平成29年3月に公示された新学習指導要領では、「資質・能力の育成を目指す『主体的・対話的で深い学び』の実現に向けた授業改善を進める」とある。その「資質・能力」の中には、情報活用力が挙げられている。また「ICT等を活用した学習活動等を充実するよう改善するとともに、情報手段の基本的な操作の習得やプログラミング教育を新たに位置付けた」ともある。
本研究では、児童がICT機器(タブレット端末)を用いて情報を読み取り、整理・分析する力の育成を目指している。児童が学習活動を動画撮影しその場で見直すことで、児童自らが考え、児童同士のかかわりの中で学びを深めることができると考えた。
体育科の実践では、練習の様子を動画で撮影し、グループで改善点を出し合う活動を行った。同じ課題をもつ児童同士がかかわり合うことで、改善点を見付けそれぞれの技の精度を高めることができた。また理科の実践では、実験の様子を動画撮影し、グループで繰り返し見直すことで細かな変化に気付き、考察につなげることができた。
児童同士の学びを深めるためにはかかわり方や学びの視点を示すことが重要である。今後はこの2点についてどのような手立てを講じればより効果が上がるのか明らかにしていきたい。