教育データベース

2016.10.11

中学校

生涯学習

下越

平成28年度

地域を愛する気持ちを育てる、生徒主体の活動の工夫

村上市立平林中学校 岸 茉由子

 全校生徒数が市内で一番少ない平林中学校。生徒と地域の方々は、よくあいさつを交わし、学校行事にもたくさんの方に足を運んでいただいている。その規模と特性を生かして、今よりももっと地域と生徒が密にかかわっていく活動を工夫した。生徒会執行部が中心となりながら、生徒発信・主体となる活動を実践し、生徒も地域の方々も、「この地域が大好き」と言える姿を目指した。
1 アンケートによる意識調査
 地域行事に参加することへの意欲と、学校行事に参加することへの意欲、またその理由を知るために、全校生徒へアンケートを行った。その結果から、学校行事は全校生徒が一丸となって取り組めるので、非常に意欲的な姿が見られた。一方で、地域行事に対しては、同年代の生徒が少ないことや強制参加であることへの抵抗感から、意欲的ではない傾向が見られた。
 また、本校卒業生である保護者へも協力していただき、生徒へ望むことを調査したところ、ボランティア活動や地域行事への積極的参加を要望する声が聞かれた。また、学年を超えた縦のつながりも、昔と比べると密になっていることが分かった。
 地域行事に参加するには、学校行事のように、同学年の仲間や先輩とともに目標をもって参加し、達成感を味わわせることが大切である。また、強制参加ではなくとも、「中学生として地域に貢献する」という意思をもち、自ら進んで参加する姿勢を育成する必要がある。
2 生徒会執行部主体の、学校と地域の連携活動
 アンケート結果を受けて、生徒が自主的に地域活動に参加できるように、生徒会執行部が中心となり、学校と地域の連携活動を始めた。
 まずは、月1回の生徒会朝会の時間を利用して、縦割り班4名程度で「平中生として地域のために何ができるか」を話し合った。専門委員会の活動に関連することでできることや、専門委員会に限らず平中生としてできることなどを自由な発想で話し合った。ここで出た意見を基に、執行部が代表して各区長さんの基へ伺って、話し合った上で、可能なものから実行し、学校と地域の連携を深めていく。そして、この活動の成果も含め、9月18日に行われる「環境フェスタ村上」において発表し、広く地域へ発信していく予定である。