早いもので,8月が目前に迫っています。みなさんは,今,どんな思いで毎日を過ごされているでしょうか。
6月に学校が再開してから約2か月。子どもたちの心と体の健康を守りながら学校生活を何とか軌道に乗せようと,それぞれの立場で必死になって取り組んでこられたことと思います。会員の皆さんが日々活躍してこられた姿が目に浮かぶようです。本当にお疲れ様です。
これまでに私たちが経験したことのない形でスタートした令和2年度。学習指導要領の改訂が進む中で私たちが繰り返し目にしてきた『先の予測が困難で,変化の激しい時代』が,もう既に訪れていることを思い知らされた数か月でした。「予測できない未来に対応するためには,社会の変化に受け身で対処するのではなく,主体的に向き合って関わり合い,その過程を通して,一人一人が自らの可能性を最大限に発揮し,‥‥」中教審の論点整理で述べられていたことが,今,私たちに求められています。
未知のウィルスへの感染拡大と緊急事態宣言。極めて困難な状況の中,社会では,様々な立場の方々が「自分にできること」を生かし,社会貢献を果たしていく連鎖が起こりました。
感染者の命を救うために検査や治療に懸命に取り組む医療関係者。人工呼吸器やマスクの臨時生産で医療を支援する企業。手を休める暇も無い医療従事者のために弁当を提供するシェフ集団や販売店。帰国者の待機・移動を支援したホテルやバス会社。
さらに,巣ごもりする子どもたちのために楽しい屋内運動を配信するスポーツ選手,癒しの音楽を提供するミュージシャン,離島の高齢者を感染から守るための広報活動を行うイラストレーター‥‥,連鎖は次々と広がっていきました。
多種多様な能力と技能を生かし,それぞれの立場から多面的・多角的に困難に立ち向かおうとする大人たちの姿は,これからの時代を生きる子どもたちにとって確かな道標となっていくことでしょう。
私たち教職員も,その大人の一員です。学校にかかわる様々な立場の大人が,互いに知恵を出し,支え合いながら学校をつくっていく姿は,子どもたちがこれからの時代を生きる力を自ら育む原動力となります。
会員の皆さんには,ぜひ自信をもってその先導役を果たしてほしいと願っています。ときわ会はその下支えをしっかりと行っていきます。
残念ながら,「すべての会員が集い,顔を合わせ,結束を固める」といういつもの形でのスタートを切ることはできませんでしたが,支部役員の皆さんや学校代表の皆さんのご尽力のおかげで,今年度の支部活動は順調に進んでいます。
支部活動の柱の1つである「学力向上グループ研修」では,既にグループ編成も研修テーマの設定も終え,会員の皆さんそれぞれが研究実践に取り組んでおられることと思います。また,現時点で,承認済みの新入会員が1名,近々入会予定の方が2名と,仲間づくりの方も着々と進められています。
様々な制約が多い中でも,このようにしっかりと歩みを進めることができる新潟西蒲支部のパワーの源は,まぎれもなく会員の皆さんお一人おひとりの意識・意欲の高さです。
直接顔を合わせることはできなくても,同じ志のもと,それぞれの立場で精一杯頑張っている仲間がしっかりとつながり合っていることを感じとりながら,自信をもって前に進んでいきましょう。
会員の皆さんのますますのご健康とご活躍を心からお祈りしています!
令和2年 7月 22日
新潟西蒲支部長 上澤田 誠