教育データベース

2015.10.21

小学校

社会

平成27年度

社会的事象の意味を考える社会科授業

十日町市立上野小学校 水瀬 正大

学習指導要領改善の基本方針の中では、「各種の資料を効果的に活用し、社会的事象の意味などを解釈したり事象の特色や事象間の関連を説明したりするなどの言語活動を重視している」とある。しかし、これまでの授業を振り返ると、見学に行って分かったことをまとめるだけの授業や、見付けてきた工夫を新聞にまとめるだけの授業、知識を問うだけの授業になってしまうことが多く、気付いたことや分かったことなどをつなぎ合わせ、社会的事象の意味まで考える授業を行うことはできずにいた。そこで本研究では、児童が自分の考えと資料を照らし合わせながら考えを練り上げていく授業を行うことで、自分の意見をより深め、社会的事象の意味を追求していくことができるという仮説のもとで、以下の手法を用いて検証していく。

1 抽出児が授業を通して社会的なものの見方や考え方をどのように広げたり深めたりしていくか探っていく。
 授業での発言やノート記述、小単元ごとのミニ作文などを手掛かりにして、抽出児がどのような社会的なものの見方・考え方をするのかを想定し、そうした社会的なものの見方や考え方の変容を促す授業を構想し、実践する。
2 授業の構想・実践に当たっては、できるだけ問題解決的な学習ができるように配慮し、抽出児を含めた学級の児童が社会的なものの見方や考え方を広げたり深めたりしていけるようにする。
 その時代を象徴する教材を選定し、抽出児の考えを誘発できるような資料提示を行う。そして、抽出児がどのような意見に反応し、考えを深めるかを意識し、机間巡視から探していく。

 上記のような2点を実践することで、児童は授業の中で様々な考えをめぐらせ、自分の考えを深めていくことができる。そうした社会的事象の意味を追求していく授業の中で、児童の社会的なものの見方や考え方を高めていきたい。