学習指導要領に「実感を伴った理解」が加えられ,自分なりの解釈をつくり出すことが大切にされている。
自分なりの解釈をつくり出すためには、子どもが事象に対して自分なりのつながりをもち,納得のある解釈をつくり出す必要がある。そこでゴムの状態変化とエネルギーとの関係付けを図に表すことで,エネルギーとしての見方や考え方をはぐくむことができると考え、以下の2つを手立てとし、授業プロトコルをもとに分析した。
1 帯状のゴムを用い,子どもが仮説や推論を感じ取れる教材提示
2 イメージ図を用いて見方・考え方を交流し、再検討する場面設定
帯状のゴムを用いることで、「ゴムが○○となっている」と、自分の仮説の科学性を検証し、他者と交流することで、自分なりの解釈を見直す姿が見られた。これらのことをもとに、ゴムは引く際に使われたエネルギーが元に戻ろうとして物を動かすエネルギーへと変換されているという見方や考え方を構築する姿が見られた。
<参考文献>
小学校学習指導要領 文部科学省 2008
小学校学習指導要領解説理科編 文部科学省 2008
確かな学力を育てる確かな授業 梶田叡一編著 2012