英語を学習していく中で、自分の伝えたいことを英語で表現できること、つまり、英語で話したり書いたりできることが大切だと考える。なぜなら、英語が話せた、書けた、ということが実感できると喜びを感じ、学習意欲にもつながるからである。しかし、英語が苦手な生徒にとって、これまでの教師主導の一斉指導だけでは、受け身になってしまったり、学習内容がきちんと理解できなかったりして、これらの力を伸ばして学習意欲につなげることは難しい。
そこで、グループでの生徒同士の学び合いを取り入れることで、英語を話す、書くことに自信をもたせ、意欲的に学習に取り組む生徒を育成したいと考えた。本研究では、1年生の自己紹介活動(実践ア)、グループでのクイズ活動(実践イ)において以下の手だてを講じ、実践を行う。
手だて①として、個で書いたり話したりした英語を、生徒同士で相互評価やアドバイスをしたり、より良い内容になるように、グループで話合いをしたりする場面を設定する。
手だて②として、生徒同士での相互評価、アドバイス、話合いをもとに、自分の表現を振り返り、修正したり深化したりする場面を設定する。
手だて③として、修正、深化した表現を発表する場面を設定する。
個で書いたり話したりした英語を、お互いに評価やアドバイスをしたり、話合いをしたりすることで、自分の英語を振り返り、より良い内容にすることができ、それを発表することで自信につながると考える。また、仲間に評価やアドバイスをする場面を設定することで、学習への意欲付けになり、より主体的に学習できると考える。
実践アにおいては、ワークシートやアンケートの結果、授業の様子などから生徒が意欲的に活動に取り組む姿が多く見られたので、学び合いによる上記の手だては有効であった。
実践イにおいては、これからの取組になるので現段階では検証にいたっていない。実践アの取組とも比較しながら検証していきたい。
今後は、実践を重ねていき、学習意欲や表現力の向上に、より有効な学び合いのスタイルを探っていきたい。