同じ児童たちを対象に(第4~6学年)、3年間、上記の主題実現に向け実践を行った。意欲面と技能面(発声・音程)を「両輪である」と考えつつ、それぞれの向上をねらって13の手立てをとった。特に、「合唱コンクール」として、未習曲を班ごとに練習・発表し、優勝班を決定するという活動を取り入れたことや、その中で子ども同士が評価する場面を取り入れたことが、子どもに自信をつけたり意欲をもって歌えたりすることにつながった。さらに、毎回の発声練習を楽しく積み重ねたことが発声面の、毎回の授業に楽器の演奏を積極的に取り入れたことが音程面の成長につながった。
13個の手立てのうち最も成果があったのが意欲の向上を図る手だてであった。正しい音程で他パートと歌えるようにするという技能面の向上以上に、児童の実態や思いを尊重しながらいかにして一人一人の歌う意欲を高めるかが大切であると考える。