小学校学習指導要領解説体育編より、「積極的に運動する子どもとそうでない子どもの二極化」が改善すべき事項としてあげられている。子どもたちが、体育授業においてどのようにすれば意欲的に運動に取り組み、そして、技術の向上につながるかが課題であると考える。そこで、次の2点からその解決に迫った。
1 ストーリー性を盛り込んだ授業構成
子どもの意欲向上につなげるため、マットランドの大冒険というストーリーを作り、マットランドを制覇していくという内容で授業を進めた。各ランドは設定された運動をすることでポイントを得ていくという内容にする。高いポイントを得るために、児童相互でアドバイスをして、動きのポイントを探っていく場を設定した。
動きのポイントを探る際は、全体でポイントを共有しながら自分の言葉でまとめさせ、動きの宝箱にして掲示をしていった。
自分たちの動きを高め、マットランドを制覇していくおもしろさを設定し児童の意欲の向上を図った。
2 個人に合っためあての設定
毎時間、「でわかカード」を書かせ、「できたこと」「わかったこと」「かんそう」を記録させる。その中から、次時のめあてを決めさせる。自分にあっためあてを設定することは、意欲の向上につながり、できた時の喜びにつながると考える。
また、「でわかカード」を記録する時に、自分の動きを言葉で表現させる。言葉にすることで、イメージをもたせ、目指している動きをさらに明確にできると考える。
自分の動きを振り返り、また足りない部分をグループでアドバイスさせることで技術向上を図った。
低学年から、「運動は楽しい」と思わせることが大切だと考える。そのために、楽しみながら運動能力が向上できる体育授業を今後も研究していく。