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平成26年度

「ときわ教育奨励賞」 夢を実現し、人として成長できる部活動のあり方
新潟市立小針中学校
藤田淳

 複数校において、剣道部の指導に継続的に取り組み、確かな実績を上げている。また、中体連の専門部長として、全県の体育指導に貢献していることも評価に値する。指導理念として、基本的生活の徹底により、生徒の心を強く育てることを中核に置いている。また、長期・中期・短期・一日の目標を明確にさせ、自己評価させる日誌の活用など、生徒を成長させる確かな方法論の上に立った実践であり、今後のさらなる活躍が期待できる。

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「ときわ教育奨励賞」 つくる喜びを味わうために、地域性を生かしながら試行錯誤できる題材の開発と手立ての工夫
長岡市立大島小学校
津端朝宏

 「未来カーづくり」をはじめとした図画工作における題材開発と研究実践を長年にわたり継続している。教育美術・佐武賞を受賞した題材「大島っ子の長岡花火」の研究実践は、これまでの集大成ともいえるもので、長年の美術教育への関わりから得た豊富な知識と経験が、余すことなく発揮された実践である。今後も、これまでの研究成果の普及に努めるとともに、さらなる題材開発や研究実践の継続を期待する。

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「ときわ教育奨励賞」 理科を学ぶことが好きな子どもの育成
新潟市立巻北小学校
山田淳

 「わかる・できる」が実感できる理科授業づくりをめざし、「自由試行から課題を明確にする」「理科的説明文で理解をより確実にする」という二つの方法論に基づく実践は明確で確かなものである。理科教育センター(旧三市中東)の専任所員として、また、新潟市マイスター及びコアサイエンスティーチャー(CST)として、地域の理科教育振興に貢献してきた。今後も、新潟市総合教育センターにおけるCST活動を中心に、さらなる活躍が期待できる。

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「ときわ教育奨励賞」 社会科に親しむ活動を広める実践
佐渡市立河原田小学校
松本真一郎

 『PISA型読解力をつける社会科5・6年社会全発問・全指示』作成や謎解き授業論をはじめとする長年にわたる研究実践を継続し、それらを地域に普及し、地域の社会科教育振興に貢献している。今後も継続した実践を行い、全国レベル、全県レベルの実績について、さらなる活躍が期待される。

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「ときわ教育賞」 科学の好きな子どもを育てる理科教育の推進
新潟市立白新中学校
山内伸二

 科学が好きな子どもを育てたいという信念と確かな理科教育理論に基づいて、質の高い実践を積み重ねている。とりわけ、仮説実験授業を基にした理科授業の実践を長年継続しており、一昨年度、「ときわ教育奨励賞」を受賞している。本年度の応募では、さらに全国レベルでの入賞実績を重ねるとともに、中学校教育研究会事務局長という立場から、「学び合う授業づくり」に向けて「授業ナビ」の開発や「ファシリテーション」の導入等に尽力し、全県の授業改善、学力向上にも取り組んでいる。「理由付けチャート」等の開発など長年にわたる理科教育の推進とその確かな成果に対して本賞を与えることとした。

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「教育実践」 生徒が夢中になって運動しながら運動技能を高める授業
三条市立大崎中学校
角 直也

 バレーボールは仲間と協力しながら、ボールを落とさずに相手コートへの得点を目指す競技である。生徒一人一人がコートを縦横無尽に動き回り、白熱したラリーを体感することでバレーボールの真の楽しさに触れることができることと考える。そして、そんな生徒はきっとバレーボールに夢中になるはずである。
 今までの実践を振り返るとまとめの試合で生徒が動けず戸惑う場面があった。それには以下のような理由があると考えた。生徒の技能が不十分であること。失敗を恐れて消極的になっていること。自分の取るボールか、相手の取るボールか判断できていないこと。
 本実践ではそれらを解決するために以下のような手立てを講じる。
 1 ボールを打つ感覚を身につけるドリルや素早くボールの下に動く練習ができる学習カードを考案し、単元の最初ではその課題に取り組ませる。課題解決型のペア学習にすることで互いに学び合いながらできるようにする。
 2 小グループで行う様々なパスゲームを考案した。ボールを落とさずにパスを続けられる回数を他のグループと競う。パスの回数を多くしたり、動き方にバリエーションを加えたりして、課題が段階的に高度なものになるようにする。パスを続けるために、味方との関わり方や声のかけ方を指導する。
3 6対6での本来のゲームではなく、小グループでのゲームを行う。また、2球目、3球目のどちらかはワンバウンドしたボールまで有効とする変則ルールを用いたゲームとする。

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「教育実践」 「運動の楽しさ」を実感するための要素分析
〜「友達や担任とのかかわり合い」の在り方を追究して〜
新潟市立松浜小学校
本間 直樹

  小学校学習指導要領解説「体育編」の各学年の目標には,「運動を楽しく」とか「運動の楽しさ」という記述がある。では,「運動の楽しさ」を実感するために重要な要素は何であろう。
 私は,「技能獲得・技能向上」,「達成感」,「友達や担任とのかかわり合い」の3つの要素を体育の授業に盛り込んだなら,児童は「運動の楽しさ」を実感するであろうと仮説を立て,研究を進めてきた。
 これまでの自身の研究から「運動の楽しさ」を実感するには,「技能獲得・技能向上」,「達成感」の要素は重要であり,「友達や担任とのかかわり合い」は重要ではないという結果を得た。
 小学校学習指導要領解説「体育編」の各学年の内容には,「かかわり合い」を大切にした運動の例示が複数ある。このことからも,上述の「友達や担任とのかかわり合い」と「運動の楽しさ」の結果に納得することができない。
 「運動の楽しさ」を実感するには「友達や担任とのかかわり合い」が重要であることを立証するため,これまでの「友達や担任とのかかわり合い」の定義を変更(一方向で無作為であったもの「かかわり」を,双方向で意図的なもの「かかわり合い」に)したり,これまでの研究に対する指導や助言に基づきかかわり合いの在り方を改善したりしながら追究した実践の一考察である。

<引用文献>
小学校学習指導要領解説 体育編  文部科学省 平成20年8月


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「教育実践」 体育科教育におけるユニバーサルデザイン
〜特別支援学級の「マット運動」における身体の協応能力を育てる支援〜
胎内市立中条小学校
山 雄一

  特別支援学級における体育授業では、適切で効果的な支援の在り方を探ることや、迷いやパニックを起こさないような学習過程の工夫をすること、教材・教具の在り方等を吟味することが、授業を行う上での課題である。体育の授業では、適切な運動経験を重ねさせ、子どもたちに運動を愛好する態度を育てていくことが大切であることから考えても、体育授業をユニバーサルデザインの観点から考えていくことは、通常学級においても、特別支援学級においても大切な要素である。
 日々の授業において見せる子どもたちの様子を概観すると、身体の動きにぎこちなさを感じることが多い。例えば、リズミカルな身体操作がうまくできなかったり、外的な動きに対する四肢の反応がそぐわないものであったりすること等である。これらは、運動の「協応能力」と呼ばれ、身体発達の観点から考えても、協応能力を高めることが個々の運動能力・技能を向上させ、運動の基礎感覚を獲得していく際に大切なものである。こうした技能は生活の充実にもつながるという効果も大きく、児童の将来的な社会参画に関わる技能向上にも寄与する。つまり身体の協応能力を高める指導・支援を行うことが、体育授業における有効な支援になると考えた。
 身体を操作する能力を高める「マット運動」を中心に教材化し、単元を構成した。動きの経験をたくさんさせ、体育館に「サーキット運動」を行う場を設定し、個々のめあてに沿いながら、それぞれのペースや強度での運動ができるように配慮した。また、ペアを作ってコースを周ることにより、自他の動き、物やまわりの音楽と協応する経験も積ませ、個々の運動技能向上を図るとともに、運動の有能感を高めることをねらいとした。運動技能を測る調査や、質問紙による調査を行い、授業による学習効果を客観的に図り、その結果をもとに考察を加えた。

<参考文献>
M.フロスティッグ「フロスティッグのムーブメント教育・療法 理論と実際」日本文化科学者 2007
J.ウィニック著「子どもの発達と運動教育−ムーブメント活動による発達促進と障害児の体育−」大修館書店 1992


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「教育実践」 シンクロハードル走で記録UP!
見附市立名木野小学校
川井田 忠之

 これまでの自分の実践は、上手にハードリングできている子どもをみんなの見本にして進める授業であった。振り上げ足や抜き足などのポイントを教師側が取り上げて、ひたすら教えできるようにさせる授業である。しかし、これでは子どもの主体的な学びは成立せず、運動が苦手な子どもはますますハードル走が苦手になっていった。できるようになった喜びも、タイムが速くなった達成感も味わわせられない授業であった。
 そこで次の4つの手立てを行った。
1.5m・5.5m・6m・6.5mのインターバルと52p・60pのハードルの高さを組み合わせたコースを設定し、学習の場を選択できるようにする。
2.同じコースを選択した子どもで、50m走のタイムが同程度の子ども同士をペアにし、3〜5歩でのハードル間のリズムを味わうことをねらったシンクロハードル走を行う。
3.タイムを速くするためにどうすればいいか、という課題に目を向けさせることをねらったシンクロハードル走を行う。
4.手立て2・3でのペアを2組合わせて兄弟グループを構成し、子ども同士で相互評価できる学習環境を生み出す。
 その結果、得られた成果は次の2点である。
@シンクロハードル走でのペア学習や兄弟グループとの相互評価が、自分の体の動きを見直したり、タイムを向上させたりする上で効果的だと考える子どもが100%。
A50m走のタイムよりも40mハードル走のタイムが速くなった子どもがほぼ全員。
B単元開始時よりも40mハードル走のタイムが速くなった子どもがほぼ全員。

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「教育実践」 跳び越し技の技能を向上させる指導法の追求
〜第5学年 シンクロ跳びを取り入れた跳び箱運動の実践を通して〜
五泉市立橋田小学校
山ア 翔泰

 私が今まで行ってきた跳び箱運動の授業では,開脚跳びや台上前転などの基本的な支持跳び越し技はできるが,発展技である「首はね跳び」,「頭はね跳び」に取り組もうとする児童の姿がなかなか見られなかった。それは,授業において発展技である「首はね跳び」、「頭はね跳び」ができるようになるための手立てや支援,仕組みが足りなかったと考えられる。そして、私は児童に跳び越し方のイメージをもたせることができず,互いにかかわる機会が少ない授業を展開していたと振り返った。
 そこで、本実践では,児童に跳び箱を跳び越すためのイメージをもたせるための手立てを講じ,互いにかかわり合いながら跳び箱運動に取り組む機会を意図的に設定し,児童が跳び箱運動の楽しさや喜びを味わいながら,跳び越し技の技能を向上させていく指導法の追求を目指し実践を行った。そして、互いにかかわり合いながら跳び箱運動に取り組む機会を生む取組として「シンクロ跳び」を単元構成に入れて授業を展開した。
 本研究では、単元の前半で跳び越すためのイメージをもたせるために、次の4つの手立てを講じた。
@学習カードに跳び越し技に対する気付きや友達へのアドバイスを書き留めさせた。
A跳び越し技のポイントを掲示物に記入して共有させ,いつでも見ることができるようにした。
B開脚跳び・台上前転につながる基本運動を取り入れ,基礎感覚を養った。
C跳び越し技の習得を助けるために,3つの位置(踏み切り,着手,着地)が視覚的に分かるようにカラーテープを貼ったり,易しい場を設定したりした。
 また、単元の後半ではかかわりを生むために「シンクロ跳びの発表会」を行う時間を設定した。そのための手立てとして、次の3つの手立てを講じた。
@児童を5グループ(1グループ4・5人)に分けてグループリーダーを決めさせ、演技の内容を相談させた。
A演技をそろえるポイントを考えさせ、互いの動きを見て動きを合わせるように言葉がけを行った。
Bデジタルカメラを使い、演技や練習風景を撮影し、自分たちの動きを客観的に見ることができるようにした。
 これらの手立てを単元の中で講じていったことで、児童の姿から次のような成果を得ることができた。
@跳び越し技の技能が低い児童にとってのシンクロ跳びのよさは、友達の跳び越し方を観察したり,周囲からのアドバイスを受けたりして,跳び箱運動を楽しみながら行い,技能を向上させるとともに動きがそろった喜びを感じることができるようになることである。
A跳び箱運動を得意とする児童にとってのシンクロ跳びのよさは、友達にアドバイスをすることで客観的な視点で跳び箱運動の技術を理解することができたり,友達の動きにそろえるために自分の体を意識してコントロールしようとしたりすることによって,より完成度の高い技能を習得できる。
 以上2点について成果を得ることができた。しかし、課題も見つかった。シンクロ跳びを取り入れた6時間目(新しいことに取り組んでいく時間)の手立てを今後考えていく必要がある。児童が抵抗感なくシンクロ跳びの学習に取り組めるような手立てや支援を学んでいきたい。

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「教育実践」 投力を高めるための効果的な指導のあり方
〜新聞スティックを用いた授業実践を通して〜
新潟市立横越小学校
布施 和法

   体育科において,子どもたちが体を動かして「楽しい」というのはもちろん,「できる」「分かる」と実感できることが大切である。また,投げる物(教具)も投力向上につながる物でなくてはならない。投力向上には,投げ方のポイントを教えるとともに,子どもに遠くに投げるコツを考えさせることが重要である。本実践では,新聞スティックを用い,トレーニングではなく,友だちとかかわりながら,遠くに投げるコツを見つけ,工夫していく授業のあり方を提案した。
  中心となる具体的な指導の手立ては次の2点である。
@体力テストで使用するソフトボールは,子どもにとって馴染みがなく,投げにくい。そこで,子どもが投げやすく,投げ方を習得しやすい「新聞スティック」を教具として活用する。新聞スティックとは,新聞を筒状に丸め,周りをテニスのグリップのようにガムテープで巻いて作成したオリジナルの教具。
A遠くに投げるポイントを教え,その後,子どもが楽しみながら,自ら投げるコツを見つけ,工夫していく学習活動を位置づける。
  本実践により,以下のような成果が得られた。
@新聞スティックは子どもの投げる動作の質を高めることができる。新聞スティックを持って,手のひらを下にして後方に引いた状態から,投げる動作を始めることで,肘を90度に曲げたり振りかぶって投げたりする動作を身につけることができた。
A 新聞スティックは投力の低かった子どもの投力向上に役立つ。投げ方が分からずソフトボール投げの記録が低かった子どもは,新聞スティックを使うことで投げ方のこつを身につけ,記録を向上させることができた。
   今回,4・5・6年生を対象に,肘の角度や位置に着目して,実践を行った。今後も,低学年を含め,全学年の発達段階を踏まえた系統的な指導のあり方について研究を進めたい。また,科学的に投げる動作の分析を行い,指導法をさらに工夫していきたい。

<参考文献>
体力向上に向けた学校の取組について〜投力向上を目指したN市小学校の事例から〜 脇野哲郎(新潟市立総合教育センター)体育科教育学2012,P293
野球における,遠投力と上半身のIsokinetic Strength 黒岩真澄,吉松俊一,堀内忠一,中嶋学,山崎和美(更埴中央病院,整形外科,リハビリテーション科)日本体育学会大会号(4013)1989,P743
小学校における体力向上に関する一考察―体育生活の実態調査及びん投力に着目した授業実践を通して― 網中明仁(銚子市立清水小学校)廣橋義敬(清和大学)  日本体育学会大会号(55)2004,P620    


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「教育実践」 体育科におけるワークショップ型授業の導入
〜体つくり運動での実践を通して〜
佐渡市立行谷小学校
阿部 義弘

  文部科学省では「体つくり運動」について,「体力の必要性の学習の大切さ」と「仲間との豊かな交流の大切さ」を示している。これまでの私の「体つくり運動」の授業を振り返ると,教師が様々な運動を紹介し,それを子どもにさせるドリル的な活動が多く,子どもが思考する場面や相互に関わる場面が見られなかった。そこで,子どもの関わる力や思考力を高めるのに有効であるとされているワークショップ型授業が,体育科にも有効ではないかと考えた。
 ワークショップとは,「講義などの一方的な知識伝達のスタイルではなく,参加者が自ら参加・体験して共同で何かを学び合ったり作り出したりする学びと創造のスタイル」→「参加体験型グループ学習」である。子どもは教師から与えられた枠の中で,自ら考え創造していくスタイルの授業となる。
 しかし,体育科は他の教科と違い,「運動量の確保」「安全管理」「広大な場」などの要素がある。導入の際には,これまでのワークショップ型授業に改善を加え,思考力や関わり合う力を高めていくことを試みた。
 実践では,「意欲面の上昇」「アドバイスを行うことで,他者の意見を取り入れたより良い動きの追求」「自分たちの動きの前回との違いの認識」「動きの回数や時間への意識の向上」などの成果が得られた。
 課題としては,ねらっている高めたい部分を意識した運動になっていないグループがあったことが挙げられる。そうならないためにも,教師が説明段階で,しっかりとした活動の枠を与える方法をさらに追求していくことが必要である。

<参考文献>
ワークショップ -新しい学びと創造の場 中野民夫 岩波書店 2001
動きの「感じ」と「気づき」を大切にした体つくり運動の授業づくり 細江 文利,鈴木 直樹,成家 篤史 教育出版 2011


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「教育実践」 投力向上のためのドリルゲームの工夫
〜ハンドボールの実践を通して〜
新発田市立猿橋小学校
菊地 康裕

 本校の児童は、毎年行っている体力テストの結果で、ソフトボール投げの記録の低下が見られる。これまで自分の体育授業で、投力向上を意識した活動は行ってきた。しかし、ただ単に投げる練習を行うだけで、児童は意欲的に取り組んでいたかどうかは疑問が残る。そこで、ハンドボールの単元の中で、チーム対抗を取り入れたドリルゲームを多く設定した。そうすることで、児童が意欲的に活動するようになり、投力の向上につながると考えた。
 具体的に以下の3点の取組を行った。
@チーム対抗の投動作を意識したドリルゲームを毎時間行う。
 試合を行う前にドリルゲームを毎回行った。相手チームとの対戦という形式をとることで、児童は遠くに投げようとしたり、強く投げようとしたりする意識が強くなり、意欲的に活動する姿が見られた。
A正しい投げ方を意識した壁当てゲームを行う。
 正しい投げ方の図を提示し、毎時間、それを見せて説明し、正しい投げ方を意識した活動を行った。活動中も児童に声を掛けながら、図を見せて正しい投げ方を意識させた。
Bゴールを段ボールにする。
 試合の中でのゴールを通常のハンドボールのゴールではなく、段ボールを使用した。児童は、段ボールを倒すために強くシュートを打とうとしたり、倒す喜びを味わったりしながら活動していた。
 実践の結果、チーム対抗にすることで、児童は意欲的に投動作の活動を行った。また、投動作が身に付いていなかった児童は、投げ方の改善が見られ、ソフトボール投げの記録も伸ばすことができた。

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「教育実践」 ボールを持たないときの動きを高める中学年ゴール型ゲームの指導
新潟市立東曽野木小学校
和田 哲哉

 ゴール型ゲームの入門期である中学年では,運動教材に対してマイナスイメージを持たせずに,どの子も楽しみながら意欲的に学習する姿を大切にしたい。苦手な児童はゲーム中に「どうしたらよいか分からない状態」に陥りがちである。その状態がマイナスイメージにつながり,意欲や学習成果の高まりを妨げていると考える。
 私は,中学年のゴール型ゲームにおいて,「どうしたらよいか分からない状態」の児童を減らし,ゲームの中で自ら動き出すことができる児童にを育てることが必要だと考える。そこで,以下の2つの方法で解決を目指した。
1.「ボールを持たないときの動き」を身に付け,「どう動いたらよいか分からない状態」を解消できる運動教材と指導の工夫。
2.身に付けた「ボールを持たないときの動き」を次の運動教材に生かしながら動きを高められる単元配列の工夫。
 同一学級の複数年にわたる実践から,以下の2点についてそれぞれ検証する。
(1)実践前半で行う単元「ディスクゲーム」が,「ボールを持たないときの動き」及びゴール型ゲームに対するマイナスイメージの変容に有効であったか。
(2)ボール操作技能の難度を段階的に高めた実践後半の2つの単元において,「ディスクゲーム」で習得した動きを発揮し,またそれを高めることができたか。
 それぞれについて,学級全体及び苦手意識を持つ女子児童を抽出し,ビデオによる個々の動きの分析や学習カードの記述の分析,アンケートによる意識の変化の分析を通して検証する。

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「教育実践」 守備側の役割行動を身に付けさせるベースボール型の学習指導
長岡市立六日市小学校
蔵品 和臣

