現任校は、名峰麒麟山を背景に幻想的な時代絵巻を繰り広げる「狐の嫁入り行列」が毎年行われる地域に位置している。町は、自然豊かで、長い歴史とともに、様々な文化が根付いている。学区の地域住民の中には、自然・歴史・文化に造詣の深い方々も多く、学校の教育活動の受け入れに対して好意的である。このような恵まれた環境を生かし、「地域と共に特色ある学校づくり」に向けて、児童のふるさととのかかわりを深める教育課程の見直しを進めている。
学校では、現在、その一方策として「狐の嫁入り行列」見物のために全国各地から毎年数万人の観光客が来町することに着目している。それは、児童が学んだ地域学習の内容を情報発信する場として、この行事を有効活用することである。「ふるさと津川を全国の人に伝えよう」という大きな目的意識をもたせることで、学習意欲を喚起し、追究意欲の持続を図っていくことが可能なのではないかと考える。
児童の情報発信力を高めていくためには、より高いレベルでの「表現力・思考力・判断力」を育成する教育課程の改善に取り組んでいく必要がある。そこで、3年生以上の総合的な学習の時間では、各学年ごとにふるさとを主体的に学ぶ単元を導入し、探究型の学習展開を図っていくことで、現行学習指導要領で求めている力(表現力・思考力・判断力)の育成を目指したい。
私は、教務主任として、当校の「ふるさと学習」が、児童に、今求められている力を身に付けさせるとともに、特色ある教育活動と成り得るように尽力したい。そのために、全校体制で組織的、継続的に取り組んでいけるよう全職員の参画意識を高めていく。