教育データベース

2013.09.26

小学校

下越

平成25年度

かかわる同和教育を中核とした仲間づくりの実践

新発田市立住吉小学校 渡邊 幸太

 3年前に出会った不登校傾向のある子や保護者とのかかわりを通して、私自身の生き方や考え方を見つめ直すことができた。勝手な思い込みで接しても、目の前にいる子や保護者のかかえる課題を見極めることはできない。学校での活動や家庭訪問を通して、子どもや保護者と深くかかわる中で、願いを正しく見極め、自分の課題として一緒に歩むことが大切であることに気がついた。同和教育を学んだり、かかわる同和教育を実践したりする中で、人のあたたかさを感じることができた。
 子どもたちや保護者とのかかわりを続けていく中で、人のあたたかさを学級の子どもたちに伝えたいという思いを強くもった。また、子どもたちがお互いのよさを認め合うだけでなく、心の痛みや不安、悩み(本音)を共有し、支え合いながら生活する仲間づくりを進めてほしいと願うようになった。
 学級で「生活ノート」を行っている。班で一日一人が書いて次の子へ回す生活ノートには、自分のことを紹介したり、自分の悩みや不安を書いたりする様子が見られる。子どもたちどうしで、悩みを共有したり、解決しようとしたりするつながりができるようになってきている
 また、アレルギーがある子のかかえている悩みや不安について、自作教材を用いた授業を行った。子どもたちはその子の本音を自分の気持ちと向き合わせながら真剣に考えていた。また、自分の不安や悩み(本音)をワークシートに書き、発表する子もいた。分かり合う・分かり合おうとする仲間づくりのきっかけとなる授業だった
 目の前には課題を背負わされているたくさんの子どもや保護者がいる。その課題を受け止めることができるように、自分自身を見つめ直しながらかかわっていきたい。また、かかわる同和教育から実感した人のあたたかさを子どもたちに伝えられるよう、かかわる同和教育の視点に立った授業づくりや子どもたちどうしの仲間づくりを進めていきたい。