個々の運動能力は様々である。タグラグビーにおいて、運動能力の高い児童は、一人で守りをかわし、得点を取るという状態が多くある。また運動が得意ではない児童の意識は、タグを取られたくないという思いから横に逃げたり、後ろに下がってしまったり、という動きが見受けられる。そこで、守備に重点をおいて指導を行うことで、運動能力の高い児童一人では攻めることができない、またタグは取られてもいいという意識を児童に定着させたいと考えた。
そうすることで、児童の中に「どのようにして攻めたらよいのか」という問題意識が生まれ、作戦を立てて攻めなければ、うまくいかないということに気づかせていく。作戦を立て、一人一人が活躍し、全ての児童が運動に意欲的に取り組むことをねらった。
その手立てとして、守備を行う上での3つのポイントを示した。そのポイントにあった守備を中心としたタスクゲームを工夫して取り入れて授業を行った。
今回の実践で児童一人一人が意欲的に動くことができるようになった。また、どのようにして攻めたらよいか、児童同士で話をする場面をいくつも見ることができた。また守備に重点をおいて指導を行うことで、運動が得意ではない児童も活躍する場が生まれる。運動能力に差があっても全ての児童が意欲的に学習を行うためには守備の指導が重要である。