 過去の私のベースボール型の実践では、守備側に「ボールが飛んだ児童は追いかけるが、他の児童はどう動いてよいか分からず動けない」「ボールを捕球しても、そのボールをどこに送球したらよいか分からず戸惑う」という様子が見られ、児童が思いきり運動し、ゲームの楽しさを味わうことができなかった。
 この課題を解決し、当校児童がベースボール型のゲームの楽しさを味わうことができるようにするため、昨年度は、プレイヤーの数を1チーム4人と修正し、アウトが成立する条件を簡易化し、実践を行った。その結果、アウトを成立させたい塁を4人で判断し、その塁に向けて全力で走る様子が見られ、運動を楽しむ様子が見られた。しかし、その一方、捕球したボールを「どこに送球したらよいか分からず戸惑う」様子が改善されたとは言えなかった。また、ベースボール型の特徴である【走者が速いか、守備側の共同作業が速いかを、特定の塁上で競い合うこと】を、送球を用いたゲームで味わうことができたとは言えなかった。
 そこで、今年度は、ベースボール型の学習内容の一つである「チームとして守備の隊形をとってアウトにする動き」を、「守備における役割行動の分化」と捉えた。そして、児童が、打球に応じて適切な役割行動を判断して動き出せるようになると、ゲームをより楽しむことができるようになると考えた。そこで、ベースボール型のゲームで必要な技能を、個人で発揮可能な技能(個人技能)と、集団で発揮可能な技能(役割行動)とに分け、明確化した。さらに、個人技能と共に、@ベースカバー役の人数を段階的に減らすこと、A役割行動について考えるミニゲームを導入すること、B送球の捕球技能を容易にするための教具を工夫すること、という3つの手立てを用いて、役割行動を学習できるようにした。その結果、児童はベースボール型のゲームをより楽しむことができるようになった。

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「教育実践」 オープンスペースへの意識を高めるセストボールの授業
十日町市立鐙島小学校
込山 翼

 学習指導要領では中学年ゴール型ゲームに「空いている場所(オープンスペース)」という言葉が記されている。そこで「オープンスペースへの動きの獲得」を最大のねらいに,セストボールを取り上げ,授業を実践した。セストボールは360°どこからでもシュートが打て,オープンスペースが作り出しやすい,生まれやすい特性がある。
 子どもたちにとって,オープンスペースへ動き出すことは難しい。そこで下記の手立てを講じ,オープンスペースへの動きを高めることを目指した。
@  ゴール型ゲームを1年間でステップA(ボール運びゲーム),ステップB(セストボール)に分けで段階的指導を行う。
A  学習カードからの記述・前時のVTRから,子どもたちの課題を取り上げ,子どもたちと学習問題(◎)を成立させる。(問題解決学習)
B  1時間の流れをドリルゲーム(ボール操作技能) ⇒ タスクゲーム ⇒ メインゲームとして繰り返す単元構成とし,オープンスペースへの動きを高める指導
 以上のような手立てを講じることで「オープンスペースへの動きの獲得」が図れたとともに,ボール操作技能も向上した。
 セストボールはあまり知られていない。本実践をきっかけに,より多くの人から興味をもってもらえるようになると幸いである。

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「教育実践」 計測・制御の学習における言語活動の設定とその工夫
新潟市立上山中学校
倉島 陽介

 言語活動の充実は、各教科等を貫く重要な視点となっている。技術・家庭科における言語活動としては言葉だけではなく、設計図や献立表といった図表及び衣食住やものづくりに関する概念などを用いて考えたり、説明したりすることもあげられる。そこで、本研究では技術・家庭科の技術分野における内容D情報に関する技術の項目(3)プログラムによる計測・制御の学習場面で実践に取り組んだ。また、以下のような仮説を立て、実践の中で手立てを講じ、その検証を試みた。
 仮説は、「図表やフローチャートを使って計測・制御のプログラムがどのように利用されているかを考え、他者へ説明することで、目的や条件に応じた情報処理の手順を理解することができる。」である。また、手立ては、@言語活動と関連づけたプログラム作成ソフト及び教材の選択A話し合いを保障した課題追求活動B興味・関心を高め思考を深める教具の活用の3つである。
 これらの手立てを実践して、次のような成果が得られた。
 手立て@では、プログラム学習用ロボットビュートレーサー(ヴィストン株式会社)を選択することで、フローチャートからプログラムを作成できるソフトウェアを利用した。これにより、生徒はフローチャートを適切に用いることができるようになった。
 手立てAでは、生徒はまわりと相談しながら課題に取り組み、検討を重ねてプログラムを作成する姿が見られた。
 手立てBでは、ホワイトボードとマグネットを利用した自作の教具を活用することで、自分の考えを試行錯誤しながらまとめ上げてまわりに説明する姿が見られた。
 検証では、アンケート調査から学習内容への興味・関心の向上が確認され、わかるようになった・できるようになったという理解度の高まりも見られた。また、ワークシートの記述内容や授業の見取りからは、言語活動への肯定的な意見や生徒の発言やコミュニケーションの場面増加も確認できた。

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「教育実践」 感性を働かせて,自分の思いを豊かに表現する子ども
〜「問い」「かかわり」を位置付けた授業づくり〜
新潟市立浜浦小学校
生原 芳美

 学習指導要領では,児童の感覚や感じ方などを一層重視することを明確にするために,「感性を働かせながら」という文言を示している。「感性」は,様々な対象や事象を心に感じ取る働きであるとともに,知性と一体化して創造性をはぐくむ重要なものである。そして「豊かに表現する姿」とは,自分自身の様々な感覚を大切にして想像を巡らせて作品をつくる姿と考える。
 これまでの私の授業では,子どもは「与えられた課題」をもとに作品づくりをしていた。そのため,何をつくるか決められない姿や,どうつくったらいいか分からなくて,つくるものを変更する姿が見られた。そこで,子どもが主体的に課題を見付けるような姿や,他者のよいところを認めながら,自分の見方を広げ,自分に自信をもって表現していく姿を目指し,表現および鑑賞の領域で次のような手立てを講じて,実践を行った。
1 問いを子どもから引き出すための手立てを設定する。
 教師の手立てによって,子どもは感覚を刺激されてイメージをもち,感じたことをつぶやく。そのつぶやきを教師が取り上げて共有化し,全体での活動に広げていく。これを「子どもが問い(学習課題を追究しようとする思い)をもつ姿」と位置付けた。既習とのズレや友達との考え方のズレを与えたり,材料に浸らせる時間を確保したり,仕組みを提示したりすることで,つぶやきが問いにつながるような手立てを設定した。
2 目的を明確にした「かかわり」の場を設定する。
 まずは,問いを引き出す手立てによって自分のイメージをもつ。その後に,友達からアイデアをもらったり,意見をもらったりする。自分が気付かなかった視点や自分との共通な視点に触れることで,イメージを広げたり,変更したり,確立したりする。たくさんのアイデアの中から選べるようにしたり,友達の意見を生かしてつくるような題材の設定をしたり,グループで意見をまとめるような課題を設定したりすることで,何のためにかかわるのかを明確にした活動を設定した。
 また,活動の最後には,思考の足跡が残るようなワークシートに自分の思いをまとめることで,自分の見方や自分の表現に立ち返ることができるようにした。
 これらの学習活動を行うことで,子どもたちは感性を働かせて主体的に活動するようになり,自分の思いを豊かに表現する姿が見られるようになった。

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「教育実践」 児童が自分の思いを表現するための指導の工夫
〜「サポート学習」によって自分で表現する児童を育てる〜
見附市立名木野小学校
夏井 了照

 やる気を出して絵を描き始めたはずの児童が,途中で「思っているのと違う。失敗した」と,意欲をなくしてしまう。または,「もう,完成でいい」と,表現を追求することをあきらめてしまう。このような姿がどのクラスにも見られるのではないか。
 教師は,児童がこのような思いをしなくてすむように,制作途中に児童との対話やアドバイスをこまめに行っている。しかし,クラス全員をもれなく見ることができないと,目が届かなかった児童から,自分の思いが表現できずに終わる児童が出てしまう。
 これらのことを考え,目指す児童の姿を「表したいものに合わせ,表し方を自ら工夫する児童」とした。そして,児童をこの姿にするためには,以下の2つのことが必要であると考えた。1つは,「児童が描きたい様子を表現する時に,どんなアドバイスや支援が有効なのかを考え,あらかじめ指導することで,児童の困り感を減らす。」ということ。2つ目は,「児童に自由に使える表現法をたくさん与えることで,組み合わせて新たな表現の発想を引き出すことを補助する。」ということである。
 本研究では,これらを達成する具体的手立てとして,補助教具や技法,技法に使う用具の使い方を,短時間で実際に使いながら学ぶ時間の設定を考えた。また,導入や鑑賞の場面にクイズを取り入れたり,試す場を出店のようにするなど,児童が楽しみながら制作できる環境作りを行った。これらの条件が揃った学習を「サポート学習」とし,これを事前に行うことで,目指す児童像の実現を目指した。
 今回の実践では,絵画の題材前に,2つの「サポート学習」を行った。1つ目は,平面的なモデル人形を動かし,参考にしながら楕円を使って人物の動きを描き,その後,クイズ形式での鑑賞会を行う学習。2つ目は,出店形式でモダンテクニックを学ばせ,様々な技法を試して習得する他,出来上がった紙を絵画の材料にする学習である。結果,全員ではないが,児童に補助教具を使った表現に工夫が見られ,一定の成果があったと考えている。

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「教育実践」 音楽の苦手な生徒でも夢中になれる創作授業の研究
新潟市立西川中学校
宮下 秀樹

 過去10年以上に渡り、様々な学校で創作の授業の研究を行ってきた。ある時はコンピュータを使ったり、ある時は鍵盤ハーモニカを使ったりした。リコーダーや歌、キーボード、箏を使ったこともあった。ただ、どのような手法をとったにせよ、実践後にいつもこのような疑問をもって授業を終えていた。
 「はたして、生徒はこの授業を面白いと感じてくれただろうか」
 その答えは、生徒の表情を見れば一目瞭然であった。音楽が得意な生徒の表情は、授業後に明るい表情を見せたこともあったが、音楽の苦手な生徒の表情はいつもさえなかった。「創作は難しい」という思いが、生徒にとっても私にとっても共通していた。
 これでは駄目だと思った。たとえ一部の生徒がすごい旋律を作るような授業ができたとしても、音楽の苦手な生徒が創作に対して苦手意識をもつような授業では、授業を行う意味がないと思った。
 そこで、研究主題を「音楽の苦手な生徒でも夢中になれる創作授業の研究」と題した。研究では、次の仮説を立てた。
○ 以下の4つの要件を満たした授業を行えば、生徒は楽しさを感じながら音楽をつくることができるだろう。
@ 生徒自身が音楽づくりをすることに対する必要性を感じられる題材設定であること
A 生徒の音楽的技能に見合った学習課題が設定されてあること(生徒の実態に応じた学習課題であること)
B 創作のプロセスが明確に提示されてあること
C つくった音楽が仲間から承認される(かもしれない)場が設定されてあること
 そこで、学校行事の「運動会」に着目して、題材設定を行い、次のようなねらいで実施した。
(1)題材名
  「運動会の応援歌をつくろう」(3年生)
(2)題材のねらい
 リズム、形式、強弱、速さなどの諸要素に着目して運動会の応援歌(作品)をつくる活動を通して、反復、変化、対称などの構成を工夫したり、表したいイメージと実際の作品とを互いに連動させながら表現を深めたりすることができる。

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「教育実践」 音楽科における思考力の高まりをめざして
〜「聴き比べ」「歌い試し」を取り入れた歌唱表現を中心として〜
新発田市立御免町小学校
中島 美千子

 音楽科の授業では、「音や音楽を知覚し、そのよさや特質を感じ取り、思考・判断する力」の育成が重視されている。「よさや特質を感じ取り、思考・判断すること」とは、「音楽を形づくっている要素や仕組みの働きが生み出すよさや美しさを感じ取り、曲想にふさわしい表現を工夫していくこと」と考える。これが、音楽科において大切な「思考力」である。
 私は、音楽科の授業において、子どもが思考・判断する力を高めることができるのは、曲想にふさわしい表現を目指して、仲間と共に試行錯誤するときであると考える。そこで、試行錯誤をするための具体的な活動として、「聴き比べ」「歌い試し」を授業の中に位置付けた。ここでは次のような活動を設定した。
@曲想にふさわしい表現を考え、自ら歌って試す。
A仲間と聴き合ってアドバイスし合う。
B全体に提案する。
C提案を受けて、全員で歌い、より効果的な表現を全員で追究していく。
 このような活動を通して、自ら考え、判断する力が育つのではないかと考え、歌唱指導を中心とした授業実践を行い、その有効性を検証した。

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「教育実践」 ボトムアップのリスニング指導で文法の定着を図る工夫
〜ディクテーションとディクトグロスを通して〜
長岡市立岡南中学校
藤塚 久美

 主題設定の理由
1 聞く力を高めながら,定着しにくい文法事項の指導を効果的に行いたい。
2 段階的な指導を経て複数の技能を統合した言語活動を行い,実践的コミュニケーション能力を高めたい。
主題に迫る手立て
1 帯学習として毎時間ディクテーションを実施。
2 生徒の明示的な気づきによる文法知識の定着を促進する働きかけ。
3 単元のまとめとしてディクトグロスを実施。
 1)どの習熟度の生徒も一定の成果をあげるための教材の工夫。
 2)ディクトグロス後の活動を充実させ,文法知識の定着を高める工夫。
成果と課題
1 英語を得意とする生徒がディクトグロスに大変好意的な反応を示し,文構造や言語形式に焦点を当てた学習を行うことができた。
2 一方,英語を苦手とする生徒には課題が難しく感じられ,ほとんど成果が見られなかった。
3 現在実践中の第2実践で,特に手立て3を工夫し,ディクトグロスという活動の可能性を探りたい。

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「教育実践」 モデルの分析とパラレルな課題を通して,書く力の高まりを実感できる授業
新潟市立白根北中学校
山口 麻子

  すべての生徒に「自分にもまとまりのある文章※1を書くことができた」と実感させたい。これまで,自分の作品を仕上げ,読み手に伝える場面を学習課題として設定してきたが,「まとまりのある文章を書くことができた」と実感できない生徒の姿が多く見られた。生徒にモデル文を提示しただけでは,提示したモデル文のどこをどのように活用してよいかが分からず,ねらいに合った文章を書くポイントが理解されていなかったのである。そこで,モデル文を提示した後に生徒にモデルの分析※2をさせ,書くべき文章の型を明らかにしたり,明らかにした型を活用できるようにするために,パラレルな課題※3を設けたりした。その結果,生徒は自分の考えをまとまりのある文章で書くことができるようになり,一人ひとりに書く力の高まりを実感させることができるようになった。
@ モデルの分析
 モデル文を生徒自身に分析させる活動を通して,書くべき文章の型(構成・内容・言語)を明らかにする。明らかにした文章の型は,同時に評価の観点となり,生徒が評価の観点と基準を理解し,一貫した基準で学習を進めることができる。
A パラレルな課題の設定
 自分の作品を書く段階と総括的評価の前に,全員が同じ課題で練習する段階を設ける。実際に書くことで,文章の型をさらに理解し,自分の作品や総括的評価に向けてのスモールステップを踏むことができる。形成的評価を通して,その段階での成果と課題を生徒自身が把握し,学習に役立てることもできる。
※1「まとまりのある文章」とは,テーマに基づいて文と文の順序や相互の関連にも注意を払い,全体として内容に一貫性のある文章のこと。
※2「モデルの分析」とは,生徒に書いてほしいモデル文を提示し,構成・内容・言語を生徒自身に明らかにさせること。
※3「パラレルな課題」とは,自分の作品を書く前や総括的評価の前に,全員が同様の型で共通の文章を練習すること。

<参考文献>
・Hyland, Ken. (2004). Genre and second language writing. Ann Arbor, MI: The University of Michigan Press.
・Kuwabara, Aki. (2013) A case of study of genre-based writing instruction to Japanese junior high school. A thesis in partial fulfillment of the requirements for the degree of Master of Education Graduate School of Education Niigata University.


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「教育実践」 自分の考えや気持ち、事実を英語で正しく伝えられる生徒の育成
見附市立今町中学校
徳橋 和人

 本研究は、学習指導要領で示す言語活動の「話す」領域に焦点を絞り、「自分の考えや気持ち、事実などを聞き手に正しく伝えること」ができる生徒の育成を目指したものである。 
  この姿を実現するために、私は4つの手立てを考え、実践を行った。
  1つ目は「音読の工夫」である。生徒の中には英語を使って会話をしようとすると、怖じ気づいてしまったり、恥ずかしがって流ちょうに話せなかったりする姿が見られる。自分の考えを相手に伝え、自分が知っていることを知らない人に伝えるには、まずは声量やコミュニケーションを図ろうとする態度が必要だと考え、様々な読み方で楽しく英文を読む方法を試みた。
  2つ目は「Q&Aリストを用いて、定型の疑問文に答える練習」である。聞き手はリストを見ながら練習し、慣れてきたら答えの英文を見ずに、話し手を見ながら英語で対話するようにした。また、話し手も英文を自分の聞きたいことにアレンジしたり、プラスワンの文章を加えて会話を持続、発展させたりするように促した。
  3つ目は、「円滑に会話をつなげるためのスキルを身に付けること」である。相手に自分の伝えたいことが上手く伝わらないことは実際の会話でも多く起こる。そんな時に、どのように会話をつなげば良いかを知り、相手の立場に立って会話を続けることを学習した。 
  そして最後は、「ペアによるインタビュー活動」である。授業内にペア活動を主体としたインタビュー活動を意識して取り入れると同時に、生徒の興味・関心をひくテーマ設定にしたり、インフォメーションギャップのように必要感に迫られるような課題設定を行ったりする事で、話す力の育成を目指した。
  「正しさ」については、中学校の英語学習初期においては内容面を重視し、学習が進むにつれて文法面も求めていくものとして実践を行った。これらの手立てを講じて、生徒の姿が目標とする姿にどの程度、近づいているのかを検証する。

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「教育実践」 「できる」「わかる」を実感し,進んでコミュニケーションを図ろうとする児童の育成
〜活動に必然性をもたせ,自分の伸びを実感させるための授業改善〜
柏崎市立高柳小学校
白井 啓太

 外国語活動における「楽しさ」の一つは,慣れ親しんだ英語が「話せる」こと,「聞ける」ことであると考える。文科省の直山木綿子調査官は,平成23年度に実施された「外国語活動実施状況調査」の結果から,外国語活動の授業が,ゲーム等で終わってしまっており,外国語を用いたコミュニケーションにまで至っていないと述べている。私のこれまでの実践においても,児童が考える「楽しさ」は,ゲーム自体がもつ「楽しさ」であり,英語への興味,関心につながる「楽しさ」ではなかった。それは,外国語活動の授業のねらいが児童にとって明確でなく,何ができればよいのかよくわからないまま授業に臨んでいたためだと考えた。この、課題を踏まえ,以下の2つの手立てで授業改善を行った。
ア 児童が英語を使いたいと感じる必然性のある単元構成
 反復練習ではなく,児童が「話してみたい」「聞いてみたい」と思うような活動を用意し,その中でターゲットイングリッシュや発表に必要な英語表現を獲得していくような単元構成がよいのではないかと考えた。このことが,児童の英語に対する意欲が向上し,積極的にコミュニケーションを図ることへつながることが期待される。
イ 学習の伸びを実感できる評価シートの工夫
 できるようになったことやがんばったことを記録できる振り返りシートを工夫する。記録することにより,自分の伸びを実感できる。そのことが,自信をもつことにつながり,英語への意欲,関心が高まると考える。
 以上の2つの手立てを講じ,児童に,以前の自分と比べて伸びていることを感じさせていきたい。また,覚えた英語で友だちやALTとかかわる楽しさを味わわせていきたい。児童にこのような楽しさを感じさせることにより,日常生活においても,様々な人と進んでコミュニケーションが図れる児童が育つだろうと考える。

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「教育実践」 自他の強みを追究していくキャリア教育の展開
新潟市立大形小学校
佐藤 裕基

 ポジティブ思考によって問題解決を図る体験をすることで,自分の強みに目を向け,追究していくことのできる児童を育てたい。そのような思いからこの単元を構想した。
 これまでのキャリア教育は,職場体験をしたり様々な職業従事者に学んだりすることにより,よき職業従事者あるいは従業員としての義務感や労働感を学ぶような実践ばかりになりがちであった。そういった課題を解決するために,児童に会社の起業・運営を体験させる起業家教育(アントレプレナーシップ教育)が様々な形で実践されている。しかし,先行実践の多くは,既存の市場において地域特産の商品などを販売する実地の活動を通して経済活動の意義について学ぶという性格が強かった。
 小学校のキャリア教育では,職業や経済の仕組みといった外部要因に向けた学びのみをさせることは望ましいことではない。小学校段階では自分の強みを知り,自己の強みを生かせる場面を追究し,更新していくことが何よりも重要である。
 そこで,本実践では,自己及び自学級の強みを模擬会社の商品力の元と捉えさせ,それをどのような形で具体化していくことができるかを考えさせる中で,自己の強みについての追究を繰り返させることとした。また,その際には,自分の考えを思考ツールを用いながら可視化させ,客観的に捉えていけるように工夫することとした。また,問題解決場面では,問題解決のための観点やスキルを与えてくれる人材を活用し,自己の強みをどのように模擬会社に生かせるかについての観点を得られるようにした。
 常に課題を自他の強みを根拠にして考える活動を繰り返すことで,単元の初めで自己の強みについて具体的に記述することのできなかった児童も,次第に自分の強みを具体化し,その強みに基づいて考えを進めることができるようになっていった。

