小学校学習指導要領解説総合的な学習の時間編には、目標の一つに『自己の生き方を考えることができるようにすること』と示されている。また、児童が地域に学び、学校と地域がつながり、未来を創る地域教育の活性化が社会では求められている。これらのことより、私は、児童に生き方を考える力を育むためには、地域(人)と学校(児童)がどのようにつながるかということが大切だと考えている。教師がどうコーディネートするかによって総合的な学習の時間の活動の広がりが変わってくる。
地域の歴史について児童自身が主体的に学び、多様な人とつながっていくことが、地域を愛し、未来に向けて進む希望と力をもつ児童の育成につながると考え、以下の二つの方策で実践を行った。
1 地域の学習材を生かし、多様な人たちとつながるように単元構成を工夫すること
地域の学習材として、西山の石油を取り上げる。西山ではかつて石油産業が盛んであった。明治・大正時代には石油産業が発達し、西山の石油産出量は国内の7割を占めていたという歴史がある。また、学習材との出会いやかかわらせ方を工夫し、必要感をもって多様な人たちとつながるような単元構成にしていく。
2 自分たちの思いを劇にして地域に発信すること
調べてきたこと、考えてきたことを基に生まれた思いを発信することが、自分にできることを実践していこうという態度を育むことになると考える。本実践では、学習発表会を発信の場として、自分たちの思いを劇にして伝えていく。
この取組は地域への愛着と誇りをもった児童の育成を目指すこと、加えて地域活性化にもつながると考え、今後も実践を継続していく。