教育データベース

2013.09.26

中学校

社会

中越

平成25年度

子どもが問いをもち,考えを深め合う授業

三条市立栄中学校 関 拓也

本研究内容は,平成24年度に行った中学3年生社会科実践を基にしている。また,これまで既に幾つかの社会科の研究会等で発表している内容も含むものである。
 本研究テーマは,社会科教育において普遍的な価値をもっており,このテーマに迫るために,私は次の2点を大切にしたいと考えた。1つ目は「問題解決の過程を通して,追求の柱となる『問い』を創り出すこと」。2つ目は「子どもが考えを深め合う手だてを,仕掛けること」である。これらの方策を支えるものは,「単元づくり」であり、単元構成こそ、研究テーマの命と考えている。
 これらを踏まえ,以下の3点の手だてを意識した授業実践を2つ試みた。
(2012年実践 公民「現代社会単元」と公民「経済単元」)
①生徒の日常にある社会的事象を切り口として,内在する問題の意識化を図る
②立場の異なる者同士の意見交流の場面を設定する
③小集団での意見を学級全体で共有し,再び個へと返す学びの流れを設定する
 検証の方法として,学級集団の特徴を示す代表的な生徒(抽出生)を2,3名設定した。他とのかかわりの中で意見を深める(変容させる,広げる等)ことができたかどうか,生徒達の記述内容や学級全体の数値の変化など授業記録から検証した。ただ,新たな課題もいくつか生まれた。生徒が問題解決的な学習を通して得られる「達成感・楽しさ」と「学習内容の理解・定着」との関連性であり、この関連性が時間軸の中でどのように子どもたちの変容に影響を与えて行くか、日々の授業の中で,さらに追求していきたいと考えている。