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「教育実践」 気付きの質を段階的に高める学習指導の工夫
〜「教材提示」と「交流活動」に着目して〜
十日町市立東小学校
桑原 洋文

 これまでの生活科の学習指導を振り返ると、学習対象が魅力的であれば、子どもは自ら進んで対象に関わり、気付きを得て、その質を高めていけると考えていた。しかし、いくら魅力的な学習を用意しても、ただそれに関わらせているだけでは、活動が楽しいだけで、子どもの気付きの質を高めさせることはできなかった。
 本研究は、先行研究「気付きの質の高まりと子どもの思考の関係」(初等教育資料876 2011年8月号)を参考にした「気付きの質を高める生活科の指導」を求めたものである。
 生活科単元「風に乗れ わたしの紙飛行機」の実践において、以下の2点の手立てを講じた。
@ 子どもの気付きの質に合わせて、それを段階的に高めることができる教材提示。
A 友達との関わりの中で気付きを共有したり、結び付けて考えたりすることができる交流活動。
 子どもは紙飛行機を飛ばす活動を繰り返しながら、遠くに飛ばすコツや紙質に合わせた折り方があることに気付いた。そして、互いの気付きを比較したり関連付けたりしながら、紙質が変わると飛行機の飛び方も変わるなど、気付きの質をさらに高めていく姿を見せた。

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「教育実践」 対象への思いや願いを高め,探究を通して気付きの質を高める子どもの育成
〜1年「そだててあそぼう〜ひろがる わたのせかい〜」の実践を通して〜
新潟市立浜浦小学校
青池 智美

  これまでの実践を振り返ると,子どもの興味・関心が薄れて活動が長続きしなかったり, 子どもの意識が次の活動へとうまくつながらなかったりすることがあった。子どもの対象への思いや願いを高められず,子ども自身が活動を発展させていくような単元になっていないからである。
 そこで,次の2つの手だてを講じて,実践を行った。
(1)多様な活動を組織することができる学習材を選ぶこと
 1年生でも栽培可能で,収穫後も活動に発展性がある綿を学習材とした。栽培活動だけで終わるのではなく,種から育てて収穫した綿を使って遊んだり,自分の手元に残るものをつくったりすることや,生活の中にある綿製品の存在に気付くことは,子どもに自然の面白さや不思議さを感じさせ,綿への見方や考え方をぐんと広げるだろうと考えた。そこで,綿を育てる,遊ぶ・つくる,調べるの3つの活動を柱とした単元構成にし,子どもが綿を多面的にとらえながら繰り返しかかわり,綿への思いや願いを高めていけるようにした。
(2)個の思いや願い,疑問を取り上げ,共通課題を設定すること
 子どもから出てきた個の思いや願い,疑問を取り上げ,全体に共有させ,共通課題にして次の活動へつなげるようにした。これにより,子どもが自分で見付けた課題から,活動を発展させていくようにした。また,課題をもって活動し交流するという一連の流れを繰り返すことにより,子どもが探究を通して気付きの質を高めることを目指した。

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「教育実践」 学ぶことの意味や意欲を高める理科授業の工夫
長岡市立南中学校
山本 伸寿

 本研究では,電磁調理器による加熱の仕組の謎に生徒が挑戦する形で授業を行った。授業の展開に言語活動を活用し,科学的な思考を深めたり,表現したりする機会を多く設けた。発電機の仕組,誘導電流,直流・交流の性質,電流による発熱等,言語活動の基礎となる思考に必要な知識を効率的に復習し,考えの深化を促した。
 電池がないのになぜ豆電球が光るのかを,個人思考→集団思考の流れで推論させ,今まで考察したことを説明するために,既習の知識を基に発表することが概ねできていた。今回の取組は,既習の知識・技能を活用し,科学的な思考力・表現力を高める取組みとして有効であったといえる。
 生徒は,電磁調理器を用いての学習場面で3回の言語活動を行うことで興味・関心を持つことができた。また,実験の準備や片付けに積極的に取り組み,目の前で起こる現象について深く考えようとする姿が見え,その原理を追究しようとする姿勢が見られた。学習指導要領における弾力的運用の時間を利用して,生徒にじっくりと電流や電磁誘導について考えさせる時間をとったのだが,改めてその大切さを認識させられた。今後も全ての単元においてじっくりと考えさせる授業を仕組み,科学的な思考力・表現力を高めさせるために,日々の授業を効率的に行うことも必要であると考えた。

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「教育実践」 理科の魅力を実感させ、自信を高める電流単元の工夫
〜合成抵抗の理解を目指した単元構成と交流を促す教材に着目して〜
阿賀野市立笹神中学校
小林 寿

  平成16年2月に実施された小・中学校教育課程実施状況調査では、「電流とその利用」の単元について、7割を超える教師が「生徒が理解しにくい単元」と答えた。また、生徒においても約半数が、この単元を「よく分からない・きらいだった」と報告されている。自分自身にも同様の経験があり、生徒にとって興味をもて、理科の魅力が伝わり、学習が分かるといった単元になるように教授方法を見直す必要があると考えた。
 本研究では、まず、生徒の興味関心を高める課題や学習の積み重ねが活用できるような単元の構成を追求した。具体的には、〔電流を制御しよう〕という“単元を貫く課題”を設定し、合成抵抗の学習までをその課題の達成のために展開するようにした。さらに、合成抵抗の理解を目指す際の動機づけや思考の補助となるように“布石実験”も導入した。一時間ごとの学習の積み重ねを経ながら、単元の終末では合成抵抗を用いた回路を自分で設計し、扇風機づくりにも挑戦させた。もう一つの手立てとして、それぞれの授業で生徒同士の交流が生まれやすいような教材にも着目した。“表現シート”と呼ぶA3白紙にラミネート処理したものを用い、生徒の思考の視覚化や書くことへの負担の軽減、思考の深化をねらった。こうした手立てを通じて、生徒が主体的に参加しながら新たな学びを獲得できる授業・単元を目指した。
 実践前の調査では82%の生徒が苦手意識を抱いていたが、実践後の生徒アンケートでは、「電流の学習が楽しい」、「以前より難しく感じなかった」等と学習に対する自信や理解の深まりを感じた生徒が89%となった。本研究で構成した単元と交流を促す教材の利用を実践することで、これまで多くの生徒に苦手意識をもたせてしまっていた電流単元において、生徒が理科の魅力を実感し、自信をもつことができる単元になり得ることが明らかとなった。

<参考文献>
平成15年度小・中学校教育課程実施状況調査-理科- 国立教育政策研究所教育課程研究センター 2005
中学校学習指導要領解説 理科編 文部科学省 2008


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「教育実践」 科学的な判断を促す思考活動の工夫
新潟市立白新中学校
齋藤 大紀

 学習指導要領解説理科編の改訂の基本的な考えとして,「科学的な見方や考え方,総合的なものの見方の育成」,「科学的な思考力,表現力の育成」が挙げられている。しかし,これらを達成しようとしたとき,子どもたちがもつ素朴概念が大きな弊害となっている現状がある。
 そこで,素朴概念と科学概念が対立し,主張が対立するような課題を生徒に与え,その理由を根拠をもとに思考させる仮説実験型の授業を行った。
 また,自らの考え(主張と理由)を表現する場を設定するが,表現することに重きが置かれがちで発表会にとどまってしまうことも課題であった。理科における表現力とは,あくまでも科学的な思考に基づいた自らの考えを表現することで培われるものと考える。たとえば,自分とは異なる考えに出会ったとき,どこが違うかを比較したり,その違いが生じる要因を分析したり,反論したりすることができる力である。
 このように,考えが異なる生徒同士で互いの考えを検討するにあたって最も大切なことは,互いが互いの考えをきちんと理解することである。しかしながら,多くの生徒が言葉による説明だけでは理解しづらい現状がある。結果として,その後の検討がちぐはぐなやり取りになりがちである。
 そこで,白新中学校理科部では,考えをチャート図(理由づけチャート)にして表現させている。主張とその理由を結び,その理由の根拠をつなぐことで,個々の生徒の考えが可視化されるのである。
 子どもたちは,互いの考えを「理由づけチャート」を見ながら理解し,根拠と理由とのつながりに反論したり,理由の妥当性を検討したりしながら科学的な思考力と表現力を身につけていく。そして,この検討を経て,最終的に予想される結果を判断するのである。
 本研究では,科学的な思考に基づいた検討を重ねながら,根拠とともに科学的な理由づけをして自らの主張を決定することで,「科学的な見方や考え方,総合的なものの見方の育成」,「科学的な思考力,表現力の育成」をねらう。

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「教育実践」 納得のある解釈をつくり出し、実感を伴った理解を図る理科授業の在り方
〜3年「ゴムのはたらき」の実践より〜
加茂市立加茂小学校
相田 巧

  学習指導要領に「実感を伴った理解」が加えられ,自分なりの解釈をつくり出すことが大切にされている。
 自分なりの解釈をつくり出すためには、子どもが事象に対して自分なりのつながりをもち,納得のある解釈をつくり出す必要がある。そこでゴムの状態変化とエネルギーとの関係付けを図に表すことで,エネルギーとしての見方や考え方をはぐくむことができると考え、以下の2つを手立てとし、授業プロトコルをもとに分析した。
1 帯状のゴムを用い,子どもが仮説や推論を感じ取れる教材提示
2 イメージ図を用いて見方・考え方を交流し、再検討する場面設定
 帯状のゴムを用いることで、「ゴムが○○となっている」と、自分の仮説の科学性を検証し、他者と交流することで、自分なりの解釈を見直す姿が見られた。これらのことをもとに、ゴムは引く際に使われたエネルギーが元に戻ろうとして物を動かすエネルギーへと変換されているという見方や考え方を構築する姿が見られた。

<参考文献>
小学校学習指導要領 文部科学省 2008
小学校学習指導要領解説理科編 文部科学省 2008
確かな学力を育てる確かな授業 梶田叡一編著 2012 


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「教育実践」 自らの考えを見直す子どもを育てる理科授業
〜様々な根拠に着目させる交流を通して〜
佐渡市立両津小学校
本間 英一

 理科では,子どもの自然事象に対する素朴な考えをより客観性のある考えに高めることが求められている。そのためには,子どもが様々な根拠(事実や既有の知識)に着目し,自分のこれまでの考えを絶えず見直しながら事象を捉えることが重要である。
 理科学習は一般的に,@自然事象とかかわるA問いをもつB仮説を立てるC検証実験を行うD結論を導く,という展開が多くとられる。この,「B仮説を立てる」場面において,多くの子どもは印象的な根拠だけに着目して考えたり,発言力のある子どもの意見に安易に同調したりする傾向にあり,考えの交流を取り入れても考えを見直すまでには至らなかった。そのため,「C検証実験を行う」場面で,教師が有効な実験方法を提示し,実験結果に着目させたとしても,子どもは自分の考えを見直し,より客観性のある考えには高められなかったのである。つまり,調べたい,確かめたいという必要感がないままの検証実験だったのである。
 そこで私は,「B仮説を立てる」場面において,自分の考えの確証と反証,相手の考えの確証と反証が書ける「マトリクス」を提示し,この表に考えを書かせたり,表を使って考えを交流させたりした。
 「マトリクス」を提示し,この表に考えを書かせたり,表を使って考えを交流させたりしたことで,子どもは互いの考えを視覚的に把握することができた。さらにこのことは,様々な根拠に着目し自分の考えを見直すことにつながった。その後子どもは,検証実験で得た事実を基に,自分の考えを強化した。

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「教育実践」 科学的な思考力を育む理科指導
〜知識の積み重ねと「書く」活動を通して〜
新発田市立住吉小学校
渡邊 幸太

 これまでの理科学習での児童の様子を振り返ると、積極的に実験を行っている姿が見られ、実験は楽しいという児童が多くいる。しかし、実験結果からどのようなことが確かめられたのかを書けない児童、主体的に課題を見つけて解決しようとすることができない児童も見られた。これは、「目的意識をはっきりともって学習に臨むことができていないこと」「学習や日常生活で出てくる疑問や問題をつなげられないこと」が原因としてあげられる。そのため、一つ一つの実験がその都度で完結してしまい、見通しや考えの根拠が見つからず、思考がとぎれとぎれになる様子が見られることがあった。
 そこで、子どもたちが授業で獲得した知識を積み重ね、問題解決の過程で、筋道立てて「書く」活動を充実させれば、科学的な思考力を高めることができるだろうと考えた。
 実践1では、6年生の「水溶液のはたらき」の単元で実践を進めた。授業で出てきた水溶液の性質を、カード(『サイエンスカード』)に書き溜めさせ、カードでクイズを出し合わせた。知識が定着し、事象を水溶液の性質を用いて説明したり、記述したりすることができた。また、問題解決の過程に沿って書き方を提示(『書き方ガイド』)した。子どもたちは、その書き方に合わせ、自分の思考過程を整理しながら書くことができた。単元の最後に「なぞの水溶液を暴け!」という課題を設定した。そこでは、サイエンスカードを使って定着した知識や、問題解決の過程に沿った書き方を使って、筋道立てて考えながら学習を進めていた。
 実践2では、5年生の「流れる水のはたらき」の単元で実践を進めた。自分の思考過程の見直しをさせるために、実践1の手立てに加え、結論(まとめ)を書く場面で、予想との比較を促す働きかけをした。児童は予想からの思考過程を振り返り、確証に至ったことや、考えを再構築したことを書き、学習を振り返ることができた。また、単元の最後に市内を流れる川の「ハザードマップ」を作った。そこでは、サイエンスカードで定着した科学的な言葉や、問題解決の過程に沿った書き方を使って筋道立てて考え、ハザードマップを作ることができた。
 実践1、2より、獲得した知識を書き溜めたサイエンスカードを活用したことや問題解決の過程における書き方を提示したことは、児童の科学的な思考力の育成に有効であったといえる。

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「教育実践」 児童がイメージ図を使い交流し、見えない世界を推論する理科指導について
〜6学年「水溶液の性質」の実践から〜
村上市立塩野町小学校
本間 文彦

 理科の学習において、見えない世界を推論するためには、児童がイメージ図を描き、児童同士が関わりのある授業を進めることが重要であると考える。6年生「水溶液の性質」の単元において、「溶ける」と「混ざる」の違いについて課題を解決する場を設定し、話し合いをする。それをもとに、1枚目に描いたイメージ図を実験結果に合うように加筆・修正し、思考を深めたり広げたりして、見えない世界を推論する理科授業の構築を目指した。
 そのために、2つの手立てを講じた。1つ目は、児童がイメージ図を描きやすくなるような手立てを講じる。目で見て変化の大きな事象を提示し「どうしてだろう」という問いを持たせる。また、児童の持っている生活体験などから溶けると混ざるの違いの基準を作った。既習事項を丁寧にもう一度実験をし、目に見えない世界をイメージ図で表現するために、児童のイメージをもたせる工夫をした。2つ目は、イメージ図を使い、見えない世界を可視化し、話し合いを通して、起きる事象について推論できるようにする。1枚目のイメージ図は1つ目の手立てを使い、児童はイメージ図を描くことができた。そして、ぺアや班の中で自分の考えを伝える中で、「自分は溶けると考えたけれども、隣の人は違う」「同じ溶けると考えたけれども、描いたイメージ図は違う」などの児童同士の中で考えのズレがあることに気付いた。そのズレを明確化するためにBTB溶液やリトマス紙、豆電球を使って実験をし、1枚目のイメージ図を加筆・修正をした。そうすると、児童は、自分の考えやイメージ図を変えたり、考えの矛盾に気付いたりする様子がワークシートより見られた。
 このように、児童が起きている事象についてイメージをふくらませる方法を丁寧に扱いイメージ図を描くことができる素地を養うと、「溶ける」のイメージ図を描くことができた。また、児童同士で交流をすると自分の考えを深めたり、変容させたりすることができた。よって、見えない世界を可視化するために、イメージ図は有効であることが分かった。

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「教育実践」 児童が学習に主体的に取り組む理科指導の工夫
見附市立今町小学校
小林 亮

 理科の観察・実験が好きな児童は多い。しかし,多くの児童が意欲的に実験を行う一方で,実験をただ眺めている傍観者的な児童もいる。アンケートによると,それらの児童は,「理科が苦手」だと感じていて,特に「実験の計画を立てること」や,「実験後に結論をまとめること」に苦手意識をもっていることが分かった。そこで,見通しを十分にもたせることで,児童が学習に主体的に取り組むことができると考え,以下の三つの手立てを講じ,その有効性について検証した。
@自由試行の場の設定
 単元の導入で,自由試行の場を設定する。自由試行を十分に行うことで,新しい学習への興味をもったり,学習内容に対する問いや予想に対する根拠をもったりするなど,その後の学習活動につなげていけるようにする。
A「計画→実験→フィードバック→次の実験」という指導過程の工夫
 実験を行う前に,考えた実験方法が適切かどうかを検討する話し合いの場を設ける。揃える条件や変える条件など,実験のポイントを互いに確認し合ってから実験に臨ませる。また,予想や結果だけではなく,それらに対する自分の理由を伝え合うようにする。交流を通して,「絶対にそうだ」「本当にそうかなあ」という思いが生まれ,それが実験への意欲につながり,結果に対する思い(納得や驚き)が理科の学習のおもしろさや次の実験や学習への意欲へとつながると考える。実験を同じサイクルで繰り返すことにより,活動の見通しをもったり,計画を立てる力や結論を導く力が高まったりする姿を期待する。
B課題解決のために自ら選択した実験を行う場の設定
 実験内容ごとにブースを設け,自分が調べてみたい実験に取り組めるようにする。興味のある実験を選んで行うことで,実験を「自分のこと」として行えるようにする。同じ目的をもつ児童が集まった実験ブースで,意見を交換したり,協力したりして,主体的に実験に取り組めるようにする。
 これらの手立てによって,児童が見通しをもって実験に臨み,主体的に問題解決を行うことができた。

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「教育実践」 素朴概念の変換を図る理科指導の取組
新潟市立上山小学校
豊岡 篤

 理科の学習では,問題解決の過程を経て知識を獲得したにもかかわらず,時間が経過すると獲得した知識を忘れてしまったり,学習前の考えに戻ってしまったりすることがある。その原因の1つとして,児童が日常生活の積み重ねで形成・獲得した自然事象に対する誤った知識や見方・考え方である素朴概念が残っていることが考えられる。正しい知識を定着させ,科学的な見方・考え方を養うためには,素朴概念を科学的な概念に変換させることが必要である。その手立てとして,初めに素朴概念を確実に崩し,その後,新たに正しい知識を与えることで素朴概念を正しい科学的な概念に変換させる。
 本研究では,2つの事象を比較し,明らかに素朴概念では説明できない事象を示すことで,まずは素朴概念を崩す。そして新たな考え方をしなければならない場面を意図的に作り概念変換を図る。まず,4年「水の3つのすがた」では,水が沸騰して出てくる泡の正体について水蒸気と空気を比較させることで概念変換を図った。その結果,明らかに違う2つの事象を提示することで,児童の思考に揺さぶりをかけることができ,正しい知識の獲得に繋がった。また,追調査の結果,正しい知識の定着について一定の成果を得られた。また,3年「昆虫を調べよう」では,概念変換の過程に焦点をあて,昆虫と昆虫ではない虫を比較した実践を行った。素朴概念としてもっていた曖昧な昆虫の定義ではバッタなどの体のつくりを正しく示すことができない。昆虫と昆虫ではない虫を比較し,違いを明らかにすることで素朴概念を崩す。その後,正しい昆虫の定義を明らかにすることで,科学的で正しい昆虫の定義を理解させた。
 これらの実践から,児童の素朴概念を変換するための手立てとして,明らかに異なる2つの事象を提示する手立てと,素朴概念を崩した後に新たに正しい知識を与える授業の流れが児童に与えた成果と,その授業の課題を明らかにした。

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「教育実践」 児童が見通しをもって実験に取り組み,日常生活での活用を目指した指導の工夫
〜小学校第5学年「流れる水の働き」の実践〜
長岡市立上川西小学校
兒玉 かおる

