教育相談主任として、スクールカウンセラーや生徒指導アドバイザー等の学外援助者と学校との連携を図り、教職員への支援、児童への支援に成果を上げてきた。しかし、学外援助者の支援の機会を得ても、問題を抱える教職員のニーズに合っていなかったり、相談時間の調整が不十分で必要な時に相談できなかったりすることもあり、連携に課題を残した。
そこで、本研究では、学校とスクールカウンセラーや生徒指導アドバイザー等の学外援助者との効果的な連携の在り方を探った。
実際に連携するにあたって、以下の段階をとおして教育相談を進めた。
1 教職員の抱える問題の整理
2 問題解決のための学外援助者との連絡・調整
3 教職員と学外援助者との教育相談の実施
4 問題解決の視点からの連携の評価・改善
これらの取組から、相談初期で教職員の困り感、支援のニーズ、相談時間調整等を明確にすることで、学外援助者の支援がスムーズに行えるようになった。また、相談過程では、教職員と学外援助者の認識のズレが生じる場合があり、教育相談担当者が、その都度調整することも必要であった。学外援助者の支援が継続的に行われることで、教職員の抱える問題の解決、児童の学校での姿の改善が見られるようになった。
学外援助者と連携する際は、支援の目標、支援方法、評価を明確にし、定期的に方向性を調整しながら継続していくようにコーディネートすることが大切である。