児童が自ら問題を見付け、主体的に問題解決に向かう姿勢を育て、事物・現象について確かな理解が促されるよう授業を展開することが理科では強く求められている。
そこで、電流のはたらきの学習において、磁石と電磁石の比較を通して、児童が問題を見いだし、実験の目的が明確化されるような場を設けた。これにより、主体性をもち実験に取り組む姿が見られるとともに、その実験から「電磁石をもっと強くしたい」という新たな問題を見いだすという、学びのスパイラルが生まれた。
また、電流によって引き起こされる現象をイメージ図で表させ、それを用い交流活動を行う場を設定した。
これら二つの手だてを繰り返すことで、児童は電流に対するイメージ図を科学的により妥当なものへと変容させ、電流と磁力の関係を捉え、現象を説明することができるようになった。
〈参考文献〉
日本初等理科教育研究会(2016)『小学校理科 アクティブ・ラーニングの授業展開』東洋館出版
井口 尚之 蛯谷 米司 (1991)『 新理科教育用語辞典』初教出版