  これまで,児童から出てきた追究課題に沿った授業を構成するように意識してきたが,一部の児童だけが課題を解決しようとする一方で,「なぜ,この実験をするのか。」,「実験は面白いけど,前の実験とのつながりがわからない。」といった児童が多くいた。
 また,「月や星」,「月と太陽」といった「地球」領域の学習では,児童の観察力に頼る部分が大きかったり,デジタル教材を有効に活用できなかったりして,学習内容の定着に大きな差を生じさせてしまい,日常生活で活用されるまでには至っていなかった。これは,「実際に月や太陽のモデルを作る」,「作ったモデルで月の満ち欠けを確かめる」といった実体験が不足しているからと考える。
 そこで,少人数で扱える流水実験モデル装置を使ったり,デジタル教材を適宜用いたりする等教材・教具の工夫をすることで,見通しをもって実験に取り組み,日常生活で活用できると考えた。児童が自らの経験や今までの学習に基づいた予想を意識して,主体的に追究活動を行うために,本単元では少人数で扱える流水実験モデル装置を用いる。少人数で扱う利点として,次の3点を挙げる。
(1)「侵食・運搬・堆積」の現象を間近で観察することができたり,児童が「もう一度,確かめてみたい」と思った時にそれぞれ検証実験を行うことができたりと,学級全体で一つの実験を取り上げる場合よりも,自ら事象と向き合うことができる。
(2)水量の違いによる侵食・運搬・堆積の働きの大きさの違いを実感させるために,太さが異なるビニル管を付けたペットボトルを用いた。児童でも水の勢いや水量の調節ができるので,条件制御しながら容易に検証実験ができる。
(3)モデル実験の結果を基に友達と意見交流したり,「侵食・運搬・堆積」の現象に気付かない児童でも,同じ班の友達との意見交流の中から,言葉だけでなく,これらの現象を視覚的にとらえたりすることができる。
 

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「教育実践」 科学的な見方や考え方・表現する力を高めるサイエンスレポート
胎内市立中条小学校
相座 昭仁

  観察・実験などの直接経験が、理科の授業で大切であることは間違いない。しかし、経験さえすれば、学習内容を正しく理解し、科学的な見方や考え方が養われるかというと、そう簡単にはいかない。自然の事物・現象を扱う理科であっても、子どもたちは、「言葉」を使って話し合い、「言葉」を使ってノートに記録する。つまり、「言葉」がなければ、子どもたちは情報を共有することもできなければ、自分の考えを顕在化させていくこともできない。
 理科の授業を通して育てる「科学的な見方や考え方」は、広く認知・共有されている科学知識や科学理論と目の前の事物・現象とを「言葉」を使って結びつける過程でよりよく養うことができる。言語活動を充実させ、子どもたち一人一人に科学的な見方や考え方を言語化できる力を育てることこそ、理科の目標である「実感を伴った理解」になると考える。
 そこで、本研究では、科学的な見方や考え方・表現する力を高めるための言語活動として、「課題解決の過程に沿った自分の思考の流れが分かるノート作り」と「みんなが書けるサイエンスレポート」の2つの手だてで段階的に取り組んだ。
 まず、課題と結論の整合性のあるノート作りに継続的に取り組み、児童全員が課題解決の過程に沿った自分の思考の流れが分かるノートを作らせた。ノートの構造は「課題」「実験・観察」「考察(事実・理由)」とし、この構造は尾括型説明文の論理構造(序論・本論・結論)と合致させた。すわなち、「課題」は序論(問題提示・話題提示)部、「実験・観察」は本論(説明・具体的事象)部、「考察」は結論部にあたる。
 このノートと説明文の論理構造を尾括型説明文(サイエンスレポート)のフォーマットとして使用し、学習から得た情報をサイエンスレポートという形で文章化(言語化)させることで、知識の定着及び科学的見方や考え方・表現する力を高めることを意図した。
 これらの手だてを通して、子どもたちの中で拡散している情報が収束され、自分のノートにまとめた内容をさらに言語化・文章化することで、「科学的な見方や考え方」が深化し強化され、科学的に表現する力が高められたと考える。

<参考文献>
小学校学習指導要領の解説と展開 理科編 角屋重樹 教育出版 2008
白石式フォーマットで大変身!”理科説明文”の指導 佐々木昭弘 明治図書 2013


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「教育実践」 イメージ図を用いて考えを深める理科指導
〜「電流のはたらき」の単元の指導から〜
五泉市立愛宕小学校
小林 孝俊

  電気や磁石,水溶液など仕組みが目に見えないものを扱う単元においては,どうしてその現象が起きるのか考えさせることで,児童の理解がより深まると考える。そこで,イメージ図を用いて考えさせ,それをもとに交流をさせる理科指導を行った。イメージ図とは,現象を自分なりの解釈で実験結果と整合するように絵や図に表現したものである。
 電流のはたらきの単元は様々に条件を変えて電磁石の磁力がどう変化するのかを学習していく。磁力は目に見えないがクリップの付いた数等で磁力を比べることができる。その結果からどうしてそうなったのかを考えさせた。
 1本の導線だと非常に弱い磁力しかなく,砂鉄を付ける程度である,しかし,コイル状に巻くとクリップを付けるくらい強くなる。この現象を体験した後でイメージ図をかかせた。そうすると,磁力を手で表し,1本の導線の弱い手(弱い磁力)が何重にも集まって,太い手やたくさんの数の手(強い磁力)になると,手の太さや数の違いで磁力の変化を表した。
 電池を増やした場合と,コイルの巻数を増やした場合では,どちらも磁力が強くなる。目に見える現象は2つとも同じであるが,その違いも表現することができた。電池を増やした場合,コイルの巻数は変わらないので手の本数は変わらず,電池が増えたので手が太くなる。コイルの巻数を増やした場合,電池の数は変わらないので手の太さは変わらず,コイルの巻数が増えたので手の本数が増えると,実験の条件をそれぞれのイメージ図に取り入れて違いを説明した。
 単元の最後に,電磁石の様々な現象を結びつけて整理させるために,いくつかの現象をもう一度イメージ図に表現させた。初めにかいたイメージ図は,現象と整合はしているが,なぜそうなるのかは曖昧であった。それに対して,単元の最後にかいたものは,理由まで説明している。
 これらの姿は,イメージ図をかき,交流で仲間分けして比較させるなど,自分の考えを見直したり,友達の考えや表現の仕方のよいところを取り入れたりしてきた成果であり,考えを深めたと言える。

<参考文献>
子どもの科学的イメージをひき出す6つの技法  鷲見辰美 学事出版

 


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「教育実践」 「数と式の証明」において“も”「ならば文」と「追究マップ」を用いることを通して分かる授業を目指す指導の工夫
新潟市立白新中学校
伊藤 雅仁

  本研究は,3学年の文字式の証明において,「ならば文」を用いて仮定・結論を明確にして証明を行い,明らかになった事柄を順次「追究マップ」にまとめていくことを通して分かる授業を目指していくものである。2学年の図形分野においては「ならば文」と「追究マップ」を使っての実践は多いが,3学年の文字式の分野においてもこの手だてを使って分かる授業を目指した。
 生徒は,2学年・3学年で学習する『文字と式を使って説明する問題や証明する問題』において,苦手意識をもっている。基本の計算部分はできていても,説明・証明になると説明の形になっていない誤答であったり,何を書いたらよいか分からないといった実態がみられる。しかし,2学年で学習する『図形の証明』は『文字と式を使って説明する問題や証明する問題』より実態調査において正答率が高かった。そこから私は,『文字と式を使って説明する問題や証明する問題』の正答率がなかなか上がらない原因として,以下の2つの困難性があるのではないかと推測した。
ア 図形では,仮定・結論を明確にして証明しているのに対して,文字式の証明は仮定・結論を明確にしていないこと
イ 図形では,視覚的に考えられるのに対して,文字式の証明は視覚的に考える事ができないこと
 この2つの困難性を解消するために,次の手だてを講ずることにした。
@ 「ならば文」を用いて,仮定・結論を明らかにする。
 このことによって,仮定の一部を条件変更することで,生徒は既習事項と新たに分かったこととのつながりを意識しながら新たな問題を設定していき,活発な授業展開ができる。
A 明らかになった事柄を順次「追究マップ」にまとめていく。
 このことによって,学習した内容を時系列で記述し,視覚的に理解を深めていくことができる。
 この2つの手だてにより,『文字と式を使って説明する問題や証明する問題』においても,『図形の証明』と同様に生徒が分かる授業を目指したものが本研究である。

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「教育実践」 生徒の実態把握とそれに応じた指導の工夫
三条市立第三中学校
千田 博照

 全国学力学習状況調査では、関数領域の正答率が特に低いことが取り上げられているが、自校でもその傾向がみられる。その改善を図るために、小学校でどのように学習しているのかを学習指導要領や教科書を見直した。また、三条市では小中一貫教育が平成25年度から本格実施されており、小・中学校での9年間の学びのつながりを考えたカリキュラムがある。
 小学6年「比例と反比例」でグラフが直線になることを、具体的な数量に即して理解できるよう指導することが必要である」とあり、中学1年「比例と反比例」では、「関数関係を表、式、グラフに表すとき、変数や定数を文字で表し、文字を使った式に一般化したり、座標に基づいたグラフをかき、変域は負の数まで拡張される」とある。
 これらをもとにした学びのつながりや、生徒の実態をふまえた指導を行えば関数の理解が深まると考え実践した。
 比例の導入では、小学校の教科書にある、水そうに入れた水の量と深さの関係を表やグラフで表す問題を扱った。ほとんどの生徒が表をつくることができて、グラフをかくことができた。しかし、柱状グラフでかく生徒が予想以上にいることが分かった。小学校では「比例と反比例」の後に、「資料の調べ方」で柱状グラフを学習するためであると考えられる。
 そこで柱状グラフをかいた生徒の考えを取り上げて授業を進めた。単元の終わりに同様な問題を扱ったが、その際は柱状グラフでかく生徒はいなく、ほとんどの生徒は直線でかくことができた。比例のグラフについて、点と点を結んでいくと直線になるという捉え方から、点の集合として比例のグラフが直線になることを捉えられるようになったと考えられる。その反面、直線で表された比例のグラフを具体的な場面で捉えられなくなる面がみられ、それに応じた指導を行う必要がある。

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「教育実践」 連立方程式における単元構成の工夫と指導の深化
長岡市立南中学校
宮田 雅仁

 第1学年では,一次方程式を学習する。この単元においては
ア 文字を使って立式し,課題を解決するよさを学ぶ。
イ 天秤モデルを用いて,等式の性質を理解する。
ウ 天秤モデルを用いて,一次方程式の解き方を導出する。
 以上のような3つの活動を行っている。
 第2学年では,連立方程式を学習する。この単元を第1学年で学習した一次方程式の振り返りと位置づけ,「文字を用いた解決方法を自ら選択し,一次方程式で学んだことを活用・類推し連立方程式の解き方を自ら導出する」場面を設定することが大切である。そのために,連立方程式の導入段階から加減法による解き方に至るまでの単元構成を工夫していく。
 具体的には,上記ア〜ウの3つの活動を手立てとして連立方程式の単元に組み込んで,「アの強化」,「イの態度変更」,「ウをもとにした類推」に焦点を当てて本研究を行った。
 手立て1 導入課題において,「小学校で学んだ算術的解法」と「文字を用いた解決方法」を比較検討させ,「文字を用いた解決方法」を選択する態度を養う。(アの強化)
 手立て2 天秤モデルを用いて,2年次で学ぶ等式の性質を理解し,1年次で学んだ等式の性質との違いを明確にさせる。(イにおける態度変更)
 手立て3 天秤モデルを用いて,一次方程式の解き方と対比し,連立方程式の加減法による解き方を導出させる。(ウをもとにした類推)
 これらの有効性について,量的な研究として,評価問題やWebテストの結果の分析を行い,質的な研究として,授業中における生徒の発言や会話をもとに授業を振り返っていった。
 量的な研究の結果として,成果が見られた。また,質的な研究の結果として,生徒が自ら判断する場面や,自分の考えを構築し,それを他者との関わりの中で再構築させていく場面が見られた。

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「教育実践」 共通点や相違点を明確にする比較により、数学的な考え方を育む算数指導
三条市立一ノ木戸小学校
池田 清太郎

 私は、子どもたちが友だちとかかわる中で、よりよい考え方やきまりをつくり出す算数授業を目指して日々の指導を行ってきた。私のこれまでの指導では、互いの考え方のよい所を発表させたり、「速く・簡単に・正確に」できる方法を発表させたりしてきた。しかし、それでは感想に近い発表で終わってしまうことが多く、創造的な交流活動をすることができなかった。
 そこで、互いの考えを比較し、共通点や相違点を分析することが、よりよい考え方やきまりをつくり出すといった数学的な考え方の育成につながると考え、本研究を進めることにした。そして、次のような段階と方法を明確にした交流活動を手立てとして、実践を行った。
@ 互いの考え方への理解(グループ)
 互いの考え方への理解を目的とする。自分の記述を見せ合いながら交流を行う。自分にない考え方は赤鉛筆で加筆・修正する。
A 考え方の分類と整理(全体)
 考え方の分類と整理を目的とする。考え方を黒板に示し、それぞれの考え方に名前をつけるなどして、整理を行う。 
B 共通点と相違点の発見(グループ+個人)
 共通点と相違点の発見を目的とする。黒板に示された考え方を比較して、似ているところ、違うところをグループの友だちと見つけ出し、ノートに書き出す。
C よりよい考え方やきまりをつくる(全体)
 似ているところ、違うところを整理して、よりよい考え方やきまりをつくり出す。
 9月に行う2年「水のかさ」では、「2Lと18dL」など、単位がそろっていない場合のかさの比べ方について学習する。この学習を通して、子どもたちが、かさを比べるためのきまりをつくり出していく姿、きまりのよさに気付き、類題に活用していく姿を目指したい。

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「教育実践」 数量についての感覚”を育み、見通しをもって解決を図ろうとする指導の工夫
長岡市立川崎小学校
稲葉 謙太郎

 小学校学習指導要領解説算数編では、基礎的・基本的な知識・技能を確実に定着させるために、算数的活動を充実し,数量や図形について実感的に理解し豊かな感覚を育てる必要性が述べられている。しかし、具体的に感覚を育てる手立てについては具体的に示されていない。また、感覚それだけを取り上げて指導できた実践もあまりない。
 私は、見通しをもたせ筋道立てて考えさせる授業を行っていくためには、感覚を育むことで実感的に理解し、見通しをもって学習に取り組むことが大切であると考える。感覚を育てるためには、教師による意図的、計画的な指導を行うことによって、その育成を保障することが必要となる。
 そこで、本研究では、“数量についての感覚”に焦点をあてて、これまでの自分の実践を振り返り、感覚を生かして見通しをもつ子どもの姿を具現していく。
 本研究では、数の大きさを表すことができる線分図を用いて数量についての感覚を育んでいく。「数と計算」の領域では、答えを求める式操作ができると安定しがちになる場面で、線分図を用いて、数の大きさを捉えさせる場面を設定し、計算することの意味を理解させていく。「量と測定」の領域では、単位量の大きさを求める式操作ができると安定しがちになる場面で、線分図を用いて、単位量の大きさを捉えさせる場面を設定し、立てた式の意味を理解させていく。
 上記の手立てを通して、子どもは数が表している大きさを捉え、課題解決への見通しがもてるようになると考える。領域が異なる単元で数量についての感覚を育んでいき、子どもが線分図を活用した場面をもとに解決の見通しをもった姿を検証していく。

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「教育実践」 加法・減法の意味理解を深める指導の工夫
〜第1学年「たし算」「ひき算」における図での表現の指導を通して〜
村上市立村上南小学校
星野 貴之

  私は,これまでの授業において「今日の学習はよく分かった」「問題を自分で解けた」と言える児童の育成を目指してきた。そのためには,児童が図と式,言葉を結び付けながら解決を図り,形式的な処理とともに意味についても理解を深める必要がある。
 児童が,問題文と図,図と式を十分に結び付けながら解決を図るためには,入門期である1年生の指導において,問題文と図を結び付ける操作活動を意図的,計画的に行うことが必要である。問題文と図とを結び付ける操作活動を十分に行うことで,児童は問題文から具体的な場面を想起したり,式から具体的な解決方法を考えたりできるようになる。
 このような取組の中で,児童は図を活用するよさを実感し,進んで図を活用して解決を図ったり,式から図を活用して具体的な場面を想起したりすることができると考える。
 そこで,本研究では,1年生の中心的単元である,たし算・ひき算の学習に焦点を当てる。お話づくりの場面において,式から文を考えさせる際に操作活動を行わせ,その後図をかかせていく。この手立てにより,児童は,式と図とを結び付けていく。さらに,図と式とが合っているかを問うことで,児童は具体と抽象とを結び付けて考えられるようになり,加法・減法の理解を深めていくと考えた。
 このようなことから,次の2つのことを中心に指導を行った。
 一つ目は,たし算・ひき算の問題づくり(式から問題を考える)の学習の前に,お話の絵づくり(問題を絵に描き書き表す学習)を設定することである。そして,お話の絵づくりの活動で,問題文から図を考える際に操作活動を意図的に設定し,抽象的場面から具体的場面を想起させるようにする。
 二つ目は,児童が描いた絵が話に合ったものになっているか,検討させることである。合ってないときには,どのようにすれば,絵が話に合ったものになるか考えさせる。そこから,絵を簡略化して描いたり,操作活動の跡を絵の中に矢印や文字で描き表したりする考えを引き出す。

<参考文献>
使える算数的表現法が育つ授業  田中博史 東洋館出版社 平成15年8月
算数授業研究vol.87  筑波大学附属小学校算数研究部 東洋館出版社 平成25年4月


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「教育実践」 問題解決能力を育てる指導の在り方
〜見通しをもたせる指導の工夫を通して〜
見附市立田井小学校
武石 正仁

  算数を苦手とする児童は、問題解決場面においては、ほとんど鉛筆を動かすことがなく、授業の後半になって板書を熱心に書き写すという学習を繰り返すことが多い。つまり、自力解決が難しい。また、学習後の類似問題を解くことができないといった様子から、問題解決能力が十分に育っているとは言えない。
 私は、問題解決能力とは、「解決までの見通しをもつこと」「見通しに従って活動すること」「答えを確かめること」によって構成されていると考えた。問題解決を始めるには「解決までの見通し」が重要になってくる。
 算数科学習指導要領の目標に「日常事象について見通しをもち、筋道を立てて考える能力を育てること」とあり、問題解決の最初の段階で見通しをもたせることが重要であることが分かる。
 そこで、問題解決能力を育てるために、「解決までの見通しをもつ」場面を3つの段階に分け、それぞれの段階で、手立てを講じることにした。
@見通しをもつためのレディネス指導段階
 見通しをもつために必要な既習事項を掲示したり、新しい考え方や見方の指導をしたりする。
A個で見通しを考える段階
 ワークシートやノートに自分の見通しを既習事項と関連させながら記述する。
B見通しを確かなものにする段階
 他の見通しとかかわらせ、自分の見通しを確かなものにしたり、修正したりする。
 6学年算数「小数と分数の計算」「いろいろな形の面積」での実践で検証した。いずれの実践でも、算数を苦手とする児童が、問題解決場面で鉛筆を動かし、自力解決をする姿が見られた。今後も、このような学習を重ねていくことで問題解決能力を育てていきたい。

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「教育実践」 算数科における演繹的な活動を実現するための要件
阿賀野市立笹岡小学校
渡邉 正樹

 算数科において「知識・理解」の習得率が向上しているのに対して「思考力」「活用力」の習得が十分ではなく、その育成が課題となっている。私は児童の思考力を育成するため、小学校中学年の算数科において演繹的な活動の実現を目指し、岩崎(2011)の提唱する「パターンの科学」※1)の流れで構成した授業を試みた。そこで明らかになった課題を分析し、新たな手だてを構築し、再度授業を行った。両授業のプロトコル(発話記録)を分析した結果、演繹的な活動を実現するための「児童に演繹的な活動を促す発問」「アクションプルーフ(操作的証明)」「児童による複数事例の操作」が有効であることが確認された。
※1「パターンの科学」について
授業の構成には岩崎(2011)「パターンの科学」を援用した。パターンの科学については下記のとおりである。
@(きまり・パターンの)予想(帰納・暗示的接触)
A(きまり・パターンの)適用・確認(帰納・支持的接触)
B(きまり・パターンの)定式化
C(きまり・パターンの)証明(演繹)
D(きまり・パターンの条件の一部を変更して)発展

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「教育実践」 中学校数学へつなぐ小学校高学年からの算数少人数指導の工夫
〜 全国学力・学習状況調査での成果を目指して 〜
三条市立大崎小学校
桐生 太

 三条市の推進する小中一貫教育に刺激を受け、昨年度、中学校から小学校への勤務を希望した。一小一中の当学区に勤務し10年目となる。(中学校8年、小学校2年) 小学校高学年での算数指導を通して、いかに中学校数学へつないでいくかを研究している。算数は小5の段階から得意・不得意の差が広がっていく傾向にあるため、一人一人の子どもを伸ばしていくためには、習熟度別の少人数指導が効果的であると考えた。
 
 5年生3学級から「もっと算数を頑張りたい」という児童を募り、希望制の「発展クラス」を開設した。各学級から集まったメンバーが切磋琢磨し、難しい問題になるほど進んで挑戦しようとする姿が見られる。発言・発表も豊富であり、児童の声を基に授業を展開していくことが容易となっている。一方、「もとクラス」では、学級担任が児童の理解状況に合わせてじっくりと授業を進めることが可能となった。今までは算数が得意な児童の雰囲気にのまれて発言も少なかった児童が、積極的に授業に参加し、お互いに教え合う姿も見られるようになった。
 
 本研究では、「習熟度別の少人数指導体制づくり」と「発展クラスでの応用問題の提示、競争心を刺激する指導の工夫」について一年間の実践を行ってきた。年間を通じた指導体制を組み、個に応じた指導を充実させていくことが、全国学力・学習状況調査での成果につながり、さらに、算数への関心・意欲を高めて中学校数学へつないでいくことができると考えている。

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「教育実践」 関数の考えを育てる算数指導の実際 
〜式の意味理解に着目して〜
燕市立吉田小学校
越村 尚貴

  高学年になるにつれて,算数嫌いが増えることが報告されている(ベネッセ教育総合研究所 2007)。その理由として,古藤(2014)は,「学年進行とともに問題解決の場面で,より次元の高い,それらをさらに発展させ活用する能力が要求されるから」と述べている。つまり,学習内容をよりよく理解させるとともに,児童が問題解決能力を身に付けることができるように指導していくことが重要と言える。
 算数の学習において,問題解決の過程で働くのが,数学的な考え方である。この数学的な考え方については,研究者によって様々な分類,整理がなされてきた。(例えば,片桐 1995)
 数学的な考え方について,6学年の学習内容では,関数の考えが領域を横断して非常に多く扱われている。概観すると,年間を通して比例を中心とした関数の考えを整理し,比例・反比例で関数そのものを扱う学習に発展させていると言える。そこで私は,6学年において,身に付けさせる数学的な考え方として,特に関数の考えを重視する必要があると考えた。
 このような立場から,本実践では関数の考えについて,年間を通してどのように育てることが可能なのか,実践により明らかにする。その方法として,昨年度の研究成果から,関数の考えを育成するために,6学年のそれぞれの単元において,重点となる式の意味理解の場面で有効と思われるモデルを位置付けた。問題解決において児童がそのモデルを媒介してどのように関数の考えを活かし式の意味を捉えていったのかを,授業の実際とノート記述から考察する。
 実践から,関数の考えを育成する指導の在り方を提案したい。

<引用・参考文献>
ベネッセ教育総合研究所 2007 小学生の計算力に関する実態調査2007
古藤怜 2014 算数のたのしさを子どもが実感する授業 新しい算数研究No518 東洋館
片桐重男 1995 数学的な考え方を育てる「関数・統計」の指導 明治図書.


