教育データベース

2016.10.12

小学校

下越

平成28年度

学んだことを生かして、積極的にコミュニケーションを図るための帯活動のあり方

阿賀野市立保田小学校 戸松 隆行

中央教育審議会の特別部会では、「小学校高学年において、英語を教科として系統的な指導を行うためには、年間70単位時間程度の時数が必要」とし、「知識・技能の定着等を図るため、ICT等も活用しながら10~15分程度の短時間学習として実施する検討が必要となる」と示した。
 Hi,friends!を用いて授業実践を行っているが、その活動だけでは受け身的で、限られた英語表現でのコミュニケーション活動となっている。さらに、前後の単元で英語表現の関連性がなくなることもあり、関連する英語表現を学習する頃には、児童は以前の英語表現を忘れてしまうこともあった。
 目指す児童は、「既習内容から、自分で言葉を選択して自己表現し、言語を実践的に使用する児童」である。外国語活動に対する不安を少なくし、自信をもつことができるような活動を積み重ねていくことで、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度が育成されると考える。
 そのために、以下の2つの手だてを講じた。
1 既習表現の定着や活用を促すような帯活動を継続的に設定する
 Hi,friends!の単元の主教材とは独立して、既習表現の定着や活用を促し、児童同士のインタラクションがある帯活動を授業導入の10~15分程度行った。
2 できるようになったこと・分かったことを積み重ねるために、振り返りを行う
 活動後に「分かったことやできるようになったこと」等について観点をもたせて、振り返らせた。
 成果として、帯活動を繰り返すことで、既習表現の発話数が増えた。また、9割以上の児童から「使えなかった英語を使えるようになった」という肯定的評価を得た。しかし、一方で週1回の帯活動では限界があることも把握できた。別の時間での帯活動が必要になるということが課題としてあげられた。
 今後の外国語活動のあり方を探るためにも、現在、帯活動を朝学習に実施して、研究を続けている。