柏崎市は、年々人口が減少しており、当校が位置する市内西山町も同じく人口が減少している。特に20代の女性の人口流出が目立つなど、若者世代の人口流出が課題の1つとなっている。これは柏崎市だけではなく、全国各地で課題となっていることである。この課題を解決するためには、将来の社会を支える子どもたちに地域愛を育むことが必要だと考える。
社会科は、主体的に社会の形成に参画しようとする態度や資料から読み取った情報を基にして社会的事象について考察し表現する力を育む教科である。社会科の学習を通して、子どもたちに思考力と地域愛を育みたいと考え、以下の2点で研究を進めている。
1 自分の地域と他地域とを比較する活動を取り入れた単元構成にする
児童は、何かを学習する際に、常に自分の知っていることと比べながら学習している。自分の住む地域のよさを明らかにして、他地域のよさと具体的に比べることで、自分の住む地域により愛着をもつようになる。
2 自分の地域と他地域とを比較して考えたくなるような学習課題を提示する
自分の地域と他地域とを比べさせたいときには、児童に「比べてみなければ分からない」という思いを抱かせるような学習課題の提示を行う。そうすることで、資料を読み取る目的が明確になり、自分の地域のよさに気付くことができる。
本研究は地域活性化の基盤をつくり、「持続可能な社会」を実現するためにも価値のあるものだと考え、これからも研究を続けていく。