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「教育実践」 計画的な資料配置と学習活動の構成を行うことにより,思考力・表現力を高める工夫
新潟市立高志中等教育学校
諸本 健

  中学校社会科学習指導要領の地理分野では,「日本の様々な地域の指導に当たっては,地域の特色ある事象や事柄を中核として,それを他の事象と有機的に関連付けて,地域的特色を追究するようにすること」とあり,改訂の要素の一つとして,動態地誌的な学習による国土認識の充実が求められている。
 そこで,日本の諸地域の学習において,各単元の中核となる資料を計画的に提示し,それに基づいた思考の場面を大切にし,発問を工夫することで,動態地誌的な学習を可能とし,思考力・表現力を育成することができるだろうと考え,実践を進めた。

 実践に取り入れた,具体的な方策は以下の3点である。
@ 日本の諸地域の学習における各地方の考察の視点及び,とらえさせたい地域の姿が明確となる資料を精選し,意図的・計画的に単元に盛り込む。
A 日本の諸地域の全単元を貫く共通の学習活動と,地域ごとの考察の視点に基づく学習課題を設定する。
B ファシリテーションを主に,主体的な意見交流・考察のまとめの場面設定をする。

 検証では,個人のワークシートの記述分析及び,ファシリテーションによるグループ討議の記述分析を行った。成果としては,与えられた視点から考察を深化させることができた。一方,課題は生徒自身が問題意識を持った主体的な学習活動とならなかった点である。この点について今後さらに研修を進めていきたい。


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「教育実践」 時代の特色を大きくとらえさせる歴史の単元づくり
新潟市立鳥屋野中学校
田中 良成

 学習指導要領の歴史的分野では、「各時代の大きな特色をとらえさせること」が新しい目標として設定された。研究の1年目、従来通りの授業を行った後の単元末に、時代の特色を説明させる活動を加えた。しかし、生徒はほとんど説明できなかった。学習した時代を1つのまとまりと捉えられなかったからである。目標を達成するためには単元全体の指導計画の組み直しが必要であると考えた。そこで、「時代の転換点を考える活動を取り入れた単元構成を行うことで、生徒は時代を1つのまとまりとしてとらえ、特色を説明できるようになる。」という研究仮説を立てた。
 この仮説を検証するため、古代の単元で次のような手立てを行った。@単元全体を貫く中心課題を設定する。A時代の転換点を捉えることができるよう単元構成を見直す。B単元末でまとめの時間を設定する。
 @では、単元全体の導入となる時間を設定した。「古代は、天皇や貴族がどのような国をつくろうとした時代なのだろうか」という単元全体を貫く中心課題の設定を行い、毎時間黒板に掲示した。生徒に単元のゴールを常に意識させることができた。
 Aでは、聖徳太子など古代に登場する6人に重点化し、6人の政策をまとめていく単元構成にした。6人を時系列に並べることで、共通する特色があることや、時代とともに特色が変化していることに気付かせることができた。
 Bでは、「6人を前半と後半に分けるとすると、どこで分けるか。」という課題を設定した。特色が変化していく転換点を探ることを通して、時代の特色が長い年月の中で少しずつ形作られていったものであることに気付くとともに、そのきっかけとなったできごとを具体的にとらえさせた。
 実践の結果、生徒たちは古代の中で天皇を中心に国が1つにまとまり、律令国家のしくみができ上がっていった流れに気づくことができた。また、政治だけでなく、外交、文化、仏教などの様々が要素が関わり合っていることに気づき、古代の特色を多面的に捉えて説明することができた。よって、この実践で用いた手立ては、古代の特色を大きく捉えさせる上で有効であった。

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「教育実践」 子どもに問いをもたせ,意欲的な追求を促し,思考力・判断力を高める資料提示の工夫
新潟市立上所小学校
星野 翔

  私は,子どもの思考力・判断力を高めるには,以下の2点が大切だと考えている。@子どもが社会的事象と出会うことで追求したい問いをもち,そこから学習課題を設定する。A複数の資料を比較したり,関連させたりして考えさせる。
 しかし,これまでの私の授業では,資料選定や提示の仕方に関して社会的事象と子どもの知識にずれ(既有の知識,経験,感覚とのずれ)を生むことが十分考えられていなかった。また,児童の実態として,課題に対して資料を根拠に自分の考えを述べることができるが,複数の資料を比較したり,関連付けたりして考えることに弱さがあった。
 そこで,本研究では,「課題を設定する場面」で社会的事象と子どもの知識にずれを生む資料を提示し,「課題を解決する場面」で比較,関連付けができる資料提示を行った。そうすることで,子どもは追求したい問いをもち,課題を解決しようと比較,関連付け,などを活用して,思考力・判断力を高めることができると考えた。
 5学年と6学年の2つの実践で,資料提示の際の児童の反応やノート・ワークシートによって仮説の有効性を検証した。
 「課題を設定する場面」での資料提示では,資料の事実を示すと子どもたちは自分の知識や感覚とのずれから驚きを感じ,追求したい問いをもつことができた。そして,子どもの問いを集約することで「〜なはずなのに,なぜ〜なのだろうか」という学習課題を設定することができた。
 「課題を解決する場面」での資料提示では,意図的に複数の資料を提示することで,子どもたちは自分の考えの根拠を複数の資料に求めて考えていた。ワークシートやノートの記述には,資料と資料とを関連付けて考えを深めている姿が多く見られた。

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「教育実践」 児童が考えを出し合い、社会的な考え方を深めていく姿の具現化
長岡市立宮内小学校
関原 鉄樹

 学習指導要領では、言語活動の充実が求められている。社会科においても社会的事象に対して思考・表現することが求められている。授業中は、学習課題について意見を出し合い、話し合う活動を通して、社会的事象に対する考え方を深めることをねらう。そのために、学習課題について児童が考えたことを板書上に整理することで、授業中の学級の考えを可視化する。また、グループでの話し合いの中身についてもホワイトボードを用いて可視化する。その板書を見ながら授業の終末で学習のまとめを書かせることによって、社会的な考え方を深めていくことができると考えた。
 社会的な考え方を深めていく姿を具現化するためには、授業中に児童が考えたことを板書やそのほかのツールを利用して可視化したものを基にして自分の考えを書き表すことであると考え、以下の2つを方策として取り組んだ。
@ 構造的な板書の作成
 児童から出される考えを板書するとき、1時間の学習内容を構造的に整理できるように心がけたい。本時のねらいに沿って、「何を明らかにしていく1時間なのか」それぞれの考えが、どのように関連していくのかが見える板書にしていく。
A グループ学習でのホワイトボードの利用
 話し合い活動を組織するときに、グループ内で考えを出し合っていく。その時に、考えたことをホワイトボードに書き残すことによって、グループ内の考えを可視化する。それを板書の一部にすることによって、1時間の中で自分たちが考えたことの意味をとらえなおせるようにする。
 実践を終えて、以下の2点が成果として挙げられる。
@本時の学習課題に対しての子どもたちの考えを意味付けしながら板書内に配置していくことで、学習課題に関連した複数の事実に目を向けることができるようになったと考える。学習前では、一つの事実にのみ着目していた記述が、学習後の振り返りでは複数の事柄に目を向けている記述になってきた。
Aグループによる話し合い活動でホワイトボードを利用することは、児童が互いに出し合った考えを見えるものにするという意味で効果があった。また、話し合いながら意見を変更することが容易にできるので、話し合いを活性化するツールとして有効であると言える。
 成果が見られたものの、考えを深めた姿を具現化するためには、その他の部分にも焦点を当てて取り組まなければいけないと感じている。児童が社会的な考えを深めていくことができるように今後も研修を続けていきたい。

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「教育実践」 因果関係の追究から未来への思考を深め,公民的資質の基礎を育む社会科授業
〜産業単元における指導の在り方について〜
新潟市立木戸小学校
鈴木 貴之

   めまぐるしく変化する今日の時代を生き抜くためには,子どもたちが社会の現状や問題点を正しく把握して,自分がどうすべきかの判断を適切にできる力を身に付け,行動してほしいと願っている。不可欠な力が時代の流れを読み取った根拠ある判断をもとにした主体的に行動しようとする提案力であると考える。その力を高めるためには,現在と過去の事象についての因果関係を追究することで獲得する知識や現状把握をもとに,そこから未来への正しい自己表現をする経験が大切だと考える。
 社会科指導に,過去・現在・未来の3つの場面に分けて取り扱う活動と場面を結び付けるために人々がどのように取り組んできたのかを考えたり,知ったりする活動を取り入れることで,これからの自分がどのように行動しなければいけないのかを提案する場を設定する。そうすることで,これからの社会を主体的に行動しようとする未来への提案力※1(公民的資質の基礎)を身に付けることができると考える。
 以下の2点から実践的な研究を行う。
@過去・現在・未来を結びつけて考えるために,どのような学習課題が目指す提案力を高める上で有効か。
A未来につながる効果的なアイデアを提案する場はどのようなものが有効か。
 研究単元は5学年の農業と漁業とする。どちらも,従事者の努力や工夫が多く見られるものの,現状に課題があり,持続可能な産業を目指している。そのような単元で,子どもが従事者・消費者の立場に立ち,よりよい社会に向けて考えていくことは,未来への提案力を高めるために適切である。
 このように,教室と社会とを結び付けて,社会参加したいという意欲を大切にしていきながら目指す力を高めていく。
※1…10年後を未来とし,これからの社会をどのようにしていくかを思考・判断し,よりよいものを提案する力

<参考文献>
子どもの社会参加と社会科教育〜日本型サービス・ラーニングの構想〜 唐木 清志 著 2008 


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「教育実践」 子どもが自ら問題意識をもち,主体的に課題を設定していく指導の在り方
〜2つの事例を扱う指導を通して〜
新潟市立新通小学校
小黒 健太

 私は,社会科の学習を通して,実社会で起こっていることに関心をもち,将来よりよい社会をつくる一員になろうという思いをもつ子どもを育てたいと考えている。
 そのためには,問題解決的な学習を基に更に授業改善を進める必要があると考えた。つまり,子ども自らが解決していくため問題をもち,課題を追究し,解決した結果をまとめるといった学習過程を大切にしたい。本研究では,学習課題の設定に焦点を当てた実践を発表する。
 子どもに問題をもたせるためには,既習事項や生活経験に起因する子どもの思考とずれが生じる資料を提示する必要がある。しかし,実際には,学習内容につながる社会経験が乏しかったり,個々の差があったりすることが多く,子どもの思考とずれを生じさせる資料を提示することが難しいと感じていた。そこで,社会科の学習で2つの事例を順次扱い,2つの事例の相違点を活かすことで,子どもが問題意識を高め,主体的に学習課題を設定することができるようになると考えた。研究仮説を検証するために,以下の2実践を行った。
 1つ目は,沖縄県と北海道の2つの事例を扱った実践である。沖縄県を事例に,人々が自然環境に適応した暮らしをしていることについて,家の造り,農業,水産業,観光を観点に学習した。本時では,沖縄県について学習したことや生活経験に起因する子どもの思考と,北海道民の暮らしぶりとの間にずれを生じさせることにより,問題意識をもたせ,学習課題の設定につなげていった。
 2つ目は,米作りが盛んな地域と柿づくりが盛んな地域の2つの事例を扱った実践である。南魚沼市を事例に,自然環境や地理的条件を生かして米を生産していることや,生産量を高めるため,日本の農業の問題点を克服するための工夫や努力について学習した。本時では,米作りが盛んな地域の学習に起因する子どもの思考と,柿づくりが盛んな地域の土地の特徴との間にある相違点を活かすことで,子どもが問題意識をもち,学習課題の設定につなげて学習を進めた。

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「教育実践」 事実と事実をつなげて自分の考えをもつ子どもの育成
小千谷市立小千谷小学校
石井 寛二

  学習指導要領では、資料を効果的に活用し、社会的事象の意味などを解釈したり事象の特色や事象間の関連を説明したりするなどの言語活動を重視することが求められている。しかし、これまでの実践を振り返ると、見学して分かったことを発表するだけ、まとめて新聞にするだけの学習で終わってしまうことが多く、調べて分かった事実と事実をつなげて考えを深める子どもを育てられずにいた。その原因として、子どもが事実と事実をつなげて表現できるような教師の指導が不足していると考えた。
 そこで、追求課題設定の場面と単元終末の場面において、以下のような比較・関連付け・総合を取り入れた実践を行った。
@ 追求課題設定場面では、資料から分かることを【比較】できる資料提示と発問をし、事実と事実を【関連付け】ることができる追求課題を設定する。
A 学習のまとめの場面では、これまでの学習を【総合】させて考える発問をする。
 以上の働き掛けを行ったことにより、子どもは学習のまとめの中に事実と事実をつなげて表現することができた。

※本研究では、【比較】とは、資料を相互に比べ、違いや共通点とその理由を考えること。【関連付け】とは、事象の要因を考え、事象と事象のつながり(社会的な事象の多面的な関連の把握)を見付けること。【総合】とは、全体としてまとめてみて言えることとする。


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「教育実践」 根拠と理由を明確にして読む生徒の育成 
〜自他の「ずれ」をきっかけにした読む単元の創造〜
見附市立見附中学校
木原 貴徳

 昨年度4月に実施した全国学力・学習状況調査の結果を見ると、特に国語B(活用)の正答率は全国的にも高い水準にあった。しかし、今年度4月に実施した同調査の結果から、全国平均をやや上回る程度であり、相対的にみると、学力は低下していると言える。観点別では、「読む能力」が他の観点に比べてやや弱い。
 設問別に見ると、“描写に注意して読み、内容を理解する”“目的に応じて必要な情報を読み取る”“表現の仕方に注意して読み、その効果を考える”などで正答率が低い。これらを総合して考えると、複数の読みの観点を与え、根拠と理由を明確にして読み取る学習を、本校の研究主題である学び合いを活用したかかわりのある言語活動を通して行っていけば、確かな学力を育成できるのではないかと考えた。
 私のこれまでの学習指導は、全員一斉の講義形式→個人による読み→全体交流→教師のまとめの提示によるものが多かった。その結果、発言力のある生徒の意見を鵜呑みにしたり、ひたすら板書を書き写したりと学習に消極的な生徒も多く見られた。この反省点に立ち、国語科の単元構成の過程では、言語活動の目的意識の醸成、動機付け、何のために読むのか、学習者に動機付けをどう図るかが重要になる。
 その際に、学習集団の中の自他の「ずれ」をきっかけとして、「誰の考えが、本当は正しいのか」「根拠を吟味しよう」という問題意識が生まれ、読む技術を主体的に獲得するようになると考え、上記の主題を設定した。
 本研究では、昨年度実践した「故郷」と今年度実践する「風の唄」(新しい国語3 東京書籍)での実践をもとに、自他の「ずれ」を生む発問の要件は何か、問題点は何かをまとめ、提案したい。

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「教育実践」 郷土の言葉を大切にして民話を楽しむ子どもの育成
長岡市立上川西小学校
樋口 大輔

 現学習指導要領では,低学年における「伝統的な言語文化ならびに国語の特質に関する事項」において,昔話や神話・伝承を扱うことが明記された。低学年では,伝統的な言語文化にふれることの楽しさが重視されている。そこでは,話の面白さだけではなく,語り口調や言い回しなどにも気付き、親しみを感じていくことが重要であるとされている。このことから,私は,民話自体のもつ内容のおもしろさはもとより,独特な語り口調や,それが醸し出す世界のあたたかさにも気付かせたいと考えた。
 教科書教材「かさこじぞう」を学習した後,長岡に伝わる民話「笠地蔵」を,民話の語り手から聞く活動を行った。方言を交えた独特の語り口調で語られる民話の世界に浸った子どもたちに「私たちも語り手として,学校の仲間に民話を聞かせよう」と単元のゴールを設定した。子どもたちは,語り手へのあこがれから,自分も語り手の人たちのように語りたいと願いをもった。
 子どもたちは,語り手としての立場から,もう一度語り手の語り方に注目するようになった。その結果,民話の中に出てくる方言(長岡弁)や,声の大きさ,話す速さ,間の取り方等の観点をもって音読に取り組んだ。その際,視聴覚機器を用いることにより,語り手自身も参加する相互評価が可能となった。そして,発表会へ向けて練習する中で,長岡弁がもつ言葉のあたたかさを感じることができたのである。
 民話を学習材とし,「語る」ことを中核に,伝統的な言語文化にふれることの楽しさを味わう学習のあり方を,子どもの姿をもとに提案する。

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「教育実践」 論理的思考を伴う読解指導のあり方
上越市立稲田小学校
北澤 慶介

  叙述に即して文章を読むことは,物語文を読んでいく上で大切なことである。しかし,時系列で語られることの多い教材文の読解は,内容の読み取りに終始してしまう傾向がある。このような指導では,児童に他の作品を読むための力を付けていくことは難しい。他の作品で活用できる読みの力を育てるためには,物語文の読み方を教えなければならない。
 例えば,物語の構造を理解することで,児童は物語の展開を予想しながら読むようになり,予想と結末の違いを楽しむ習慣を身に付けていく。このように,考えながら物語を読むことは解釈の深化につながり,児童の読解力を向上させていくと考える。そこで,筑波大学附属小学校白石範孝氏の実践である「逆思考」を取り入れた読解指導を参考に,以下の仮説を立てて実践を行う。
研究仮説
 思考ツールとして,逆思考を活用しながら読解することで,児童の論理的思考力は高まり,読解力が向上する。
逆思考とは
 中心人物の心情変化の原因を読み取っていく活動である。結末部分をスタートとして,冒頭部に向かって「なぜ,そのように変化したのか。」を叙述を根拠としながら考えていく手法である。
実践の概要
@ 4年生「3つのお願い」の読解指導において逆思考を取り入れた読解活動を行う。
A 5年生「大造じいさんとガン」の読解指導において,児童が自力で逆思考を成立させるための手立ての有効性を模索する。

<参考文献>
白石範孝の国語授業の教科書 東洋館出版 白石範孝 2012


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「教育実践」 読解指導と「書く」領域の学習の効果的な関連について
三条市立須頃小学校
清野 英子

