教育データベース

2019.03.12

小学校

国語

特別支援教育

新潟

平成30年度

書字を苦手とする児童への支援方法について

新潟市立漆山小学校 井上 和紀

 本研究では、書字を苦手とする児童を対象に、書字に意欲的に取り組ませることをねらいとした漢字テストを用いた支援実践について報告します。
Ⅰ 研究1
1 支援目標
 「漢字テスト」に取り組ませることによって、何も見ないでどのくらい書けるようになるか効果を調べます。また、漢字に対する苦手意識が変わるか、変化を比べます。
2 支援内容
 既習の漢字で本人が使う機会の多い漢字を決め、テスト問題としました。漢字テストは1回分を20問としました。1ページ目に目標と振り返り、2ページ目に練習をします。練習はなぞり書きもあり、本人が必要だと考えるところだけをします。3ページ目がテストです。100点を取ることを目標に、繰り返し取り組みました。家庭学習でも取り組むように声掛けをしました。
3 結果と考察
 はじめは3割強しか正答できませんでしたが、そこでやめることなく続けることができました。最終的には100点を取ることができ、しかもその力が継続しています。また、シールを貼ることにも継続的に取り組みました。そして、家庭学習として継続して取り組みました。練習をする、しないが本人の裁量であることが本人に合っていたようです。
Ⅱ 研究2
1 支援目標 研究1と同じです。
2 支援内容
 研究1と同様の漢字テストを、異なる児童に実施しました。1回のテストの問題数を20問から5問に減らし、出題範囲を市販の漢字練習帳に準じました。
3 結果と考察
 少し頑張ればできそうな量のため、100点を取ることを目標に、意欲的に取り組みました。最初から3問正解できたことに気をよくし、毎日続けることができました。また、11回目で初めて100点を取ることができ、いろいろな先生に見せてまわりました。家にも積極的に持ち帰り、家庭学習として自主的にしてくることが増えました。今後も実践を続け、効果を検証し、改善していきます。