教育データベース

2018.11.09

小学校

外国語活動・英語

下越

平成30年度

自信をもってコミュニケーションを図る児童の育成

新発田市立東豊小学校 安倍 友司

 考えや気持ちを伝え合う際に、話し手は自分の気持ちや考えがきちんと伝わっているか、聞き手は自分がしっかり話し手の内容を理解していることが伝わるか、不安な心情が生まれる。その互いの心情の不安を解決する方法がリアクションであると考えた。そこで本研究では、「話すこと(やりとり)」の中で、リアクションを取り入れ、その良さを感じさせる指導を行うことで、話し手も聞き手も安心してやりとりに取り組むことができ、自信をもってコミュニケーションを図る力を獲得することができると考えた。そこで、以下の二つの手だてを考え実践を行った。
(1) リアクションワードを活用する活動を、単元を通してゲーム活動やコミュニケーション活動の中に取り入れていく
(2) 指導過程の工夫(リアクションの良さを感じられる過程)をする

成果と課題
 リアクションは様々な活動に取り入れやすいことが分かった。ゲーム活動では教師が積極的に使い、児童に手本を見せたり使わせたりすることができる。また、コミュニケーション活動では相手に自分の思いを表すツールとして使うことができる。よって、リアクションは便利なツールとして児童に獲得させることが良い能力の一つと考えられる。また、①段階的にリアクションワードを取り入れる②コミュニケーション活動に向けた練習と実践を行うという過程は、リアクションの良さを感じさせることに有効であることが分かった。
 課題として、言語材料とうまく融合した学習内容を考えていかなければならない。また、リアクションの良さを感じさせるためには一単元だけで定着はしないため、継続的な指導が必要である。

〈参考文献〉
・田中千絵(2014)「小学校外国語活動・英語と教科としての中学校英語の在り方」
・秋田喜代美(2014)「対話が生まれる教室 居場所感と夢中を保証する授業」(教育開発研究所)
・直山木綿子(2014)「小学校外国語活動・英語のツボ」(教育出版株式会社)
・文部科学省(2008)「小学校学習指導要領解説 外国語活動・英語編」(東洋館出版)
・文部科学省(2017)「小学校学習指導要領解説 外国語活動・英語・外国語編」