“生徒が判断する前に指示を出し、生徒が何かに気付く前に答えを言ってしまう。それがこれまでの私の指導実態であった。初任校のサッカー部の活動では、県大会出場を目指し、とにかく走るチーム作りを行った。熱意をもって指導し、生徒、保護者とともに一生懸命に部活動に取り組んだ。生徒は意欲的に取り組んでいたし、教師との関係も良好な3年間であった。しかし、振り返ってみれば生徒が自発的に取り組む姿はなく、生徒は「やらされていた」だけではないかという疑問が残った。また、生徒の自主性を高めることができずにいたため、指導者が校務の都合で指導できない日が続くと、練習の質は下がっていった。2校目、3校目では1校目での反省を生かし、生徒が意欲をもち、その上で自主性や判断力を育てるために以下の点について意識して指導してきた。
(1)自主性を育てるために
①指導者と生徒、上級生と下級生の関係づくり「underではなくwith」「みんなで」
②合理的かつ効果的な練習 M-T―Mの徹底
(2)判断力を伸ばすために
①生徒の心理面を考慮した肯定的な指導 褒める:叱る=7:3
②考える「余白」を残した練習メニュー「指示型」から「委譲型」へ
”