教育データベース

2015.10.20

学校づくり

平成27年度

児童と創る地域教育プログラム

新潟市立上所小学校 鷲尾 健仁

新潟市内各校は、「学・社・民の融合による教育の推進」を根幹に据えて、教育活動を展開している。当校でも、社会科や総合的な学習の時間を中心に、地域に学ぶ教育を実践している。
  しかし、児童が毎年回答している新潟市生活・学習意識調査、保護者等を中心とした関係者評価の集計結果から見ると、「地域との関わり」を問う項目が、極めて低い。
  校区に根付く伝統行事や祭りがないこと、チェーン店を中心とした商業施設が多く建ち並び、他地域からの出入りが激しいこと、転出入が多く人間関係の醸成が不十分であること等が要因として考えられる。
  次の3点からその解決に迫った。
1 地域とつながる活動の工夫
  PTA、コミュニティ協議会、スポーツ振興会、公民館、学校が知恵を出し合い、平成25年度から「上所夏祭り」を開催している。3回目となる今年度は、時間や内容を大幅に見直し、さらなる改善を図った。
2 学校フォーラムの開催
  地域とのより良い関わり方について、5・6年生全学級で話し合い、改善策を考えた。フォーラムでは、代表児童がそれを持ち寄り、地域代表、保護者代表とともに、今後の方向性について話し合い、児童と地域をつなぐ「地域交流委員会」を創設することで一致した。
3 児童目線で学校と地域をつなぐ地域交流委員会
  「上所夏まつり」の課題を、活動のマンネリ化と高学年の参加が少ないことと捉え、企画段階から参画した。地域の大人から様々なアドバイスを受けながら、自分たちの願いを実現していった。互いの意識が大きく変わり、距離が縮まっていった。
  並行して、地域に愛されるマスコット(ゆるキャラ)の誕生に向け、活動している。
  今後も、児童が、保護者・地域と共に学び合い、共につながり、地域力を高めていくための取組に貢献していきたい。