安定したバット操作を目標とする中学校のベースボール型との関連から、小学校のベースボール型ゲームの学習でも「止まったボール」から「投げられたボール」を打ち返す動きへと変えていく必要があると考えた。「投げられたボール」を打ち返す動きを身に付けるために、次の2つの手立てを講じた。
1 バッティングポイントの段階的な指導
打つ動作を「ゆらぐ」「ねじる」「ふりきる」「シンクロ」「ため」「ステップ」の6つのバッティングポイントに分けた。さらに個々の動きを関連性や順序性から、『思い切ったバッティングを学ぶ』『タイミングと体重移動を学ぶ』の2つの学習課題を設定し、打つ動作を段階的に指導した。
2 バッティングポイントを習得させる手立ての工夫
ボールを投げる相手とのタイミングを取りやすくする手立てとして、投げる相手の「はい・どう・ぞ」の声掛けに合わせて、打者が「後ろ・前・後ろ」と体重移動を行うシンクロ打法を児童に提示し、取り組ませた。この手立てにより、『タイミングと体重移動』の習得を図った。
打つ技能の向上がどのように児童の学習意欲の向上につながるか、またどのようにゲームの質を高めていくかを今後検証していく。