教育データベース

2015.10.20

小学校

特別活動

下越

平成27年度

学級の自治的能力を高めるための話合いの工夫

聖籠町立山倉小学校 八子 正彦

学級の自治的能力を高めていきたい。しかし、担任していた学級では、学級で起こる様々な諸問題を、児童の話合いによって解決した経験がほとんどなかった。そのため、教師主導で解決したり、話し合っても全体の4分の1程度の児童しか話し合っていなかったりする実態があった。そこで、学級の児童全員が話合いに参画し、自分たちで問題を解決する経験を重ねていくことで、学級の問題を自分の問題として捉え、自分たちの力で解決できる学級になってほしいと考えた。
1 活動の導入で児童の進む方向をそろえるための話合い
 活動を進めていくときに、一部の児童が中心となるのではなく、一人一人が活動に参画していけるようにしたい。そのために、導入である活動の目標やスローガンを決める場面で、ファシリテーションの要素を用いた話合い活動を行った。
 児童は、これから行う活動に対しての思いや願いを付箋に書く。それを、小グループで1枚の画用紙に、読み上げながら貼っていく。それらをペンで囲んでラベリングする。そのラベリングされた言葉から、学級としての活動の目標やスローガンを全体で考えていった。
2 学級会で集団決定するための話合い
 全体での話合い活動では、発表者が決まっていたり、影響力の強い児童の意見に全体が流されてしまったりすることがある。そこで、学級会の始めに小グループでのファシリテーションの要素を用いた話合い活動を行った。
 まず、自分の考えを付箋に書き、上記1と同様にラベリングしていく。そのラベリングされた言葉を、黒板書記がそれぞれの意見の理由として板書する。その後、合意形成に向けて、全体での意見交換を行った。
 児童に、議題についての自分の考えを書かせ、それを小グループ内で発表させたことで、一人一人を話合いに参画させることができた。また、小グループでの話合いの記録を掲示しておいたことで、活動中に話し合う必要が出てきたときや、自分たちの活動を振り返らせたいときに、一人一人の思いや願いに立ち返らせることができた。