支部情報BOX

2023.07.31

新潟中央東支部

つどい

四月二十八日、令和五年度の支部総会を四年ぶりの対面で開催することができました。

三年間続いた感染禍は、これまでの当たり前を見直す機会を私たちに与えました。対面の場を失った代わりに、時間と空間を越えてオンラインでの会話ができるようになりました。その一方で、集まって顔を合わせるから得られるものがあることを改めて実感させられました。

開会のあいさつで、「あなたは、ときわ会の本旨を空で言えますか?」と、参加者に問うてみました。おどろかすつもりはなかったのですが、感染禍前の日常が徐々に戻りつつあるこの機会に、ときわ会の本旨(原点)に立ち返って、「つどい」について考えてみたかったのです。

一 われらは人格の形成者としての社会的責任と自覚を堅持して進む者のつどいである

二 われらはつねに厳しく自ら鍛え、相互に練磨し合う者のつどいである

三 われらは不朽の理想実現のために生生発展する者のつどいである

ご覧のとおり、本旨の三つとも、「われらは」で始まり、「つどいである」で締めくくられています。

では、「つどい」の意味は何か。ここで言う「つどい」とは、単なる「集まり・会合」の意味を超えて、より親密な「仲間・同志」など、同じ目的のために真剣に取り組んでいくメンバーと考えられます。ときわ会本旨の前では、すべての人が志を同じくする仲間であり、役職や経験、年齢に関係なく、互いに認め合い、支え合い、高め合う存在なのです。

私は、この本旨を朗読するたびに、ときわ会にかける諸先輩の思いをひしひしと感じるのです。そして、この本旨に恥じない生き方をしてきただろうかといつも反省しきりです。

総会終了後に、八千代会代表の近藤文雄様の講演会「ドアを開けてみる」を開催しました。若い頃に支えてもらった先輩の話や、鍛え、支え合う仲間と学ぶ機会をつくり、若手・中堅を育ててきた話など、示唆に富む講話をいただきました。

特に人材育成の観点からは、「もっと学びたい」というニーズに応えようと、サークルやしゃべり場を立ち上げ、そこに大学を巻き込んで現場との橋渡しを行ったとのことでした。そして、参加者一人一人に役割を分担し、所属感を持たせるようにしたそうです。ときわ会の組織や優れた指導者を積極的に生かす点から、魅力ある研修を進めてこられたことが手に取るように分かりました。

近藤様の穏やかな話し方の裏に、ときわ人としての厳しさが垣間見られた講話でした。最後に、「ドアを開けてみれば、新たな世界が見えてくる」と、一歩踏み出してみることの大切さを私たちに示してくださいました。

我々の先輩から脈々と受け継がれてきた高い志と不断の努力を胸に、明日のときわ会が目指す姿を追い求めながら、今何をすべきか会員一人一人が考え、行動に移していく決意を新たにしたところです。

十月一日に開催される「創設一五〇周年式典」が、ときわ会の未来を考える「つどい」となることを願っています。

支部長 吉田 亨 (上所小学校 昭六十三年度)