    中学校   



「教育実践」
音楽科における思考力の高まりをめざして
〜「聴き比べ」「歌い試し」を取り入れた歌唱表現を中心として〜
新発田市立御免町小学校
中島 美千子

 音楽科の授業では、「音や音楽を知覚し、そのよさや特質を感じ取り、思考・判断する力」の育成が重視されている。「よさや特質を感じ取り、思考・判断すること」とは、「音楽を形づくっている要素や仕組みの働きが生み出すよさや美しさを感じ取り、曲想にふさわしい表現を工夫していくこと」と考える。これが、音楽科において大切な「思考力」である。
 私は、音楽科の授業において、子どもが思考・判断する力を高めることができるのは、曲想にふさわしい表現を目指して、仲間と共に試行錯誤するときであると考える。そこで、試行錯誤をするための具体的な活動として、「聴き比べ」「歌い試し」を授業の中に位置付けた。ここでは次のような活動を設定した。
@曲想にふさわしい表現を考え、自ら歌って試す。
A仲間と聴き合ってアドバイスし合う。
B全体に提案する。
C提案を受けて、全員で歌い、より効果的な表現を全員で追究していく。
 このような活動を通して、自ら考え、判断する力が育つのではないかと考え、歌唱指導を中心とした授業実践を行い、その有効性を検証した。

TAGS ;  下越    音楽    平成26年度    小学校   



「教育実践」
ボトムアップのリスニング指導で文法の定着を図る工夫
〜ディクテーションとディクトグロスを通して〜
長岡市立岡南中学校
藤塚 久美

 主題設定の理由
1 聞く力を高めながら,定着しにくい文法事項の指導を効果的に行いたい。
2 段階的な指導を経て複数の技能を統合した言語活動を行い,実践的コミュニケーション能力を高めたい。
主題に迫る手立て
1 帯学習として毎時間ディクテーションを実施。
2 生徒の明示的な気づきによる文法知識の定着を促進する働きかけ。
3 単元のまとめとしてディクトグロスを実施。
 1)どの習熟度の生徒も一定の成果をあげるための教材の工夫。
 2)ディクトグロス後の活動を充実させ,文法知識の定着を高める工夫。
成果と課題
1 英語を得意とする生徒がディクトグロスに大変好意的な反応を示し,文構造や言語形式に焦点を当てた学習を行うことができた。
2 一方,英語を苦手とする生徒には課題が難しく感じられ,ほとんど成果が見られなかった。
3 現在実践中の第2実践で,特に手立て3を工夫し,ディクトグロスという活動の可能性を探りたい。

TAGS ;  中越    外国語活動・英語    平成26年度    中学校   



「教育実践」
モデルの分析とパラレルな課題を通して,書く力の高まりを実感できる授業
新潟市立白根北中学校
山口 麻子

  すべての生徒に「自分にもまとまりのある文章※1を書くことができた」と実感させたい。これまで,自分の作品を仕上げ,読み手に伝える場面を学習課題として設定してきたが,「まとまりのある文章を書くことができた」と実感できない生徒の姿が多く見られた。生徒にモデル文を提示しただけでは,提示したモデル文のどこをどのように活用してよいかが分からず,ねらいに合った文章を書くポイントが理解されていなかったのである。そこで,モデル文を提示した後に生徒にモデルの分析※2をさせ,書くべき文章の型を明らかにしたり,明らかにした型を活用できるようにするために,パラレルな課題※3を設けたりした。その結果,生徒は自分の考えをまとまりのある文章で書くことができるようになり,一人ひとりに書く力の高まりを実感させることができるようになった。
@ モデルの分析
 モデル文を生徒自身に分析させる活動を通して,書くべき文章の型(構成・内容・言語)を明らかにする。明らかにした文章の型は,同時に評価の観点となり,生徒が評価の観点と基準を理解し,一貫した基準で学習を進めることができる。
A パラレルな課題の設定
 自分の作品を書く段階と総括的評価の前に,全員が同じ課題で練習する段階を設ける。実際に書くことで,文章の型をさらに理解し,自分の作品や総括的評価に向けてのスモールステップを踏むことができる。形成的評価を通して,その段階での成果と課題を生徒自身が把握し,学習に役立てることもできる。
※1「まとまりのある文章」とは,テーマに基づいて文と文の順序や相互の関連にも注意を払い,全体として内容に一貫性のある文章のこと。
※2「モデルの分析」とは,生徒に書いてほしいモデル文を提示し,構成・内容・言語を生徒自身に明らかにさせること。
※3「パラレルな課題」とは,自分の作品を書く前や総括的評価の前に,全員が同様の型で共通の文章を練習すること。

<参考文献>
・Hyland, Ken. (2004). Genre and second language writing. Ann Arbor, MI: The University of Michigan Press.
・Kuwabara, Aki. (2013) A case of study of genre-based writing instruction to Japanese junior high school. A thesis in partial fulfillment of the requirements for the degree of Master of Education Graduate School of Education Niigata University.


