学びを自覚するために、学習後に振り返りを書かせることが必要である。しかし、ただ書くように促しても、「何を書いたらよいか分からない」と答える児童は多い。そこで、振り返りの視点を「自分の感想」「何が分かったか」「考えのよさを見付けよう」と示し、振り返りを記述させた。
振り返りを書くことができる児童は増えたが、内容は「おもしろかった」「楽しかった」「難しかった」といった感想だけを書いたり、まとめで書いた言葉をそのまま振り返りとして書いてしまったりしていた。考えのよさに気付く振り返りを書くためには、単元の指導内容に合った関わりの場を設け、考えのよさに気付かせることが必要である。
本研究では、意図的な関わりの場を用いた授業で振り返りを書かせることにより、考えのよさについて、学びの自覚を促せるのかを検証した。