長年、地域・保護者への啓発活動の一環として、講演会を行ってきた。テーマは、発達障害に関わること、生徒指導全般に関わること、学校再生へ向けた取組などである。しかし近年は、「インターネットに関わる諸問題」に関する講演を求められる場面も少なくない。また、従来の「中学校区」に留まらず、他地域からの依頼も多い。
インターネットに関わる諸問題は既に喫緊の課題となっており、特に「持たせ始め」にあたる家庭、保護者への啓発が重要である。
実践は、「保護者が切実な問題として捉え、児童・生徒に本気で目を向けさせるための伝え方の工夫」である。
意識変化をもたらす工夫項目
1 地域・保護者に向けて
○今、ネットで何が起きているのか。
○現実の小・中学生がどのようにネットを活用しているのか。
○何故そのような使い方に走るのか(社会的要因と心理的要因)。
○持たせる上での決意と覚悟、問題発生時の親としての対応。
2 児童・生徒に向けて
○所持する上での基本的心構えとルール。
○困った時の対応策。
○本当の喜び=現実世界で他者と関わる中でしか生まれないこと。
講演には、地域や保護者への啓発活動を通じて、「地域の教育力」を高めるねらいがある。大人が変わることでの、児童・生徒の意識の変化を経験から発表する。