授業の質的な改善による、「主体的・対話的で深い学び」の具現化が求められている。「主体的・対話的で深い学び」の実現のためには、見通しをもち筋道を立てて考察しながら問題を解決する資質・能力を育成することが必要である。本研究では、既習事項と比較検討する過程を通して、児童の思考を可視化させたり共有させたりすることにより、見通しをもち筋道を立てて考察する児童の姿を目指す。
そこで、次の二つの手だてを導入することにした。
1 自力解決の見通しをもたせる場面において、類似する問題や解決に必要な既習事項の想起を促す発問をする
2 児童の思考をふきだしを用いて表現させ、全体で共有する
小学校5学年「小数×小数」「分数(1)」の単元において、この二つの手だてを講じた実践を行った。
解決方法の見通しやその理由を可視化させたり共有させたりしたことによって、これまで自分の考えをもつことができなかった児童が、それを手掛かりとして課題解決に向かうことができた。
今後も授業改善による実践を重ね、「主体的・対話的で深い学び」の具現化を目指していく。