TAGS ;  新潟    外国語活動・英語    平成26年度    中学校   




「教育実践」 自分の考えや気持ち、事実を英語で正しく伝えられる生徒の育成
見附市立今町中学校
徳橋 和人

 本研究は、学習指導要領で示す言語活動の「話す」領域に焦点を絞り、「自分の考えや気持ち、事実などを聞き手に正しく伝えること」ができる生徒の育成を目指したものである。 
  この姿を実現するために、私は4つの手立てを考え、実践を行った。
  1つ目は「音読の工夫」である。生徒の中には英語を使って会話をしようとすると、怖じ気づいてしまったり、恥ずかしがって流ちょうに話せなかったりする姿が見られる。自分の考えを相手に伝え、自分が知っていることを知らない人に伝えるには、まずは声量やコミュニケーションを図ろうとする態度が必要だと考え、様々な読み方で楽しく英文を読む方法を試みた。
  2つ目は「Q&Aリストを用いて、定型の疑問文に答える練習」である。聞き手はリストを見ながら練習し、慣れてきたら答えの英文を見ずに、話し手を見ながら英語で対話するようにした。また、話し手も英文を自分の聞きたいことにアレンジしたり、プラスワンの文章を加えて会話を持続、発展させたりするように促した。
  3つ目は、「円滑に会話をつなげるためのスキルを身に付けること」である。相手に自分の伝えたいことが上手く伝わらないことは実際の会話でも多く起こる。そんな時に、どのように会話をつなげば良いかを知り、相手の立場に立って会話を続けることを学習した。 
  そして最後は、「ペアによるインタビュー活動」である。授業内にペア活動を主体としたインタビュー活動を意識して取り入れると同時に、生徒の興味・関心をひくテーマ設定にしたり、インフォメーションギャップのように必要感に迫られるような課題設定を行ったりする事で、話す力の育成を目指した。
  「正しさ」については、中学校の英語学習初期においては内容面を重視し、学習が進むにつれて文法面も求めていくものとして実践を行った。これらの手立てを講じて、生徒の姿が目標とする姿にどの程度、近づいているのかを検証する。

TAGS ;  中越    外国語活動・英語    平成26年度    中学校   



「教育実践」
「できる」「わかる」を実感し,進んでコミュニケーションを図ろうとする児童の育成
〜活動に必然性をもたせ,自分の伸びを実感させるための授業改善〜
柏崎市立高柳小学校
白井 啓太

 外国語活動における「楽しさ」の一つは,慣れ親しんだ英語が「話せる」こと,「聞ける」ことであると考える。文科省の直山木綿子調査官は,平成23年度に実施された「外国語活動実施状況調査」の結果から,外国語活動の授業が,ゲーム等で終わってしまっており,外国語を用いたコミュニケーションにまで至っていないと述べている。私のこれまでの実践においても,児童が考える「楽しさ」は,ゲーム自体がもつ「楽しさ」であり,英語への興味,関心につながる「楽しさ」ではなかった。それは,外国語活動の授業のねらいが児童にとって明確でなく,何ができればよいのかよくわからないまま授業に臨んでいたためだと考えた。この、課題を踏まえ,以下の2つの手立てで授業改善を行った。
ア 児童が英語を使いたいと感じる必然性のある単元構成
 反復練習ではなく,児童が「話してみたい」「聞いてみたい」と思うような活動を用意し,その中でターゲットイングリッシュや発表に必要な英語表現を獲得していくような単元構成がよいのではないかと考えた。このことが,児童の英語に対する意欲が向上し,積極的にコミュニケーションを図ることへつながることが期待される。
イ 学習の伸びを実感できる評価シートの工夫
 できるようになったことやがんばったことを記録できる振り返りシートを工夫する。記録することにより,自分の伸びを実感できる。そのことが,自信をもつことにつながり,英語への意欲,関心が高まると考える。
 以上の2つの手立てを講じ,児童に,以前の自分と比べて伸びていることを感じさせていきたい。また,覚えた英語で友だちやALTとかかわる楽しさを味わわせていきたい。児童にこのような楽しさを感じさせることにより,日常生活においても,様々な人と進んでコミュニケーションが図れる児童が育つだろうと考える。

TAGS ;  中越    外国語活動・英語    平成26年度    小学校   



「教育実践」
福祉単元において他者のことを考え行動できる子どもの育成
〜情報の整理・分析と施設職員の活用を位置付けた障害者との交流実践〜
五泉市立川東小学校
浅間 一城

  現在、社会的に、ノーマライゼーションという視点が広がってきている。内容に福祉が例示されている総合学習の役割として、高齢者や障害者の方々と、どのようにかかわっていけるのか、自己と向き合い考え、行動できる子どもの姿を求めていくことは重要である。このような姿は、その方について知り、かかわり方について考えながら、交流を重ねることで、段階的に育ってくるものと考える。そこで、相手意識と、かかわるための具体的な視点をもたせ、交流させることが大切である。
 このことから、本実践では、以下の二つの手立てを考えた。
 一つ目は、相手意識をもてるようにするために、交流で得られた入所者の方の情報を整理・分析させることである。交流で、子どもはたくさんの情報を得られるが、それは相手の見方が漠然とした状態であるため、相手を捉えることに結び付いていかない。そこで、単元の導入段階では、入所者の方全体を意識した情報の整理・分析、展開段階ではより個人に焦点を当てた情報の整理・分析を、交流後に行う。これにより、段階的に相手意識をもてるようにする。
 二つ目は、入所者の方とどのようにかかわればよいのか、その視点を得られるように、施設職員の方を活用することである。子どもは、普段かかわることが少ない入所者の方との交流に、不安感や困り感をもつことが予想される。そこで、施設職員の方に、入所者の方をどのように捉えればよいのか、かかわる上で大切なことはあるのか、などについて話してもらう。これにより、かかわるための具体的な視点をもたせ、交流に臨めるようにする。
 上記二つの学習活動を、交流と交流の間に位置付けることで、他者のことを考え行動できる子どもが育つと考えた。

