教育データベース

2015.10.21

小学校

学級経営

平成27年度

児童の信頼感を高める学級集団づくり

小千谷市立小千谷小学校 丸山 由希

 学校において、児童は集団生活の中で学習している。所属する集団が居心地のよいものであることが、学習する上でも重要である。担任学級において、当該年度1回目のQ−U検査の結果から、要支援群の子どもたちが明らかになった。目指す学級の姿を具現化するために、よりよい人間関係を形成していくことを目的にした取組の成果をQ−U検査とアセスによって検証した。
 担任と児童のつながりと、児童同士のつながりの双方がある状態を作るため、次の2点において取組を行った。
1 構成的グループエンカウンターによる児童同士のつながりを作る
 グループで協力して取り組む活動、間違えても気にしたり、責めたりしないことを目的とした活動、相手を信頼して取り組む活動など、信頼関係や互いに許容し合う環境を作るための活動を行う。児童が仲間とのつながりを強化していくことをめあてに活動できるよう意識付け、定期的に構成的グループエンカウンターに取り組んだ。
2 カウンセリングマインドとコーチングの視点を取り入れ個別に対応する
 要支援群の児童は特に、自己肯定感が低かったり、友達とのコミュニケーションに難しさを感じたりしている。個で対応する場合は、カウンセリングマインドやコーチングの視点を取り入れた。具体的には、「話を聞き共感する」「自分の行動について、本児の言葉で振り返ったり、目標を立てたりする」ことで、担任の思いだけで指導を優先しすぎない対応を行った。
 2回目のQ-U検査では、要支援群・不満足群の数が減少した。取り組み後、児童からは「みんながまとまって協力するようになった。」「授業態度が良くなった。授業中の発言が増えた。」「みんなの仲がよくなった。」という声が聞かれた。自学級の状況に合わせて、意図的・計画的に活動を組み込みながら、更に各児童の特性に合わせた対応を行うことで、児童の意識や学級の雰囲気をよりよい方向に変えていくことができると考える。