子ども姿から発想する 

　　　　　　　　　　　　　　新潟秋葉支部　副支部長

　　　　　　　　　　　　　　新潟市立新津第五中学校　　田中　恒夫（昭和６２年度） 

「教育は心を動かすこと」

　昨年，尊敬する先輩が，執筆された冊子を送ってくだいました。101歳を迎えられ、あとがきでは「何か忘れ物をしたみたいで」と執筆理由を記され，ご自身の教育活動を振り返られていました。拝読し，冒頭の言葉を理念に「子どもを愛するがゆえにてだてがうまれ協働する」という熱い思いの実践に感動するとともに，時代背景は違うけれども，日々，子ども姿をしっかり見据え，そこから考え，実践を行っていく姿勢に多くのことを学びました。

「意図していない成果」

　まだタブレット端末活用の授業実践例が少ない頃の実践研究校で，全国学力・学習調査の活用にかかわる数値が急に上がったが，理由がわからない，というお話をお聞きしました。その後の検証で，意図しなかったが，グループでの交流，検討が増え，必然的に，個々がタブレット端末に短時間で自分の考えをまとめ，仲間に示す場面が格段に多くなったためであった，という研究成果が紹介されました。

　現在，教育の情報化が加速し，学校の風景は進化しました。教育の本質を求め具現していくために，子どもたちの今の学ぶ姿，変化と成長をしっかりと見据え，次の手立てを発想していくことが，大切であると考えています。

　今年度，支部の活動は，オンラインも活用して着実に進められ，会員の連携と研修が確実に深まりました。ときわ会の真価が一層発揮される期待が高まります。