TAGS ;  平成??年度    小学校    下越    総合   



「教育実践」
気付きの質を段階的に高める学習指導の工夫
〜「教材提示」と「交流活動」に着目して〜
十日町市立東小学校
桑原 洋文

 これまでの生活科の学習指導を振り返ると、学習対象が魅力的であれば、子どもは自ら進んで対象に関わり、気付きを得て、その質を高めていけると考えていた。しかし、いくら魅力的な学習を用意しても、ただそれに関わらせているだけでは、活動が楽しいだけで、子どもの気付きの質を高めさせることはできなかった。
 本研究は、先行研究「気付きの質の高まりと子どもの思考の関係」(初等教育資料876 2011年8月号)を参考にした「気付きの質を高める生活科の指導」を求めたものである。
 生活科単元「風に乗れ わたしの紙飛行機」の実践において、以下の2点の手立てを講じた。
@ 子どもの気付きの質に合わせて、それを段階的に高めることができる教材提示。
A 友達との関わりの中で気付きを共有したり、結び付けて考えたりすることができる交流活動。
 子どもは紙飛行機を飛ばす活動を繰り返しながら、遠くに飛ばすコツや紙質に合わせた折り方があることに気付いた。そして、互いの気付きを比較したり関連付けたりしながら、紙質が変わると飛行機の飛び方も変わるなど、気付きの質をさらに高めていく姿を見せた。

TAGS ;  中越    生活科    平成26年度    小学校   



「教育実践」
対象への思いや願いを高め,探究を通して気付きの質を高める子どもの育成
〜1年「そだててあそぼう〜ひろがる わたのせかい〜」の実践を通して〜
新潟市立浜浦小学校
青池 智美

  これまでの実践を振り返ると,子どもの興味・関心が薄れて活動が長続きしなかったり, 子どもの意識が次の活動へとうまくつながらなかったりすることがあった。子どもの対象への思いや願いを高められず,子ども自身が活動を発展させていくような単元になっていないからである。
 そこで,次の2つの手だてを講じて,実践を行った。
(1)多様な活動を組織することができる学習材を選ぶこと
 1年生でも栽培可能で,収穫後も活動に発展性がある綿を学習材とした。栽培活動だけで終わるのではなく,種から育てて収穫した綿を使って遊んだり,自分の手元に残るものをつくったりすることや,生活の中にある綿製品の存在に気付くことは,子どもに自然の面白さや不思議さを感じさせ,綿への見方や考え方をぐんと広げるだろうと考えた。そこで,綿を育てる,遊ぶ・つくる,調べるの3つの活動を柱とした単元構成にし,子どもが綿を多面的にとらえながら繰り返しかかわり,綿への思いや願いを高めていけるようにした。
(2)個の思いや願い,疑問を取り上げ,共通課題を設定すること
 子どもから出てきた個の思いや願い,疑問を取り上げ,全体に共有させ,共通課題にして次の活動へつなげるようにした。これにより,子どもが自分で見付けた課題から,活動を発展させていくようにした。また,課題をもって活動し交流するという一連の流れを繰り返すことにより,子どもが探究を通して気付きの質を高めることを目指した。

TAGS ;  新潟    生活科    平成26年度    小学校   




「教育実践」 学ぶことの意味や意欲を高める理科授業の工夫
長岡市立南中学校
山本 伸寿

 本研究では,電磁調理器による加熱の仕組の謎に生徒が挑戦する形で授業を行った。授業の展開に言語活動を活用し,科学的な思考を深めたり,表現したりする機会を多く設けた。発電機の仕組,誘導電流,直流・交流の性質,電流による発熱等,言語活動の基礎となる思考に必要な知識を効率的に復習し,考えの深化を促した。
 電池がないのになぜ豆電球が光るのかを,個人思考→集団思考の流れで推論させ,今まで考察したことを説明するために,既習の知識を基に発表することが概ねできていた。今回の取組は,既習の知識・技能を活用し,科学的な思考力・表現力を高める取組みとして有効であったといえる。
 生徒は,電磁調理器を用いての学習場面で3回の言語活動を行うことで興味・関心を持つことができた。また,実験の準備や片付けに積極的に取り組み,目の前で起こる現象について深く考えようとする姿が見え,その原理を追究しようとする姿勢が見られた。学習指導要領における弾力的運用の時間を利用して,生徒にじっくりと電流や電磁誘導について考えさせる時間をとったのだが,改めてその大切さを認識させられた。今後も全ての単元においてじっくりと考えさせる授業を仕組み,科学的な思考力・表現力を高めさせるために,日々の授業を効率的に行うことも必要であると考えた。

TAGS ;  理科    平成26年度    中越    中学校   



「教育実践」
理科の魅力を実感させ、自信を高める電流単元の工夫
〜合成抵抗の理解を目指した単元構成と交流を促す教材に着目して〜
阿賀野市立笹神中学校
小林 寿

  平成16年2月に実施された小・中学校教育課程実施状況調査では、「電流とその利用」の単元について、7割を超える教師が「生徒が理解しにくい単元」と答えた。また、生徒においても約半数が、この単元を「よく分からない・きらいだった」と報告されている。自分自身にも同様の経験があり、生徒にとって興味をもて、理科の魅力が伝わり、学習が分かるといった単元になるように教授方法を見直す必要があると考えた。
 本研究では、まず、生徒の興味関心を高める課題や学習の積み重ねが活用できるような単元の構成を追求した。具体的には、〔電流を制御しよう〕という“単元を貫く課題”を設定し、合成抵抗の学習までをその課題の達成のために展開するようにした。さらに、合成抵抗の理解を目指す際の動機づけや思考の補助となるように“布石実験”も導入した。一時間ごとの学習の積み重ねを経ながら、単元の終末では合成抵抗を用いた回路を自分で設計し、扇風機づくりにも挑戦させた。もう一つの手立てとして、それぞれの授業で生徒同士の交流が生まれやすいような教材にも着目した。“表現シート”と呼ぶA3白紙にラミネート処理したものを用い、生徒の思考の視覚化や書くことへの負担の軽減、思考の深化をねらった。こうした手立てを通じて、生徒が主体的に参加しながら新たな学びを獲得できる授業・単元を目指した。
 実践前の調査では82%の生徒が苦手意識を抱いていたが、実践後の生徒アンケートでは、「電流の学習が楽しい」、「以前より難しく感じなかった」等と学習に対する自信や理解の深まりを感じた生徒が89%となった。本研究で構成した単元と交流を促す教材の利用を実践することで、これまで多くの生徒に苦手意識をもたせてしまっていた電流単元において、生徒が理科の魅力を実感し、自信をもつことができる単元になり得ることが明らかとなった。

