良好な人間関係の形成および学級生活の改善に効果が報告されているアドラー心理学に基づくクラス会議に注目し、クラス会議の抱える課題を改善したクラスカフェプログラムを作成した。改善に際しては、ワールドカフェの手法を採用した。そして、以下のような仮説を立て、その検証を試みた。
クラスカフェプログラムを実施することにより、学級に対する所属感の高揚や自分が認められているという思いが増えるとともに、学級の課題について意欲的に話合いが行われ、学級の課題をみんなで解決できる状態に近づくであろう。
検証では、アンケート調査から学級に対する所属感や貢献感の向上が確認され、集団としての高まりも見られた。また、自由記述の欄や授業の見取りからは、クラスカフェへの肯定的な意見や発言量・コミュニケーション量の増加も確認できた。検証結果から、クラスカフェが集団育成に効果的に働くことが示唆された。