情報モラルの指導内容と道徳の指導内容との関連を整理し、「学習内容一覧表」を作成することで道徳の時間に取り上げる情報モラルの内容を明らかにした。そして、「学習内容一覧表」に基づいて道徳の授業を行い、その妥当性を探った。
おもいやり」を通して「著作権」の指導を試みた小学校第3学年の実践では、児童に2つのデジタルコンテンツを段階的に視聴させた。それにより、インターネットの使用経験が少ない児童でも、著作物の無断使用で生じるトラブルの過程が分かり、インターネット上でも相手を思いやる気持ちが大切であることに気付いた。
その他の実践においても、情報を正確に判断しようとする姿やネットワークが共用のものであることに気付く姿が見られた。
これらの実践から、整理した「学習内容一覧表」がほぼ妥当であるということを確認することができた。しかし、授業の実践数が少なく、より多くの授業実践を経て、「学習内容一覧表」の妥当性を高める必要があるという課題も残った。