教育データベース

2017.02.02

小学校

情報教育

中越

平成28年度

インターネット上でのコミュニケーションに関する情報モラルの育成

十日町市立中条小学校 吉田 真也

 情報モラル教育の必要性が説かれて久しい。中学校では、SNS関連のトラブルに対応することに大きな負担感があるとも聞く。小学校でも中学校でも、指導が行われているのにトラブルは無くならない。今の小中学生は、生まれたときからデジタル機器に身近に接しており、今後ますます生活に身近なものになって行くはずである。禁止をしても、トラブルそのものを無くすことはできない。危険を先延ばしにしているだけである。だからこそ児童に正しい知識と、安全に使うためのモラルを身に付けさせるためには何が必要かを考え実践に取り組んだ。児童の課題は、トラブルに対して「無知」であること、仲間とのかかわりの中で流されてしまうことであると考えた。
 そこで、次の2点からその課題に迫った。
1 児童の実態を基にした事例を活用し、児童自身が解決策を探る授業構成の工夫 
 児童アンケートを基にして、担任する学年のメディアに関する実態を把握する。ネット依存や誹謗中傷など、実態に応じた事例を扱い、何が問題でどうしたら解決できるか、自分たちならどのように気を付けていくのかを話し合い、目標や約束を児童自身で話し合う場面を設定する。
2 卒業生への追跡調査を基にした継続した指導 
 中学校と連携を図り、進学後の生徒の様子を聞いたり、アンケートをとったりして、指導の成果と課題を把握し、小学校においての指導方法の工夫・改善に生かす。
 児童にネットトラブルの怖さだけでなく、改善策や目標まで話し合わせることで、中学校進学後も意識している様子が見られた。今後は、小中9年間を見通した全体計画の作成、地域・家庭と連携しながら学年に応じた情報モラル教育を計画的に行うことができるように実践を続けていく。