社会科では、子どもが社会的事象に関心をもって進んでかかわることが一層求められている。しかし、これまでの私の社会科の授業では、子どもたちは、教師から与えられた課題を考えるだけというパターンが多かった。そのため、自ら進んで課題を見付けたり、その課題を解決しようとしたりして取り組む姿が見られなかった。
子どもたちが、社会的事象に進んでかかわる姿を求めるには、その興味関心に沿うことが何より必要である。そこで、新潟市が「地域と学校パートナーシップ事業」の一環として配置している「地域教育コーディネーター」(以下、コーディネーターとする)との連携を工夫することで、それが可狽ノなるのではないかと考えた。
これまで、私の社会科の授業におけるコーディネーターとの連携は、ゲストティーチャーをお願いすることのみに留まっていた。本研究では、連携する場面に、ゲストティーチャーをお願いすることだけでなく、単元告ャの打合わせや、子どもと直接かかわる場をつくるなど、多角的に設定する。
教師とコーディネーターがかかわる場はこれまでもあったが、コーディネーターと子どもが直接かかわる場面はあまり見掛けない。コーディネーターと子どもが直接かかわる場を設定することで、子どもが社会的事象と主体的にかかわることができるのではないかと考え、重点を置いて実践した。
実際は、子どもが興味を持って調べている内容や、進捗状況を細かくコーディネーターに伝え、事前に相応しいゲストティーチャーを検討した。その後、子どもが調べてきた内容から、どのような人を呼びたいかコーディネーターに直接伝える時間を取った。
子どもたちの姿から、疑問を解決するために相応しいゲストティーチャーを自分たちで呼べるという体験を通して、これまでの与えられた課題を考える受け身の姿勢ではなく、進んで調べ学習に取り組む姿につながった。そして、自分が調べてわかったことを事細かく、発浮フための原稿に書き込み、相手に伝えようとする子どもを育てることができた。