学習指導要領では中学年ゴール型ゲームに「空いている場所(オープンスペース)」という言葉が記されている。そこで「オープンスペースへの動きの獲得」を最大のねらいに,セストボールを取り上げ,授業を実践した。セストボールは360°どこからでもシュートが打て,オープンスペースが作り出しやすい,生まれやすい特性がある。
子どもたちにとって,オープンスペースへ動き出すことは難しい。そこで下記の手立てを講じ,オープンスペースへの動きを高めることを目指した。
① ゴール型ゲームを1年間でステップA(ボール運びゲーム),ステップB(セストボール)に分けで段階的指導を行う。
② 学習カードからの記述・前時のVTRから,子どもたちの課題を取り上げ,子どもたちと学習問題(◎)を成立させる。(問題解決学習)
③ 1時間の流れをドリルゲーム(ボール操作技能) ⇒ タスクゲーム ⇒ メインゲームとして繰り返す単元構成とし,オープンスペースへの動きを高める指導
以上のような手立てを講じることで「オープンスペースへの動きの獲得」が図れたとともに,ボール操作技能も向上した。
セストボールはあまり知られていない。本実践をきっかけに,より多くの人から興味をもってもらえるようになると幸いである。