 国語の教科書では、言語力向上のために「読む」ことと「書く」「話す」などの他領域の学習を同一単元で学ぶように計画されていることが多い。しかし、私の授業では、児童がそれらの学習内容を関連していると受け止めることがなく、読解で得たことを他の学習に生かし切れていないと感じていた。
 そこで、本研究では、児童を引きつける活動を単元の中核に据え、相手意識や目的意識を明確にしながら、「読む」ことと「書く」ことをより有効に関連させることを重視し、実践を行った。そして、複数領域の学習活動を効果的に関連させることで、「教材文に書くヒントがあるかもしれない。分かりやすく書くために教材文をしっかり読もう」という気持ちで教材文を読んだり、読み取ったことを念頭に置きながら話し合ったりすることが可能になり、児童の学習意欲とともに、読解力や表現力も高まるのではないかと考えた。
 今回の実践では、3年生にクラブ活動について紹介するためのクラブリーフレットを作るという活動を中心にした単元を考えた。最初に相手意識や目的意識をもたせたことで、「3年生に分かりやすくするために、文の書き方や伝え方の工夫を教材文から読み取ろう」という学習意欲につながった。また、教材文を読んで分かったことを時々振り返りながら、より分かりやすい文章に書き直したり、友達に助言したりする姿も見られた。この授業以前の文章と比較すると、文章の量が大幅に増え、教材文から読み取った工夫を生かして紹介文を完成させていることが分かった。
 今後の課題は、表現力を一層高めることである。話し合い活動を練り合いの場とし、友達の表現の「どこが」「どのように」よいのか考える活動を重ねることで、表現力は高まると考える。お互いを高め合う話し合い活動のさせ方について追究し実践を重ねていきたい。

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「教育実践」 ファンタジー作品の魅力に迫る読解指導の在り方 
〜ファンタジー作品のガイド作りを通して〜
長岡市立阪之上小学校
山田 真弘

  現行学習指導要領における改善の基本方針として,文学的文章の詳細な読解指導の見直しがある。特にファンタジー作品を扱った指導では,「ファンタジーという言葉のもつ曖昧さと指導の難しさゆえ,その本質や,表現方法の特質などに一定の共通理解がされないまま,文学教材の中で,リアリズム教材と一くくりにされた指導が行われてきた」(渡辺,松川2004)と指摘されている。
 ファンタジー作品の魅力とは,「たくさん証拠はある。けれども,決定的には答えが書いていない。そこがファンタジー作品の面白さ」(佐藤2013)であると捉える。したがって,ファンタジー作品を扱った読解指導においては,子どもたちに作品の中で不思議に感じる部分を問い,一つの結論に収束していこうとするのではなく,明確に答えが書かれていないからこそ,「そうかもしれないし,そうじゃないかもしれない」というファンタジー作品のなぞを両面的に読んでいくことが大切であると考える。そのような指導の中で,子どもたちは,幅広い考えを受け入れながら作品解釈をより深いものにし,豊かな読み手として育っていくのである。
 そこで,本研究では,ファンタジー作品のシリーズ読みを生かした作品のガイド作りに取り組むこととした。単元の始めには,ファンタジー作品にあるなぞについて考え,子どもたちが話し合ったことを整理した,作品のガイドを教師が作成して提示する。これにより,子どもが,作品のなぞを両面的に読む面白さを捉えていく。そして,その後,同じシリーズのファンタジー作品を提示し,作品のガイドを作成する言語活動を設定する。すると,子どもたちは,その読み手を意識し,ファンタジー作品のなぞを両面的に読み,その面白さを伝えようとしていくと考える。
 以上の活動を行うことで,子どもたちがファンタジー作品の作品解釈を深めていくことができると考えた。

<参考文献>
佐藤佐敏『思考力を高める授業 作品を解釈するメカニズム』三省堂2013.5 P160
渡辺良枝,松川利広「ファンタジー教材の『読み』と『書き』の連動に関する基礎的研究」『教育実践総合センター研究紀要』奈良教育大学2004.3


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「教育実践」 「書く内容を整理すること」を重視した、書くことの指導の工夫
南魚沼市立中之島小学校
若杉 文健

 これまでの自分の国語科の実践では、書くことの学習活動で、「何を書いていいか分からない」「どう書いていいか分からない」「テーマが見つからない」という子どもが多かった。「自分の書きたいことを何でも書いていいんだよ」「自分の思ったとおりに書いていいんだよ」という言葉がけは、一見、書くことへの負担やプレッシャーを和らげているかのようである。しかし、子どもたちには、このような具体的な手立てのない言葉がけは、かえって見通しをもてなくするものであった。
 本研究は、平成25年度、3年生30人の学級で行った。国語科の「報告書」を書く単元の実践である。
 子どもたち一人一人が日常生活についての調べるテーマをもち、全員が自分なりの報告書を完成させることを目指して取り組んだ。「単元全体の見通しをもち、一人一人がそれぞれ自分のテーマを設定する課題設定の工夫」、「KJ法的手法を学習活動の中で繰り返し取り入れること」、「活動の見通しがもてる板書や環境づくり」などの具体的な方策を取り入れた。また、単元作りでは、管理職と連携することも大切にして実践を進めた。
 これらの方策により、子どもたちは報告書作成までの道のりを理解し、一人一人が自分なりのテーマを設定することができた。また、単元の様々な場面でKJ法的手法を取り入れ、少人数グループでの話し合いを繰り返すことによって、単元を通して意欲を継続させ、情報を整理し、分かりやすい書き方やまとめ方を身に付けていった。そして、全員が人まねではない、自分なりにまとめた報告書を作成することができた。全員が満足感や達成感を味わうことができた。

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「教育実践」 資料を引用して意見文を書くことのできる子どもの育成
〜「指摘―受け止め―意見」の文章構成のパターン化を通して〜
見附市立見附小学校
山本 啓介

 どの子も、資料を引用して事実と意見を区別した意見文を書くことができるスキルを身に付けさせることが必要である。そのためには、資料の引用から意見の書き方までの具体的な「型」を示すことが、意見文を全員が書くための支援になると考えた。
○実践単元 6学年国語「平和について考える」
○学習内容
 平和について自分の意見をもち、資料を引用して裏付けしたり、反論想定をしたりして、自分の意見が説得力をもつように文章を書く。
○指導の工夫
 「型」を取り入れたモデル文を提示し、引用の仕方や書く内容を押さえる。
○子どもに指導する「型」
・双括型の三段構成文(序論・本論・結論)
・本論の引用部分の型
「指摘(引用)―受け止め(価値付け)―意見(解釈)」の順に文章を書くようにした。
− − − − − −(児童に提示した本論の引用部分)− − − − − − 
この考えのきっかけとなったのが、沖縄で出会ったおばあさんの言葉だ。【指摘】
おばあさんは、わたしに、 
「戦争は人が人でなくなった時に起こる。」【引用】
と教えてくれた。確かに、人の命を奪ったり、街や家に爆弾を落としたりすることは、思いやりの心をもった人には、できないだろう。【受け止め・価値付け】 だから、人間らしい心、人を思いやれる心を私たちがなくさないことが平和につながると思う。【意見・解釈】
− − − − − − − − − − − − − − − − − − − − −
○指導の成果
・「指摘(引用)―受け止め(価値付け)―意見(解釈)」の型を意識させるため、色分けした付箋を活用することで「型」が視覚化され、より引用を用いた意見文を書く上で有効であると考える。
・「型」を取り入れたモデル文を参考に、資料に合った書き方にアレンジを加える児童も見られた。「型」の使用により、事実と意見を区別するだけでなく、本論の文章内容が深まった。

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「教育実践」 書く力を付けるための指導法の工夫
新発田市立七葉小学校
三浦 俊昭

 これまでの「書くこと」の指導の結果、日常の様子や行事の作文は、出来事や自分の思いを整理しながら段落ごとに書く力が身に付いているので、多くの児童が意欲的に書くことができる。しかし、活動報告書や意見文などの形式になると、自分の考えがまとまらなかったり、書き方が分からなかったりして、児童に書く意欲をもたせることができなかった。原因は、二つあると考えた。一つめは、教科書の活動ありきの学習になり、明確な書く目的をもたせることなく、意見文や活動報告書の構成や特徴などを一方的に教え、それを使って文章を書かせていたことである。二つめは、教科書の例文を使って、それぞれの文章形式の特徴やその効果を考える活動を取り入れたが、児童はその効果を実感することができなかったことである。
 そこで、目的意識を高め、文章全体の構成やその効果を考えて書かせるために2つの手立てを考えた。
 @文章を書く目的を明確に設定する。活動報告書は「誰」に「何」を報告するのか、意見文では自分はどのような「立場」であり、「誰」に意見をするのかを設定する。
 A教師が作成した複数のモデル文を、1つの視点を基に比較検討させることで構成やその効果を理解する。
 既習の「行事で学んだことについての作文」を基にした活動報告書を書く授業を構成した。全員が抵抗なく文章を書くことができ、話合いで「誰」に報告するのかを検討した。児童自ら書く目的を明確にしていた。
 意見文を書く授業では、1つのテーマについて「AかBか」という立場で討論会を行った。児童一人一人がテーマに対しての考えを深め、テーマについての自分の意見を「誰」に意見をするのかを検討した。
 モデル文の比較検討では、2つのモデル文を提示し、検討する視点を与えることで、児童自らモデル文の違いを見付け、そこから文章の構成やその効果などを理解していた。「自分たちで発見した。」という意識が強く、その後の下書きや清書の段階でも、自ら振り返りながら報告書や意見文を書くことができた。
 この実践後のアンケートでは、活動報告書や意見文の書き方が分かったという児童が約9割ととても多かったが、自分一人で書けると自信をもって答える児童は約7割であった。今回の実践だけではなく、様々な場面で書く時間を設定することで、児童の書く力をさらに伸ばしたい。

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「教育実践」 あらすじを書くことができる児童の育成
新潟市立桃山小学校
坂下 祐

 学習指導要領の改訂により,本や文章を読んで感じたことや思ったこと,考えたことなどを一人一人の児童がまとめ,発表し合う指導事項が,新設されている。特に,中学年の読むことの指導事項エ・オでは,「自分の考えをまとめるために,文章の要点や細かい点に注意しながら読み,引用や要約することを示している。」とあり,あらすじをまとめることの意味が示されている。自分の考えや感想を組み立てるためには,文章の中心や大事な事柄を抜き出したり,まとめたりできる力が必要であると言える。
 しかし,文学的文章の学習において,あらすじを書かせる際に次のような児童の実態が見られた。
 ・本文を抜き書きし,だらだらと文章が続いてしまい長くなってしまう。
 ・話の中心となる筋を捉えられず,どの出来事を書いていいか分からなくなってしまう。
 学習指導要領解説の要約の説明を見ると,「『要約』とは,目的や必要に応じて,話や本,文章を短くまとめることである。元の文章の構成や表現をそのまま生かして短くまとめる要約と,自分の言葉で短くまとめる要約とがある。要約は,要約するときの目的や必要に応じて元の文章のどの部分を取り上げるかが変わってくる。」と書かれてある。ここでは,「元の文章の構成や表現をそのまま生かして短くまとめる」要約と,「自分の言葉で短くまとめる」要約の2種類の方法があることが示されている。特に,「目的や必要」に応じてまとめ方が変わってくることをおさえる必要がある。
 あらすじを書くことができるようにするためには,あらすじを書くための「目的や必要」を明確に設定していくことが大切である。
 本研究では,文学的文章の指導において,あらすじを書くことができる児童の育成を目指す。そのために,2つの手だてを重んじ実践を積み重ねた。
 1つ目は,あらすじを書く目的を明確にすることである。2つ目は,相手意識や分量を意識した枠を提示することである。
 これらの手だてにより,児童は目的に応じたあらすじを書く力を高めることができる。児童はあらすじを書くことを活かして,作品について自分の考えや思いを形成していくことができると考える。

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「教育実践」 言語活動を充実させ、書く力を付ける単元作りの工夫
南魚沼市立五十沢小学校
橋 圭祐

  「書く」単元において、「何をどう書いていいのか分からない」「書きたいと思わない」などの理由で書くことを苦手としている児童は多い。これまでの自分の国語授業を振り返ってみると、「書く」ことについて一方的に説明し、「では、書きましょう。」と学習活動を進めていた。すると、「どう書いていいか分からないから書けない」と書き方を理解していない児童がいたり、「自由に書いてもいいよ」といっても、書きたいものがないから「何を書いていいかわからない」という児童がいたりするという実態があった。
 このことから、授業者が作文等の文章を書かせたいと考えても、児童に書く意欲や書く必要感がなければ書くことはできず、また、その場では文章を完成させたとしても書く力を身に付けたということには繋がらないと考えた。教師の指導目標とは別に児童の学習目標を明確にもたせることで、児童に書く必要感をもたせ、意欲を高めるとともに、書く力を付けるための書く単元づくりができないかと考え、上記のテーマを設定した。
 本研究では、総合的な学習の時間や特別活動の時間と関連させながら、単元を貫く課題を設定して指導することで子どもたちに書く必要感をもたせ、書く意欲を高めることを目指した。また、書く準備段階として、分かりやすく読み手を引き付ける文章の書き方を、実感を伴って理解できるように話し合い活動の場を設定した。その際、例文を示し、子どもが書き方について比較検討できるようにした。その活動を通して、どうしたら分かりやすく読み手を引き付ける文章になるのかという課題について、子どもが文章構成や段落に注目して自分の考えを深め、よりよい書き方に気付いていく姿を期待して研究を進めた。

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「教育実践」 「食」に関心と感謝の心をもち,よりよい食生活を実践する子どもの育成
〜自分でつくる体験「弁当の日」の取組を通して〜
新潟市立中之口西小学校
早川 直美

   中之口地区は,平成25,26年度新潟市学校給食研究推進校の指定を受け,幼・小・中の連携による食育の推進に取り組むこととなった。そこで,児童の食生活に関する実態と意識を把握するため,児童と保護者にアンケート調査を行った。結果から次の3つを課題として捉えた。@食材や「食」にかかわる人への関心が低い。A自分でつくる力が付いていない。B食事のマナーやよい姿勢が定着していない。
   自分の健康な心と体をつくるためには,健全な食生活は欠くことができない。とりわけ,当校の児童には,食生活の改善に向けての主体的な態度を身に付けさせることが必要であると考えた。そこで,「弁当の日」の取組を通して,課題を解決し,よりよい食生活を実践する子どもの育成を目指した。
 まず,中之口地区小学校バージョンの「弁当の日」を設定した。この取組は,全校児童の参加と,弁当づくりの「ポイント」と学年部別「自分でできる内容の目安」を提示することが特色である。取組に併せて,中之口地区食育部事務局から「食育だよりSip」を地域に配付した。校内においても,たよりや懇談会を通して,「弁当の日」を含め食育の取組を家庭と共有できるように努めた。
 また,弁当の日に向けて,全学年で担任と栄養教諭のTT授業を行った。食材・おかずシートで児童に自分の食べたい弁当をシミュレーションさせたり,弁当計画シートで実際につくる弁当の計画を立てさせたりした。家庭には,親子での食材の購入や弁当づくりの見守りなどの協力を依頼した。児童は,「弁当づくりの目安」をもとに自分の力に合わせた弁当づくりに楽しんで取り組むことができた。ランチルームでの会食は,どの学年も,満足そうな笑顔にあふれていた。
 2回目の「弁当の日」の後,実施したアンケート調査結果では,食や食材,生産者への関心・感謝の心,そして,「自分でつくる力」について,改善の傾向が顕著に見られた。今後,「弁当の日」の取組はもとより,保護者の食育に対する理解や姿勢を深め,学校と家庭の連携による食育の取組をより推進していく。

<参考文献>
・食に関する指導の手引き−第1次改訂版− 文部科学省
・始めませんか「弁当の日」   鎌田 實,竹下和男 (自然食通信社)


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「教育実践」 家庭・地域と連携した食育の推進
〜5学年 アグリスタディ・プログラムを取り入れた実践〜
新潟市立庄瀬小学校
金子 徹

 近年,偏った栄養摂取,朝食欠食など食生活の乱れや肥満・痩身傾向など,子どもたちの健康を取り巻く問題が深刻化している。子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるよう,学校においても積極的に食育に取り組んでいくことが重要である。
  当校でも,朝食を食べてくる子どもの割合は,ほぼ100%に近いが,朝食にラーメンや菓子パンしか食べてこないなど質的な問題があり,望ましい食習慣の形成に努めなければならない現状がある。
  このような実態を受け,庄瀬小学校では,「家庭と連携した食育の推進」を柱に子どもたちの食生活の改善に取り組んできた。具体的には,「弁当の日」を設定したり,生活科,総合的な学習の時間等で野菜や米作りに取り組んだりしてきた。また,栄養教諭と各担任が連携して定期的に食に関する指導も行ってきた。しかし,子どもたちは,望ましい栄養や食事をとることの大切さは感じることができても,実際の食生活の改善にはなかなか結びついてはいないという課題が残った。
  この課題の解決策の一つとして,今年度は,日本初の公立「教育ファーム」として6月に開園した新潟市南区のアグリパークでの農業体験学習(アグリスタディ・プログラム)を活用することとした。アグリパークで野菜を実際に採ってみる,牛の世話体験や家畜農家の方のお話を実際に聞いてみる,ソーセージを作ってみる体験を通して,子どもたちは,生命の仕組みや生産の工夫を直に学ぶことができた。この体験こそが,「食育」の根底を支える,食べ物を大切にする心や生産にかかわる人へ感謝する心を今以上に育み,食べること,生きることの意味を自分事としてとらえ,自ら主体的に食生活の改善を図ろうとする子どもを育てると考え,実践に取り組んだ。

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「教育実践」 人間関係づくりを支援する学級経営
〜アセス,ファシリテーショングラフィックを活用して〜
新潟市立小針中学校
金田 良哉

  中学校において,学級は教育活動を進める上で,重要な集団の1つである。学級への不適応は一般的に,学級集団あるいはその成員である級友や教師との関係において,親近感,満足感,帰属感をもつことができない状態として捉えられている(越,2007)。つまり,学級への適応にはその成員との関係が影響するといえる。特に新潟市では,「多面的な幼児児童生徒理解に基づく,一人一人の幼児児童生徒と教師の信頼関係を基盤に『自立性』と『社会性』を育む教育を推進する」としている。さらに「幼児児童生徒一人一人の『目指す姿』や具体的方策を明確にした個別の指導計画等の作成により,一人一人の力を着実に高める教育活動を推進」するとしており(新潟市教育委員会,2013),教師の生徒一人一人の理解とその対応が求められている。本研究では,担任学級においてQ-Uテスト,ASSESS(Adaptation Scale for School Environments on Six Spheres)を複数回実施し,学級集団と一人一人の生徒の状況を把握する。その中で,教師との関係,教師サポートに注目し,担任教師が日々実践している学級便り,ファシリテーショングラフィック,教育相談との関連を検討する。また,学級内の不登校生徒及びその保護者への対応,外部機関との連携を通した担任教師の対応について考察する。

<文献>
河村 茂雄・小野寺 正巳・粕谷 貴志・武蔵 由佳・NPO日本教育カウンセラー協会(2004).Q‐Uによる学級経営スーパーバイズ・ガイド 中学校編.図書文化.
栗原 慎二・井上 弥(2012).アセスの使い方・活かし方.ほんの森出版.
越 良子(2007).中学生の所属集団に基づくアイデンティティに及ぼす集団内評価の影響.上越教育大学研究紀要,26,357-365.
新潟市教育委員会(2013).平成25・26年度「新潟市の学校教育の重点」.