<参考文献>
平成15年度小・中学校教育課程実施状況調査-理科- 国立教育政策研究所教育課程研究センター 2005
中学校学習指導要領解説 理科編 文部科学省 2008


TAGS ;  下越    理科    平成26年度    中学校   




「教育実践」 科学的な判断を促す思考活動の工夫
新潟市立白新中学校
齋藤 大紀

 学習指導要領解説理科編の改訂の基本的な考えとして,「科学的な見方や考え方,総合的なものの見方の育成」,「科学的な思考力,表現力の育成」が挙げられている。しかし,これらを達成しようとしたとき,子どもたちがもつ素朴概念が大きな弊害となっている現状がある。
 そこで,素朴概念と科学概念が対立し,主張が対立するような課題を生徒に与え,その理由を根拠をもとに思考させる仮説実験型の授業を行った。
 また,自らの考え(主張と理由)を表現する場を設定するが,表現することに重きが置かれがちで発表会にとどまってしまうことも課題であった。理科における表現力とは,あくまでも科学的な思考に基づいた自らの考えを表現することで培われるものと考える。たとえば,自分とは異なる考えに出会ったとき,どこが違うかを比較したり,その違いが生じる要因を分析したり,反論したりすることができる力である。
 このように,考えが異なる生徒同士で互いの考えを検討するにあたって最も大切なことは,互いが互いの考えをきちんと理解することである。しかしながら,多くの生徒が言葉による説明だけでは理解しづらい現状がある。結果として,その後の検討がちぐはぐなやり取りになりがちである。
 そこで,白新中学校理科部では,考えをチャート図(理由づけチャート)にして表現させている。主張とその理由を結び,その理由の根拠をつなぐことで,個々の生徒の考えが可視化されるのである。
 子どもたちは,互いの考えを「理由づけチャート」を見ながら理解し,根拠と理由とのつながりに反論したり,理由の妥当性を検討したりしながら科学的な思考力と表現力を身につけていく。そして,この検討を経て,最終的に予想される結果を判断するのである。
 本研究では,科学的な思考に基づいた検討を重ねながら,根拠とともに科学的な理由づけをして自らの主張を決定することで,「科学的な見方や考え方,総合的なものの見方の育成」,「科学的な思考力,表現力の育成」をねらう。

TAGS ;  新潟    理科    平成26年度    中学校   



「教育実践」
納得のある解釈をつくり出し、実感を伴った理解を図る理科授業の在り方
〜3年「ゴムのはたらき」の実践より〜
加茂市立加茂小学校
相田 巧

  学習指導要領に「実感を伴った理解」が加えられ,自分なりの解釈をつくり出すことが大切にされている。
 自分なりの解釈をつくり出すためには、子どもが事象に対して自分なりのつながりをもち,納得のある解釈をつくり出す必要がある。そこでゴムの状態変化とエネルギーとの関係付けを図に表すことで,エネルギーとしての見方や考え方をはぐくむことができると考え、以下の2つを手立てとし、授業プロトコルをもとに分析した。
1 帯状のゴムを用い,子どもが仮説や推論を感じ取れる教材提示
2 イメージ図を用いて見方・考え方を交流し、再検討する場面設定
 帯状のゴムを用いることで、「ゴムが○○となっている」と、自分の仮説の科学性を検証し、他者と交流することで、自分なりの解釈を見直す姿が見られた。これらのことをもとに、ゴムは引く際に使われたエネルギーが元に戻ろうとして物を動かすエネルギーへと変換されているという見方や考え方を構築する姿が見られた。

<参考文献>
小学校学習指導要領 文部科学省 2008
小学校学習指導要領解説理科編 文部科学省 2008
確かな学力を育てる確かな授業 梶田叡一編著 2012 


TAGS ;  中越    小学校    理科    平成26年度   



「教育実践」
自らの考えを見直す子どもを育てる理科授業
〜様々な根拠に着目させる交流を通して〜
佐渡市立両津小学校
本間 英一

 理科では,子どもの自然事象に対する素朴な考えをより客観性のある考えに高めることが求められている。そのためには,子どもが様々な根拠(事実や既有の知識)に着目し,自分のこれまでの考えを絶えず見直しながら事象を捉えることが重要である。
 理科学習は一般的に,@自然事象とかかわるA問いをもつB仮説を立てるC検証実験を行うD結論を導く,という展開が多くとられる。この,「B仮説を立てる」場面において,多くの子どもは印象的な根拠だけに着目して考えたり,発言力のある子どもの意見に安易に同調したりする傾向にあり,考えの交流を取り入れても考えを見直すまでには至らなかった。そのため,「C検証実験を行う」場面で,教師が有効な実験方法を提示し,実験結果に着目させたとしても,子どもは自分の考えを見直し,より客観性のある考えには高められなかったのである。つまり,調べたい,確かめたいという必要感がないままの検証実験だったのである。
 そこで私は,「B仮説を立てる」場面において,自分の考えの確証と反証,相手の考えの確証と反証が書ける「マトリクス」を提示し,この表に考えを書かせたり,表を使って考えを交流させたりした。
 「マトリクス」を提示し,この表に考えを書かせたり,表を使って考えを交流させたりしたことで,子どもは互いの考えを視覚的に把握することができた。さらにこのことは,様々な根拠に着目し自分の考えを見直すことにつながった。その後子どもは,検証実験で得た事実を基に,自分の考えを強化した。

