教育データベース

2018.11.09

中学校

下越

平成30年度

「主体的・対話的で深い学びのある授業づくり」

新発田市立第一中学校 今野 由紀子

 教育基本法はじめ各種の法令にあるように研修は教職員の必須事項であり、特に校内研修は教職員の研修の中核を担うものである。当校においては、平成26年度に「共に学び合う授業の創造」を研究主題に、生徒同士の学び合いを全教科で成立させるために授業のスタンダード化を図ってきた。そして、新学習指導要領の全面実施をひかえ、平成29年度より「主体的・対話的で深い学びのある授業づくり」を研究主題に、これまでの校内研修の在り方を見直し、活性化を図ってきた。研究主任としての取組は次のとおりである。
1 校内研修活性化のための手だて
(1)モデル授業の提示
 「主体的・対話的で深い学びのある授業」といっても、各教科や領域で受け止めが異なり、具体化に困難が生じる。そこで、研究推進部が自教科で「主体的・対話的で深い学びのある授業」の一例をモデルとして授業公開し、その公開授業に基づいて、研究協議し、理解を図った。
(2)思考ツールの紹介
 「主体的・対話的で深い学びのある授業」の実現のためには、必要な思考のためのツールが必要である。研究主任として、ホワイトボードやワークシート等の各種の思考ツールの使い方を紹介したり、教具を用意したりした。
(3)プロジェクトチームの編成
 中学校においては、教科の壁があり、教科を越えて検討することに苦手意識がある。そこで、道徳の授業において、「主体的・対話的で深い学びのある授業」の具体化に向けて、学年を単位としたチームを編成し、公開授業に向けて検討を進めた。
(4)情報提供の工夫
 情報の共有化に向けて、定期的に研推だよりを発行し、他教科の実践を学ぶことができるようにした。また、職員室の一角に「研究コーナー」を設け、授業実践の様子や最近の研修に係る情報を掲示した。
2 成果と課題
 教職員へのアンケートにより、上記の手だてが研修の活性化に効果があったことが分かった。課題としては、研修のための教職員の時間の確保が挙げられた。「働き方改革」の一層の推進を図りながら、部活動休止日の有効利用や研究推進委員会の効果的な活用が今後の課題である。