“平成20年改訂学習指導要領解説生活編(1)で,スタートカリキュラムの作成と実施が明示された。しかし,私が実際に作成・実施に着手したのは平成25年からだった。その理由は,カリキュラムに対する理解が不十分だったからである。新潟市小学校教育研究協議会(市小研)生活部で情報を得ようとしても,スタートカリキュラムを知っている部員や実践者はごくわずかだった。
そこで本研究では,文部科学省から提示されたスタートカリキュラムの変遷を踏まえながら,5年間に渡り自校でスタートカリキュラムを作成・改善・実施した。また,市小研生活部員への研修を工夫して行った。
そうすることで,以下の内容が明らかになった。
① 学びに向かう子どもを育てるスタートカリキュラムでは,子どもの生活の流れを意識した四つの○○タイムの設定,内容を関連付けた教科等配置,幼児期の学びを発揮させる教師の言葉かけといった指導の工夫や指導計画の作成を行うとよい。
② 理論研修や映像及び見学等による具体的な理解を促す研修等,スタートカリキュラムを多面的にとらえられる多様な研修を行えば,スタートカリキュラムへの理解が深まる。
“,令和元年度”