TAGS ;  佐渡    理科    平成26年度    小学校   



「教育実践」
科学的な思考力を育む理科指導
〜知識の積み重ねと「書く」活動を通して〜
新発田市立住吉小学校
渡邊 幸太

 これまでの理科学習での児童の様子を振り返ると、積極的に実験を行っている姿が見られ、実験は楽しいという児童が多くいる。しかし、実験結果からどのようなことが確かめられたのかを書けない児童、主体的に課題を見つけて解決しようとすることができない児童も見られた。これは、「目的意識をはっきりともって学習に臨むことができていないこと」「学習や日常生活で出てくる疑問や問題をつなげられないこと」が原因としてあげられる。そのため、一つ一つの実験がその都度で完結してしまい、見通しや考えの根拠が見つからず、思考がとぎれとぎれになる様子が見られることがあった。
 そこで、子どもたちが授業で獲得した知識を積み重ね、問題解決の過程で、筋道立てて「書く」活動を充実させれば、科学的な思考力を高めることができるだろうと考えた。
 実践1では、6年生の「水溶液のはたらき」の単元で実践を進めた。授業で出てきた水溶液の性質を、カード(『サイエンスカード』)に書き溜めさせ、カードでクイズを出し合わせた。知識が定着し、事象を水溶液の性質を用いて説明したり、記述したりすることができた。また、問題解決の過程に沿って書き方を提示(『書き方ガイド』)した。子どもたちは、その書き方に合わせ、自分の思考過程を整理しながら書くことができた。単元の最後に「なぞの水溶液を暴け!」という課題を設定した。そこでは、サイエンスカードを使って定着した知識や、問題解決の過程に沿った書き方を使って、筋道立てて考えながら学習を進めていた。
 実践2では、5年生の「流れる水のはたらき」の単元で実践を進めた。自分の思考過程の見直しをさせるために、実践1の手立てに加え、結論(まとめ)を書く場面で、予想との比較を促す働きかけをした。児童は予想からの思考過程を振り返り、確証に至ったことや、考えを再構築したことを書き、学習を振り返ることができた。また、単元の最後に市内を流れる川の「ハザードマップ」を作った。そこでは、サイエンスカードで定着した科学的な言葉や、問題解決の過程に沿った書き方を使って筋道立てて考え、ハザードマップを作ることができた。
 実践1、2より、獲得した知識を書き溜めたサイエンスカードを活用したことや問題解決の過程における書き方を提示したことは、児童の科学的な思考力の育成に有効であったといえる。

TAGS ;  下越    理科    平成26年度    小学校   



「教育実践」
児童がイメージ図を使い交流し、見えない世界を推論する理科指導について
〜6学年「水溶液の性質」の実践から〜
村上市立塩野町小学校
本間 文彦

 理科の学習において、見えない世界を推論するためには、児童がイメージ図を描き、児童同士が関わりのある授業を進めることが重要であると考える。6年生「水溶液の性質」の単元において、「溶ける」と「混ざる」の違いについて課題を解決する場を設定し、話し合いをする。それをもとに、1枚目に描いたイメージ図を実験結果に合うように加筆・修正し、思考を深めたり広げたりして、見えない世界を推論する理科授業の構築を目指した。
 そのために、2つの手立てを講じた。1つ目は、児童がイメージ図を描きやすくなるような手立てを講じる。目で見て変化の大きな事象を提示し「どうしてだろう」という問いを持たせる。また、児童の持っている生活体験などから溶けると混ざるの違いの基準を作った。既習事項を丁寧にもう一度実験をし、目に見えない世界をイメージ図で表現するために、児童のイメージをもたせる工夫をした。2つ目は、イメージ図を使い、見えない世界を可視化し、話し合いを通して、起きる事象について推論できるようにする。1枚目のイメージ図は1つ目の手立てを使い、児童はイメージ図を描くことができた。そして、ぺアや班の中で自分の考えを伝える中で、「自分は溶けると考えたけれども、隣の人は違う」「同じ溶けると考えたけれども、描いたイメージ図は違う」などの児童同士の中で考えのズレがあることに気付いた。そのズレを明確化するためにBTB溶液やリトマス紙、豆電球を使って実験をし、1枚目のイメージ図を加筆・修正をした。そうすると、児童は、自分の考えやイメージ図を変えたり、考えの矛盾に気付いたりする様子がワークシートより見られた。
 このように、児童が起きている事象についてイメージをふくらませる方法を丁寧に扱いイメージ図を描くことができる素地を養うと、「溶ける」のイメージ図を描くことができた。また、児童同士で交流をすると自分の考えを深めたり、変容させたりすることができた。よって、見えない世界を可視化するために、イメージ図は有効であることが分かった。

