力について学び、理解するには、自分なりの見方を構築できないと難しい。力の導入では、力の矢印を用いて目に見えない力を可視化しようとしている。しかし、圧力の学習では、面積と力の二つの関係が重要であるため、作用点を設定しなければならない力の矢印はとても扱いづらい。圧力の学習で、自分なりの見方を構築するためには、化学分野で用いた粒子モデルを用いるのが適当であると考える。
1 消臭ビーズを用いた粒子概念の形成
全ての物質が顕微鏡を使っても見えないほどの小さな粒でできていることを実感させるためには、ノートに2次元的な図を描くだけでは物足りないものだ。粒子概念を形成し、粒子モデルを用いて現象を考察できるようにするために、消臭ビーズを使って現象を考えさせた。
2 単元をまたいだ粒子モデルの活用
化学分野だけではなく、物理分野でも現象を可視化し、理解しやすくするために粒子モデルを用いた。目に見えない現象を粒子モデルを使うことで考察しやすくなるとともに、意見交流の道具として粒子モデルを捉え、意欲的に話し合い活動ができるようにした。
3 タブレットを用いた考察意欲の向上
活発な意見交流をするためには、自分自身の考えをもっていなければならない。自分自身の考えをもたせるために、タブレットを用いて、実験の様子を繰り返し映像として流し、考察の手助けとした。また、考察意欲の向上のために、ノートを撮影した。
上記3点により、現象を考察する意欲を向上させるとともに、消臭ビーズや粒子モデルを現象を説明する際の道具として扱わせ、生徒の科学的思考力を向上させる。