今年度の研修のテーマを「確かな技能の向上と思考を促す授業づくり」とした。高学年のボール運動では、一人一人の技能差や男女による性差が大きいと感じる。運動を楽しむだけでなく、運動に必要な確かな技能の向上や獲得が求められる。また、教師から与えられた課題をこなすだけでなく、自分たちでチームの実態に応じて作戦を考えたりすること、ルールや場を工夫したりすることが必要となってくる。互いに協力し励まし合って学習を進めることができるよう手立てを講じる必要があると考えた。そこで、確かな技能の向上、思考を促す授業づくりの2点から、その解決に迫る。
1 確かな技能の向上
ティーボールに必要な「投げる」「捕る」「打つ」という学習内容で確実に技能が身に付くようにする。これら3つの動きを高められるように、段階的に「投げる・捕る・打つ」ゲームを設定したり、ゲーム内容を工夫したりしながら、技能の向上について考察する。
2 思考を促す授業づくり
思考を促す手立てとして、異質グループでの学習を中心に進める。試しのゲームを行い、自分たちのチームに合った攻撃や守備を考えさせ、協力し励まし合ってゲームを進められるようにする。その際、学習形態や学習カード等を工夫して、思考を促すようにする。そしてこれらの手立てが有効であったかどうか考察していく。
上記のように、確かな技能の向上が期待できる体育授業、思考を促し、学習した内容が着実に身に付く体育授業の2点に絞り、今後も体育の授業に対する資質の向上を目指し研究を進めていく。