TAGS ;  下越    理科    平成26年度    小学校   



「教育実践」
児童が学習に主体的に取り組む理科指導の工夫
見附市立今町小学校
小林 亮

 理科の観察・実験が好きな児童は多い。しかし,多くの児童が意欲的に実験を行う一方で,実験をただ眺めている傍観者的な児童もいる。アンケートによると,それらの児童は,「理科が苦手」だと感じていて,特に「実験の計画を立てること」や,「実験後に結論をまとめること」に苦手意識をもっていることが分かった。そこで,見通しを十分にもたせることで,児童が学習に主体的に取り組むことができると考え,以下の三つの手立てを講じ,その有効性について検証した。
@自由試行の場の設定
 単元の導入で,自由試行の場を設定する。自由試行を十分に行うことで,新しい学習への興味をもったり,学習内容に対する問いや予想に対する根拠をもったりするなど,その後の学習活動につなげていけるようにする。
A「計画→実験→フィードバック→次の実験」という指導過程の工夫
 実験を行う前に,考えた実験方法が適切かどうかを検討する話し合いの場を設ける。揃える条件や変える条件など,実験のポイントを互いに確認し合ってから実験に臨ませる。また,予想や結果だけではなく,それらに対する自分の理由を伝え合うようにする。交流を通して,「絶対にそうだ」「本当にそうかなあ」という思いが生まれ,それが実験への意欲につながり,結果に対する思い(納得や驚き)が理科の学習のおもしろさや次の実験や学習への意欲へとつながると考える。実験を同じサイクルで繰り返すことにより,活動の見通しをもったり,計画を立てる力や結論を導く力が高まったりする姿を期待する。
B課題解決のために自ら選択した実験を行う場の設定
 実験内容ごとにブースを設け,自分が調べてみたい実験に取り組めるようにする。興味のある実験を選んで行うことで,実験を「自分のこと」として行えるようにする。同じ目的をもつ児童が集まった実験ブースで,意見を交換したり,協力したりして,主体的に実験に取り組めるようにする。
 これらの手立てによって,児童が見通しをもって実験に臨み,主体的に問題解決を行うことができた。

TAGS ;  中越    理科    平成26年度    小学校   




「教育実践」 素朴概念の変換を図る理科指導の取組
新潟市立上山小学校
豊岡 篤

 理科の学習では,問題解決の過程を経て知識を獲得したにもかかわらず,時間が経過すると獲得した知識を忘れてしまったり,学習前の考えに戻ってしまったりすることがある。その原因の1つとして,児童が日常生活の積み重ねで形成・獲得した自然事象に対する誤った知識や見方・考え方である素朴概念が残っていることが考えられる。正しい知識を定着させ,科学的な見方・考え方を養うためには,素朴概念を科学的な概念に変換させることが必要である。その手立てとして,初めに素朴概念を確実に崩し,その後,新たに正しい知識を与えることで素朴概念を正しい科学的な概念に変換させる。
 本研究では,2つの事象を比較し,明らかに素朴概念では説明できない事象を示すことで,まずは素朴概念を崩す。そして新たな考え方をしなければならない場面を意図的に作り概念変換を図る。まず,4年「水の3つのすがた」では,水が沸騰して出てくる泡の正体について水蒸気と空気を比較させることで概念変換を図った。その結果,明らかに違う2つの事象を提示することで,児童の思考に揺さぶりをかけることができ,正しい知識の獲得に繋がった。また,追調査の結果,正しい知識の定着について一定の成果を得られた。また,3年「昆虫を調べよう」では,概念変換の過程に焦点をあて,昆虫と昆虫ではない虫を比較した実践を行った。素朴概念としてもっていた曖昧な昆虫の定義ではバッタなどの体のつくりを正しく示すことができない。昆虫と昆虫ではない虫を比較し,違いを明らかにすることで素朴概念を崩す。その後,正しい昆虫の定義を明らかにすることで,科学的で正しい昆虫の定義を理解させた。
 これらの実践から,児童の素朴概念を変換するための手立てとして,明らかに異なる2つの事象を提示する手立てと,素朴概念を崩した後に新たに正しい知識を与える授業の流れが児童に与えた成果と,その授業の課題を明らかにした。

TAGS ;  新潟    理科    平成26年度    小学校   



「教育実践」
児童が見通しをもって実験に取り組み,日常生活での活用を目指した指導の工夫
〜小学校第5学年「流れる水の働き」の実践〜
長岡市立上川西小学校
兒玉 かおる

  これまで,児童から出てきた追究課題に沿った授業を構成するように意識してきたが,一部の児童だけが課題を解決しようとする一方で,「なぜ,この実験をするのか。」,「実験は面白いけど,前の実験とのつながりがわからない。」といった児童が多くいた。
 また,「月や星」,「月と太陽」といった「地球」領域の学習では,児童の観察力に頼る部分が大きかったり,デジタル教材を有効に活用できなかったりして,学習内容の定着に大きな差を生じさせてしまい,日常生活で活用されるまでには至っていなかった。これは,「実際に月や太陽のモデルを作る」,「作ったモデルで月の満ち欠けを確かめる」といった実体験が不足しているからと考える。
 そこで,少人数で扱える流水実験モデル装置を使ったり,デジタル教材を適宜用いたりする等教材・教具の工夫をすることで,見通しをもって実験に取り組み,日常生活で活用できると考えた。児童が自らの経験や今までの学習に基づいた予想を意識して,主体的に追究活動を行うために,本単元では少人数で扱える流水実験モデル装置を用いる。少人数で扱う利点として,次の3点を挙げる。
(1)「侵食・運搬・堆積」の現象を間近で観察することができたり,児童が「もう一度,確かめてみたい」と思った時にそれぞれ検証実験を行うことができたりと,学級全体で一つの実験を取り上げる場合よりも,自ら事象と向き合うことができる。
(2)水量の違いによる侵食・運搬・堆積の働きの大きさの違いを実感させるために,太さが異なるビニル管を付けたペットボトルを用いた。児童でも水の勢いや水量の調節ができるので,条件制御しながら容易に検証実験ができる。
(3)モデル実験の結果を基に友達と意見交流したり,「侵食・運搬・堆積」の現象に気付かない児童でも,同じ班の友達との意見交流の中から,言葉だけでなく,これらの現象を視覚的にとらえたりすることができる。
 