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「教育実践」 通常学級における特別な教育的支援を要する児童の問題行動に対する適切なアセスメント及び支援
十日町市立東小学校
林 浩一

  現在、通常学級の中に特別な支援が必要な児童生徒が約6.5%いると言われる。必要な支援の種類や程度も多様である。よって、児童生徒個々のニーズに合った指導や支援が必要となる。
 担任している学級において、離席や暴言などの問題行動が見られる児童がいた。また、児童は自己肯定感が低い状態にあった。そこで、学級担任と特別支援教育コーディネーター、教育支援員で連携して問題行動の改善及び児童の学級適応に取り組んだ。
 実際に連携するにあたって、以下の段階を通して支援を進めた。
<問題行動の改善に向けて>
 @ これから支援していく問題行動を特定する
 A どうしてその問題行動が起こるのか探る
 B 個別の支援計画を作成し、支援を進める
<児童の学級適応に向けて>
 C 個別でのSSTを実施する
 D 同様のスキルについて交流学級でもSSTを実施する
 E スキルが定着するために、集団での強化を行う
 指導前、1時間に何度も問題行動が見られたが、指導後はほぼ見られなくなり、代替となる適切な行動が増えていった。身に付けてほしいスキルについて学級全体で取り組んだため、児童間において手本を示したり、習得したスキルが生起した際に称賛したりする場面が見られた。また、学級満足度尺度(Q‐U)や学校適応感尺度(アセス)にも改善が見られた。

<参考文献>
特別支援教育を支える行動コンサルテーション―連携と協働を実現するためのシステムと技法 加藤哲文 大石幸二 学苑社 2002  
スクールワイドPBS 学校全体で取り組むポジティブな行動支援 ディアンヌA.クローン ロバートH.ホーナー 二瓶社 2013


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「教育実践」 携帯・ネット問題と向き合う
新潟市立鳥屋野中学校
乙川 仁

 本来、携帯電話は単なる通信機器である。この機器の何が問題なのか。携帯電話が一般に普及し始めてまだ10数年。様々な問題が発生してきた。時代と共に携帯も進化し、インターネットの接続機能を備えコンピュータと変わらなくなり、ますますインターネットが身近なものとなった。最近ではスマートフォンが登場し、アプリの導入によって性能が向上することで、問題も多様化している。携帯電話をはじめとするインターネット網を使ったコミュニケーションは、あまりにも多くの情報を操る機会を子どもたちに提供し、マスメディア並の情報発信能力を備えているという点で考えると、判断力に限りがあり、暴露性や露出性が高く、情報モラルの身についていない子どもには手に余る道具である。
 元新潟市生徒指導主任連絡会(現新潟市生徒指導主事会)の事務局長や前任校・現任校の生徒指導主事の立場から、生徒と携帯電話・インターネットについて様々な形で指導・啓発を行ってきた。そこで今までの取組を振り返りながら、携帯電話やインターネットで「何が問題なのか」「問題の本質はなのか」「今後、どのように付き合っていくべきなのか」について考察していく。
(1)自己や主任会での取組
・利用状況の把握
・情報、問題点の共有化
・PTA、他校への啓発活動 
 (2)携帯電話・インターネットの問題は何か
・情報の特殊性による危険性
・相手を意識したコミュニケーション力の不足
・ネットの世界は、法のおよぶ現実の世界
(3)ネット利用問題の行方
・スマホの登場によってに無効化されたフィルタリング利用の義務化や、不十分なアプリの評価や有害アプリの利用制限
・アプリによるネット利用の変化と、保護者のペアレンタルコントロール能力の低下
・LINEの台頭よる閉鎖的なネット環境と、ネットいじめや危険な出会いなどのリスクの高まり
・LINEの閉鎖的サービスの急速普及から、深刻なネット依存傾向の出現

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「教育実践」 学校を核としたネットワークの構築による地域の教育力を生かした教育活動の展開
〜地域人材活用道徳「ようこそ先輩」等の取組を通して〜
小千谷市立小千谷中学校
井口 秀夫

 近年、生徒の規範意識やコミュニケーション能力の未熟さが指摘されている。生徒の社会性の育成には、「縦の関係」(上下関係:教師、先輩・後輩など)と「横の関係」(並列関係:友人や同学年の生徒)の他に、「斜めの関係」(地域住民など)に触れることが極めて有効である。「地域とともに歩む『希望』あふれる学校」を目指す当校では、「斜めの関係」を構築する取組として地域の人材を学校の教育活動に取り入れる、地域人材活用道徳「ようこそ先輩」やゲストティーチャーを招いての授業を行ってきた。
 「ようこそ先輩」では昨年度、21名の講師の方々に来校していただき、教室において学級単位でお話していただいた。教室という狭い空間は、生徒と講師の方の距離感も近く、お互いの表情や感情を肌で感じながら、授業を行うことができた。無報酬にもかかわらず、皆さんが喜んで講師を務めてくださり、貴重な経験や熱い想いを語っていただいた。講師決定では、校長のネットワークの広さと、市役所総務課、市福祉協議会などの関係機関からも多くの講師を派遣していただいた。NPO法人などとても協力的な団体が多く、非常に助かった。
 ゲストティーチャーによる授業では、保健体育の柔道の単元で市の柔道協会会長から来ていただき授業を行った。2年生男子3クラスを6時間ずつ担当していただいた。柔道6段という実績は「本物」に触れるまたとない機会になった。オリエンテーションでは、「柔の道」と題して礼儀やお互いを敬う心について講義をしていただいた。
 2年生の社会科では、地域の企業の調べ学習の単元で、実際に調べた企業の社長さんに来ていただき、直接質問等に答えていただいた。販売している製品も持参してもらい試食までさせていただきながら、生徒たちは興味深く学習することができた。
 他にも企業訪問や職業体験等で、たくさんの地域の企業や関係機関に協力していただいている。これからも、地域の方々に来校していただいたり、生徒が地域に出ていったりと、「斜めの関係」の強化を図っていきたい。

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「教育実践」 地域と学校、地域と児童の結びつきを深める活動の展開
〜児童の地域への思いを高めるために〜
新潟市立入舟小学校
池田 央

 地域と学校パートナーシップ事業のパイロット校としてスタートした当校においては、あらゆる活動で地域の方々に参加(参画)していただいている。そんな学校ではあるが、児童の中には、長年お世話になっている方の名前を覚えていなかったり、失礼な振る舞いをしたりするなど、地域の方に対する思いが今ひとつ見えてこない姿が見られる。児童と地域が多くの場面でかかわっており素晴らしい学校に見えるのだが、もっと児童の地域に対する意識を高め、お互いにとってよりよいかかわり方をしていけるようにしたいと考えた。
 児童には、自分たちのアンケート結果を見せることで、自分たちの実態を知り、どうしていくべきかを考えさせた。すると児童からは、「これまでの感謝の気持ちを形にしたい。」という声が挙がり、年度末の「卒業を祝う会」を「感謝会」に変えて、計画を立てることになった。教師は、児童が考えた活動へのアドバイザーに徹しながら、コーディネーターと連携して、地域の方々への参加を働きかけた。案内状を配布しながら、今回の活動の趣旨を説明してもらうなどして、可能な限り参加していただけるように声をかけたところ、案内状を送ったうちの約9割の方から参加いただくことができた。
 活動後、児童にいくつかの変容が見えた。感想作文には、地域の方々の名前がしっかり書かれていたこと、そして、「地域に出かけて、清掃活動をしてきたい」といった、地域に対して自分からアクションを起こしたいという思いをもつようになったことである。一方で、このような心の耕しは、卒業間際にやるのではなく、もっと幼い頃から継続して行うべきだ、という声を、同僚からもらった。まったくその通りであり、こうした取組について、全校体制で取り組んでいくための組織作りをしていくことが必要であるという課題も見えた。

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「教育実践」 ICTを活用した授業の研究
〜タブレット端末を使用した指導の有効性の工夫〜
新潟市立巻北小学校
大関 正人

 情報教育の在り方に大きな波が押し寄せ始めている。全国ではタブレット端末を授業に活用する数々の実証実験が行われており,身の回りでも,にわかに導入の動きが始まっている。タブレット端末の利点は,指先だけで直感的に操作ができることをはじめ,使う場所を選ばないこと,起動までの時間が短いことなどが挙げられる。
 それらの利点を生かしたICT活用の授業の研究に算数を取り上げた。算数は,図と式を結びつけて考える場面がたくさんあるものの,なかなか指導が難しい教科である。結果的に,計算問題を解くことならば得意であるが,演算決定をすることを苦手とする児童が少なくない。特に,割合の学習では,公式をせっかく覚えても,「比べられる量」が何で,「もとにする量」が何かが分からなければ,公式を使うことができない。
 そこで,学習者自らに,数量間の関係を構築していく過程をタブレット端末上で試行錯誤させ,その効果を検証した。
 授業では,「1(倍)はどこか」という考え方が児童の声から多く聞かれ,「比べられる量」や「もとにする量」といった用語はほとんど使われなかった。タブレット端末のデジタルテープ図と4マス関係表が上手にリンクしたことで,児童のもっていた「関係をとらえることの難しさ」や,「用語の意味を理解することへの負担」が減っていき,公式にこだわらなくても立式することが可能になった。
 本研究の授業スタイルから,「児童が必要と感じた時に,それを使って考えてみる」というスタイルへシフトすることが児童のニーズにより近付くと考える。どの学習のどの場面でどのような使い方をすればタブレット端末がより有効に働くのかをさらに追究していきたい。

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「教育実践」 意欲を高め,表現力を向上させるタブレット端末の活用方法についての研究
新潟市立新津第一小学校
橋 遼太郎

 これまで教育現場に導入されてきたプロジェクタや電子黒板,実物投影機などのICTは主に「教師」の活用を想定して導入されてきた。今,さまざまな地域,学校,自治体単位で「タブレット端末」という新しいICTの導入が進んでいる。これにより,「教師」だけでなく「児童生徒」にも,ICTを活用することへ比重が移りつつある。
 また,現行の学習指導要領では,言語活動の充実が求められている。そのために,私は,各教科等の指導で身に付けた内容を表現したくなる意欲を高め,的確に表現する力を育成するために,授業でICTを実践的に活用していくことを大切にしたい。
 そこで,言語活動の充実をねらい,授業の中での話合い活動においてタブレット端末を活用する実証研究を行った。画面にある図形に書きこんだり,図形を基に話し合ったりして,グループで試行錯誤しながら問題解決を行った。他にも,発表のリハーサルを自分たちで撮影し,その動画を基に話し合ってよりよいものに直す活動を行った。この実践から児童の意欲を高め,表現力の向上を図ることができるのか,話合いの様子の分析と児童のアンケートを基に,効果を検証した。
 その結果,タブレット端末を活用した話合いでは,発言数が増えたり,授業のねらいに迫る発言がより多くの児童に見られたりすることが明らかになった。児童の自己評価においても,タブレット端末を活用することで,自己の表現力の高まりを実感していることが明らかになった。また,話すことに苦手意識をもっている児童に対しては,学習を支援するツールになることも明らかになった。
 本実践を通して,児童がタブレット端末を活用することは,学習の意欲を高めるだけでなく,どの児童にとっても「わかる」学習活動になると,確信している。

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「教育実践」 自閉スペクトラム症がある子どもの自己効力感を高める共感型アプローチ
〜予測困難な要素が多い活動を回避するA児の行動変容を促す支援〜
南魚沼市立総合支援学校
唐沢 百合花

  自閉スペクトラム症のA児に対し、不安を軽減し「できそうだ・やれそうだ」という自己効力感を高めるための共感型アプローチによる支援を行った。A児は、狭い室内に他者が多くいて予測困難な対人的交渉が生じやすい活動では、強い回避行動をとり、活動に参加できずにいた。「見学をしたい。」という自分の意思表示をすることもままならなかった。教師が児童の不安な感情に配慮しながら活動への参加方法を共に考えるという、共感型アプローチによる支援の結果、A児に活動への意欲的な参加の態度が見られるようになり、回避し続けていた活動への参加率(参加した活動の回数/活動の総回数×100)が0%から100%になるなどに改善された。
 共感的アプローチの具体的な支援の方法は、以下の通りである。
@「休ませてくださいカード」を与え、活動に完全に参加しないという選択をA児がする場合には提示させるとともに、少しずつ言葉での表出を促す。カードあるいは言葉による意思表示ができた場合には賞賛し、活動に参加しないことを認める。
A「参加したくない」「休みたい」という感情が言葉で表出された時、うなずきながら「参加したくないんだね」「休みたいんだね」と返す。
B「どうしたいか」を問い、A児の過去の達成体験を思い出させながら、課題や活動の中に取組が可能な要素があるかどうかを相談する。
C取組が可能な要素があった場合には、活動への部分的な参加について提案し、自己選択・決定を促す。
D活動への部分的な参加等において「できたこと」「やろうとした態度」があった場合、授業終了後にA児に対して具体的なわかりやすい言葉で表現して称賛する。

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「教育実践」 的確な実態把握に基づく個別の指導計画の作成と活用
〜複数教師で行うカード(付箋紙)の効果的な活用〜
妙高市立にしき特別支援学校
長谷川 哲

 1 主題設定の理由
 学習指導要領において、的確な実態把握を行い、個別の指導計画を作成することや個別の指導計画に基づいて行われた学習の状況や結果を適切に評価し、指導の改善に努めること等が示されている。
 しかし、前年度の個別の指導計画を参照した際に、なぜその目標が挙がってきたのかという理由を示す文言が見当たらないことがあった。また、前年度との系統性が十分に吟味されていない指導計画になることがあった。前年度の目標と異なるものになってしまい、担任によって指導の方向性が異なる。
 また、担当以外の児童又は生徒の目標や手立ては、月日が経つにつれ忘れてしまうことがあったり、学期初めに立てられた個別の指導計画を次に目にするのは学期末ということもあったりした。実態や目標、配慮事項を熟知していないがために、児童又は生徒が不適応な行動を取ったり、できていたはずの事ができなくなっていたりすることもあった。このような反省を踏まえ、複数教師で児童又は生徒の実態を捉えたり、定期的に評価し合ったりすることが必要だと感じた。
 以上のことから、本実践では、私が担任している高等部において、カード(付箋紙)を使いながら複数教師で行う実態把握(診断的評価)を中心に、形成的評価や総括的評価についても検討し、その成果を示す。また、生徒の変容やともにチームを組む教師へのアンケートから複数で個別の指導計画を作成することの有効性も明らかにしていきたい。
2 実践方法
 (1)実態把握図を作成する。
 (2)年間重点目標及び配慮事項を設定する。
 (3)各教科等の目標及び手立てを設定する。
 (4)日々の記録を共有し、学期末評価を行う。
 (5)実態把握図及び個別の指導計画の見直しを行う。
3 実践の様子と考察
 実態把握図の作成、目標設定、各教科等の目標と手立ての設定は、それぞれ生徒1名につき1時間半の時間を要した。学級を担任する職員チームの中には、初めてこの方法で行う教師もいたので、多少時間はかかったが、いろいろなアイデアを出したり、確認したりできたので、「これで良いのか。」という不安感を軽減して指導にあたることができるようになった。
 カード(付箋紙)を使用して生徒の実態をチームで共有し、チームで継続的かつ一貫性のある指導を行った結果、生徒は教師の指示や誘導に応じる力や教師に自ら要求する力が高まった。今後も個別の指導計画をチームで確認しながら、生徒の成長を促していきたい。

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「教育実践」 最高学年としての自覚をもち下級生を思いやる学級集団の育成
〜年間を見通して意図的に関連させた学級活動の展開を通して〜
新潟市立和納小学校
篠木 格

 6学年の児童には,最高学年として下級生をまとめることが求められる。自分たちの行動をよりよくし,下級生を思いやる学級集団を育てるためには,年間を見通した計画的・意図的な学級活動を展開することが大切である。そこで,活動と活動を教師が意図的に結び付け,最高学年としての自覚を徐々に高めていく。それによって,児童は自分たちの経験に自信をもち,満足して卒業の日を迎えることができる。
 5年生担任のとき,年間を通じて学級目標を自己評価の拠り所にして指導した。行事を通して,学級集団が一つの目標に向かって行動し,協力することのよさを学んだ。しかし,行事では協力したものの,日常生活では自分の思いを優先させる児童が見られた。全校のサブリーダーとして,下級生の面倒を見ようとする態度もあまり見られなかった。
 6年生を担任したとき,児童には,最高学年としての自覚をもち,下級生の思いを大切にして行動できるようになってほしいと願った。そのためには,まずは,学級内の児童同士の人間関係を向上させ,自分たちの成長を実感させることが大切である。そして,次のステップとして,互いの思いを認め合う学級集団に成長させる。この段階をスタートとして,全校の前でリーダーシップを発揮して行動できるようになれば,卒業時には,自分たちの成長を共に喜び,自信をもって進学することができる集団になるだろう。
 本研究では,学級の実態を踏まえて学級活動の年間活動計画を作成し,実践した。時期ごとに取り組むべき課題を設定し,それに向けて意図的に学級活動を展開していく。それぞれの活動を,次の課題解決の活動につなげ,卒業時の理想的な児童の姿に近付けていく。

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「教育実践」 多様な感情表出を促す構成的グループエンカウンターの在り方
〜シェアリングにおける条件設定を通して〜
村上市立保内小学校
海津 健太

 1 主題設定の理由
 児童が安心して学校生活を送るためには、自分らしさ、友達らしさに対して受容的な学級風土を形成していく事が必要である。そのために、学級経営に構成的グループエンカウンターを取り入れ、実践を積んできた。構成的グループエンカウンターの草分けである國分康孝がその著書において、「エンカウンターとは何か。心とこころのふれあいである。ホンネとホンネの交流である。(國分,1981)」と述べているように、エンカウンターの本質はホンネの交流にあり、シェアリングにおいて児童が自分たちの感情を表出することは大変重要なことであると考える。
 しかし、これまでの実践を振り返ると、思うように児童の感想を引き出せなかったり、ねらいたい部分と異なる感想が出たりして、シェアリングの内容が深まらないまま終わることが多くあった。「自由に感想を交流する」というこれまでの手法では、感想を述べる際に児童の視点が分散してしまい、かえって児童の感情が表出されにくい可能性があると考えた。
 そこで、シェアリングの時間に教師の側から「何について、どのように話すか(感想を書くか)」という条件を設定することで、児童の感情表出を促すことができるかどうかを検証したいと考え、本主題を設定した。
2 研究仮説
 構成的グループエンカウンターのシェアリングにおいて、教師が話し方の条件を設定することによって、児童の感情表出を促すことができるであろう。
3 研究内容
 @条件設定をせずにシェアリングを行い、ワークシートの記述から感情表出の割合を算出する。
 A条件設定をしてシェアリングを行い、前回と今回でどのように感情表出の割合が異なるかを分析する。
4 検証方法
 @児童のワークシートの記述を「感情表出あり」「感情表出なし」に分類。各項目の記述数や全体の割合を分析する。
 Aエンカウンター後の振り返り用紙の数値がどのように変化したかを分析する。
 B抽出児童の感想の変容やシェアリング時の様子について記録・分析する。

<参考文献>
國分康孝(1981)『エンカウンター 心とこころのふれあい』誠信書房
國分康孝・片野智治(2001)『構成的グループエンカウンターの原理と進め方−リーダーのためのガイド−』誠信書房
國分康孝・吉田隆江・加勇田修士・大関健道・朝日朋子・國分久子(2001)『エンカウンタースキルアップ ホンネで語る「リーダーブック」』図書文化


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「教育実践」 話合い活動に視点を当てた道徳の授業改善
〜いじめについて考える〜
新潟市立新津第三小学校
乙川 大

 道徳の授業において,各自の考えや思いを表出させたいと願い実践した。私の授業では,考えが書かれていても発言しない,主張の強い児童の考えに流される等の様子があった。改善策として,@「安心して自分の考えが表出できる雰囲気作り」とA「いじめという実際に遭遇する可能性の高い,自分のこととして考えられる題材」を用いた。
 @については,ファシリテーションの手法を参考にした。人の考えや意見を否定しないことを基本に,次に挙げた話し合う時のスキルを用いた。
 ・考え(発言)を掘り下げる質問   ・すでに出た考えとつなげる質問
 ・発言の少ない友達に問う言い方 ・まとめ(要約)に向けた言い方
である。(参考文献:みんなが主役!わくわくファシリテーション授業 新潟日報事業者)
 Aについては,教師のいじめに遭遇した体験をもとに話し合わせたり,「私のせいじゃない」(岩崎書店)等の絵本を用いて考えさせたりした。最後は,いじめをなくすために自分たちにできることを考えさせる。そこに,内面的な道徳的実践力はもちろん,行動に結びつくような強い思いの表出を求める。
 秋葉区の研修会では,話合いは目的ではない,本音や葛藤の出る道徳的価値が求められる,各班の話合いをもとに全体で価値を確認する場面が必要であると助言をいただいた。その後,修正の授業を行っている。9月上旬現在の成果として以下の2点の様子が見られた。
 ・話し合いに消極的で面倒がる児童2人に,話合いをリードするような積極的な態度。
 ・「〜する」と言い切ったり,発言や行動の方向性を示したり,実際の行動にうつそうとしたりする記述(児童の94%)。
 これは,人の考えや意見を否定しないというルールの外に,互いの考えのよさを認め合う話合いのスキルが影響したと考える。また,授業の手法として,@最初の考え,A話合い,B最後の考えを基本としたため,考えが補足・強化されたり,認められて自信をもったりしたと分析している。
 課題としては,話し合いの進み具合の把握,教師の全体へのかかわり(価値の共有)のあり方だ。机間支援時の話合いの整理,論点の確認,そしていじめに関する確固たるメッセージを教師がもっていることが必要であると考える。今後さらに実践を重ねていこうと思う。

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「教育実践」 道徳授業で育成した道徳的価値観を実践につなげる取組
〜 心技体プロジェクト 〜
五泉市立五泉北中学校
岩見 泰

