学習指導要領解説にもしっかりと明示されている「持久走」。体力やマラソン大会の記録の向上のためにと、やみくもに「がんばれ!がんばれ!」と走らせていないか。それでは、子どもたちは順位などの記録ばかりに意識がいき、無理な走り方をしたり、タイムの遅い子どもはますます運動嫌いになったりする。
私が紹介する実践は、授業を通して、子どもたちが自分に合ったペースで走ることを体感し、その学習の成果をゲーム的な活動で試すものである。手立ては2つ。
1 6分間走を行い、自分の疲労感(主観的運動強度)を、「ボルグの指標」を用いて数値で表し、走り方を評価・修正する。
2 今までの自分の走り方の評価を基にして、6分間走でどのくらい走れるか予測し、実際の記録との誤差を得点化するゲームをする。
子どもたちは数値によって学習の成果が比較しやすくなり、ゲーム感覚で運動に取り組むので、意欲面や情意面も向上する。