TAGS ;  中越    理科    平成26年度    小学校   



「教育実践」
科学的な見方や考え方・表現する力を高めるサイエンスレポート
胎内市立中条小学校
相座 昭仁

  観察・実験などの直接経験が、理科の授業で大切であることは間違いない。しかし、経験さえすれば、学習内容を正しく理解し、科学的な見方や考え方が養われるかというと、そう簡単にはいかない。自然の事物・現象を扱う理科であっても、子どもたちは、「言葉」を使って話し合い、「言葉」を使ってノートに記録する。つまり、「言葉」がなければ、子どもたちは情報を共有することもできなければ、自分の考えを顕在化させていくこともできない。
 理科の授業を通して育てる「科学的な見方や考え方」は、広く認知・共有されている科学知識や科学理論と目の前の事物・現象とを「言葉」を使って結びつける過程でよりよく養うことができる。言語活動を充実させ、子どもたち一人一人に科学的な見方や考え方を言語化できる力を育てることこそ、理科の目標である「実感を伴った理解」になると考える。
 そこで、本研究では、科学的な見方や考え方・表現する力を高めるための言語活動として、「課題解決の過程に沿った自分の思考の流れが分かるノート作り」と「みんなが書けるサイエンスレポート」の2つの手だてで段階的に取り組んだ。
 まず、課題と結論の整合性のあるノート作りに継続的に取り組み、児童全員が課題解決の過程に沿った自分の思考の流れが分かるノートを作らせた。ノートの構造は「課題」「実験・観察」「考察(事実・理由)」とし、この構造は尾括型説明文の論理構造(序論・本論・結論)と合致させた。すわなち、「課題」は序論(問題提示・話題提示)部、「実験・観察」は本論(説明・具体的事象)部、「考察」は結論部にあたる。
 このノートと説明文の論理構造を尾括型説明文(サイエンスレポート)のフォーマットとして使用し、学習から得た情報をサイエンスレポートという形で文章化(言語化)させることで、知識の定着及び科学的見方や考え方・表現する力を高めることを意図した。
 これらの手だてを通して、子どもたちの中で拡散している情報が収束され、自分のノートにまとめた内容をさらに言語化・文章化することで、「科学的な見方や考え方」が深化し強化され、科学的に表現する力が高められたと考える。

<参考文献>
小学校学習指導要領の解説と展開 理科編 角屋重樹 教育出版 2008
白石式フォーマットで大変身!”理科説明文”の指導 佐々木昭弘 明治図書 2013


TAGS ;  下越    理科    平成26年度    小学校   



「教育実践」
イメージ図を用いて考えを深める理科指導
〜「電流のはたらき」の単元の指導から〜
五泉市立愛宕小学校
小林 孝俊

  電気や磁石,水溶液など仕組みが目に見えないものを扱う単元においては,どうしてその現象が起きるのか考えさせることで,児童の理解がより深まると考える。そこで,イメージ図を用いて考えさせ,それをもとに交流をさせる理科指導を行った。イメージ図とは,現象を自分なりの解釈で実験結果と整合するように絵や図に表現したものである。
 電流のはたらきの単元は様々に条件を変えて電磁石の磁力がどう変化するのかを学習していく。磁力は目に見えないがクリップの付いた数等で磁力を比べることができる。その結果からどうしてそうなったのかを考えさせた。
 1本の導線だと非常に弱い磁力しかなく,砂鉄を付ける程度である,しかし,コイル状に巻くとクリップを付けるくらい強くなる。この現象を体験した後でイメージ図をかかせた。そうすると,磁力を手で表し,1本の導線の弱い手(弱い磁力)が何重にも集まって,太い手やたくさんの数の手(強い磁力)になると,手の太さや数の違いで磁力の変化を表した。
 電池を増やした場合と,コイルの巻数を増やした場合では,どちらも磁力が強くなる。目に見える現象は2つとも同じであるが,その違いも表現することができた。電池を増やした場合,コイルの巻数は変わらないので手の本数は変わらず,電池が増えたので手が太くなる。コイルの巻数を増やした場合,電池の数は変わらないので手の太さは変わらず,コイルの巻数が増えたので手の本数が増えると,実験の条件をそれぞれのイメージ図に取り入れて違いを説明した。
 単元の最後に,電磁石の様々な現象を結びつけて整理させるために,いくつかの現象をもう一度イメージ図に表現させた。初めにかいたイメージ図は,現象と整合はしているが,なぜそうなるのかは曖昧であった。それに対して,単元の最後にかいたものは,理由まで説明している。
 これらの姿は,イメージ図をかき,交流で仲間分けして比較させるなど,自分の考えを見直したり,友達の考えや表現の仕方のよいところを取り入れたりしてきた成果であり,考えを深めたと言える。

<参考文献>
子どもの科学的イメージをひき出す6つの技法  鷲見辰美 学事出版

 


