教育データベース

2019.03.12

小学校

国際理解教育

新潟

平成30年度

話すこと・やり取りを楽しむ児童の育成を目指して

新潟市立庄瀬小学校 小海 絵美

 新学習指導要領外国語の目標には、「コミュニケーションを行う目的や場面・状況などに応じて、身近で簡単な事柄について、聞いたり話したりするとともに、音声で十分に慣れ親しんだ外国語の語彙や基本的な表現を推測しながら読んだり、語順を意識しながら書いたりして、自分の考えや気持ちなどを伝え合うことができる力を養う。」と示されています。
 児童の中には、「もっと英語を話したり聞いたりしてコミュニケーションを図りたい。」という前向きな思いがある一方、英語を話したり聞いたりすることに不安感を抱いている児童もいます。自信をもってコミュニケーションを図るような手だてを講じれば、児童がより英語を話したり聞いたりする喜びを感じられるようになると考えます。児童が「伝えたい」「伝えなければ」と思えるような身近で必要感のある場を設定することと、会話に必要な表現を身に付ける場を設定することが必要であると考え、研究主題を設定しました。その研究主題の実現のために、以下の二つの手だてを講じ実践を重ねてきました。
1 目的意識をもたせる場面設定                         
 単元ごとに明確なゴールを示し、何を習得すればよいのか見通しをもって取り組ませたり、対話場面で自分の立場を明確にして活動させたりすることで、単元を通して意欲の高まりを持続させることにつながりました。単元の1時間目には、単元の目標を達成するために何ができるようになればよいかを児童に考えさせ、それらを1時間ごとの目標につなげました。また、他教科と関連をもたせたことでより知識が深まり、意欲の高まりとともに自信をもってコミュニケーションを図る姿につながりました。                                 
2 ALTとの対話を想定したインタラクションを取り入れた授業づくり     
 対話場面では、会話の型に自分の気持ちや挨拶、相づち、質問の仕方などの表現方法を入れながら繰り返し練習を重ねたことで、会話を続けたり会話を楽しめたりして達成感を得る児童が増えました。振り返りカードに単元の目標を段階的に示したことは、単元のゴールへの意欲の高まりの持続と見通しをもって取り組むことにつながっていました。また、コミュニケーションの視点を示したり仲間の頑張りを評価させたりしたことにより、次時への意欲付けができました。教師と児童間でのインタラクションを丁寧に行うことが、児童同士が自信をもって対話をする力につながることが分かりました。