 当校ではキャリア教育の推進を目指し、数年前から学活と総合的な学習の時間(以降「総合学習」と表記)との連携を強く意識した教育活動を展開してきた。 その結果、我々が目標としていた「人間関係形成・社会形成能力」「課題対応能力」の育成は着実に進んでいるが、職場体験を始めとする体験活動で、身につけた力を完全に発揮できていないと思われる場面も多く見られた。この要因について当校では、生徒が対応方法を教わっていない場面、つまりは生徒自身で判断、行動しなければならない場面での基準となる正しい道徳的価値観が不足していたためだと分析した。
  今回掲載する内容は、この状況を改善するために、当校で昨年度から進めている『心技体プロジェクト』という取組の実践事例である。具体的には、道徳授業では「心」を育成する。それを土台として学活では「技能・知識」を習得する。総合学習では道徳・学活で身につけた力を「体験活動」で発揮する。(「体験活動」で足りなかった部分を再度道徳授業及び学活で補足する場合もある。)これらの学習に段階的に取り組ませることで、道徳授業で育成した道徳的価値観を生徒の実践につなげていこうというものである。なお、この取組は県が学校教育の重点に掲げている「体験活動を通して心の育成を図ること」とも合致する内容になる。

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「教育実践」 道徳の時間における評価の工夫 
〜思考ツールを活用した交流・検討を通して〜
新潟市立鳥屋野中学校
渡部 智和

 本研究の目的は,道徳の時間における生徒の「思考・判断・表現」に着目し,その適切な評価のあり方と評価方法の工夫を明らかにすることで,道徳の時間における授業改善の示唆を得ることである。
 多くの道徳の時間では,ワークシートやノートに自分の考えや意見を記述させたり,立場を明確にして討論をさせたりすることはあっても,思考ツールを用いて生徒の思考を可視化して,交流・検討を組織させることはなかった。そこで新たに上記テーマをもとに研究を行うことにした。
 思考ツールとは,黒上(2012)の述べている思考ツールを援用し,「思考を書き込むための図や枠組みであり,考えを可視化するための図」と定義した。
 中学1年で授業を実践し,その効果を検証した。主として,次の2点の手立てを講じた。
ア 「価値の明確化」理論に基づき,学習過程を構想し,意図的に評価場面を位置付ける。
イ 評価場面で,「思考ツールを用いて自分の意見や考えを表現すること」と「可視化したツールを用いて他者と交流・検討を行うこと」を設定する。
 分析としては,生徒は道徳的な価値を理解し,自分自身の変容を自覚することができた。一方,資料や発問に応じて,適切な思考ツールを選択することが重要になることや思考ツールを用いて交流・検討させる際に議論点をどのようにして焦点付けるかが課題として見えてきた。

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「教育実践」 道徳性検査を生かした授業づくり 
〜道徳の教科化を見据えて〜
阿賀町立津川小学校
田中 一史

 近年、日本の子どもたちの道徳性の低下が指摘されている。総じて、自己中心的で、偏った(あるいは一元的な)価値観に止まる傾向がみられる。もっと多元的な価値観の存在に触れ、自明の価値観とは異なる価値観も尊重しようとする意欲や態度が望まれる。また、現在、道徳の教科化が議論されている。教科は、@免許をもった教師がいて、A教科書があり、B子どもの学びを数値等により評価するが、領域にはそれがない。道徳の教科化に際し、@は学級担任が、Aは検定教科書が導入されることとなりそうだが、Bについては「数値評価は行わないものとする。」とされただけで、今後の研究課題となる。このような現状を鑑み、次の2点を明らかにすることを本研究の目的とした。
(目的1)自明の価値観と異なる価値観を尊重し、配慮した行動選択ができる児童を育成する道徳の時間はどうあるべきか。
(目的2)道徳の教科化を見据え、児童一人一人の道徳性の評価と指導はどうあるべきか。
 具体的には、東蒲原郡内4校を研究校とし、次の3つの流れで実践し、各校の児童の変容を追うこととした。
(1)道徳性検査を実施し、児童の道徳性の傾向を把握する。
(2)道徳性検査の結果から、ターゲットとなる児童を抽出する。
(3)ターゲットの道徳性の傾向を考慮したモラルジレンマ授業を実施する。
 実践の結果、(1)〜(3)のような授業づくりは、児童の道徳的心情や判断に影響を与えることを確認できた。さらに、自明の価値観とは異なる価値観の存在に気付きやすくなることも確認できた。つまり、本研究のように児童の道徳性の傾向に直接働きかける授業は、児童の道徳性の発達に影響を与える可能性が高いと言えそうである。このことは、道徳の教科化においても、評価と指導の一体化が重要であることを示唆していると言える。これからの道徳の評価方法の一つとして提案したい。

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「教育実践」 被差別部落の子どもとその家族とかかわった同和教育の実践
村上市立平林中学校
和泉 宏行

  8年前、児童生徒支援加配教員として小学校に勤務した私は、被差別部落の子どもとその家族とかかわるようになった。私は、その子どもと家族とのかかわりの中で、数々の失敗を繰り返しながらも、たくさんのことを教えられてきた。8年間のかかわりの実践を、大きく次の2つの視点から述べたい。

@ 子どもの問題行動の背景を探ることの大切さ
 部落差別が背景にあることの認識と部落差別への私自身の憤りを意識しながら、子どもやその家族と向き合い、寄り添ったこと。
A 本人や家族の思いや願い、自らの立ち位置を確かめながら取り組むことの大切さ
 かかわる中で突きつけられた子どもや家族の本音は、自らを顧み、かかわることを深く考える大切な機会となった

 被差別部落の子どもとその家族とのかかわりは今でも続いている。これからも自らを振り返り、教師としての在り方を問い糾しながらかかわりを続け、かかわる同和教育の実践を重ねていきたい。


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「教育実践」 「かかわる同和教育」を具現化するための取組
新発田市立住吉小学校
佐藤 健

  「かかわる同和教育」という言葉が、新潟県同和教育研究協議会(以下、県同教)から提起されてから、10年が経とうとしている。この間、県内各地の学校では、これまでの知識偏重の観念的な同和教育から、被差別部落の子どもをはじめとする、あらゆる課題を背負わされた子どもたちのための同和教育へと転換が図られている。
 当校の校区には、県内唯一の隣保館があり、部落解放同盟住吉支部という運動団体もある。よって、当校に対して地域や行政から、人権教育、同和教育を推進する学校としての期待も大きい。しかしここ数年、研究教科の変更や職員の異動も伴い、これまでの同和教育実践が薄れつつあるという危機感をもっている。
 このような現状を踏まえ、今年度3年ぶりに同和教育の授業を校内研究で取り上げることとした。被差別部落の子どもをはじめとする、本人の努力ではどうにもならないことで不利益を受ける可能性のある子どもを「被差別の立場にある子ども」と捉え、クラスの仲間が支え合う「仲間づくり」を進めていく。
 また、ここ数年取り組んできた「かかわりレポート」に同和教育の授業の要素を加えることで、年間を通じたかかわりについて新たな視点を加えていきたいと考える。さらには、同和教育だより「なかま」に、人権教育、同和教育の大切さや、当校の取組を随時紹介することを通して、地域に対する啓発活動にも力を入れていく。
 今後もこれまでの実践を見直しながら、県同教が提唱する「かかわる同和教育」を具現化するための取組について模索していきたい。

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「教育実践」 小中学校の5年間を見通した社会性育成の取組
長岡市立大積小学校  長岡市立青葉台中学校
山ア 鋼         川上 淳

  青葉台中学校区は、平成21〜23年度には「長岡市小中連携モデル事業」、平成23〜24年度には、「県小中連携社会性育成パイロット事業」の指定を受け、小中9年間を見通した教育活動を展開してきた。事業推進にあたっては5つの推進部を立ち上げ,年間計画に基づいた取組を行ってきた。本年度で6年目を迎えた。
 本発表では,初めに事業展開のベースとなる取組の理念,推進部構想,現状(課題),課題解決のための組織づくりについて紹介する。
 その後,5つある推進部の活動の中から,特に社会性育成にかかわって,「豊かな体験活動推進部」による自然教室(小5と中1),「小中連携フォーラム(いじめ見逃し0スクール)推進部」による小中連携活動(小6と中2)の2実践について,25年度の様子を中心に紹介する。
 最後に,これまでの成果と課題についてまとめたい。
 青葉台中学校区は、学校種を超えた中で,「教え・伝え」と「憧れ・尊敬」のサイクルをこれからも継続していく。
 参会者からのご意見、ご示唆、ご提案をいただければ幸いである。

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「教育実践」 主体的に活動する生徒を育てる部活動運営
〜女子バレーボール部の活動を通して〜
新潟市立葛塚中学校
畠山 淳

  はじめに 
 着任して1年目、それぞれの選手のやる気に大きな差があり、チーム全体のやる気を高める難しさを感じながら日々の練習が続いた。このチームは最終的に目標を達成できなかった。この経験から、生徒がやらされていると感じる練習を脱却し、意欲的かつ主体的に活動に取り組むことが目標達成のために重要だと考えた。そこで、生徒の実態を把握し、指導課題を明確にし自らの指導力を高めることで生徒たちの目標を達成させてあげたいと心に誓った。
2 実践の概要
 チームの実態から、「やる気を多角的な方法で伸ばすこと」を課題として捉えた。具体的な課題解決の方法は、「学級経営」の手法が有効であると考え、「学級経営ハンドブック」を活用して、実践を試みた。
 学習意欲の構成要素(興味・関心、目的意識、方法理解、進歩感)に基づき実践した。
@ 興味・関心(練習内容を魅力的なものにする)
A 目的意識(集団目標を理解させる)
B 方法理解(目標達成の方法を理解させる)
C 進歩感(肯定的な評価を与える)
3 結果と考察
 今回このような実践で「選手が今まで以上に意欲的に練習に取り組むことができたか」という課題について、私自身の見とりでは選手の成長を感じることができた。一番先に練習に取りかかる生徒が複数に増えたり、こんな練習がしたいと申し出をしたりするようになった。このような意欲の高まりが、競技力向上につながり、生徒たちが目標を達成できるよう今まで以上に自分を磨く努力をしていきたい。

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「教育実践」 市内大会1回戦負けでも100%の生徒・保護者が満足する部活動経営
新潟市立小針中学校
桑原 通泰

 私は教員生活のほとんどでソフトテニス部の指導を行ってきた。今も総勢73人の女子ソフトテニス部の顧問である。
 若いころはとにかく勝ちたかった。しかし、ある指導者の一言が私を変えた。
 ずっと尊敬し、お世話になっていた岩手県の先生が全国大会で3位に入った。自分のことのようにうれしく、準決勝で敗退した後、その先生と生徒の元へ駆けつけた。生徒は準決勝で敗れ泣きじゃくっていた。おめでとうございますという私にその先生は決して浮かれることなく、穏やかに話してくれた。
「ありがとうございます。でも、本当の勝負は10年後です。この子がこの涙を乗り越え10年後に立派な大人に成長して初めて勝利です。市内大会1回戦で負けて流す涙を乗り越え、もっと立派に成長する子がいるとしたらその子が本当の勝者になります。」
 部活動は中学3年間で勝利することだけが目的ではない。生徒のほとんどがどこかで負けて泣いて終わっていく。その涙を乗り越え、10年後、20年後に大きく成長していくことが部活動の大切な目的ではないだろうか。 
 しかし、部活動運営は年々厳しさや難しさが増している。交流欲求を十分満たされていない生徒たちは未熟なスキルでかかわりを求め、トラブルが頻発する。教師も疲弊している。
 そこで、日ごろの部活動にピア・サポートやSEL(社会性と情動の学習)などの理論を元にした、様々なスキルトレーニングを取り入れ、良質なコミュニケーションの機会を提供する部活動を実践した。部長や副部長にはピアメディエイショントレーニングを行い、トラブル回避のスキルを身に付けさせた。
 その結果、1面のテニスコートで73人が活動するソフトテニス部が市内大会1回戦負けでも、退部者0(ゼロ)、部活満足度100%を実現できた。さらに10年後、この生徒たちが部活の経験を元に立派な大人に成長してくれることを確信している。

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「教育実践」 授業改善をやり切る研修システムの確立
新潟市立亀田東小学校
伊藤 隆之

 @学力向上を図るためには,日々の授業改善を組織的に行っていくことが求められる。
 当校のような大規模校においては,授業を改善するにあたり,次のようなことが課題となっている。
● 授業改善についての趣旨と推進する方法の共通理解が難しい。
● 職員の転出入も多く,研修の成果が積み上がっていきにくい。
● 授業研修の大研では,代表者が偏りがちとなる。小研はスケジュール設定の難しさがあることに加え,外部講師からの指導を受けられないため新たな知見を得にくい。授業研修が「やって終わり」となりがちであり,授業を公開したことが確実に授業改善につながっていると言えない。
 授業改善の趣旨と推進の方法をどのように共通理解するか。研修が確実に授業改善につながるようにするためにはどうしたらよいか。これらの課題を解決するために当校の従来の研修システムを見直し,授業改善をやり切るシステムを確立する必要があると考えた。
 本発表において 「研修システム」とは,(1)研修の目標設定と評価,(2)授業研修,(3)授業研修以外の職員研修の3つを指す。
(1)の「研修の目標設定と評価」では,授業改善に確実につながる目標項目を精選し,ゴールイメージを職員にも示し,達成状況が可視化できるものに改善する。
(2)の授業研修では,大研,小研の授業研修の形ではなく,新潟市の「計画訪問」に準じた形で,短い時間であっても全員が外部指導講師から参観を受け指導を受けることができるものに改善する。
(3)の授業研修以外の職員研修では,「学習課題とまとめの設定の意義や具体的な方法」「板書研修」「UDL」など当校の授業改善のために必要な研修を,@での達成状況を確認しつつ設定し,授業改善の趣旨や研修の積み上げを図ることをねらう。
 上記の3つを組み合わせ方を工夫し,「授業改善をやり切る」ことをねらう。「授業改善をやり切る」とは,授業改善に継続して取り組み,確実に研修の成果を積み上げていくことを指す。

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「教育実践」 チーム巻南の軌跡
〜学校経営方針「命を大切にする教育活動」を受けて〜
新潟市立巻南小学校
笹崎 義隆

 総合的な学習の時間では「協同」、新潟市の生徒指導ハンドブックでは「協同性」、そして芸能界やスポーツ界でも「チーム」や「チーム力」、「組織力」と、目指す姿や目的に同一歩調で向かっていくことが大切だと言われている。現任校の巻南小学校も、校長の学校経営方針を受け、「協同性」「チーム力」「組織力」によって、その方針を具現化しようと教育活動を行っている。私は、生活指導主任の立場で「チーム巻南」のミドルリーダーとして、校長の指導の下、学校課題にどのように取り組んできたかについて述べる。
<生徒指導上の課題>
  学校生活アンケートの結果や児童との面談、学校生活の様子から、特に「言葉が原因となってのトラブルが多いこと」、そして「人の気持ちを考えて行動することが苦手な児童が多いこと」が課題として明らかになった。
<生活指導主任としての取組>
 @「みんなでかかわろうカード」
 自学級をもちながらの生活指導主任のため問題行動が発生していても、その事案を知るのは放課後などの遅い時間となり、解決が後手に回ることが考えられた。その解決のために、「担任→学年主任→生指→管理職」という報告経路を示した「みんなでかかわろうカード」を提案した。
  A「思いやりの木」
  思いやりの心を育てようと巻南小学校で長年継続してきた取組で、「やってもらってうれしかったこと」や「言われてうれしかった言葉」を一人一人が葉っぱの用紙に記述し、「学級の木」に思いやりの葉っぱを茂らせる取組である。前述のように言葉によるトラブルが多かったことや「言われてうれしかった言葉」の紹介に特化した取組にしたいという校長の指導を受け、年度末に次年度の生活目標を設定する際に、いきいき生活プロジェクト(生活指導部)の会議で「思いやりの木」について、それぞれの意見を出し合った。その話し合いで、次年度の方向性をまとめた。
  B「山びこタイム」
  これまでは児童朝会で年間2回程度の「山びこ遊び(縦割り班遊び)」だった取組を「協同性」を目的とした縦割り班活動を定期的に実施し、活動を通して「互いの良さを認め合う」場にしたいと考えた。そこで「山びこ遊び」を担当している特別活動部の主任と話し合った。また、話し合う中で、運動会でも縦割り班種目が可能かどうかについて、体育主任を交えて話し合い、次年度の方向性を決めた。
 <生活指導主任としての取組から見えてきたこと>
@「みんなでかかわろうカード」→生活指導主任の考えによるトップダウン型
A「思いやりの木」→プロジェクトの総意によるボトムアップ型
B「山びこタイム」→様々な部と連携し段階的に拡大していくエスカレーション型
 <考察>
 校長の経営方針の下、生活指導主任という「チーム巻南」のミドルリーダーとしての取組から分かってきた成果は次のことである。職員が「チーム」として協同性を発揮できるようにするためには3つの型がある。「トップダウン型」は、喫緊の課題を解決しなければならい場合や、ある程度職員に浸透している取組を「やりきる」方法として有効であることが分かった。「ボトムアップ型」は、新しく作り上げる場面や、職員の課題意識が高い時に有効であることが分かった。また、「エスカレーション型」は、「誰でも活用したり、応用したりできそうなモデル」を1つの軸として示すことで、段階的に拡大させることに有効であることが分かった。今後の課題としては、常に校長の経営方針や思いや願いを受ける感受の高いアンテナを持つこと。そして、校長の意を具現化するために、3つのどの型で取り組むことが「チーム」として有効かを適切に判断することである。

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「教育実践」 学校課題の解決に向けたアプローチ
〜教職員の意識改革を求めて〜
新潟市立岡方中学校
渡邉 昌彦

 当校は豊かな自然環境のもと、清掃の行きとどいたきれいな校舎で落ち着いた学校生活を送っている。全国学力学習状況調査の意識調査からも、基本的な生活習慣や規範意識,自尊感情などは全国水準を超えており、生徒の心の安定が図られてきている。一方で学力数値については実施初年度から大きく上下する振幅の大きい実態があり、近年は国語は安定しているが、数学が下降傾向となっている。数学の学力向上は、喫緊の課題であることは明らかである。また、家庭学習の習慣化、個に応じた指導,家庭学習,教員研修などの課題も見えてきた。
 このような学校課題を解決する取組を進める上で、考えなければならないことの一つに学校規模がある。小規模の学校は、教科担任がほぼ一人で、校務分掌も複数抱えるなど一人一人の教職員の力量や頑張りに頼るところが大きい。一方で小回りが利き、新たな取組も徹底できる良さがある。
 私は,校長としてこのような実態、状況を踏まえ,教職員の意識改革を図り、直面している学校課題の解決に向けて次のような方策で取り組むことにした。
(1) 学校教育ビジョン・校長の経営の方針の周知と教職員評価の工夫
・ファシリテーションによる学校づくり
・教職員面談を有効に活用した目標づくり
(2) 全校体制による学力向上に向けた取組の推進
・全校体制によるWeb配信問題の実施
・生活習慣を確立するためのメイクプランタイムの実施
(3)一人一人の力量をアップするための教職員研修の推進
・小グループ編成による授業研究グループでの研修会の実施
 本実践はまだ途中であるが,次第に成果が出てきていると感じている。一人一人の教職員が自分の思いや考えを経営の方針や学校教育ビジョンと関連させて取り組むこと、全校体制による学力向上への取組を推進すること、小グループ単位で互いの授業力を磨き合うことで,学校課題の解決に確かな成果を上げたい。
 教職員の輝きは、確かな子どもの耀きを導くはずである。

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「教育実践」 時代を新たに拓く特認校  
〜その使命と役割〜
南魚沼市立後山小学校
浅井 弘行

 過疎化・少子化等の影響で学校の統廃合が進み、小規模校が姿を消している。しかし、小規模校だからこそできる教育があり、学校は地域にとってなくてはならないものである。地元児童減少の中、学校存続を願う地域の思いを受け止めながら、学校はどのような取組を進めればよいのか。課題解決の取組を通して、学校の使命と役割を明らかにするために本研究を構想した。
 山間地に位置する当校は極小規模校である。統廃合が話題となる中、地域住民自らが「学校存続を考える会」を立ち上げ、行政に学校存続を要望してきた。その結果、市内全域からの転入学が可能な「特認校」の指定を受け現在に至っている。
 学校存続の有無にかかわらず、学校運営上最も重要なことは、自校の特色を生かした教育を力強く推進することである。そのことが児童を成長させると共に学校の信頼を高め、ひいては学校存続につながる。そこで、教頭として「一人一人を大切にした教育」を進めるための校内体制整備と外部連携強化に努めた。教頭と各主任との連携の強化、全校体制による丁寧な指導・支援の確立、教頭が中核となった校内外の連携・調整等に取り組んだ。
 また、学校と保護者・地域が課題を共有することも重要なことである。それが、地域における学校の重要性を高め、学校存続の願いを確かなものにする。そこで、PTAや後援会組織との連携、特認校児童募集等の取組、特別支援学級新設に向けた取組等を通して積極的に保護者・地域との意見交流を行い、課題の共有に努めた。 
 以上の取組の結果、特色を生かした教育を推進する校内外の体制が徐々に形になってきた。また、学校存続のための取組を通して、学校、保護者、地域の連携が強化されてきた。さらに、「特認校」の新たな役割も見えてきた。この成果と課題を今後の学校づくりに生かし、「時代を新たに拓く特認校」としての使命を果たす。

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