TAGS ;  下越    理科    平成26年度    小学校   



「教育実践」
「数と式の証明」において“も”「ならば文」と「追究マップ」を用いることを通して分かる授業を目指す指導の工夫
新潟市立白新中学校
伊藤 雅仁

  本研究は,3学年の文字式の証明において,「ならば文」を用いて仮定・結論を明確にして証明を行い,明らかになった事柄を順次「追究マップ」にまとめていくことを通して分かる授業を目指していくものである。2学年の図形分野においては「ならば文」と「追究マップ」を使っての実践は多いが,3学年の文字式の分野においてもこの手だてを使って分かる授業を目指した。
 生徒は,2学年・3学年で学習する『文字と式を使って説明する問題や証明する問題』において,苦手意識をもっている。基本の計算部分はできていても,説明・証明になると説明の形になっていない誤答であったり,何を書いたらよいか分からないといった実態がみられる。しかし,2学年で学習する『図形の証明』は『文字と式を使って説明する問題や証明する問題』より実態調査において正答率が高かった。そこから私は,『文字と式を使って説明する問題や証明する問題』の正答率がなかなか上がらない原因として,以下の2つの困難性があるのではないかと推測した。
ア 図形では,仮定・結論を明確にして証明しているのに対して,文字式の証明は仮定・結論を明確にしていないこと
イ 図形では,視覚的に考えられるのに対して,文字式の証明は視覚的に考える事ができないこと
 この2つの困難性を解消するために,次の手だてを講ずることにした。
@ 「ならば文」を用いて,仮定・結論を明らかにする。
 このことによって,仮定の一部を条件変更することで,生徒は既習事項と新たに分かったこととのつながりを意識しながら新たな問題を設定していき,活発な授業展開ができる。
A 明らかになった事柄を順次「追究マップ」にまとめていく。
 このことによって,学習した内容を時系列で記述し,視覚的に理解を深めていくことができる。
 この2つの手だてにより,『文字と式を使って説明する問題や証明する問題』においても,『図形の証明』と同様に生徒が分かる授業を目指したものが本研究である。

TAGS ;  新潟    算数・数学    平成26年度    中学校   



「教育実践」
生徒の実態把握とそれに応じた指導の工夫
三条市立第三中学校
千田 博照

 全国学力学習状況調査では、関数領域の正答率が特に低いことが取り上げられているが、自校でもその傾向がみられる。その改善を図るために、小学校でどのように学習しているのかを学習指導要領や教科書を見直した。また、三条市では小中一貫教育が平成25年度から本格実施されており、小・中学校での9年間の学びのつながりを考えたカリキュラムがある。
 小学6年「比例と反比例」でグラフが直線になることを、具体的な数量に即して理解できるよう指導することが必要である」とあり、中学1年「比例と反比例」では、「関数関係を表、式、グラフに表すとき、変数や定数を文字で表し、文字を使った式に一般化したり、座標に基づいたグラフをかき、変域は負の数まで拡張される」とある。
 これらをもとにした学びのつながりや、生徒の実態をふまえた指導を行えば関数の理解が深まると考え実践した。
 比例の導入では、小学校の教科書にある、水そうに入れた水の量と深さの関係を表やグラフで表す問題を扱った。ほとんどの生徒が表をつくることができて、グラフをかくことができた。しかし、柱状グラフでかく生徒が予想以上にいることが分かった。小学校では「比例と反比例」の後に、「資料の調べ方」で柱状グラフを学習するためであると考えられる。
 そこで柱状グラフをかいた生徒の考えを取り上げて授業を進めた。単元の終わりに同様な問題を扱ったが、その際は柱状グラフでかく生徒はいなく、ほとんどの生徒は直線でかくことができた。比例のグラフについて、点と点を結んでいくと直線になるという捉え方から、点の集合として比例のグラフが直線になることを捉えられるようになったと考えられる。その反面、直線で表された比例のグラフを具体的な場面で捉えられなくなる面がみられ、それに応じた指導を行う必要がある。

TAGS ;  中越    算数・数学    平成26年度    中学校   



「教育実践」
連立方程式における単元構成の工夫と指導の深化
長岡市立南中学校
宮田 雅仁

 第1学年では,一次方程式を学習する。この単元においては
ア 文字を使って立式し,課題を解決するよさを学ぶ。
イ 天秤モデルを用いて,等式の性質を理解する。
ウ 天秤モデルを用いて,一次方程式の解き方を導出する。
 以上のような3つの活動を行っている。
 第2学年では,連立方程式を学習する。この単元を第1学年で学習した一次方程式の振り返りと位置づけ,「文字を用いた解決方法を自ら選択し,一次方程式で学んだことを活用・類推し連立方程式の解き方を自ら導出する」場面を設定することが大切である。そのために,連立方程式の導入段階から加減法による解き方に至るまでの単元構成を工夫していく。
 具体的には,上記ア〜ウの3つの活動を手立てとして連立方程式の単元に組み込んで,「アの強化」,「イの態度変更」,「ウをもとにした類推」に焦点を当てて本研究を行った。
 手立て1 導入課題において,「小学校で学んだ算術的解法」と「文字を用いた解決方法」を比較検討させ,「文字を用いた解決方法」を選択する態度を養う。(アの強化)
 手立て2 天秤モデルを用いて,2年次で学ぶ等式の性質を理解し,1年次で学んだ等式の性質との違いを明確にさせる。(イにおける態度変更)
 手立て3 天秤モデルを用いて,一次方程式の解き方と対比し,連立方程式の加減法による解き方を導出させる。(ウをもとにした類推)
 これらの有効性について,量的な研究として,評価問題やWebテストの結果の分析を行い,質的な研究として,授業中における生徒の発言や会話をもとに授業を振り返っていった。
 量的な研究の結果として,成果が見られた。また,質的な研究の結果として,生徒が自ら判断する場面や,自分の考えを構築し,それを他者との関わりの中で再構築させていく場面が見られた。