新学習指導要領の特別活動編では、「学級や学校での生活をよりよくするための課題を見いだし、解決するために話し合い、合意形成し(略)」と学級活動の目標に書かれている。
小学校中学年の学級活動では、「互いを尊重し、協力し合って学級の生活づくりに主体的に参画するようにする」ことが大切とされている。しかしながら、中学年の子どもが教師の手だてなく、自ら学級生活をよりよくするための課題を見いだし、解決するために話し合うことは困難だ。
そこで、教師が計画的・意図的に介入することによって子ども自らが学級の実態に気付いたり、諸問題を明らかにして解決したりできるように取り組む。
本実践では、特に、問題発見から解決のための話合いにおいて、教師が意図的に以下の手だてを講じる。
1 これらの場を設定することにより、学級の諸問題に子ども自らが気付き解決する力を育成する。
2 児童一人一人に活動のプランを立案させる。
3 プロジェクトチームを編成し、活動を二つに絞る。
4 意見カードを書かせて分類・掲示し、子ども一人一人の考えが分かるようにする。
5 掲示してある意見カードを見て、話合いで問題になりそうなことや実態を踏まえた反対意見などを予め考えさせる。
6 話合い中に、学級の実態や活動の意味を考えさせる場をつくり、考えを再構築させる。
7 活動後に振り返りを書かせ、次回の活動に生かせるように学級の実態や活動の意味を改めて考えさせる。
これらの場を設定することにより、学級の諸問題に子ども自らが気付き解決する力を育成する。